消費拡大続く「即席めん」について 6386
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昨日は先輩との打合せの後、昼は自宅で「チキンラーメン」。変わらない美味しさ。世界初の即席めん。発売は私が生まれる約10年前の1958年。日清食品創業者の安藤百福氏が、太平洋戦争終戦直後の大阪・梅田の闇市でラーメン屋台に並ぶ行列を見て「もっと手軽に」と開発。即席めんは今や世界各地に広がりました。
先日、英フィナンシャルタイムズ「世界で即席麺の消費拡大」と題した一文。即席めんの今が記されていました。
「世界で1年間に販売された即席麺(調理済み)を1列に並べると、62億キロメートルの長さの麺が冥王星をはるかに超えて宇宙の奥深くまで伸びることになる。これは驚くべき事実であるとともに、悲惨な現実も示している。
飢餓との闘いにおいて、即席麺はこれまでに考案された最も強力な武器の一つだ。加工食品の中でもカロリーに対するコストパフォーマンスが極めて高く、メーカーは今や即席麺を「社会インフラ」の一つに分類している。
即席麺は緊急時から衝動的に食べたくなる時まで、いつでも取り出せるし、腹持ちも良い。食事環境が劣悪な米国の刑務所で、即席麺がたばこに代わって地下経済の主要通貨になっているのもうなずける。即席麺は1950年代後半、戦後の荒廃した日本で庶民の胃袋を満たすために開発された。「安く、早く、おいしい」を備えている点が評価されている。
こうした性質があるからこそ、即席麺の需要の高まりは社会や経済の「危険信号」の様相を呈している。特に先進国では、社会や経済の一部が崩壊しているか、少なくとも大きく圧迫されている証拠だ。即席麺は困窮するあまり、食べたいという気持ちよりも必要性が勝っていることを示す指標なのだ。
世界ラーメン協会によると、2022年の即席麺の販売数は過去最高の1210億食で、18年から約17%増えた。ナイジェリアやバングラデシュ、トルコなどの国では53%から425%とさらに大きく伸びている。これは即席麺の店舗での取り扱いが拡大し、インフレに見舞われた庶民に手ごろで腹持ちの良い高カロリー食を提供するという役割を果たしていることを示している。
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)とロックダウン(都市封鎖)、食品供給の混乱、料理習慣のない人が空腹を満たす必要性が、20~21年に消費が伸びた主な要因だった。米英の22年末の即席麺の消費量は5年前から14%増えた。数十年来のデフレから脱してインフレ時代に突入した日本では、18年よりも人口が減ったのに消費量は増えている。」
本文にある「安く、早く、おいしい」。これからも変わらない庶民が求める大事かと思います。
食は国家の基盤。チキンラーメンが果たした世界平和への貢献は計り知れないものがあると思います。