安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

「十二人の怒れる男」について 6447

未分類 / 2024年6月30日

9昨日は歯医者の後、地元の会合へ。先日、アマゾンプライムで映画「十二人の怒れる男」を見ました。きっかけは下記の日経新聞コラム「春秋」。人間の心理に迫る、奥深く満足感のとても高い映画でした。

「場所はニューヨーク、12人の陪審員が集まって……と聞いただけで、映画好きの方ならシドニー・ルメット監督の名作「十二人の怒れる男」(1957年)を思い出したことだろう。先月末に、トランプ前大統領を裁く最初の刑事裁判が開かれ、有罪の評決が下された。

同州では陪審員全員の意見が一致しなければ決着しない。作品の見どころはまさにそこで、ただひとり被告の無罪の可能性に賭ける陪審員(ヘンリー・フォンダ)が、次々と他の11人の主張を覆していく。このたびの密室では、どんな熱い議論が交わされたのか。想像しながら映画を見直して、はっとする場面に出合った。

移民とおぼしき陪審員が、たどたどしい英語でこの裁判制度の意味を懸命に語ろうとする。赤の他人同士が郵便1通で招集され、全く知らない人間の有罪無罪を決める。「これが実は民主主義の素晴らしいところだ」「この国が強い理由はここにある」と。全員一致の原則は、米国流デモクラシーの体現なのだと納得した。

出自も職業も価値観も異なる人々が、徹底的に考えを述べ、結論に至れば完全に同意できなくても従う。その合理的なプロセス自体を尊重する。米大統領選の根底にある思想も同じだろう。(中略)」

 50年以上前の米国を写した映画。人々に意見の違いはあっても、なんとか話し合いで社会をまとめてきた超大国・米国だったかと思います。只、今は先が見えない社会の分断に苦しむ米国を感じます。

政治に強制力が必要な場合はありますが、暴力に偏らず、言葉で政治をする。人を人として扱う。社会の安定の基本かと思います。そうでなければ、小さな雪崩は、早晩大きな雪崩となり、その影響は周辺にも及ぶように思います。

「十二人の怒れる男」。よろしかったらどうぞ。

α世代の「シャーペン沼」について 6446

未分類 / 2024年6月29日

0.7昨日は市会での断続的な打ち合わせ等。最近、若者の間で高級文房具が流行っているそうです。私の場合は、昔から高いのを買っても、なくしたりするで、いつも安物。蛍光ペンは替え芯を使ってます。

先日、日経新聞「ヒットのクスリ」に「α世代の『シャーペン沼』」と題する記事がありました。

「東京都文京区立の中学校に通うA君はすっかり高級シャープペンシルの魅力にはまってしまった。周りの友人が使う、ノックをせずに芯が出てくるシャープペンに驚き、小遣いをためた。そして買ったのが1本3300円のパイロットコーポレーションの「S30(エスサーティー)」だった。

A君は「勉強のモチベーションも上がる」と前向きだ。それにしても高額だが、母親は「小遣いで買ったし、いいんじゃない」と気にしない。そんな姿に友人のN君も「自分のは300円。もっといいのが欲しい」と親にせがんだ。

シャープペンの人気が高まり、ここ数年で1000円超の高機能・高付加価値品が増えている。芯が折れにくいゼブラの「デルガード」、自動で芯が出るぺんてるの「オレンズ」などメーカーが機能を競う。

三菱鉛筆の芯が回ってとがり続ける「KURUTOGA(クルトガ)」シリーズの販売は累計1億本を超え、ノック不要の「クルトガ ダイブ」(5500円)などは中高生の垂ぜんの的だ。ロフト銀座店(東京・中央)では1~5月のシャープペンの売上高が前年同期を64%も上回った。

ブームが訪れたのは2020年以降の新型コロナ下で、火をつけたのが文具ユーチューバーの存在という。名高いのは「しーさー」さんだ。年別の人気ランキングを発表したり、シャープペンの魅力や複雑な機構を分かりやすく説明したりし、中高生を中心に登録者数は90万人近い。

