公明党の衆議院議員である池坊保子氏が書いたフランス視察のリポートを読みました。
日本の原子力安全規制行政への信頼が大きく揺らぎ、政府と東電の事故に対する情報公開も極めて不十分であった。何よりも対応が後手に回ってしまた。そして4月初め、国際原子力機関(IAEA)の事務局長が以下のことを表明されたことをきっかけに、フランス視察を決めたそうです。
事務局長の表明とは、東京電力の福島第一原発について事故前から取ってきた安全対策は、〝事故を防ぐには充分ではなかった″ とのこと。
この表明を受けて池坊さんは、フランスの原子力安全規制担当局である原子力安全規制機関(ASN)と、ASNを技術面で支援する放射線保護・原子力安全研究機関(IRSN)の職員と意見交換をしてきました。
ASNの主要任務について五つ挙げられていましたが、注目すべきは、「国民の広報」についてです。
フランスは、原発に伴う危険についての正確な情報が国民に伝わるようなしくみを作っていました。国、地方自治体、地域住民、そして原発を推進・運営する事業者らとの間で相互に意思疎通を図り、情報を共有できる場を設けています。
場合によっては、原発の危険性について理解した地域住民の不安や要望を踏まえ、必要があれば事業者は、原発に関する事業方針などの見直しを行います。このようにして地域住民との信頼関係を構築しているのです。
今回の大震災における日本での対応はどうであったのか。「地震が起きても、津波に見舞われても、原子力発電所は安全です」と原発の安全神話ばかりを強調してきました。フランスとは大きな違いです。
池坊さんはこの視察を通して、原発を推進する上で不都合な情報も、包み隠さず国民に知らせることがいかに重要であるかを再認識されたと語っておられました。
そして日本に帰国後、衆議院の文部科学委員会で、日本に原子力安全規制体制の見直しについて質問しました。質問では、フランスのASNのような強い独立性が確保された組織の重要性と、国民に対する情報開示の徹底を求めました。
私たちは、日本のエネルギー政策をさらに真剣に考えていかなければならない時をむかえているように思います。
