安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

「ベーシックサービス」について 5767

未分類 / 2022年8月22日

2.4昨日、金沢区の並木中学校で横浜市総合防災訓練が行われ参加しました。行政、企業団体、市民の力があってこそ守られる生命・財産。安全・安心は生活の基盤。

一昨日、公明党青年委員会主催の勉強会がリモートで行われ、「ベーシックサービス論からみたソーシャルワークの重要性 〜福祉と自治が響き合う社会をめざして~」と題し、慶應義塾大学経済学部・井手英策教授のお話を伺いました。

ベーシックインカムは全国民にお金を提供する政策ですが、ベーシックサービスはお金を提供するのではなく、子育て、教育、医療、介護、障がい者福祉など、誰もが必要とするサービスを無償化するというもの。必要な人に必要なサービスが届く。所得制限はいらない。人類史的な課題への現代的な対応。

税負担が増える代わりに、例えば大学授業料無償化、介護無償化で個人の負担をなくす。国民皆が安心して暮らせるよう国が責任を持つ。「できるのか?」となりますが、国民のニーズに応え、不安を解消するに足る、現実的なアプローチだと思います。下記はメモです。

生まれてから死ぬまで病院に行かない。学校に行かない。そういう人はいない。全ての人が必要とするものを提供するのがベーシックサービス。全ての人の幸せ、誰もが安心して生きていける社会の基礎となるもの。

日本人の下流と認める人は4%で、93%の人は自分は中流だと思っている。まだ大丈夫だ、自分の責任で生きていけると思っている93%。中間層意識は先進国の中で日本が圧倒的に多い。

(報道される事件・事故を見て、日本は経済的、精神的に余裕のない社会になっていないか。他者へのかかわりを避け、利己的な面が強くなっていないか)

(弱い立場とは何か?中流とは、中間層とは何か? 平均年収、中央値は下がり続ける一方、物価上昇が続く中、教育、介護、医療、住居等、自分の力で何とかなる中流なのか。そうした日本の社会であり続けられるのかどうか)

NHKも加盟し、世界約40か国で様々な調査を行っているISSPの国際比較調査の結果から日本を見る。

下記は反対者の割合を示しています。

政府が「病人が病院に行けるようにすること」に反対するとしている人の数 日本は35か国中1位

政府が「高齢者の生活を支援すること」に反対 日本は35か国中1位

政府が「失業者のくらしを維持すること」 日本は34か国中2位

政府が「所得格差を是正すること」 日本は35か国中6位

政府が「貧困世帯の大学生への支援をすること」 日本は35か国中1位

政府が「家を持てない人にそれなりの家を与えること」 日本は35か国中1位

一方で、OECDの調査結果から、給与で所得格差を小さくする力は、日本は21か国中19位

課税で所得格差を小さくする力は、21か国中21位

驚きの結果。要するに、自己責任を求めながら、弱い立場に置かれた人たちへの無関心さが際立っている日本であることを示している。

93%が自分は中流だと信じる日本。それは、救済主義=格差是正論は限界だということを意味する。

格差は少なくすべきだが、貧しい人にお金を能えば格差は小さくなる。金持ちに課税すれば格差は小さくなる。しかし、どこまでやったらいいのかわらないのが現実。当然ながら、共産主義が目的ではない。必ず格差は残る。どこまでやるかを示さず、格差是正を訴えるのは無責任。

格差があるかないかが本質ではない。貧乏だから病院に大学に行けないというのは間違った格差。全ての人が望めば競争に参加できる社会をつくる。その基礎がベーシックサービス=品位ある最低保障、品位ある命の保障。

このための財源論も明確。増税してうれしい人はいないが、例えば、大学授業料無償化(2.5兆円)+介護自己負担無償化(0.9兆円)=消費税1.2~1.3%がかかる。100円のものを買ったときに103円になるが、その3円で大学授業料が無償となり、介護費用の心配もなくなるということなる。目的を明確にして生活を守り、安心につなげる。

