安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

横浜上海友好 50周年について 6234

未分類 / 2023年11月30日

0.9昨日、横浜市役所アトリウムで「日中韓都市間文化交流事業 ジョイントコンサート2023 in YOKOHAMA ~東アジアに文化の懸け橋をかけよう!~」が開催されました。今年で10年目。今回は中国から「晋江市南音芸術団」、韓国から「光州風流保存会」、日本から「フェリス・フラウエンコーア」が出演し交流を深めました。

国家間では、今週、日本、中国、韓国の外相が韓国・釜山でおよそ4年ぶりに会合を開催。3カ国の役割は緊迫する国際情勢の安定に欠かせません。

50年前の今日、横浜市と上海市は友好都市提携を締結。今や100を超える都市と友好提携を結んでいる上海市ですが、最初に友好都市提携を結んだのは横浜市でした。

以前、コラム「名字の言」が記していました。

「ある壮年から聞いた話。戦時中、開拓団として満州(現・中国東北部)に渡り、平穏に暮らしていた。だが1945年8月、日本の敗戦を知り、一変して報復に怯える日々に。

しかし、彼の周囲の中国人は優しかったという。日本に引き揚げるまで、共に農作業に汗し、一緒に釣りを楽しんだり、家族ぐるみで食卓を囲むことも。「あの時、変わらず接し続けてくれた現地の人々の心を、笑顔を忘れたことはない」と

一方で、激動の時代を生きてきた壮年は、こうも語る。「人間は、その時々の状況で、いともたやすく偏見や差別の感情を抱いてしまう。他国や他人のことを上に見たり下に見たり、敵か味方かと色分けしたり……。だからこそ、おかしな風潮に染まらないよう、心を磨き合う連帯が大切なんです」

分断の危機にあった東西冷戦の時代、アメリカのケネディ大統領は、同じ惑星に暮らす運命共同体として、「意見の違いから目をそらさず、共通の利益に目を向け、違いを解決できる手段を探しましょう」(櫻井祐子訳)と訴えた

今ほど、人間と人間を結ぶ確かな哲理と実践が求められている時はない。」

国同士のきな臭い話はありますが、同じ人間同士として、友好を深める道を進みます。

介護「十分な賃上げを」について 6233

未分類 / 2023年11月29日

1.1昨日、横浜市会の瀬之間康浩議員の議長就任パーティが開かれ、菅義偉前総理も出席され盛会でした。瀬之間議長は介護関係の仕事をされていたこともあり、その関係のやり取りをすることもあります。横浜市にとっても介護問題は、人材不足、現場の更なる改善等々、課題が山積しています。

昨日の日経新聞は「介護職員数が2022年に初めて減少に転じたもようだ。増え続ける高齢者を支えるには介護の担い手も着実に増える必要があるが、このままでは適切なケアを受けられない人が続出しかねない。親の介護のため現役世代が離職を強いられる問題も含め、「介護クライシス」が間近に迫る」と警鐘を鳴らしていました。

そうした中、国と地方の連携で、介護問題の改善に向け継続的に取り組んでいます。

先週の衆議院予算委員会で、公明党の伊佐進一議員は、今年の春闘の賃上げ率を巡って、全産業平均が3・58%に上ったのに対し、医療機関が1・9%、介護事業所が1・42%だったことに言及。年末に控えた(来年度の)診療報酬や介護報酬などの同時改定について「賃上げのために十分な報酬改定が必要だ」と質問。

武見敬三厚生労働相は医療・介護分野の賃上げについて「日本経済の消費につなげ、成長と分配の好循環を実現するためにも重要だ」と答弁。利用者が必要なサービスを受けられるよう同時改定で必要な対応を行うと述べました。

また伊佐氏は、日本経済がデフレからインフレに転換していく中で、新たな社会保障財政のあり方を検討するべきだと指摘。その上で「賃上げや物価高騰の部分は(社会保障財政とは)別枠で考えるべきだ」と主張。

これについては、総理、大臣ともにいい答弁ではなかったように思いました。しかし、現状のままでは、現場はもう耐えられない状況にあると感じます。うちの妻は介護士として施設の現場で働いしてますし、何人もの方から厳しい状況についてお声を頂いています。

介人手が圧倒的に足りない介護現場。家族がお世話を出来なくなった中で、お世話をしている人々の仕事をどう考えるか。その内容からして、処遇が極めて不十分であることは論を待ちません。

