令和7年6月定例議会

6月定例議会では、「開発行為に伴い設置された公園」、「基金の債券運用」について質問しました。以下、概要を報告いたします。
開発行為に伴い設置された公園等について
住宅開発に伴い設置された小規模公園が、岡山市にも多数存在しますが、人口減少等で利用が減り、再編や廃止を要望している地域もあります。
国交省の通知では、地域の合意形成を前提に廃止も可能とされており、住民のニーズに応じた質の高い公園整備と不要な施設の見直しによる効率的な管理の両立を考えていくことも大切です。
質問 開発行為に伴い設置された公園等の数は?
都市・公園担当局長 令和7年4月現在、開発行為に伴い設置され本市に移管された公園等は、約800箇所あり、児童遊園地の大多数を占めています。
質問 再編・廃止対象の検討対象となる公園数は?
都市・公園担当局長 本市で開発行為に伴い設置された公園等の中には利用者が減少した公園等もあると思いますが、その数については把握していません。
質問 再編・廃止を含む今後の公園等のあり方については?
都市・公園担当局長 通知における課題認識は本市においても同様であることから、本市においても対応が必要だと考えています。
現在進めている公園等の台帳整理を踏まえ、今年度の緑の基本計画の改訂作業の中で検討していきます。
基金の債券運用について
多くの自治体が、災害対応や公共施設整備のための基金の一部を債券で運用していますが、金利上昇により含み損が発生しています。
福岡県・福津市では超長期債の購入で23億円の含み損が生じ、市長選での争点にもなりました。
岡山市の債券運用は同様ではありませんが、市債調整基金を一部債券で運用していることから、同様のリスクには注意が必要です。
基金の「確実かつ効率的な運用」が求められる中、情報公開と市民や議会による適切なチェックを受ける体制が不可欠です。
質問 基金残高、債券保有額、評価損益は?
会計管理者 令和7年3月末時点の基金全体の残高は約1,072億円、債券保有額は約234億円です。
購入した債券は満期保有を目的としており、評価損益は計算していません。
質問 基金の債券運用方針とチェック体制、債券購入時のプロセスは?
会計管理者 本市の債券運用にあたっては、安全性の確保を第一とする債券運用指針を定め、購入する債券は、地方債等、元本の償還や利息の支払いが確実なものに限ることとし、満期保有を原則としています。
購入にあたっては、基金残高のうち、2年以上取り崩し予定の無い金額を取りまとめ、市内の複数の証券会社から債券の提案を受け、銘柄や運用期間の分散も考慮した上で、運用指針に沿ったものを選定し、基金所管課と会計課の双方で確認しています。
質問 災害時等の基金取り崩しの際の流動化、金利リスクへの考えは?
財政局長 岡山市では、災害時等の不測の事態の備えである財源調整のための基金については、預金運用とし、債券運用は行っておらず、流動化・金利リスクが生じない対応をとっています。
質問 少額な特定目的基金を整理してはどうか?
財政局長 財政局として、引き続き、財源の有効活用の観点から、予算編成作業において関係部局としっかり議論してまいりたいと考えております。
質問 使わない基金があるのであれば、それを積極的に運用すべきではないかと考えるが市の見解は?
市長 市長に就任以来、基金の在り方について議論を重ねてきました。基金は一度に全て使うものではないため、当面使わない資金については、その扱いを慎重に検討する必要があります。
金利の変動リスクがある中での運用判断は容易ではありませんが、専門家の意見も参考にしながら、その時々で最も適切な方法を選び、的確に対応していくことが重要であると考えています。