生活保護は人権。恥ずかしい金ではない。でも人から助けられるということが、どれほど人の心を傷つけるか。助けられる人には屈辱が刻み込まれる。穴を埋めていく。誰も落とし穴に落ちない社会をつくる。弱者を生まない社会をつくりたい。だから絶対に保証しなくてはないものがある。品位ある最低保障とは、最低限の保障のことではない。

例えば、高齢者となり、年金生活をしていても、将来の介護費用が不安だから働いているという人がいる。ベーシックサービスを整えれば、安心して老後を送ることができる。

ベーシックサービスを無償化する。しかし、それだけでは足りないものがある。これをやったからといって、地域の中で孤立している人が幸せになるわけではない。引きこもり、不登校はベーシックサービスで救えない。外国人、障害者等々、ベーシックサービスで人権は守られない。

人と人の間で生きている人間、ベーシックサービスには限界がある。ソーシャルワークの必要性を強調。人々や様々な構造にはたらきかけることが大事との力強い主張。

ベーシックサービスと品位ある命の保障は、最小コストで最大幸福を目指す。

自分と他者の幸福を交響させ、人間の偉大な力をさらに発展させると展開されました。

これまでも公明党としてベーシックサービスについて取り上げ、消費税を財源に幼児教育保育の無償化を実現してきました。当初は反対の声もありましたが、現在ではこの無償化が良かったと半数上の方が朝日新聞の調査でも評価しています。今後さらに幅を広げ、政策の中核になっていくであろう話だと感じました。

昨日の防災訓練でも消防団の皆さんが活躍されていましたが、全国的にも人手不足は深刻な問題。ここにもベーシックサービスとしての取り組みの必要だと思います。

大変勉強になりました。何より感動したのが、井手先生の「熱」と「力」。そして「勇気」。

何のために学ぶのか。何のために体裁や恥を捨て、沈黙でなく発信し、学者として闘うことを決めたのか。伝わりました。

言葉だけではない「行動の人」。

世のため、人のために「言論で闘う」。議員が最も見習うべきことだと感じました。

「甲子園」と「スポーツの力」について 5766

未分類 / 2022年8月21日

2昨日の市民相談は6件。この時期ならではの内容も。そのひとつが相続に絡む成年後見制度について。権利に関わるところは法律家の力を頼りに対処します。日本人だけでなく、外国人の権利に関する声もあります。

熱戦が続く夏の甲子園は明日が決勝戦。先日、公明新聞コラム「北斗七星」がスポーツの力について記していました。

「甲子園球場で高校球児の活躍が熱い。その野球を米国から日本に伝えたのは、ホーレス・ウィルソン。150年前、外国人教師として第一大学区第一番中学(後の東京大学)で英語や数学を教える傍ら生徒に野球を伝授した。

ノンフィクション作家・佐山和夫氏の著書『明治五年のプレーボール』によると、ウィルソン自身は、「南北戦争」の兵役中に野球を覚えたようだ。兵士らは戦闘の合間に野球を楽しんでいたのだ。

ある前線ではこんなことも。両軍が塹壕で長く対峙する中、北軍兵が面白半分に野球のボールを敵陣に投げ込む。「弾」ならぬ「球」を受けた南軍兵がそれを相手に投げ返し、また北軍もその球を南軍に放る。そんな“キャッチボール”がしばらく続いたという。

太平洋戦争中に開催された、公式記録にはない「幻の甲子園」。80年前の夏、国が主催し戦意高揚へ選手を「選士」と呼ばせた大会だが、16校が甲子園に集い満員の観衆を沸かせた。

戦時中でも、野球を楽しむ心に平和へのささやかな希望が見える。甲子園で白球を追った球児が今、何人も本場・米大リーグで人気を博す。野球に限らず多くのアスリートが国境を越えて心を結ぶ。その“平和の戦士”にエールを送りたい。」

スポーツの力を感じる一文。横浜市もスポーツの振興に力を入れていますが、地域スポーツはもとより、先日は横浜市を本拠地とする7競技13のトップスポーツチームの連携・協働体制「横浜スポーツパートナーズ」のチームや活動を紹介するパネル展を、横浜市役所で開催。

