安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

ハラリ氏が語る「自分にも知らないことがある」と認める能力について 6666

未分類 / 2025年2月4日

昨日は市会での打ち合わせの後、区役所での議員団会議等。今季最強の寒波襲来。お気を付けください。

世界的なベストセラーとなった「サピエンス全史」の著者で、世界で最も注目されているイスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリ氏。先日、NHKおはよう日本で「ハラリ氏が語る トランプ時代の情報」と題して応えられていました。(NHKのインタビュー  https://x.gd/jF4z1 )

その中でのハラリ氏の示唆に富む言葉の数々。「テクノロジーが強力だからといって、安全だと考えたら完全な間違い」等々、頭で考えることの限界、生命や自然に対する謙虚な姿勢の大切さを感じました。

「私たちは歴史上最も高度な情報技術を手にしているにもかかわらず、理性的な会話を行う能力を失いつつある」

「コロナのパンデミックやロシアのウクライナ侵攻、そしていまや中東戦争など、はるかに混沌としてきました。AI革命は加速しており、私たちは古いルールが適用できず、新しいルールが何なのかわからない混沌の時代に突入しています。

今はあらゆるものが急速に変化しています。その理由は技術開発によるものです。政治システムだけでなく、経済、宗教、文化など、あらゆるものがテクノロジーによって再形成されることになるかもしれません。
つまり歴史上最大の変化が今、まさに起こっているということです」

「大きな疑問は人間がそれほど賢いのであればなぜこれほどまでに愚かであるのか。『なぜこれほど自滅的な決定を下しているのか?』というものです。問題は人間の本質にあるのではなく、私たちの情報にあるのです。

ほとんどの人間は善良な人々であり、善意を持っています。しかし、善良な人々に間違った情報を与えれば間違った判断を下します。つまり真の問題はなぜこれほどまでに悪質な情報が存在するのか、そしてなぜ私たちの情報の質が改善されないのか。

私たちの情報技術は(昔と比べて)はるかに洗練されていますが、情報の質はそれほど向上していません。私たちは歴史上最も高度な情報技術を手にしているにもかかわらず、人々は理性的な会話を行う能力を失いつつあります」

「ヨーロッパの歴史において、魔女狩りは最悪の波でした。最大の発明である印刷機は多くの書籍、多くの情報を生み出しました。
しかし、最も人気があった書籍は科学書ではありません。過激な宗教文学や魔女狩りのマニュアルでした」

「真実はしばしば苦痛を伴います。自分自身、あるいは自国について、知りたくないこともたくさんあります。それに対してフィクションは、好きなように心地よいものに作ることができます。つまり、コストがかかり、複雑で苦痛を伴う真実と、安上がりで単純で心地よいフィクションとの競争では、フィクションが勝つ傾向にあるのです」

「歴史上のあらゆるテクノロジーは、人間の手のうちにある道具でした。印刷機、ラジオ、テレビなどです。しかし、これらは単なる道具にすぎません。クラブのメンバーは人間です。

AIはこれまでの技術とは異なります。印刷機は印刷内容を決められませんが、AIは決めることができます。AIは意思決定するメンバーです。クラブが非人間的なメンバーに門戸を開き、AIが参加するのです。

例えば中東の戦争について考えてみましょう。AIはすでにその戦争において、重要な役割を果たしています。多くの標的がAIによって選択されています。人々はそれを知りません」

「21世紀の大きな問題は、私たちが開発している新しいテクノロジー、SNSやAIのようなものが、民主主義と全体主義、どちらに味方するのかということです。私たちは、民主主義と全体主義を、倫理観やイデオロギーの違いとして考えがちです。しかし、実際には情報の流れ方の違いです」

「20世紀は、全体主義は民主主義よりも効率が悪く、うまくいきませんでした。おそらく21世紀は、状況は異なっているでしょう。今まさにAIが台頭しているからです。

AIは人間よりも膨大な量の情報をはるかに効率的に処理できます。21世紀にはAIが全体主義をこれまでより、もっとうまく機能させるかもしれません。

北朝鮮のような国では、AIがたった1人の操り方を学ぶだけで、AIがその国全体を支配できます。AIにとっては1人の人間を操る方法を学ぶのは、とても簡単です。全体主義国家の中心でAIが誤った判断を下した場合、その結果は壊滅的です。なぜなら、AIが下す判断に誰も抵抗できないからです」

「最も重要なのは、自己修正メカニズムです。

『自分にも知らないことがある』、『間違いを犯すこともある』と認める能力です。それは、他者を修正するものではありません。他者の問題を指摘するのは簡単です。自分の間違いを修正できる能力なのです。

子どもたちが歩くことを学ぶ方法です。立ち上がって一歩を踏み出そうとして転びます。また立ち上がり、別のことを試します。また転び、また立ち上がり、そして徐々に歩き方を学んでいきます。

これは、人間社会全体という大きなレベルでも同じです。間違いを認めて修正をできれば私たちの情報は正確なものになります。これが、悪い情報が時間をかけて改善され、より良い意思決定ができるようになる理由です」

遠いどこかの話でなく、自分事として受け止め、行動する時が来ているように思います。