また、一方で家族の介護により、会社などから離職せざるを得ない人が続出している問題は、以前からの話ではありますが、その規模が益々大きくなっています。仕組みづくりは喫緊の課題です。

介護にかかる問題は、日本社会の根底を揺るがしている極めて大きな問題。

冒頭の日経記事には「介護サービスは国民が納める保険料と税金によってまかなわれる。職員の本格的な賃上げには国民負担を増やす必要が出てくるが、そのためには人々の理解が欠かせない」ともありました。

負担の行き先は、利用者か、国民か、就労者か。打ち出の小づちはありません。持続可能な制度にするにはどうすべきか。

横浜の現場で出来ることは尽力するわけですが、処遇も含め介護制度のその殆どは国で決めています。

地方の現場、生活現場の声を届け、改善を進めるよう声を上げていきます。

「いじめ」は法律違反について 6232

未分類 / 2023年11月28日

1.1昨日は恩田駅前での市政報告配布の後、市会で断続的な打ち合わせ等。木曜日から始まる定例議会の準備が進みます。

先日、「いじめ」の認知件数が過去最多との報道がありました。子どもの世界だけの話ではりませんが、私も被害者家族からご相談を頂き対応することもありますし、また横浜市のいじめ申し立ての窓口をご紹介する場合もあります。

横浜市 学校生活あんしんダイヤル(いじめの申し立て窓口)
電話:045-624-9081
開設日:火曜日、水曜日、木曜日、金曜日(年末年始等休みあり)
開設時間:9時から17時
対象:横浜市立の小中学校、義務教育学校、特別支援学校に通う児童生徒とその保護者

日経新聞コラム「私見卓見」に、明星大学心理学部の藤井靖教授が「『いじめ』は法律違反だ」と題して寄稿されていました。全面的に正しいと感じました。

「文部科学省の調査によると、2022年度に小学校・中学校・高等学校などで認知した「いじめ」は過去最多の約68万2千件に上り、身体的被害や長期欠席などが生じた重大事態も約900件と過去最多だった。だが、依然としてカウントされないいじめも多い。

私は長年、学校現場の最前線で臨床心理士としていじめの対応にあたってきた。その中でいじめの対応を巡って、学校の教員と言い争いになったことは数多くある。

一部の学校が使う常とう手段は「これはいじめではない。行き過ぎた行為の範囲」という詭弁(きべん)だ。「いじめが起こる=教員の指導力不足」という評価がなされるのではないか、という恐れがあることが背景にある。また、いじめが発生した場合、学校には報告書を作成する労力も生じる。

一部の教員は「本当は仲が良い」などと見立てることがあるが、距離が近い関係性の中でのいじめが一番起こりやすい。加害者と被害者を向かい合わせて加害者に説諭し、謝罪後に仲直りを促したり、クラス全員に注意喚起したりする指導方法も表面上の対応だ。

最優先すべきは、物理的に距離を離すなどして再発を予防して、被害者が安心して学校生活を送れる環境づくりに注力することだ。「いじめ防止対策推進法」ではいじめの禁止や対応と防止について学校や行政、保護者などの責務を規定している。だが、教育現場でいじめが法律違反という認識を前提に対応はなされていない。「それは法律違反で社会のルールを破っている」ともっと毅然と明確に教えていくべきではないか。

学校が取るべき毅然とした対処とは「出席停止」である。加害者の出席停止の話になると、「加害者の学ぶ権利」を言い出す人がいる。だが、現状では多くの被害者が別室登校になったり、不登校状態を余儀なくされたりしている。被害者の学ぶ権利が脅かされているのに、加害者の権利が守られる構造はどう考えてもおかしい。

まずは被害者が安心して学べる居場所としての教室を守るための措置を早急かつ強硬に取るべきだ。そのための加害者の不利益は当然本人が負わなければいけないということも、経験を通じて教えていくべきだろう。」

「被害者の学ぶ権利が脅かされているのに、加害者の権利が守られる」との言葉は、表現は異なれど、同じ類の言葉を被害者家族からよく頂戴します。

いじめは、いじめた側が100%悪い。場合によっては「そうではない」という意見もありますが、基本的には罪もない人を傷つけるわけですから、いじめた側が悪いと思います。一生消えることのないいじめの傷もあります。罪は重いです。