心身ともに明るくなる。スポーツはそうした環境づくり、街づくりの力だと思います。

「山椒大夫」と「外国人技能実習制度」について 5765

未分類 / 2022年8月20日

2昨日、外国から来日したばかりの日本語指導が必要な児童生徒や保護者への支援のため、横浜市は都筑区にある都筑小学校内に市内3か所目の日本語支援拠点施設「都筑ひまわり」を開設すると記者発表しました。外国からの皆さんなしには成り立たない日本の社会。「来てよかった」と感じてもらえる環境づくりが重要です。

先日、日経新聞コラム「春秋」が記していました。

「今年、没後100年の森鴎外の代表作に「山椒大夫」がある。人買いに連れ去られ、母と離別した姉の安寿(あんじゅ)、弟の厨子王(ずしおう)の悲運を描く。弟は、強制労働の現場から脱走する。後に朝廷の有力者の知遇を得て、地方行政官に出世した。老母と再会する場面で物語は終わる。

小説の原典である古い説話は、人買いに対する報復劇の色彩が強い。だが、文豪は勧善懲悪の展開に手を加えた。厨子王は行政官として強制労働を禁じる。人道的に正しい政策により、人買いの山椒大夫は、今でいう人材派遣のような適法な業態に転換。「一族はいよいよ富み栄えた」という結末にしたのだ。なぜだろう。

米国務省は、世界各国の人身売買に関する報告書を公表している。日本の技能実習制度の参加者が、「強制労働」をさせられている疑いもあると指摘。悪質な仲介業者や雇用主の責任を日本政府が追及していないと批判する。昨年、待遇への不満などから失踪した実習生は7千人余り。困窮して犯罪に手を染める例もある。

途上国の人材育成に貢献する、という理念から始まった制度だ。でも、人手不足の解消に利用されてきた。法務省は、人権侵害が起きない制度を目指す、と表明した。遅きに失したが、大切な改革である。日本で暮らす外国人は私たちの隣人だ。政策の見直しにより、わが国はいよいよ繁栄した。そんな結末を期待したい。」

横浜市民にとって森鴎外といえば「横浜市歌」の作詞をした人ですし、横浜市立横浜商業高校(通称Y校)の校歌も森鴎外。なじみ深い小説家です。

本文にある通り、日本の外国人技能実習制度については人権侵害などの問題が指摘されています。実態を踏まえた見直しが必要。国は「やっている」としながら、長年あまり変わっていない印象があります。

厚生労働省が昨年、法令違反が疑われる9,036事業所を調査した結果、約73%で残業代未払いなどの違反が発覚。実習生は原則3年間は転職できないこともあり、失踪するケースが後を絶たず、昨年は7,167人に上ったとのこと。

制度見直しの論点は、新たな外国人材の受け入れを目的に3年前に導入された「特定技能制度」との一本化や、技能実習制度を監督する「外国人技能実習機構」の体制強化のほか、技能実習生が「特定技能」に移行することも含めたキャリアパスのあり方なども挙げられているそうです。

只、大事なことは、「何を言ったかでなく、何をやったか」。

技能実習生が安心して働き、技能を習得できる環境づくり。

人権を尊重する制度を求めたいです。

災害時の「情報伝達」について5764

未分類 / 2022年8月19日

2昨日は減災対策推進特別委員会の行政視察で札幌市へ。委員会のテーマの一部でもある、災害に関する情報伝達・広報活動について伺いました。下記はメモです。

視察のポイントは3点。

1.災害発生時の情報伝達方法の充実

2.平時の防災意識向上のための情報発信

札幌市は全国的にも災害対策への意識の高い都市とされていますが、市民の災害対策への意識向上、その重要性を伝える力も評価されています。伺っていると、R3年の防災情報システム(Di-sys)の改善、R4/4月の防災ハンドブック改訂、R4/8月の動画を活用した防災啓発(さっぽろ防災王クイズ)等、より良いものにしようと改善を継続。市民の安全を守ることのできるよう、利用する人の立場に立って常に取り組みを続けている印象。非常に親しみやすいものを感じる。