しーさーさんは中学時代に文房具の魅力にはまり、動画配信をスタートした。ユーチューバーを仕事にしようと決意したのは、20年の大学3年生の時。コロナ下で時間ができ、本腰を入れた。

最大の動機は「好きなシャープペンの魅力を広めたい」で、わずか半年で約40万人の登録者を集めた。メーカーに忖度(そんたく)せずに商品の長所や短所を語り、人気が集まる。とりわけ「α世代」と言われ、10年以降の生まれが多い中学生からの支持率が高い。

幼少からスマホやSNSが身近で、高校生よりも楽しみの幅は限られているだけに身の回りに強い関心を持つからだ。

「親もゲームで5000円を使うぐらいならばと、勉強がはかどるシャープペンの購入を止めないのでしょう」としーさーさんは語る。同氏はメーカーとコラボ商品をつくり、3月からはなんと自社ブランド「SEASAR」のペンケースのネット販売まで始めた。

はまる背景には複雑な進化もある。例えば三菱鉛筆のクルトガ ダイブは他メーカーと自動の芯出しの構造が違う。筆記で得るエネルギーを特殊なパーツに伝え、芯を繰り出す。1回説明を聞いてもちんぷんかんぷんだが、中学生らはその深遠さに憧れをもつ。

大人世代もかつて、子供のころに車やオーディオなど、メカの複雑さに没頭した時期があった。今はシャープペンがそんな対象の一つになった。

三菱鉛筆は5月、初めてクルトガのファンミーティングを開いた。複雑極まりない構造や開発秘話などを披露し、語り合う場まで設けた。

親の泣きどころとSNS。そして複雑さを求める子供の大人心。様々な要因が絡み合って生まれた「シャーペン沼」は奥深く、なかなか憧れるのをやめられないようだ。」

この記事を見せた息子曰く、「ここまで高いモノ使う人はクラスにはいなかった。『勉強する道具』じゃなくて『己のブランドを示す道具』かな。中高生は化粧品とか自分のブランドを示すモノが極端に少ないから学校に簡単に持ち運べる『文房具』のブランド力に頼るのかも?」とのこと。

「なるほどね」とも思いつつ、「言うようになったなあ」と感じました。

「酒の怖さ」について 6445

未分類 / 2024年6月28日

0.8昨日は田奈駅前での市政報告、市民相談対応の後、綾瀬市長選・きつかわ候補、東京都知事選・小池候補の応援へ。

本格的な夏の接近を感じるこの頃。家に帰るとビールが美味いわけですが、最近はノンアルコールビールが多いです。先日、公明新聞コラム「北斗七星」が興味深い一文を掲載していました。

「病気になるほど酒を飲む金があるなら、女房や子のことも考えろ。医者に諭されても開き直る男を、同じ長屋の住人はかばった。「一日々々がぎりぎりいっぱい、食うことだけに追われていると、せめて酔いでもしなければ生きてはいられないものです」

山本周五郎の時代小説「赤ひげ診療譚」にあった。言うに言われぬストレスを抱えて懸命に生きる毎日、酒でつらさをやり過ごしたい。そんな思いは今も昔も変わらぬか。

国が初めて飲酒ガイドラインをまとめ、心身への影響や目安量などを示した。1日当たりビール500ミリリットル(純アルコール量20グラム)以上の飲酒を続けると大腸がんのリスクが高まるとか。飲酒後の自制心をなくした行動によるリスクも記されている。

飲み過ぎて失った健康も、失った信頼も、取り戻すのは大変だ。相模原市議(維新)が(4月に)酒気帯び運転で検挙され党を除名に。その後、辞職した。

「百薬の長とはいへど、万の病は酒よりこそ起れ」。吉田兼好の「徒然草」にあるように、酒の怖さは何百年も前から存知のこと。とはいえ、改めて具体的な量まで示されたのだから、少しは減らさなきゃならん。酒は飲んでも飲まれてはならん。自らに言い聞かせている。」