「ルーティンは運に勝る?」について 6231

未分類 / 2023年11月27日

1.1昨日、第10回青葉区民マラソンが開催され、1000人を超える老若男女のランナーが、500人超のボランティア、役員の皆さんが大会を支える中、冬空の10キロコースを駆け抜けました。男子の1位から3位までは32分台。ただの区民マラソンではないレベル。男女ともに平均寿命が国内トップクラスの青葉区ですが、日頃の努力の積み重ねを感じます。

先日、日経新聞コラム「サッカー人として」に、三浦知良選手が「ルーティンは運に勝る?」と題して寄稿されていました。

「「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」と語ったのはプロ野球の故・野村克也監督で、サッカーでも自分の力の及ばぬ何かが働くときはある。

シュートがボール1個分ずれて、昇格につながるゴールが幻になる。際どい判定で下されたPKで残留の道が断たれる。不運はなんとも不公平なものだと憤りたくなるのは人の常。

1ワールドカップ(W杯)を優勝したブラジル代表FWベベトは「得点を取れなかったら、そのスパイクははかない」と言っていた。必ず右足からピッチに入る、勝った日の服を着続ける。ジンクスを気に掛ける選手は海外でも多くて、僕にも昔は「勝利のルーティン」があった気がする。

でも本当は、勝とうが負けようが変わらぬルーティンを持っている人が強いんだよね。決まり決まったように努力をし続けられる人が、運も乗り越えていくんだろう。不遇や苦境にとらわれたとき、だいぶ前には幸運に救われた日もあったことを僕らは忘れがちになる。運は存在するけれど、長い目でみれば「ご破算」といえるんじゃないかな。

8月末から勝ちがなく、実戦4試合で計16失点していたオリベイレンセが、無敗でポルトガル2部の首位を走るチームに敵地で1-0で勝った。でもこれは不思議という感じでもない。

最近になってチームが時間に対してきっちりするようになった。練習の予定時刻に遅れたら罰も科されるようになり、一人ひとりが人任せでなく正面から規律と向き合うようになった。

だから勝てた、とは思わない。でも、それがない限り勝利もない。練習でも、紅白戦でも控え組の士気がいつになく高かった。これが当たり前になれば、うまくいかないことを「不思議」で片付けなくなるはず。

紅白戦では僕も2得点、調子はいい。ただ、起用のされ方は変わらない。憤りは別の場所でぶつけます。試合翌日がオフなら、勝てば祝勝会、負ければ残念会。やっている中身は同じ。これも30年以上続く一つのルーティン。

「帰りたい、じゃない。お前は『帰れない』んだ。覚悟を決めたのなら帰ってくるな」。15歳でブラジルに飛び込む自分に贈られた言葉を、また自分に投げかけ、性根を据えています。」

勝利のルーティン。私などは特にありませんが、昔から朝晩仏壇の前に座る習慣があります。

Jリーグ「シーズン移行案」について 6230

未分類 / 2023年11月26日

0.1サッカーJ1。昨日、ヴィッセル神戸が初優勝。一方、最下位の横浜FC。降格へ厳しい状況。来週が最終節です。他方、日本代表はFIFA世界ランキング13位に浮上。世界に衝撃が走っています。Jリーグ創設30年。確かな基盤を作ってきた結果かと思います。今後、Jリーグが開催時期を移行するとの話があります。

先日、日経新聞コラム「スポートピア」にJリーグチェアマンの野々村芳和氏が、「サッカー世界市場に挑む」と題して寄稿されていました。

「8月の当コラムでもテーマにしたJリーグのシーズン移行案について、全60クラブとの議論が大詰めに入った。賛成や条件付き賛成というクラブが多い一方で、現時点で反対という意見もある。満場一致の議題ほどつまらないものはなく、時間をかけて話し合ってきたからこそ、多くの学びがあった。

降雪地域の環境整備のように解決策を検討中の課題はあるものの、少なくともJリーグや日本サッカーが目指すべき方向性、現状への危機感は共有できてきたと感じる。問題は、夏の暑さによる選手のパフォーマンス低下をどうするか、そしてJリーグが成長する上で外貨をどう獲得していくか。つまり、世界のサッカーマーケットで競争していくための環境整備だ。

現状維持で国内に目を向けていても一定の成長はできるだろう。私自身も札幌の社長時代、クラブの規模が小さかったとはいえ、そこに甘んじていたという反省がある。

欧州のトップリーグでプレーした選手たちは「世界とJリーグのサッカーは違う競技だ」というほど差があると訴える。その指摘にきちんとリアクションできていたかというと、正直言って「日本のレベルも上がっているし、そんなことはない」と思っていた。ところが今回の議論のために集めた試合データには、そう言われても仕方ないという数字が出ていた。