3.札幌市地域防災計画・大規模停電災害対策

4年前の2018年9月6日、北海道胆振東部を最大震度7の地震。地震そのものの大きさもさることながら、その後に起きた北海道全域の停電、“ブラックアウト”は大きな問題となり、特に札幌市内の状況がTVや新聞などでも広く報じられた。発災時、電力供給力の不足、災害時には燃料供給協定が機能しなかった。供給力向上、協定を生きたものに見直し。現在、本計画に基づき1万戸以上の停電発生で、市として関係局を招集し、警戒配備に動くことになっている。(今年青葉区で発生した大規模停電では6万戸以上が停電)横浜市の防災計画にも大規模停電災害対策編が必要と考える。

大変参考になりました。今後に生かして参ります。

一方、各自治体で情報伝達のあり方が問われる中、反対に市民からの声にどうこたえていくかも課題。

先日、横浜市危機管理室とも議論しましたが、災害時に寄せられる声が「不便なのか」「不満なのか」によって対応は異なる。さらに命に直結することには最優先で対処する必要がありますが、様々な情報が入る中、いかに精査して的確な判断をするか。昨日もそうですが、各自治体でも頭を悩ませています。

本日、千歳市の防災学習交流センター「そなえーる」の取組みについて視察し、横浜に戻ります。

「スパイ」について 5763

未分類 / 2022年8月18日

2昨日は市民相談対応の後、市会で断続的な打ち合わせ。トランプ前大統領の邸宅にFBIがスパイ活動法違反の容疑で家宅捜査が入ったとの報道。多数の最高機密文書を押収したとのこと。トランプ氏は押収物はすべて機密を解除していたと主張し対決姿勢を強めているそうです。

スパイと言えば、「ジェームズ・ボンド」か「イーサン・ハント」ですが、映画はよくても、本物は困りものです。

国家間の関係がぎくしゃくする時には、スパイの動きが活発化するとか。その結果なのか、「大使館員の退去」や「スパイをあぶりだした」などの報道を目にします。

先日、「FINANCIAL TIMES」に同紙のトニー・バーバー氏の「後を絶たないスパイ・盗聴」と題した寄稿が掲載されていました。

「米国でウォーターゲート事件が起きる10年前、当時のジョン・F・ケネディ大統領と弟のロバート・F・ケネディ司法長官がよからぬ行為に手を染めていた。ホワイトハウス内の会話をひそかに録音していただけでなく、政界のライバルや政権に批判的なジャーナリスト、自らのスタッフの電話まで盗聴していたのだ。米紙ワシントン・ポストがウォーターゲート事件を暴いた時の編集主幹でケネディ家と親しかったベン・ブラッドリー氏は詳細を知って「何てことだ、彼らが見境なく盗聴していたなんて」と嘆いた。

それから60年後、スペインの政界に激震が走っている。サンチェス首相とロブレス国防相、それに北東部カタルーニャ州の独立運動の指導者に、情報機関がスパイ活動をしていたことが判明した。使われたのはすべて同じイスラエル製のスパイウエア「ペガサス」。政府はカタルーニャ州の件を認めた情報機関のトップを解任した。

スペインの事件は深刻だ。民主主義は信頼、説明責任、法の尊重によって立つ。ところが、その民主主義国でも強権国と同様、疑いなくスパイ活動が続いている。非難すべきことだが、新たな例は後を絶たない。

せいぜい言えるのは、民主主義国なら政権に批判的な勢力を監視しても、ロシアと違って毒を盛ったり殺したりはしないということだろう。それでも民主主義国は強権国を声高に批判できる立場にはない。(中略)

ペガサスを開発したイスラエルのNSOグループは「活動領域の全てで、極めて厳格な法律および規制の枠組みを順守している」と表明している。ただスパイウエアを合法的に使用する責任はそもそも政府や情報機関にある。国民や裁判所が圧力をかけない限り、権力の座にある者は放縦に流れやすいことを歴史は示している。」