一日のアルコール量20グラム。難しいものがあります。

「バス」について 6444

未分類 / 2024年6月27日

0.8昨日は神奈川県内広域水道企業団議会の会議の後、中区での会合等。一昨日、中国蘇州市で日本人学校のスクールバスが襲われけが人が出たとの報道がありました。20年近く前ですが、私が住んでいたマンションの目の前。穏やかで安全な地域。早く平穏が戻って欲しいと思います。

バスと言えば、横浜市は市営バスの運転手に対し、夏休みを1日1万円で買い取ると通知。市は人手不足による減便などが深刻。「有給休暇ではなく、公務員の特別休暇の買い上げのため、違法性はまったくありません」としています。

他方、日経新聞コラム「春秋」が路線バスについて記していました。

「夏には早いけれど/1人バスで来てみた」。春ではなく夏でもない。そんな今の季節を舞台にしたイルカさんのヒット曲、「もう海には帰れない」(作詞・秋元康)は、そう始まる。訪れた場所は小さな海岸。かつて恋人とよくデートした場所を感傷的な気分で歩く。

バスと海岸という取り合わせには、海沿いの出身でなくてもどこか懐かしさを感じよう。バスに乗り海水浴に行った体験や、そうした場面を映画などで見た記憶が呼び覚まされるからだろうか。夏を巡るこの共通体験がだんだん危うくなりつつある。路線バスの減便と廃止、海水浴場の開設中止が各地で広がっているのだ。

路線バスの多くはそもそも赤字だという。観光バスの黒字や補助金などで穴を埋めてきたものの新型コロナで余力が消え、高齢化による運転手不足が重なり減便を招いた。海水浴場には日焼けを避けたい人の増加や、安全監視員や海の家のスタッフを確保する難しさといった逆風が吹いている。底流は少子高齢化といえる。

岡山市は今年、2つの海水浴場の廃止を決めた。コロナで休止し、そのまま廃止となる。客の減少に加え、運営する地元観光協会が高齢化で人を出せなくなった。「浜が荒れないよう、清掃は続ける」と協会幹部はNHKの取材に語る。集落を結ぶバス。美しい海辺。当たり前に見てきた風景を支えた人たちの日々を思う。」

学校へ行くのも、出勤や買い物も、旅行に行くのも、移動手段が必要。

翻って、食べ物も、飲み物も、住める場所も、必要なものがなくならないように、折り合いをつけ、協力し合い、改善するための仕組みが必要なのだと思います。

「救急車のサイレン鳴らさないで」について 6443

未分類 / 2024年6月26日

0.8昨日は終日市会で断続的な打ち合わせ等。途中、PCを開くと「近所迷惑・噂になりたくないから『救急車のサイレン鳴らさないで』」との見出し。先日参加した消防団の専科教育では「緊急走行」についても学びましたが、救急車、パトカー等に限らず、消防団の車両も、法律通りに赤色灯をつけ、サイレンを鳴らし、スピーカーを活用して安全を確保しながら現地に向かいます。

「まいどなニュース」から抜粋です。

「救急車をタクシー代わりに利用」「車内で撮影」「#7119で軽症だから『自力で病院へ行って』と言われたのに要請する」…など救急車を利用する人のモラルを問う行為がたびたび話題になります。そんななかで、現役救命士からのお願いが…。(中略)

「サイレンは鳴らさないで来て欲しい」「近所の人の安眠妨害になるから」「呼ぶ人にはその後の生活がある。噂になるようなことしてほしくない」などの要望の一方、救急車を呼んだのにも関わらず「“法律上止めて緊急走行はできない”と答えると、“じゃあ来なくて良い”と言われた」ケースも。

