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公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

がん対策「治療効果、免疫力が左右」について 6644

未分類 / 2025年1月13日

先日、弾丸で実家のある京都の宇治へ。母と宇治川の堤防を歩いてきました。今は元気ですし、近くに弟家族がいるので安心ですが、何度かがんを乗り越えており、それなりの年なので、「健康第一で」と思います。

年末、日経新聞コラム「がん社会を診る」に東京大学特任教授の中川恵一先生が「治療効果、免疫力が左右」と題して寄稿されていました。これをLINEで母に送ったら「ためになったわ~」との返信。中川先生の一文は、いつもわかりやすく説得力があります。

「今年もっとも印象に残った出来事は、恩師の養老孟司先生の小細胞肺がんの治療に携わったことです。

養老先生の闘病生活については、11月に発売された私と先生の共著「養老先生、がんになる」(エクスナレッジ)にまとめられています。養老先生の肺がんは、全国の養老ファンにとって衝撃的だったようで、本書は発売1カ月で5万部を突破、ベストセラーとなりました。

「病院嫌い」で知られる養老先生ですが、本書のあとがきで、「医師、看護師、放射線科の技師、病院の事務の人たちに至るまで、お世話になった」と記しています。

養老先生が解剖学の教鞭(きょうべん)をとり、私が医学生だった頃の東大病院は、自己中心的で、決して患者本位の病院とは言えませんでした。そのためか、東大を離れてからの養老先生は、東大病院に対して否定的な発言を繰り返してきたように思います。そんな養老先生が東大病院に対しお礼の言葉を述べられたのは画期的なことです。

確かに現在の東大病院は、昔とは違います。ニューズウィーク誌「よい病院ランキング」日本版では4年連続の第1位。患者本位の病院に生まれ変わりました。

養老先生は抗がん剤と放射線治療を終え、この11月には都内のホテルで米寿(数え年88歳)のお祝いの会を催されました。会には建築家の隈研吾氏や脳科学者の茂木健一郎氏、作家の島田雅彦氏をはじめ養老先生と親交のある著名人らが駆け付けました。

私は2カ月ぶりにお会いしましたが、脱毛のあった髪もフサフサによみがえっていました。小細胞肺がんでは、私が知る限り治療の副作用が一番少なかった患者でした。

肺がんが肋骨に接していたため、治療後も背中に痛みが残っていましたが、12月には本人から「背中の痛みはウソのように消えてしまいました」というメールが届きました。肺がんが縮小したことで、痛みが消えたと考えます。その後のCT検査でも、肺がんはほぼ消えていました。

わずかに残った肺がんを完全に消失させるのは患者自身の免疫です。養老先生は免疫が高いのだと思います。

このコラムでも取り上げていますが、ウオーキングなどの有酸素運動やスクワットなどの筋トレは、がんを予防するだけでなく、治療効果も高めることが分かっています。養老先生は米寿の今も野山を駆け巡って、趣味の虫捕りを続けています。虫捕りに出かけることで、筋肉量を保ち、免疫力を維持しているのだ、と私は考えています。

養老先生、常人離れした87歳としか言えません。」

母は常人でいいので、この先も明るく元気に過ごして欲しいと思います。