中身を読んでいくと、「どこもやってる」といった感じなのですが、「スパイ」はともあれ、真っ当な社会をつくるための基本は、どの国も「まともな人」をリーダーにすることかと思います。

民主主義国においては、賢明な一票が最重要であることは言うまでもありません。

「アルファ世代」について 5762

未分類 / 2022年8月17日

2昨日、地元青葉区の中学生を議会に迎えました。メールで頂いた「横浜市の災害対策についての質問」がきっかけ。8月号のヨコハマ議会だよりを読み、私が減災対策推進特別委員会の委員長であることを知りご連絡を頂いたとのこと。論点を整理して準備、対応。お父さん、お母さん、小学生の弟さんと一緒に来訪。非常にしっかりとした「アルファ世代」のご姉弟。親の教育かと思います。横浜の未来は明るいです。

日経新聞に「令和なコトバ」という欄があります。先日は「アルファ世代」を紹介。オーストラリアの世代研究者が作った言葉とか。定義は様々あるようですが、2010年以降に生まれた人が対象だそうで、現在の中学生は「アルファ世代」とするものもあります。因みに、その前は「Z世代」。1990年代半ば~2010年代前半生まれ。生まれながらにしてデジタルネイティブである初の世代との定義。「アルファ世代」のそれは決まっていないようですが、人類の進化は続きます。

「今週の令和なコトバ「アルファ世代」だ。例えばきょう、生まれてきた赤ちゃんも入る世代だけに、定義もまだあやふやだが、だいたい2012年から25年前後までに生まれた、あるいは生まれる世代を指すことが多い。で、間違いないのは、アルファ世代はZ世代(1990年代半ば~2010年代前半生まれ)の後継世代だということだろう。

最近メーカーなどに取材をすると、「Z世代のユーザーも多い」「Z世代に注目され……」など、やたらと宣伝文句として使われる人気の言葉「Z世代」。それに続く世代だけに、今度はどんな若者がやってくるのか、早くも熱い注目を集めている。

その特徴を紹介する前に、ミレニアルだの、Zだのの世代分けワードについて、少しだけおさらい。まず米国などでアルファベットの世代分けが始まったのは、第2次世界大戦後の若者をテーマに、米国で1950年代に出版された写真集「ジェネレーションX」からとされる。国などによってばらつきはあるが、おおむね64年から80年ごろまでに生まれた世代が「X世代」と呼ばれるようになった。

続く「Y世代」は、2000年前後に成人する人も多かったため、ミレニアル世代とも呼ばれることに。で、その次がZ世代、そしてまたアルファベットの最初に戻ってα(アルファ)世代となったらしい。

ちなみに日本の世代分けに当てはめると、ゆとり教育を受けた「ゆとり世代」や、バブル崩壊後に生まれた「さとり世代」が、Z世代とかぶるとも。そのZ世代と、続くアルファ世代の特徴を、ニッセイ基礎研究所の研究員、広瀬涼さんに聞いた。

そもそも15歳前後の幅がある世代をひとくくりで論じるのは難しく、「特にこれから成長する世代の特徴は予想でしかないのですが」と前置きした上でこう話す。「Z世代は生まれたときからインターネットがあるデジタルネーティブ。続くアルファ世代が活躍する2040年ごろにはこの傾向がさらに進み、ウエアラブルデバイスやメタバースなどで、一層デジタルに親しむことは予想できますね」

自戒の念を込めてのことですが、いつの時代も「過去はこうだった」と懐かしむ大人ほど、新たな世代に疎まれる存在はないと思います。

後継の人々が、明るく伸び伸びと活躍できるようにバトンタッチしていくのが、先を歩いた者の役目。

アルファ世代、頑張れ!