欧州では開幕後、徐々に選手の走行距離やプレー強度が上がっていくのに対し、Jリーグは逆にどんどん下がっていく。おそらく原因は季節の違いによる暑さで、この「山」と「谷」の差は移籍市場での評価にも直結してしまう。

私が欧州のトップクラブを訪ねて見せてもらった資料には、各国の選手の移籍金が数年後にどうなるかという膨大な予測が示されていた。何歳の選手がどの国でどの程度活躍したらいくら、というような計算式があるらしく、残念ながらJリーグの「係数」は低い。だから日本から欧州へ渡ったときに数千万円だった移籍金が、より大きなクラブへ引き抜かれると桁が2つも上がるということになる。

日本人は技術も俊敏性もあって真面目だけれど、強度の高い欧州のリーグで能力を発揮できるかは実際に試してみないとわからない――。それが当たり前のように捉えられ、中堅リーグを挟まないとステップアップできないという現実を変えていきたい。

シーズン移行はその実現に向けた選択肢の一つだが、あくまで目的ではなく手段。フットボールとビジネスの両面で成長を考えられる人材がクラブにいなければ、環境を整えても変化は生まれない。トップレベルで戦えるようになった選手たちに続いて、経営者やフロントが世界のマーケットで競争する意識と覚悟を持つことで、Jリーグはもっと魅力的で輝くステージになる。」

より良くなるよう、楽しみにしています。

絵画展とアニメーションについて 6229

未分類 / 2023年11月25日

0.7昨日はご挨拶まわりの後、市会での作業等。先日、SNSで「あっ、大内さん!」と発見。たまプラーザで開催中の「石井清・大内美保子 二人展」へ。(東急百貨店たまプラーザ店4階アートサロン 11/23~29まで)

近くにお住いで別の顔はよく存じてますが、画家・大内美保子氏は初めて。東京藝術大学 美術学部絵画科油絵専攻卒。現在は横浜美術大学で水彩画の講師もされています。展示されていた数々の油絵と水彩画の作品は、私などが見ても「さすが」の腕前。個人的な絵の印象は「青の乙女」でした。

石井清・大内美保子 二人展 | ショップブログ | 東急百貨店 たまプラーザ店 (tokyu-dept.co.jp)

https://blog-tama-plaza.tokyu-dept.co.jp/shop/detail/?cd=000736&scd=000126

文化の力は、人の心を潤します。

少し前ですが、日経新聞コラム「春秋」が日本が誇るアニメーションについて記していました。

「費用はかかっていい。海外でも売れる良質な作品にしてほしい」。制作会社の代表はスタッフにそう命じたという。作るのは児童文学「アルプスの少女ハイジ」のアニメ版。想像で描く風景は通用しないと社員らは欧州を旅する。その中に高畑勲氏、宮崎駿氏がいた。

演出責任者である高畑氏は暮らしの道具、日常の動作を丁寧に描写する方針を立てた。その下で宮崎氏が画面の構成などを具体的に決めていく。テレビで放映されると内外から共感を得た。日本製と知らぬまま世界の子供たちが楽しみ、現在の日本アニメ人気の礎を築く。モデルの山小屋は、今では観光名所となっている。

宮崎氏の最新監督作品「君たちはどう生きるか」が先週末に公開された。宣伝ゼロだが都内の映画館ではほぼ満員が続く。予備知識無しで見てほしいという作り手の意向を尊重し、筋にはふれない。アニメならではの自由で大胆な、または繊細な表現の数々。エンドロールで多くの有名スタジオが作画に協力したと知った。

「ハイジ」の初放映から49年。後にマリオやポケモンの映像を監修した小田部羊一氏、ガンダムシリーズを立ち上げた富野由悠季氏も制作に参加していた。「日本が誇るアニメーションは、一朝一夕に作り出されたものではない」。作品の舞台裏を追ったルポ「ハイジが生まれた日」(ちばかおり著、岩波書店)の一節だ。」

