安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

五大市政策研究会「中高年のひきこもり」について 4650

未分類 / 2019年7月31日

IMG_7104 2昨日、大阪市で第27回目の公明党5大市政策研究会が開催され参加しました。歴史的に5大市と呼ばれてきた神戸市、大阪市、京都市、名古屋市、横浜市の5つの政令指定都市の議会の代表が集い、設定されたテーマについて議論するもの。今回は「中高年の“ひきこもり”及び“ニート”対策について」をテーマに各都市が発表を行い、意見交換。その後、日本初のコミュニティソーシャルワーカー(CSW)で「8050」の名付け親でもある豊中市社会福祉協議会の勝部麗子福祉推進室長から同テーマによるご講演を頂きました。

各市の取り組み状況は様々。横浜を含め、まだまだこれからとの感が強いです。今春、国の調査結果が発表され、大きくクローズアップされた問題。横浜市では国に先駆け平成29年度に調査が始まりましたが、横浜市を含め各都市とも対応する部署・体制・窓口など緒に就いたばかり。窓口相談機能だけでなく、アウトリーチ個別マネジメント(ケアマネのようなもの)の実現、各行政区単位で動ける体制の検討など議論がありました。

IMG_7088相談も電話できる人・家を出れる人(行政が把握できる)と、電話できない・出れない人の対応(どこにいるか把握できない)はまったく異なる。後者のケースで事件が起きていることが多い。対策としての「受け皿」づくり、アウトリーチ強化。そもそも、多様な行政ニーズが高まる中、人材育成を含めひとつの自治体でやり切れるのか。どこの部署で対処するのか、部局連携をどう考えるか、コントロールタワーとなる部署にどこまで権限が与えられるか等々、課題山積。各都市での対策推進はもとより、国会の動きが重要になります。

都市間のディスカッションの後、先の参院選で再選を果たした、杉ひさたけ、山本かなえ両参議院議員からご挨拶。そして、「誰もがいつからでもやり直せる社会にできるよう各地で頑張ってもらいたい」との言葉で始まった勝部さんの講演。「1人を大事にする」と言葉にすることは簡単ですが、体をはって全力で取り組まれている姿が印象的でした。

1人も取りこぼさない・・・SOSを出せない人に届くようにする。排除から包摂へ・・・総論賛成各論賛成へ。支えられた人が支える人に。すべての人に居場所と役割を。これらを支えるための、断らない福祉、多機関協働。福祉が町おこし、社会的孤立への対応。これらを豊中市で具体的に取り組まれ、大きな改善が進んでいます。

「断らない福祉」により、行政窓口で見て見ぬふりがなくなってきた。見守りの体制を作り、制度のはざまに落ちる問題を落とさないような仕組みを作っている。安心して掘り起こせるようになっていく。「見守りローラー作戦」を実施。熱中症でなくなった父(80)を放置した娘(50)による年金査証事件をきっかけに住民ボランティアによる家庭訪問が行われている。豊中市では丸ごと・多機関協働、ひとりも取りこぼさないために「豊中ライフセーフティネット」を構築・運営。絵空事でなく、具体的に運用され、人が救われている機関。環境などは異なりますが 横浜にも必要なものと強く感じました。

この問題にかかわるきっかけ、原点は15年前のある家庭との出会いだった。8050問題は経済構造によって生まれた平成の遺産。ひきこもり支援の解決策はないが、会って支えていく中で、変わっていく。

IMG_7106勝部さんから課題が示されました。ひきこもり対策が39歳までになっていること。ひきこもりの原因は様々であるが自尊感情を戻していくためのつながりや場所が必要。障害や年齢不問の居場所が必要。障がい手帳がないといけない場所だけでは困る。ひきこもりだけを特化していくと新たな狭間が生まれる。相談方法の検討。早期発見が大事であり不登校、中台など教育との連携が必要。8050問題は社会的課題という社会への啓発・・・社会的孤立。全国的に相談場所が必要・・・権利としての社会参加の保障。生活困窮者自立支援事業の活用。アウトリーチできる職員をどう育成するか、全国に広げてほしい。