「泥の河」について 5761

未分類 / 2022年8月16日

2昨朝、桜木町駅前で終戦記念日・公明党街頭演説会を開催。党副代表の古屋範子衆議院議員、県本部代表の三浦のぶひろ参議院議員、佐々木さやか参議院議員が、平和への願いを込めてマイクを握りました。

戦後77年。戦争の不毛さ。当たり前の生活が当たり前ではなくなる戦争。昨夜のNHK「ビルマ 絶望の戦場」。「道徳的勇気の欠如」とは他国が日本軍の指揮を表現した言葉。都合のいいように嘘と調子のいいことを言いながら国民に犠牲を強いる。罪のない人々を地獄に陥れた戦前日本。その本質は、国民に求めた「献身」とは真逆の「保身」。この卑怯な様は、形は異なれど、今も日本の社会に巣くうもののように感じます。

しかし、今も為政者は血を流す判断をしています。ウクライナ戦争が始まった今年。悲劇に涙する子ども達の映像が世界に流れる。それでも戦争は止まらない。家族を失った不幸の様を見て、知らん顔する為政者とは「何なんだろう」。どれだけ立場は偉くても、結局は戦前の日本の指導者と同じ類だと思います。

好きな小説のひとつに宮本輝氏の著作「泥の河」があります。太宰治賞受賞作。印象に残る言葉の数々。

「もう戦争はこりごりや」「そのうちどこかの阿呆が、退屈しのぎにやり始めよるで」

戦後10年、昭和30年の大阪が舞台。敗戦後間もない鬱蒼とした時代に、川沿いに生きる少年達の物語。社会の底辺よりも底、泥の河で厳しい貧さを受け入れ、舟に暮らす母子。その家族と交流を持つ食堂の少年。苦しいながらも楽しさを求める子ども達。戦争の悲惨さ、戦後の混沌とした社会情勢。そして、荒む人の心と、助け合いの心を描写しています。

日本の戦後の「泥の河」。どの戦争の後にも「泥の河」。人間の心ひとつで「泥の河」。

昨日の日経社説の締めくくりに次のようにありました。

「平和国家として軍事力を抑え、唯一の被爆国として核不拡散体制を推進してきた日本だからこそ果たせる役割があるはずだ。防衛力の強化とともに、米国や欧州と連携して世界の安定へ積極的に貢献する姿勢と行動が求められる。

日本の民主主義は戦争がもたらした「戦後民主主義」だ。今は西南戦争後、日露戦争後、第1次大戦後に次ぐ4度目で最も長い。これを最後の戦後民主主義にする。それが私たちの務めである。」

他人の不幸の上に、自らの幸福を築く戦争。

その本質は「保身」「嘘つき」。

騙されず、見破って、正すべきものだと思います。

出口治明氏「本選び3つの方法」について 5760

未分類 / 2022年8月15日

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先週、シェークスピアの悲劇「ハムレット」を読みました。400年以上前の作品ですが、人類永遠の課題、人間の心に巣くう「魔物」を表現。「人はなぜ悩むのか」「迷いを超えてどう決断するのか」。気高い生き方とは何か。正義とは何か。色褪せない威光を放っています。

昨日の公明新聞に、尊敬する立命館アジア太平洋大学の出口治明学長が登場。「“読書の夏”本選び3つの方法 最も効率的に教養得られる」と題し寄稿されていました。勉強になります。

「僕は、物心ついた頃から本の虫だった。ライフネット生命を立ち上げて多忙だった時も、立命館アジア太平洋大学(APU)の学長に就任した後も、平均週3~4冊の本を読んできた。特に多かった時期は毎週10冊以上読んでいた。歯磨きをするのと同じで、当たり前の習慣だった。

本を読む理由や意義についてよく聞かれるが、「面白いから」としか答えようがない。良質な本に出合うと心が沸き立つ。本がなくても死ぬことはないが、本がなければ人生を楽しめないだろう。