人に感動や生きる喜びをもたらし、人生を豊かにする文化芸術。

私は「花より団子」ですが、更なる発展を願っています。

国際交流ラウンジとGDPランキングについて 6228

未分類 / 2023年11月24日

0.2昨日は11月とは思えない暖かな一日。田奈駅横では青葉区区民交流センターまつり開催。また、施設内にある国際交流ラウンジでは同施設の活動紹介動画の上映やパネル展示がされていました。横浜市では、市内在住の外国人のための生活情報提供、相談を多言語で実施するとともに、日本語教室の開催、通訳ボランティアの派遣、日本人との交流活動などを行うため、市内12か所に国際交流ラウンジを設置しています。ラウンジを運営されている皆さん。本当に尊いです。

ところで、外国人の皆さんから見ても、日本の変化は大きいようです。

先日、日本のドル換算での名目GDP(国内総生産)が2023年にドイツを下回って4位に転落する見通しであることが国際通貨基金(IMF)の予測で分かったと日経新聞が報じていました。足元の円安やドイツの高インフレによる影響も大きいものの、長期的な日本経済の低迷も反映しているとのこと。残念な感じです。

先日、日経新聞コラム「春秋」が記していました。

「昭和の名ジャーナリストのひとりに入江徳郎さんがいる。朝日新聞で「天声人語」を執筆し、のちにTBSのニュースキャスターを務めた人だ。われらが業界の、この大先達は流行歌の作詞も手がけた。1971年6月発売のその曲のタイトルを「GNP小唄」という。

0.1根性 モーレツ ビューティフル ヘドロ公害のりこえて――。若い女性歌手が歌ったが異色すぎてヒットしなかったようだ。68年に日本の国民総生産(GNP)は当時の西ドイツを抜き、世界第2位になる。70年には大阪で万博も開かれる。けれど、ひずみも多かった。高度経済成長の世に放った、きつい風刺である。

半世紀を経て、それもこれも遠い風景となった。経済力の指標がGNPから国内総生産(GDP)に変わってからも2位を維持し、中国にその座を明け渡してなお3位にとどまっていた日本だが、今年はとうとう4位に転落する見通しだという。かつて追い抜いたドイツに抜き返され、すぐ後ろにインドが迫っているのだ。

お国は大国 俺らは間借り――と「GNP小唄」は自虐気味である。しかし、敗戦の記憶がまだ残る時代だ。あまりヨイショに浮かれてはいられぬというのが、多くの人々の心持ちだったろう。そんな意識がやがて薄れ、昔の成功物語に浸っているうちに劣後は進んだ。根拠なき楽観とうぬぼれの、なんと罪深いことか。」

因みに、1人当たりの名目GDPでは、日本は23年に3万3949ドルとIMFのデータがある190の国・地域のうち34位となる見込み。1位はルクセンブルクの13万5605ドル。日本は英国やフランスなどより低く、35位の韓国(3万3147ドル)に肉薄。00年時点では、187カ国・地域のうちでルクセンブルクに次ぐ2位だったとのこと。

少子高齢化の進展で、外国の皆さんの力なしに成り立たなくなった日本の社会。

日本に来られた皆さんにとって、安心して暮らせる、魅力ある街となるよう、街づくり、仕組みづくりを進めます。

財布・スマホ「紛失防止カード」について 6227

未分類 / 2023年11月23日

1.8昨日は市内企業へのご挨拶まわりの後、市会で断続的な打ち合わせ等。

「スマホがない!」「財布がない!」 何度か経験しました。しかし、最近は安心。「紛失防止」デバイスをフル活用しています。ボタンを押せば、ソファーの隅から、洗面所のあたりから「ここですよ~」と出てきます。

先日、公明新聞コラム「北斗七星」が記していました。

「週末の深夜に帰宅中、JR山手線を降りてすぐに荷物を持っていないことに気付いた。網棚に置き忘れたのだ。貴重品も入っていた。幸いにも翌日所在が判明し、無事に取り戻すことができた。

それにしても、あの言いようのない不安な気持ちは忘れることができない。早期発見できた一つの要因が、紛失した荷物に入れていたタブレット端末の位置情報を検出する機能だ。身に付けていたスマートフォンから現在地を割り出し、追跡できたことが大きかった。

GPSに代表される位置情報システムは、今や生活の至る所で活用されている。地図アプリを使った経路検索などに加え、災害時の情報共有や子ども・高齢者の見守りなど命を守ることにも役立つ。

スマホやクレジットカードなどは、他人に悪用されれば重大な損害を被る可能性がある。また、紛失・盗難は災害や事故と同様、いつ発生するか分からない。備えておくことが大事だ。