「まちがってもいいよ」と言ってくれる居場所があるといい。

勝部さんに質問。皆さんの活動を支え、ひきこもり対策が進んでいる豊中市。私の知る限りこれほど進んでいる行政はない。勝部さんにとって豊中市の何がいい思うか。自治体内での部局連携、手探り状態で着地点が見えないという側面もある。国と自治体は、豊中の経験を通して、何をしたらいいと考えるか。

(回答メモ)相談窓口あることを殆どの人が知らない。周知して欲しい。様々な相談者の多くは、一度は相談に行っている。そこで「あきらめる」経験をする場合がとても多い。多機関の連携ができるようにして、つながるようにしてほしい。ひきこもりは恥ずかしくないということ、100万人もいるということ、キャンペーンをはってほしい。「うつ病」はキャンペーンをはることで精神科につながる人が増えた。ひきこもりの人は居場所をうしなっただけ、取り戻せる。国でキャンペーンをやってほしい

アウトリーチの体制。保健師がやっていたが、医療に結びつけることになる。ひきこもりの人を病人扱いすることになる。就労や居場所へ相談に行く人を作ってほしい。保護費の増大は社会問題。この解消にもつながる。

豊中市の良かった点。就労体験する際に、中小企業、個人商店の人々が理解を示した。若者を職業体験させようと頑張った。商工と福祉がつながった。就労体験から始まるが、市と社協の連携がいい。市がNPOに丸投げすることがあるがこれでは難しい。生活困窮者支援は「町おこし」だとポジティブに考え、その人がよみがえることが街が光ることになる。

ソーシャルワーカーの給与のありようも考えていかないと、問題解決への底上げは難しいものがある。思いだけでは続かないということへの配慮が必要。行政マンの担当の人事異動がモチベーションを下げ、人がいなくなることがある。考えてほしい。

住民の中に協力してくれる人をどれだけ見つけることができるか。見つける「入口」、社会に出る「出口」をいかにつくるか。社会福祉協議会の生活困窮者支援担当の配置による体制強化(横浜市は配置済みだが、、、)。社協がどうしたら変わっていくか。断ってはダメだという窓口、社協をつくること。断って平気な社協があれば何も変わらない、救えない。断らない限り、解決策を見つけることになる。お金がかかる問題ばかりではない。

とても勉強になりました。今後に生かして参ります。

終了直後に参院選兵庫選挙区で初当選した高橋みつおさんが会場へ。まだ声がかれてました。これからの活躍を期待しています。

 

鱧(はも)について 4649

未分類 / 2019年7月30日

IMG_7060昨日はこどもの国駅前での街頭活動、市政報告配布の後、市民相談対応。これから猛暑が続きそうです。夏バテしないように知恵を使って乗り切らねばです。私は京都で育ちましたが、夏になると時々「鱧(はも)」が食卓に上がりました。「鱧」は豊かな魚と書きますが、私は少し苦手。その理由は小骨の思い出。先日、公明新聞コラム「北斗七星」が記していました。

「各地に梅雨明けが広がっている。今度は猛暑とゲリラ豪雨への警戒が必要だ。防災への備えとともにバランス良い食生活を心掛けたい。昨日は土用の丑の日。鰻の蒲焼きに舌鼓を打った人も多かっただろう。

一方、京都などの関西圏で夏の味覚として欠かせないのが「梅雨の水を飲んで旨くなる」とされる鱧。東日本では馴染み薄だが、既に縄文時代から食べていた。その強い生命力は「京都の鱧は山で獲れる」という諺があるほど。

その昔、瀬戸内や若狭から京都へ鮮魚を運んだ際、夏に他の魚が腐る中、鱧だけは生きたまま届けられた。籠から山道に落ちても活きの良い鱧を村人が見て、そう言ったとされるが、真偽は定かでない。