「日本は行政における救急医療システムについてもっと子供の時から懇切丁寧に教育していかなければならないと強く思います」との救急救命士の声。

「救急車のサイレンは安全かつ迅速な走行のために鳴らすこと、赤色の警光灯をつけることが道路交通法施行令第13条、第14条で定められています。止めてしまうと、緊急自動車の特例等の適用がなくなるのです。」

しかし、そのことを知らないため、「鳴らさないで欲しい」という要望に。

「年々救急車に対するモラル低下がひどくなっている」との救急救命士の指摘。

同ニュースは次のように締めくくります。

「6月1日からは三重県松阪市内の3基幹病院において、救急搬送された患者のうち、入院に至らない軽症患者から選定療養費「1人7,700円(保険適用外)」が徴収されることになりました。もしも、今後も安易な救急車利用が減らず、この取り組みが有用とされれば、全国にも広がる可能性はあるでしょう。軽傷かどうか、タクシー代わりだと思っていないか改めて振り返った上で、心配な症状の際には、命のためにも躊躇せずに救急要請をおこなってください。」

法律や条令など、社会のルールに対し、全員が満足し、社会全体が最適化するということはないと思います。

どこで折り合いをつけるか。

どれだけ豊かで便利な世の中になっても、人間は一人で生きているわけではない、という事かと思います。

「学生の無関心は危険」について 6442

未分類 / 2024年6月25日

0.8昨日は市が尾駅前での市政報告の後、市内各地へのご挨拶まわり等。市のボランティア施策についてお伝えしている時、バスを待つ高校生達が真剣にきいてくれていたのを感じました。昔も今も、政治への関心の有無は人それぞれですが、自らの未来のためにも、国内外の動きを知り、希望をもって前に道を進んで欲しいなと思います。

先日、日経新聞コラム「大機小機」が「日本の学生の無関心は危険」と題して記していました。

「昨年10月、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスがイスラエルを攻撃し大量の人質を奪った。両者の衝突は8カ月を迎える。死者は1万3千人の子供を含めて3万6千人を超えている。

米国、エジプト、カタールなどの度重なる和平提案や、国際司法裁判所(ICJ)によるイスラエルに対するガザ南部ラファへの攻撃停止命令、国際刑事裁判所(ICC)の検察による同国のネタニヤフ首相への逮捕状請求などは効果が出ていない。ラファ侵攻が停止する可能性は低く、子供を含めた死者の激増や破壊の拡大、避難民の急増に世界の怒りが高まっている。

こうした状況下、米国、カナダ、フランス、ドイツ、ベルギーなどの大学では、学生たちがネタニヤフ首相の妥協のない戦争継続や、大学自体がユダヤ人組織から多額の献金を受けていることなどに強く反発。デモが頻発し、多数の逮捕者も出た。

しかし、日本の大学でイスラエルやネタニヤフ首相に対して「即座に停戦すべきだ」との主張を理由とするデモは極めて小規模にとどまった。

理由として指摘されているのは、元来、日本の学生たちは自分と直接関係のない国際政治・経済動向への関心が薄いという点だ。関心が最も高いのは真っ最中である就職活動のようだ。

宗教への関心が薄く、キリスト教とイスラム教の対立に関する歴史認識も乏しいなどとも指摘されている。しかし人道上看過できない事実にもほとんど無関心であることの理由は明確ではない。

最近、私立大学の経済学部の中では入学試験が最も難しく、入ってからの授業内容も高度といわれている、ある大学の経済学部3~4年生、540人に授業を行った。

為替相場が大きく円安方向に進み、物価や経済全般への影響が大きく取り上げられているにもかかわらず、説明力の高い先端的な為替決定理論である「ポートフォリオ・バランス・アプローチ」について自分で学んだことも専門課程で選択することも無いと言う。