「本はこう読むべき」といった価値観の押し付けほどつまらないものはない。本の読み方には個性があっていい。その個性もまた読書の楽しみ方の一つだ。

その上で、僕は「選び方」なら紹介できる。書店や図書館で選ぶ際には、次の三つのポイントを意識するといい。

一つ目は、古典だ。ビジネス書を10冊読むより、古典を1冊読むほうが、はるかに得られるものが大きい。時代を超えて読み継がれた古典には当たり外れが少ない。また、古典は特に考える力を鍛錬できる。普通の人が書いた本と、アダム・スミスやアリストテレスなどの超一流の人物が書いた本を比較した時、どちらの本がより思考力を鍛えられるかは言うまでもない。

二つ目は、書店などで“最初の3ページ”を立ち読みして決めること。「まえがき」や「はじめに」ではなく、本文の最初の3ページだ。これが面白ければ全部読むようにしている。本気で読者に読んでほしいと思って書いている著者は、書き出しに力を入れている。冒頭が面白くない本は、最後まで読んでも面白くない確率が圧倒的に高い。

三つ目は、新聞の書評を参考にすること。新聞の書評は、日本で超一流とされる学者や評論家が書評委員となり、署名入りで書いている。いい加減な本を紹介するはずがない。加えて、新聞の性質上、中立性に留意して幅広い分野の本を紹介しているため、バランスよく教養を得ることができる。多忙で書店に行く時間がない人にもお勧めだ。

なお、読書が苦手な人や集中力が続かない人は、「面白いと思える本」を選ぶことが大切だ。読みたいジャンルや好きなテーマでなければ、途中で飽きてしまう。

僕はAPUの入学式で、学生に必ず読書を勧めている。わずか1000円程度の出費で、歴史上の偉人に会いに行くことができるからだ。読書だけが学ぶ手段というわけではないが、本は最も効率的に教養を得られるツールだ。

今、社会全体で読書離れが加速している。面白い本は数多く存在するのに、売れていない現状を出版社にはよく考えてもらいたい。長期的な視点で見た時、本を読まない社会は衰退していく。

今月は、夏休みなどで時間に余裕ができる人も多いはず。その時間を生かして、まずは自分が興味を持てる本を手に取ってみてほしい。」

「本を読まない社会は衰退していく」。日本がそうかな、と思ったりしますし、偉そうに言えませんが「うちの子どもは大丈夫か?」と感じたりもします。

便利、効率を求める社会ですが、SNSの140字で得られる「分かった気分」には危ういものを感じます。

人間はロボットではないので、情報を血肉して「成長」するには、それなりの時間と力が必要かと思います。

ただ記憶するだけならメモリーに任せればいいですし、効率や損得だけで判断するならAIの方が有効。

しかし、それらはあくまでも道具。知識は道具、智慧は力。

幸福の価値観は人それぞれですが、幸せを築く力は「人間力」かと思います。

「読書」や「対話」といった経験の中で磨かれるのでは、と思います。

帰省と作文について 5759

未分類 / 2022年8月14日

FullSizeR (1)台風8号上陸。消防団出動の可能性高く待機しましたが、出動となる「2号配備」は発令されませんでした。横浜市が発表した市内の被害状況ですが、人的被害 なし 物的被害は中区での倒木1件。 青葉区は無事でした。これから台風シーズン。お気を付けください。

台風の前に3番目の子どもが赴任先の鳥取県から帰省しました。多忙なようですが、この夏は友達と会ったり、しっかり食べて、「英気を養って、また頑張れ」といった感じです。

先日、コラム「名字の言」が記していました。

「ある少女の作文テーマは「世界の食料事情」。母と買い物に出掛けた時のこと。冷凍の食肉や海産物の表示を見ると、海外産のものがたくさん。母が言った。「これを取ったり育てたりしている人たちの中には、貧しくて自分たちは食べられない場合もあるの」。ショックだった。そして“どうすれば世界中の人が豊かに暮らせるか”を勉強しようと決めた。

ある少年は「戦時中の食べ物と呼び方」の絵を描いた。きっかけは、祖父から食事中に聞いた話。「戦争中、カタカナの外来語は“敵の言葉”として禁止されとった。コロッケは『油揚肉饅頭』、カレーライスは『辛味入汁掛飯』、サイダーは『噴出水』と言わされた。変な世の中やった」。戦争が、どれほど人の感覚をおかしくするか。彼なりに表現しようと思った。