IMG_7061鱧料理で大事な骨切り。約600本の小骨があるため、薄皮を残して1寸(約30ミリ)の身に20~26ほどの切り目を細かく入れる。その包丁技が板前の腕の見せどころ。江戸時代の料理本「海鰻百珍」は既に100種以上の鱧料理を紹介している。

食欲減退の夏は「たくさん食べてスタミナをつけよう」と思いがちだが、これは大きな誤解。体の代謝が弱る夏。冬と同じカロリー摂取では10%も余分なエネルギーをため込み、夏バテを助長する。夏は肥満になりやすい季節だと知り、どんなに美味でも“腹八分”が肝要だ。」

それならそうと、早く教えてほしかった。私、約53年生きてきましたが、夏は「たくさん食べてスタミナをつけよう」と心がけ、若いころなどは苦しくなるほど腹いっぱいだべていました。人生、努力と共に「運」も必要。「鱧」を通じて学んだ次第です。

自民党と連立政権を組む公明党の役割について 4648

未分類 / 2019年7月29日

IMG_7057昨日は台風一過の暑い一日。以前、市民相談を頂いていた課題の現場の道路修繕が完了したことを確認した後、市民相談対応、ごあいさつまわり。統一選、参院選を通じての感想とともに、公明党の対する期待の声も頂きました。

自民党と連立政権を組む公明党の役割について、慶応義塾大学の小林良彰教授が公明新聞のインタビューに答えられていました。

「自民党と公明党では、ある面では政策の考え方が違う。しかし意見が違うからこそ、与党として政策のスタンスを広げられ、より幅広く有権者の支持を得ることが可能になる。

 無党派層など今の政治に閉塞感を持っている有権者は、これまでの「右派か左派か」「保守か革新か」というイデオロギー軸ではなく、「現状維持か、何かを変えようとする進歩的思考か」という軸で投票する人が多くなっている。今回、日本維新の会が議席を増やし、れいわ新選組が2議席獲得したのは、そのためだ。

IMG_7059 公明党には、有権者の関心が高い経済・財政や年金・医療の問題に対して、自民党とは違う進歩的で新しい政策を打ち出してもらいたい。そうすることで、さらに多くの支持を広げることができるのではないか。特に中小企業や地方の景気を回復させるような経済政策は、どの党もまだ有効な手だてを打ち出せていない。こうした分野で開拓の余地があるだろう。」

こうした声に応える国会議員の活躍に期待しています。私は自分の現場でお応えできるよう頑張ります。

甲子園への道について 4647

未分類 / 2019年7月28日

IMG_7046昨朝の県本部での会議。冒頭、先週の参院選で勝利した佐々木さやかさんからご挨拶。ご支援いただいた皆様への深い感謝の心を感じました。これからのさらなる活躍が楽しみです。その後、地元での夏祭りへ。台風直前の強風ではありましたが、青葉区では10ヵ所で開催されました。

県本部へは横浜スタジアムのある横浜公園を通って向かいますが、昨日は早朝からいつになく大勢の人を目にしました。お目当ては、高校野球神奈川大会準決勝。日大藤沢vs桐光学園。そして、東海大相模vs県立相模原高校(県相)。決勝は日大藤沢vs東海大相模に。県相も頑張りましたが、神奈川県では私立の壁はとても高く厚いです。

ノーシードから勝ち上がり、6試合目の準々決勝で、強豪・横浜高校を破った県相。エース・天池君のピッチングが光りました。実は天池君のお父さんは、横浜市立中学校の教諭で、現在大学3年の我が家の次男が中学校野球部の時に監督としてお世話になりました。教室でも部活動でも、生徒を知り、寄り添い、長所を伸ばす、とても素晴らしい先生で、生徒や保護者からも尊敬され、信頼される、まさに「先生」でした。

