原発にちょっと一言
私は専門家ではないので知識も分析力もありませんし、発言力もありません。が、一言述べておきたいと思います。
◆原子力をこれからどの程度使用するか
① 強制的に徐々に減らしていく
② 経済安定の為、新エネルギー誕生まで「電力の安定供給」を重視する
私の答えは①。言い換えれば「強制的に命を守る」ということです。確かに電力の不安定は企業の足かせとなり、経済に影響を与える恐れがあります。しかし、そもそも経済の発展は何のためか。人間生活のためであります。人間活動の発展のために経済があり、経済のために人間がいるわけではありません。経済を軽視しているのではありません。命を重視しているのです。新エネルギー開発と実用化まではかなりの時間と費用が掛かるといわれております。決定的な原発の代用がない中での原子力削減は、企業や経済に負荷がかかりますが、人間の為の企業、経済は必ず乗り超えられると信じています。
◆プルサーマル発電について
ウランを使用する原子力発電。エネルギーを生むと同時にそれ以上の「核のゴミ」プルトニウムが出てきます。この核廃棄物の処分法は「保管」のみ。そこで、この「核廃棄物」を再利用する計画が「プルサーマル」。ウランも枯渇燃料なので、このプルトニウムをリサイクルすることで、ウラン消費を緩やかにすると同時に廃棄物保管のコストも抑えられるといったもの。ちなみに核先進国アメリカとフランスは断念。ロシアでも難しい状況らしい。理由は確認してませんが、きっとリスクが高いのでは。「灯油用ストーブにガソリンを入れるようなものだ」という方もいます。
ということで私は「プルサーマル発電」にも反対なのですが、廃棄物の保管はどうすればいいのかが問題です。現在日本の核廃棄物はイギリスとフランスに預かってもらっているそうです(ただではないでしょうね)。フィンランドでは「地層処理」といって地層に埋めて永久保管する方法を実験開始するそうです。日本でも検討しているそうですが、断層の上で絶えず揺れている日本の地層に埋めるなんて考えられません。核廃棄物の処分は、莫大な経費がかかっても外国にお願いするしかないのかなと考えてしまいます。莫大な経費といっても、後世でのリスクを考えれば、現在での決断が最も「安い」のかも知れません。遅かれ早かれこの処分については「地球人全体」で考えなければなりませんね。
◆電力供給体制
現在の電力会社による「地域独占型」をどの会社でも参入できる「地域分散型」にした方が総電力は増えるといわれております。それには「発電」と「送電」を一手に賄っている「垂直統合」を崩し、「送電」=「送電線」の自由化が必要となります。当然、専売特許がなくなる大手電力会社は、猛反対となります。ここは、国が国策として取り組むべきことです。仮に労組の支持を受ける政府民主党が大手電力会社労組に気を使うのであれば現時点でのこの話しは終わりです。
また「垂直統合」の代わりに、どんなに悪条件の場所でも電力の需要があれば送電できるようにしなければならない「供給義務」があるそうです。送電線が自由化されるとこの義務がなくなり、結果悪条件の場所には新たな設置がされにくくなったり、地域によってコストが高くなったりする危惧があるとのこと。しかしながらそういった地域格差を助成や法律で守っていくのが国の役目だと思うんです。何も変えずに何かを変えるなんてことは考えてないとは思いますが。。
ドイツは脱原発を宣言し、地繋がりの隣国から電力を送ってもらっています。日本は海に囲まれた国。隣国から電力を送れません。資源も少ない。一日も早い「太陽光水素系の新エネルギー」の開発は、技術力集中力の日本の見せ場であり、義務であり、使命であるのは間違いない。
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