この事実は、国際政治も自分の専攻している学問分野についても、あまり関心を持っていないことを意味している。こうした学生たちの驚くべき無関心は日本国の先行きについて大きな不安を示しており、極めて危険な状況と言えよう。」

確かに、昔からですが、こうした点について日本の学生は、他国の学生と比して、かなり異なるものを感じることがあります。

こうしたことが、結果的に円安などの要因に繋がっている可能性を思うと、悩ましいものを感じます。

夏季に多発「エアコンや扇風機の事故」について 6441

未分類 / 2024年6月24日

0.9昨日は消防団の専科教育。青葉消防署、青葉自動車学校で弁当付き計7時間。同僚達と共に学びました。

ようやく梅雨に入りましたが、今年も猛暑が予想される夏。先日、共同通信が伝えていました。

「エアコンや扇風機の製品事故が夏季に多発しているとして、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼びかけている。製造から年数がたった製品ほど不具合で火災につながるケースが増える傾向にあるとして「異常が見られたら直ちに使用中止を」と訴える。

NITEによると、2019年4月からの5年間で、エアコン340件、扇風機63件、計403件の製品事故情報の通知があり、9割以上が火災につながった。

0.8製造から10年以上経過した製品の事故が223件。10年未満の事故は、近くの可燃物からの延焼など製品に起因しないものが多かった一方、10年以上の事故では製品に起因するものが増える傾向も明らかになったという。」

NITEは異常音や異臭のチェック。室外機まわりの片づけ、清掃も推奨しています。

製造者が定めた設計上の標準使用期間を超えていたら買い替え検討を、との指摘もありますが、わかりずらいものがあります。

0.99お気を付けください。

 

「がんにプラス効果望める薬」と「薬の供給不安」について 6440

未分類 / 2024年6月23日

2.0昨日は市民相談対応、地元の会合等々。区のイベントでは中島青葉区長と立ち話。地域のにぎわいが作られていました。

男女共に日本有数の長寿の街・青葉区。先日、日経新聞コラム「がん社会を診る」に東京大学の中川恵一特任教授が「がんにプラス効果望める薬」と題して寄稿されていました。

「2023年の国内の医療用医薬品市場は前年比約3%増の11兆2806億円。薬効別では抗腫瘍剤が約2兆円とトップでした。

抗腫瘍剤以外のがん治療を目的としない薬にも、がんに対するプラス効果が期待できるものがあります。連載で紹介した糖尿病治療薬のメトホルミンもその一つですが、今回は解熱鎮痛剤のアスピリンと脂質異常症に使われる「スタチン」を取り上げます。

アスピリン(アセチルサリチル酸)は解熱鎮痛剤として有名で、値段も安い素晴らしい薬です。鎮痛効果が出ないような低用量でも、血液をサラサラにして心筋梗塞や脳梗塞を防ぎます。

この低用量投与はがん予防にもつながることが明らかになってきました。世界でもトップランクの医学雑誌「ランセット」に11年に報告された研究は、8つの無作為比較試験を統合して解析しています。その結果、少量のアスピリンを毎日服用すると、がん死亡リスクが20%も低下していることが分かりました。5年以上服用している人は、胃がんや大腸がんを含む消化器がんによる死亡リスクが50%以上も低下していました。

13万人以上の米国人を32年間も追跡した大規模な調査でも、アスピリンの定期的な服用は消化管がんのリスクを15%、大腸がんに限れば19%も低下させると示されました。乳がんや前立腺がんなどではリスクの低下は見られませんでした。

もう一つ、がんにもプラスになる可能性を持つ薬がスタチンです。悪玉コレステロールの合成を抑え、動脈硬化に非常に有効な薬です。日本での研究がこの薬の開発につながりました。国内で約700万人が服用しており、過去30年間で最も多くの患者に使われてきた薬といわれます。

スタチンの副次的作用として、がん患者の生存率を高めるという研究結果が多数出ています。がん患者で脂質異常症に対してスタチンを服用している人は、そうでない人に比べて長生きしているということです。