IMG_7051他方、昨日の地元の方との話題は、桐蔭学園が早々に敗退したことと、メジャー注目の岩手県立大船渡高校・佐々木投手の決勝戦登板回避の件。決勝に登板しなかったことについて、ネット上で様々な声があがっていますが、そもそも高校野球は興業ではないことを思うと、「登板を待ってた」「なぜでない」などの声はどうなんだろうかということ。選手は皆全力で、ギリギリのことろまで頑張る中で、監督をはじめ周りは判断している。一番大事なことは、選手のため。そう思うと、何でもかんでもネットや電波に言いたいことを乗せるのは、ガス抜きにはなっても、世の中の善悪、判断の基準、常識の線引きができなくなっている証左ではないか。社会としての機軸を失い、日本のモラルは漂流しているのではないかとの話でした。確かにそう思います。

地方大会はクライマックスを迎え、夏の甲子園が近づいてきました。今日は、長女の母校・創価高校が西東京代表をかけて決勝に登場。また、私の母校・現在の立命館宇治高校が京都代表をかけて決勝に臨みます。

 

「ひきこもり」対策について 4646

未分類 / 2019年7月27日

IMG_7042昨日は市会で中高年のひきこもり対策関連団体の皆さんとの懇談の後、団会議、打ち合わせ等。団体のまとめ役をされている、ジャーナリストの池上正樹さんから次のような主旨の話ががありました。「昨年、約40年ひきこもり状態にあった男性が、母親の遺体を放置するという金沢区で発生した事件。それ以前、家族は横浜市に息子のひきこもりについて電話相談した際、40歳以上であったため、若者支援施策として作られているひきこもり支援策では受けられず、区役所に電話したらと言われ、結果としてサポートにつながらず、事件につながった。高齢親子の死体遺棄事件が多発している。

なぜ、ひきこもりになるのか。これまで学校や職場でのいじめやハラスメントなどにより傷ついた経験の蓄積がある。自分を守るために「ひきこもる」ことによって外部環境に身を置くことを回避せざるを得なかった。人との衝突や傷つけ合うのが嫌で、家の中が唯一の安心できる居場所になっていて、辛うじて生きている状況。そんな人たちが、理由もなく外に飛び出していって、無関係な人に危害を加えることは考えにくい。

就労につなげることがひとつの目標になっていることが多いが、就労させる前に、命を守るために、「安心できる受け皿、居場所を地域に作れるかどうか」が最重要且つ今すぐに行うべきことだと思う。」これらを前提に、多岐にわたる要望を頂きました。その通りだと感じました。

先日アップした中高年のひきこもりについてのブログを見た複数の方からも「対策を進めて欲しい」とのメッセージを頂いています。やるべきことが山積しています。

先日、日経新聞に「ひきこもり SOSの表れ、一緒に外へ」と題した記事が掲載されていました。きっかけが不登校からという方も少なくありません。

「今年度受け持ったA男は低学年から不登校。ある日突然学校で具合が悪くなり、翌日からパタリと登校できなくなった。以後、家を一歩も出られない状態が続いている。

初めての家庭訪問で会った時の印象はしっかり者。冗談を言うとケラケラ笑い、家で作った作品を見せてくれた。なぜ登校できないのか、不思議に思うほどだった。

違和感を覚えたのは母親と話した時だ。「今、お困りのことは」と聞くと「何も困っていません」。表情のないまま淡々と話す。普通この状況なら誰かの助けがほしいはず。母親は不安な気持ちにふたをして自分自身を守っている。そうするしかないのだと思った。

A男は毎日ゲームに没頭している。学校に行けない理由は自分でも分かっていない。おそらくA男は「ひきこもり」という形で、何らかのSOSを発しているのだ。

学校の同僚に相談し、専門機関と連携してケース会議を開いた。だが、学校側の判断は「保護者が困っていない以上、できることはない。先方のアクションを待つ。家庭訪問もしない」だった。

腹立たしかった。苦しんでいる子が目の前にいるのに何もしなくてよいはずがない。校長に相談し家庭訪問を再開した。今は週1回A男と会い、たわいない会話や簡単なゲームをしている。少しずつ心を開いてくれており、今の目標は信頼関係を築いて一緒に家の外に出ること。そして母親とも関係をつくり専門機関につなげることだ。学校復帰はその先でいい。

