令和5年9月定例議会
児童虐待の対応状況について
昨年1月に岡山市で発生した被虐待児童死亡事例を受け、同年10月、市の対応を検証した有識者会議の検証報告書の中で、児童相談所が必要な情報を集めて適切な判断を行うことができていなかったことや、職員が抱えている事案が多すぎたことが指摘されています。
検証報告書が提出されてから1年が経過し、このような事件を二度と起こさないよう、指摘された課題について真摯に取り組んでいかなければならないとの決意の下、9月定例議会で質問させていただきました。以下、概要を報告いたします。
質問 令和4年度の虐待通告件数と内容、通告経路は?
岡山っ子育成局長 令和4年度の虐待通告件数は、こども総合相談所(児童相談所)1,118件(うち虐待と判断した件数は424件)。虐待の内容は、心理的虐待193件(45.5%)が最も多く、ネグレクト162件(38.2%)、身体的虐待65件(15.3%)。虐待に係る通告経路は、警察156件(36.8%)が最多。
質問 通告を受けた際の緊急性の判断や、時間外の場合の対応は?
局長 児童相談所では、通告者からの情報をもとに、国と市の児童虐待の要支援レベルの目安の基準により、被害の重篤さや子どもの置かれた状況の危険度を総合的に見極め、一時保護の必要性も含めた緊急性について判断しています。
また、休日、夜間等の対応は、虐待が疑われる通告を受け付けた受託業者が市の職員に情報を引き継ぎ、市組織として緊急性の判断を行っています。
質問 検証報告書以後の児童相談所の人員体制は?
局長 今年度、児童相談所には、所長経験者1名を含む児童福祉司2人に加え、県警とのさらなる連携強化のための現職警察官1人の計3人を増員しています。
また、所長補佐、相談課長、相談担当係長の3人を直接ケースを持たないスーパーバイザーとしています。
質問 学校等の児童所属機関との情報共有を含めた対応は?
教育長 教職員は、児童・生徒の様子を日常的に観察しており、保護者と接する機会も多くあるため、虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、早期発見に努める必要があります。
虐待を受けた児童・生徒の支援を行うために関係機関と連携して対応することが重要であると考えており、学校に対して引き続き周知していきます。
質問 体制強化を図っているが、まだ不十分ではないか?
市長 検証報告を受け、体制についても人事についても、目いっぱいやってきたが、通告件数が増えている中で、必ずしも当初の意図どおりには動いていないところがあるのは事実だと受け止めざるを得ない。我々としてはこういう事件を二度と繰り返してはならないという考え方を示しており、体制充実について十分努力していきたいと思います。
虐待かも・・・と思ったら
岡山市こども総合相談所(児童相談所)
電話番号 086-803-2525
児童相談所虐待対応ダイヤル(無料)
電話番号 189 (いちはやく)
※お住まいの地域の児童相談所につながります。PHSや一部のIP電話からはつながりません。
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