つなぐ
5年前位でしょうか、ある一人暮らしの高齢者の方を紹介され、会いに行きました。
「心配なおばあちゃんがいるんですけど」と教えて下さったのは、毎月、新聞の集金をされていたHさん。 お会いしてみると、金銭面、健康面、生活面で心配なことが、次から次へ出てきます。 認知症の心配もありましたので、地域包括支援センターの方にも協力をお願いしました。
私の名前が覚えにくかったのか、「名刺のお姉さん」と呼んでくれました。2年位通ったでしょうか。帰ろうとすると、「お姉さん、帰らんで」と寂しそうな顔をされます。 次の約束の日をカレンダーに書き込み、後ろ髮を引かれる思いで帰りました。 本当にたくさんの方々にお世話になり、一つ一つ解決して行くことが出来ました。
あらゆる見守りの中で安心して日々の暮らしが出来るようになり、おばあちゃんの笑顔が見られるようになった頃には、「名刺のお姉さん」は忘れられてしまいましたが、元気にデイサービスに通われていることを聞き、安堵いたしました。
最近、認知も進み一人暮らしは心配という事で、先日、介護施設に入所されました。 残された家の片付けの事もあり、関係者で集まりました。Hさん、後見人の方、介護職員の方と私で、おばあちゃんとの思い出を色々と話すうちに、介護職員の女性が「たくさんの人に見守られた○○さんは幸せな方ですね。」と涙ぐまれ、私もHさんももらい泣き。つなぐことが出来て、本当に良かったと思いました。
施設は、山間の静かなところにあります。きっと、ふるさとに帰ったような気持ちで、安心して暮らして頂けるのではと、私もほっとしています。
写真は、おばあちゃんがお散歩の度に拾ってきては、丁寧に積み上げられた石ころの山。 石ころ2つ、頂いて帰りました。