ひきこもりの長期化が問題になっている。最も深刻なのは多くのひきこもりの人やその家族が支援者とつながっておらず、つながっていても適切な支援を受けられていないことではないか。

明かすことのできない課題に苦しんでいる子や親の不安を受け止め、支援者につなげることは日常的に関わる教員だからこそできる。そう信じてA男やその家族と向き合っていきたい。」

ひきこもりのケースは様々。柔軟に対応できる体制と居場所が必要です。

常任委員会視察「ヘルスケア イノベーション」ついて 4645

未分類 / 2019年7月26日

IMG_7039昨日は健康福祉・医療委員会の行政視察で仙台市にあるPHILIPS Co-Creation Centerへ。フィリップスといえば、ライティング事業から始まり、医療機器メーカーとして有名。シンガポールに駐在しているとき、同社のテレビ工場を管理されている方とやり取りがあり、東南アジアなどでテレビなどの家電展開のイメージも強かったのですが、今やヘルスケア事業9割(MRIなどハードを含む)の力を注ぎ、モノを売るのでなく、ニーズ・課題からイノベーションを進め、ソリューションを売る企業へ転換したとのこと。「ヘルスケアイノベーション」を通じて、2030年までに世界30億人の生活を向上させることを目的にしているとのこと。このイノベーション、端的に書きますと、健康長寿、健康社会の創造に向け、データからニーズを把握し、「つながり」から解決策を創出し、問題を解決。健康管理、独居老人、遠隔地サポートなどの課題の解決につなげる。現場のニーズをいち早く捉えるためにVR,ARを使ったソリューションへの取り組みも印象的。

なぜ東北につくったのか。同地域では高齢化社会による医療費の増大、医師不足など医療をとりまく課題が顕在化する一方で、社会課題の解決を図る多くの取り組みを創出している地域であり、同社は東北地域が社会の変革をリードしたいとの意思からスタート。また、イノベーションの発信に最も適したエリアであると考え、同社日本法人初のイノベーション研究開発拠点として、2019年5月に同センターを設立。この取り組みに常任委員会として注目していました。

IMG_7036特徴的なのは、同社社員だけではなく連携するパートナーが業種を超えて立ち寄り、出会う場を創出していること。パートナー企業とのクリエーション、新しいソリューション、サービスモデル創出につながるコミュニケーションの活性化を図り、課題先進国として日本の医療現場に立脚したソリューションや健康・予防に貢献するサービスモデル、ヘルステックに関する研究開発、事業化を加速させるとしています。

企業に加え、自治体との連携の取り組みをはじめており、横浜市との連携も検討が始まっています。横浜ウェルネスパートナーズ(地域版ヘルスケア産業協議会)やIoTオープンイノベーションパートナーズ(I・TOP横浜)を通じて、Co-Creationによる価値共創の活動もスタートしています。

また、東北大学との包括的提携、宮城県、仙台市との連携を加速するため、東北大学病院内に設立したPHILIPS Co-Creation Satelliteも活用し、具体的な協創取り組みも進めているとのこと。横浜市との連携の結果が、市民の安心につながるよう注目しています。

常任委員会視察「地域医療構想」について 4644

未分類 / 2019年7月25日

IMG_6999昨日は札幌市にある手稲渓仁会病院へ。札幌市や周辺地域の急性期医療および高度専門医療を担う総合病院。病院の役割分担による患者サポートの流れが始まっています。その先駆けとして有名な同病院。北海道の「地域医療構想」のモデルケースとして取り上げられるなど、「慢性的な疾患や急性期以外の治療は近隣の医療機関で、救急医療や専門医療は手稲渓仁会病院で。」との機能分担の認識や関係を構築。横浜市でも一部で導入が始まっています。