財布などに小型の通信機を取り付け、現在地を知らせる商品・サービスもある。ストーカーによる悪用への対策も確認した上で、上手に使いたい。

最後に、貴重品の紛失時はまず落ち着くこと。位置情報で探せる可能性も忘れないようにしたい。」

公明新聞らしい気配りの一文でした。

物価高騰対策と経済再生に向けた緊急要望について 6226

未分類 / 2023年11月22日

1.4昨日、公明党横浜市会議員団として、山中市長に対し、物価高騰対策と経済再生に向けた緊急要望書を提出しました。 内容をご紹介します。

「原油価格の上昇・高止まりや円安、食料品の相次ぐ値上げなど、昨年来からの物価高騰は、いまだ市民生活や事業活動に深刻な影響を与えています。経済再生に向けては、物価高騰対策に加え、地域経済を支え、多くの雇用を生み出している中小企業が持続的に賃上げできるような取引環境の改善や経営支援を行う必要があります。

今月、政府が決定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」には、所得税の定額減税や低所得世帯への給付金に加え、各地域の実情に合わせて、きめ細やかな支援策を進めることができる「重点支援地方交付金」の予算が追加されました。

2つきましては、本市におきましても「重点支援地方交付金」を効果的に活用し、物価高騰から市民生活を守り、経済の着実な回復を図るため、以下の具体的な取り組みを、着実かつ迅速に実行するよう強く要望いたします。

・低所得世帯支援枠について 本市における住民税非課税世帯に対する1世帯あたり7万円の給付を 早期に実施されたい。

・推奨事業メニューについて 推奨事業メニューの追加を受け、年度内に予算化し、速やかに実施されたい。

・具体的な生活者支援メニュー、事業者支援メニューについて 次の新規及び継続支援を検討されたい。

1 エネルギー・食料品価格等の物価高騰に伴う子育て世帯支援 

小中学校等における学校給食費等の支援は、交付金を活用し、令和5年5月に通年分を補正したところであるが、食材費の高騰による給食の質の低下を招かぬよう、今後も継続的に必要な支援をされたい。

2 省エネ家電等への買い替え促進による生活者支援

「エコハマ」(横浜市エコ家電応援キャンペーン)は、交付金を活用し、令和5年5月に補正し、6年1月末まで実施中であるが、ご家庭におけるエネルギー費用の負担軽減につながるほか、脱炭素に向けた市民の行動変容にも寄与すると考えられる。来夏の買い替え需要をにらみ、適切な時期に実施するために必要な予算計上を検討されたい。

3 指定管理者に対するエネルギー価格高騰対策支援

指定管理者に対しては、昨年度も交付金を活用して、光熱費の高騰分について支援しており、引き続き指定管理者及び指定管理施設利用者に負担が及ぶことのないよう、支援されたい。

4 特別高圧受電を利用する事業者への支援

卸売市場の仲卸業者に対する、特別高圧受電の高騰分の支援は、交付金を活用して、令和5年5月の補正により、5年度上半期分のみ措置されているが、引き続き下半期分も支援されたい。

5 中小企業等に対するエネルギー価格高騰対策支援

今もなおエネルギー価格高騰の影響を受けている中小企業、商店街等の負担緩和や省エネにつながる取組への支援を検討されたい。

以上

失敗の本質「野性喪失」について 6225

未分類 / 2023年11月21日

1昨日はたまプラーザ駅前での街頭演説の後、行政関連打合せ、政治学習会に向けた資料作成等。

 先日、日経新聞「直言」に一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生がインタビューに答えられていました。「企業の失敗、野性喪失から」との見出し。名著「失敗の本質」を記された野中先生。今も昔も変わらない鋭い指摘が光っています。ご興味ありましたらどうぞ。

「日本企業は今なお「失われた30年」から抜け切れずにいる。画期的な技術や米「GAFA」のような革新的組織を生めず、世界から注目される経営者も現れなくなったままだ。何をどう間違えたのか。「失敗の本質」などの著書がある経営学の泰斗、一橋大学の野中郁次郎名誉教授に「失われた時代の本質」と処方せんを聞いた。