17年に報告された111万人ものデータを分析した研究でも、スタチンを飲んでいるがん患者は、飲んでいない患者と比べて全死亡リスクが30%、がんによる死亡リスクは40%も低下していました。死亡率に加え、再発・進行するリスクも低下していました。がんの診断後からスタチンを飲んでいた患者で、より生存率が高かったことも分かりました。

日本人男性の5人に2人、女性の2人に1人が脂質異常症かその予備軍といわれます。がんと診断された際には、脂質異常の有無もチェックしておくとよいかもしれません。」

一方、3年以上も続いている薬の供給不安。せき止めや高血圧の薬など、手に入りづらい医薬品はおよそ3800品目。医療機関で処方される薬の2割以上。うちのかかりつけ医も頭を悩ませています。

きっかけは2020年12月に発覚したジェネリック=後発医薬品のメーカーの品質不正問題。業務停止などの製薬メーカーに対する行政処分は、この3年余りで21件にものぼっています。

また、採算割れの薬を生み出す、国が決める「薬価」の問題と共に、世界的な薬の争奪戦も指摘されています。

必要な時に、必要な薬が服用できなければ、元も子もありません。

視点を上げ、安定供給するための、適切な対応が求められます。

帯状疱疹ワクチン「定期接種化」と遅い梅雨入りについて 6439

未分類 / 2024年6月22日

9昨日は市民相談対応、ご挨拶まわり等。帯状疱疹ワクチン接種への助成、無償化へのご要望が大変多く、党として議会で継続的に取り上げ、横浜市からも国へも強く要望。一昨日、国で大きな前進がありました。

厚生労働省の専門家委員会は、高齢者を対象とする帯状疱疹のワクチンについて、「科学的に定期接種化が妥当」と判断したとのこと。 今後、定期接種化に向けて、対象年齢やワクチンの種類などの詳細な議論を進めるとの報道がありました。

国内で使用されている帯状疱疹ワクチンは1回接種の「生ワクチン」と2回接種の「不活化ワクチン」の2種類がありますが、前者の費用は1万円弱で効果は1年。後者は2回で4万円程度と高額ですが、10年は効果があるとされています。国の定期接種化に向け、引き続き強く要望して参ります。

昨日、梅雨入りとなりましたが、東日本は記録的な遅さだとか。公明新聞コラム「北斗七星」が記していました。

「日本の酷暑と相関するラニーニャ現象(赤道以南から南米沿岸にかけての太平洋の海面温度が下降)も予測され、夏の暑さが思いやられる。

それでもこの時季、梅雨を経て迎える盛夏や残暑を乗り越えるための栄養素が豊富な梅やラッキョウなどが出回り、漬け込む楽しみがある。すぐに飲食はできないが、熟成したものは滋味あふれる。

時間が醸し出す価値もある。時宜を間違えずに手を打ち、目先の結果に一喜一憂せず、辛抱強く待つことが結果につながることは、これまでの人生経験からの実感だ。

「竹青く磨ける夏至の流れかな」(長谷川かな女)。「万緑の中や吾子の歯生え初むる」(中村草田男)。清新な心、瑞々しい心で、仕込むべきことは何かを見定め、それに精を出していきたいと思う。」

今日も頑張ります。

「ハラ・ハラ」について 6438

未分類 / 2024年6月21日

0.7昨日はお世話になった方への弔問、市会での作業、ご挨拶まわり等。政策懇談会がひとまず終了。業種が異なる各団体からよく耳にしたのが「カスハラ」に関する内容。執ような言動、不合理または過剰なサービスの要求等のこと。対策に向け企業・行政も動き出していますが、毅然とした対応が必要です。

