「パラサイト 半地下の家族」について 5024
コロナのため映画館で見れなかった韓国映画「パラサイト 半地下の家族」。デジタル配信で見ました。アカデミー賞で外国語の映画として初めて作品賞を受賞。パラサイトは「寄生虫」の意。笑いと共に考えさせられました。
以前、ポン・ジュノ監督がNHKのインタビューに答えられてました。
「映画は韓国の格差社会がテーマの1つになっていて、作品づくりの着想について問われると、「2013年に、貧しい家族が1人ずつお金持ちの家に浸透していくというコンセプトを思いつきました。僕もそうですけど、貧しい友人もいれば、お金持ちの友人もいる。周辺を見渡すと貧富の格差という問題をいとも簡単に感じることができるじゃないですか。ただ、それを多くの人たちが露骨に話したりせず、見て見ぬふりをしたり、隠したりするところもある。そういう問題について避けることなく、映画的な方法を使って素直に描いてみたかった」。
さらにポン監督は、「映画に出てくるお金持ちの家族を見ていると、彼らも運転や皿洗い、洗濯など貧しい者の労働力に寄生している」と述べ、社会の中で「寄生」ではなく「共生」していくにはどうすればいいのか考えてもらいたかったとしています。
そして「金持ちと貧しい人が1つの空間で絡み合うことによって不本意に一線を越えてしまい、お互いに傷を与えて極端な悲劇に達する。映画に出てくる人物はそんなに悪い人に見えないのになぜ共生に失敗するのか。なぜ共生することが難しいのか。この映画では、共生に失敗する姿を悲劇的に見せることで、そういう課題を投げかけたいと思った」と話しました。」
最後に監督は、日本のファンに向けて「この映画を見てくださった日本の方には感謝の思いでいっぱいです。これからも劇場で、日本の観客に会うことができればいいなと思っていますし、この作品を今を生き抜く人たちの記憶に残せたらいいなと思っています」と笑顔で話されたとのこと。