――企業にとって「失われた30年」の真因はどこにあったのか。

「雇用や設備、債務もその通りだ。しかしより本質をいうならプラン(計画)、アナリシス(分析)、コンプライアンス(法令順守)の3つがオーバーだった」

「数値目標の重視も行きすぎると経営の活力を損なう。例えば多くの企業がPDCAを大切にしているというが、社会学者の佐藤郁哉氏は最近、『PdCa』になったといっている。Pの計画とCの評価ばかり偏重され、dの実行とaの改善に手が回らないということ。同感だ」

「行動が軽視され、本質をつかんでやりぬく『野性味』がそがれてしまった。野性味とは我々が生まれながらに持つ身体知だ。計画や評価が過剰になると劣化する」

(中略)

「過去の成功体験があまりにも大きかったのが影響しているのかもしれない。刻々と変化する現実への対応を誤る傾向がこの30年、続いた」

――成功体験への固執という点では日本のバブルが絶頂に向かう時期に「失敗の本質」を出した。その後の企業のつまずきを予言したのか。

「当時はそんなことを意識しなかった。組織というものは本来、変化に適応できるかどうかが絶えず問われる。本で挙げたのは、旧日本陸軍の戦略のあいまいさ、短期志向、集団主義、縦割り、異質性の排除という点だ。今思えば過去30年の日本も、底流にある問題は当時の日本軍と変わらなかった可能性がある」

――コンプライアンスも過剰なのか。

「誤解を恐れずにいえば、事なかれ主義やリスク回避、忖度(そんたく)の文化が生まれやすい。『様子をみながら慎重に』などと悠長にやっていられない時もある。過剰反応は危うい」

――DX(デジタルトランスフォーメーション)、ジョブ型雇用、人的資本についても厳しい指摘をしている。

「人的資本経営といえば聞こえはいい。しかしヒューマンキャピタルという英語は人とモノである資本を同列に扱っているように感じられる。資本を作り出す主体が人間だ。人的資本のようなスローガンには形から入っている印象が否めない」

――では、成功の本質とはどんなものか。

「過去の組織、戦略、構造、文化を変える。そして我々はなぜここにいるかを確信できる価値と意味を問い直す。モノマネでは元も子もない。だから私は『考える前に感じろ』と訴えている」

「ソニーグループを再生した平井一夫氏(前会長)が、改革には『IQ(知性)よりEQ(感性)だ』と話していたのが興味深い。『感動』というパーパスで自信を失いかけた社員のマインドセットを変えたのだが、重視したのは共感だった。6年で70回以上もタウンホールミーティングをしつこくやったという」

(中略)

――かつての日本的経営に代わる成功パターンはみえてきたか。

「ここ数年、『ヒューマナイジング・ストラテジー』を提唱している。論理や分析が過多になった現代日本への警鐘をこめた。本来は人の営みである経営戦略に人間を取り戻そうということだ」

――日本にGAFAのような企業群がなかなか生まれない。

「知の体系の差といえる。われわれはなぜ存在するのか。存在目的を果たすのにどんな知の体系が必要かを、米国のイノベーティブな経営者たちは深く考え、構想できている。日本企業にも培ってきた研究や技術は多いが、それらを生かす構想力が必要だ。それがあれば何をやって何をやらないかの意思決定も速い」

――新型コロナウイルス禍やDX、マイナンバーで政治の世界も混乱した。国家運営での失敗の本質とは。

「時代が要求する方向でなく、取りまとめる人々が好む方向に進んでしまう傾向がコロナ対応などでみられた。失敗の本質で描いた日本軍の姿と重なる」

「ベトナム戦争の当時、米国防長官を務めたロバート・マクナマラはデータ分析を駆使したが、数値にあらわれないベトナム人の愛国心や強さを洞察することができなかった。独善的に戦略を立て、甚大な被害を出した。そのような戦略的ナルシシズムの誤りを犯さないことが国家のリーダーには求められる」

PDCAが『PdCa』になっているとの指摘。なるほど、と思いました。管理して、うまくいった気になっても、実行と改善がないので結果は伴わない。

また、客観性が欠落し、嗜好に任せた判断。合理性を失った感情的な判断が「失敗」につながるとの鋭い指摘。

了見が狭くなりがちな島国・日本。思想、信条といった面が薄いとされる日本。それゆえ、感情に任せた差別、いじめなどが横行しやすく、流されやすい。そして、拝金主義、効率追求が人の心をむしばむ昨今でもあります。

今の時代も変わらない「失敗の本質」がここにあるように思います。

だからこそ、人間主義を基盤とした公明党の役割が極めて大きいと思います。