一方、「ハラスメント」にかなり気をつかう、その必要に迫られるようになった日本社会でもあります。

先日、日経新聞コラム「令和なコトバ」にライターの福光恵さんが、「ハラ・ハラ『それ嫌がらせ』と言い過ぎる」と題して寄稿されていました。納得でした。

「セクシャル・ハラスメント」が新語・流行語として注目されたのは、平成が始まった1989年。うれしい言葉ではないのだが、その後、平成最大の新語・流行語と言っていいほど世間に定着してしまった。同時に、各種○○ハラスメントは、きょうもその裾野を広げている。

2021年に刊行された「トラブル回避のために知っておきたい ハラスメント言いかえ事典」(朝日新聞出版)を開くと、それでもまだ知らなかった○○ハラスメントの多いこと。一例がSNSの流行とともに生まれた「ソーシャル・ハラスメント」、略してソーハラだ。SNSを使った嫌がらせや、友人登録の強要などがこれに当たる。

コロナ禍で在宅勤務が広がると「リモート・ハラスメント」が誕生。オンラインのコミュニケーションで起きるパワハラなどのことで、オンライン会議中に子どもが騒いでいる部下に「馬鹿ガキがうるさいな!」はアウト。「会議中だけでも静かにお願いできない?」もグレーゾーン。ここは優しく「何かあったら、相談してね」が正解だ。

要はトレンドあるところハラスメントあり。最近は部下から上司へなど、立場が逆転した逆ハラスメントなるものも増えているらしい。そこで今週のお題、「ハラスメント・ハラスメント」、略して「ハラ・ハラ」だ。逆ハラスメントの一つで、不都合なことや不快なことを何でもハラスメントと騒ぎ立てる、ハラスメントのハラスメントのことをこう呼ぶ。

例えば上司から誘われた飲み会を断るとき。「課長に飲み会を強要された! これパワハラですよね!」は、ハラ・ハラ。「それって強制参加ですか? プライベートの時間を取られたくないんですけど」もグレーゾーンとなる。「お誘いありがとうございます。飲み会は苦手なので遠慮させてください」が、模範的な対応となるという。

この本の監修者で、ハラスメント研修専門講師も務める山藤祐子さんによると、正当な指導とハラスメントを混同したこんなハラ・ハラ事例があったという。何度も同じ間違いをするため、先輩社員から重ねて指導を受けることになった新入社員。「不適切発言もなく、パワハラとはいえない指導なのに、本人はパワハラだと思い込んで、会社中に主張。会社を辞めるときにも、『会社も先輩も訴える』と捨てゼリフを残していった話が実際にありました」

また「ChatGPTに上司のことを相談したところ、それはパワハラだと言われた」との理由で上司を異動させろと訴えた、まさにトレンディーなハラ・ハラ部下なんかもいたそうだ。

まあ、ハラスメントと認定されるのが怖くて、言いたいことも言えなくなったという上司世代の声はよく聞く。でも、ハラスメント→ハラスメント・ハラスメントと来て、今度は「ハラスメント・ハラスメントが過ぎる部下を許せない!」という「ハラスメント・ハラスメント・ハラスメント」とか、ハラ・ハラ連鎖が続く予感も……。あのー、ハラハラ言い過ぎて舌かんだんですが、この原稿もハラスメントってことはないです、よね?」

個人的には、ハラスメントがいいなどとは思いませんが、人が多様な声を受け止める力、また耐える力が落ちるような気もしますし、生き物としては、環境の変化に弱くなっているような気もします。

他方、伝えたいことが伝わらないとなると、伝わらない溝を埋めるのは個人の想像なのかも知れません。これは危ういものがあります。

また、人間が生きる上で大事な対面での会話、対話は、リスクとされるのかも知れません。

非対面でのネットコミュニケーションは便利ですが、これだけでは伝わりにくいものがあり、少なからず社会問題の原因となっています。

人とつながらないと生きていけない人間ですが、都合のいい時だけつながればいいというのは、戦後80年間の平和の時代の恩恵なのかも知れません。

この先の社会はどうなるのか。気になります。