安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

核拡散防止条約と「ニュークリア・シェアリング(核共有)」の幻想について 5748

未分類 / 2022年8月3日

5昨日は藤が丘駅前での街頭演説の後、市民相談対応、市会で行政関連打合せ等。今頃の藤が丘駅ですと7:30頃までは木陰で助かりますが、その後は直射日光が顔面を焼き物に。南方系の濃い顔でも、暑いものは暑いです。

岸田首相は、国連本部で行われた核拡散防止条約(NPT)再検討会議で演説。日本の現職首相の参加は初めてで、演説で「核兵器のない世界」へ核軍縮・不拡散を主張。核兵器不使用の継続など5本柱の行動計画を示し、「道のりが厳しくても、核兵器のない世界に向け現実的な歩みを一歩ずつ進めなくてはならない」と訴えました。公明党の核廃絶への取り組みは、結党以来60年間一貫していますが、今回の首相による世界平和のための訴えは非常に心強く、誇りに思います。

佐藤優著「プーチンの野望」(潮出版社)には次のようにありました。理屈に合った納得の一文です。

「1991年8月、ソビエト連邦のゴルバチョフ大統領が軟禁された(8月クーデター未遂事件)。クーデターが未遂に終わった直後、ウクライナはソ連からの独立を宣言する。そして91年12月、ソ連は崩壊した。この時点で、ウクライナ国内には1900個以上もの核弾頭が存在した。

94年12月、ウクライナは世界史に残る画期的な決断をする。時刻が保有する核兵器をすべて放棄する「ブタペスト覚書」に署名したのだ。「ブタペスト覚書」の調停役になったのは、米国、英国、ロシアの3か国だった。「ブタペスト覚書」では、核廃絶を実現する代わりに米国、英国、ロシアが領土不可侵の原則を守ることに合意した。

この事実をもって「旧ソ連から引き継いだ核兵器を放棄しなければ、今回のウクライナ侵攻なかった」という説がある。さらに自民党の一部政治家が「日本はニュークリア・シェアリング(核共有)すべきだ」という勇ましい言説を口にし始めた。

すでに日本はとっくの昔から、米国の「核の傘」のもとで安全保障を担保している。

独自に核兵器を保有しなくとも、日米同盟のもとで日本は戦後75年以上にわたって安全保障を担保してきた。にもかかわらずニュークリア・シェアリング云々と言い出すとは、要するに「米国の核の傘は信用ならない。日本で有事が起きた時、米国が助けてくれるとは限らないではないか。核が自分の手元になければ安心できない」という意味だ。米国に対する信頼感が落ちているから、与党政治家がこのような言説を口にする。

核抑止力によって、どこまで確実に平和を担保できるのだろう。そもそも核抑止力という考え方そのものが「神話」に過ぎない。米国やNATOに核兵器さえあれば、抑止が働き、核大国を当事者とする大規模な通常戦争は起きないはずだった。しかし、現実には、ウクライナ侵攻のように大規模な通常戦争が起きてしまった。

ウクライナがロシアから侵攻を受けたからといって、あわてふためいて「日本は核武装するべきだ」と言い募るのはナンセンスだ。今後一発でも核兵器が発射されれば、人類は破滅へ向かって突き進んでいくことになりかねない。そのような物騒な兵器は、世界からひとつ残らずなくすのが一番いい。」

NPTは冷戦下の1970年に発効。およそ190カ国・地域が参加していますが、米国、ロシア、英国、フランス、中国の5カ国に核兵器の保有を認める代わりに核軍縮交渉を義務づけ。他の締約国には核兵器の開発や取得を禁止しています。

再検討会議は閣僚級の会合で原則5年ごとに開催。首相は前回2015年の会議に外相として出席していました。首相は自ら参加して演説し、23年5月に広島市で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)に向けて核軍縮の機運を高める狙いがあるとされています。

核保有を求める勇ましい話の先にあるのは、臆病者を争うチキンレース。「火が付いたらどうなるか」といった想像力が欠落しているように思います。賢明な判断とはどのようなものなのか。

「万が一、核戦争が起これば、その行き着く先は、人類という『種』の絶滅です。人間の死を悲しむ人さえいない「死の死」という非情な現実です。」とはわが師匠の言葉。

また、「グローバルで、異文化同士の接触がふえればふえるほど、新たな誤解や対立が増える可能性もある。だからこそ、その溝を埋めて余りある、相互理解のコミュニケーションや対話の波を起こしていかねばならないでしょう」とも述べています。

先述の佐藤氏はこうも語っています。「政治指導部が愚かなのは、世界史を通じてよくあることだ。愚かな指導者に率いられた民衆は、非常に不幸な状況に陥れられる。プーチン政権下のロシア人も、ゼレンスキー政権下のウクライナ人も、戦争に兵器と金を出しているバイデン政権下のアメリカ人も、皆一様に哀れな状況に置かれている。その民衆の姿に目を凝らさず、勇ましいことを言って煽り立てている勢力は、年齢的に絶対戦争に行くことのない中高年だ。そういう人たちの声が強くなればなるほど、民衆はますます悲しく苦しい思いをすることになる。」

2023年5月、広島市で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)。広島開催は公明党の山口代表の提言に応えて首相が決定されたもの。核軍縮の機運を高めようと努める岸田首相。壁は高くとも、「対話」こそが唯一の道。

今後もその言動に注目しています。