子どもたちは純粋で好奇心旺盛だ。見て、聞いて、経験したことから、すぐに何かを吸収する。だからこそ、その心に良き種をまきたい。

一緒に買い物に行ったスーパーや家族団らんの食卓は、学びの「教室」になる。日々の触れ合いの中で、共に成長し合う充実の夏を過ごそう。」

横浜生まれの作家・吉川英治氏は残しました。

「人と生れたからには、享けた一命をその人がどう生涯につかいきるか、それでその人の値うちもきまる」

「人の一生にはたくさんなことができる。誓えばどんな希望でもかけられる」

横浜から出発し、ここに帰り、また再び、ここから旅立つ。開港150年を超えた横浜は「母なる港」。

いい夏に、と思います。

青葉区 公道上の「EV充電スポット」継続中について 5758

未分類 / 2022年8月13日

DSC_0212昨日は市民相談対応、広報関連打合せ等。台風接近中。可能な限りのご準備を。青葉区しらとり台にある公道上でのEV充電スポット。昨年から国土交通省の実証実験として全国初の取り組みとして本市で実施。今年3月終了予定でしたが、好評だったことから事業は現在も継続中。地域の皆様にご利用いただいています。

一昨日の公明新聞が、記事にして取り上げていました。

「横浜市は、青葉区内の県道140号(川崎町田線)で昨年度実施した電気自動車(EV)用充電器を公道に設置する社会実験が好評だったことから、本年度も継続している。利用者アンケートでは都市部の公道上への充電器設置を96・6%の人が支持。市は実験箇所の追加も検討している。

2EV用充電器は、横浜市が管理する県道140号の一画にあり、路肩を拡幅することで充電用の待避スペースを確保し、EVやプラグイン・ハイブリッド車(PHV)を一度に2台充電できる急速充電器を1基設置した。充電スポットには、EVの充電時のみ駐車を許可する専用の標識を設置している。

この試みは昨年度、国土交通省の社会実験として実施。充電器は「横浜市内のEV普及促進に向けた連携協定」を、市と締結している「株式会社e―Mobility Power(イーモビリティパワー)」が設置した。同社が調整や修理などのメンテナンスを担当し、市は場所の提供のほか、警察などへの各種申請を担っている。

昨年6月から今年3月末まで実施した実証実験では、充電器は計2584回、月平均258回の利用があった。市担当者は「全国各地の急速充電器に比べても利用回数は多く、充電スポットとして定着している」と話す。

■利用者97%支持/スポット追加も検討

市が利用者に実施したオンラインアンケート(回答者147人)によれば、93%の人が「今後も公道充電器を利用したい」と回答。一方、「都市部に充電スポットを設置するため、公道上に充電器を設置することを支持するか」との問いには、96・6%の人が「支持する」と答え、「もっと増やしてほしい」「交通量の多い一般道にも欲しい」などの声が寄せられた。

昨年度の社会実験が好評だったことを踏まえ、市は独自の実証実験として、本年度の継続を決定。市担当者は「全国で同様の充電スポットを広めるためのモデルケースとなる。都市部での設置を進めていきたい」と意気込んでおり、新たな場所に充電器を設置できるよう調整を進めている。

公明党横浜市議団(竹内康洋団長)は、予算要望や議会質問を通じて、地球温暖化対策強化の一環としてEV普及を推進。行田朝仁議員は所管する市議会温暖化対策・環境創造・資源循環委員会の委員長として、国交省の社会実験が昨年度で終了することを受け、市独自の実証実験の継続をリードした。

竹内団長は「SDGs(持続可能な開発目標)の実現へ、全国をけん引する取り組みであり、党市議団として後押ししていく」と語っている。」

温暖化対策としてやるべきことは多々ありますが、ひとつづつ着実に積み上げられるよう取り組みます。