地域医療圏構想とは、将来人口推計をもとに2025年に必要となる病床数を4つの医療機能(高度急性期、急性期、回復期、慢性期)ごとに推計した上で、地域の医療関係者の協議を通じて病床の機能分化と連携を進め、効率的な医療提供体制を実現する取り組みのこと。

北海道における二次医療圏(千歳保健所管内8市)は昔から変わらないが、医療圏構想により取り組みが多種多様になる中、財政面でのつらさがある。札幌市立病院は国から補助金が入るが、私立の同院には補助金はない。北海道からの補助のみ。それも道財政によって変動する。不安定であることを指摘されていました。また、老々介護、身寄りのない方などへの対応をするため「高齢者相談センター」のようなものが必要。本来、地域包括支援センターが担うものだが、児相のように措置できる権限はない、との指摘もありました。

IMG_7014面積規模や自然条件なども異なりますが、横浜市は373万人でひとつの二次医療圏。市民の安全を考えると横浜市の医療圏も大きく過ぎます。(以前は3つに分かれていたが、神奈川県が1つに転換)

同院が地域の人たちから信頼される病院づくりにむけての取り組みが印象的。救急指定医療機関として、医師、コメディカルスタッフ等(医師290名、スタッフ計1900名、一日外来患者数1200名)による、病院内のバックアップ体制が整っており、病院は365日24時間体制であらゆる症状の救急患者を受け入れ。あらゆる病に対応するため、やりくりしながら多様なドクターが配置されていました。2005年3月には新型救命救急センターを稼動し、北海道初のドクターヘリの運行など救急医療体制の確保に貢献。災害拠点病院として、東日本大震災の時は、北海道内すべての公立病院が断ったため、道内の病院で最初に現場に入ったとのこと。

がん拠点病院でもある同院。チーム医療(栄養管理)の効果が大きく、術後の食事開始日が平均の半分以下の日数でスタート。その他、ダ・ヴィンチを北海道で初導入するなど、高度専門医療に積極的に取り組まれています。

医療の質を上げることが、経営の質を高め、医療資源を上げていくことになるとの考えのもと、人材育成に力を入れている一方、懸念している問題は、医師、看護師は確保できているものの、介護職員の確保が難しく、減少が続いていること。対策としてミャンマーからの人材が活躍しているとの話がありました。

IMG_7007 一昨日の病院もそうでしたが、「病院のためでなく、患者のため」を徹底した積極的な取り組みが、患者のために大きな成果を残していることがわかります。

終了後、仙台へ移動。

常任委員会視察「障がい者雇用」と「患者ファースト」について 4643

未分類 / 2019年7月24日

IMG_6991 2昨日は健康福祉・医療委員会の行政視察で北海道へ。下記はメモです。まず、石狩市にある社会福祉法人はるにれの里へ。1987年、旧厚田村に重度障がい者(成人)の入所施設「厚田はまなす園」の開設を源流として、2010年2月に農業を通じた障害者の一般就労を図るべく設立した法人。現在、就労継続事業、生活介護事業、グループホームなど30を超える施設・事業所を運営。重度自閉症および重度知的障がいをはじめとした発達障がい児・者のニーズに特化した多様な機能を持ち、その中で「農福連携」による雇用の創出を続けると共に、(株)ツムラと生薬委託栽培契約を締結、生薬栽培も実施されています。

設立当初は、はるにれの里が運営する「就労継続A事業まるしぇ」の施設外就労(福祉就労)として障害者を雇用されていましたが、現在は法人での雇用(一般就労)への移行を開始。障がい者の生活を支える大きな力となっています。

また、石狩市の「石狩市まち・ひと・しごと創生総合戦略」にて、地域資源を活用した新産業の創出プログラムとして事業が取り上げられたほか、地方創生先行型交付金事業では「漢方生薬生産体制確立事業」として採択され、製造備品の購入だけでなく、研究支援や調査業務も支援を受けられています。

IMG_6986その後、同法人が運営する就労継続支援事業B型・生活介護事業所「ふれあい きのこむら」を訪問。漢方で使うシソの葉の栽培やシイタケ栽培を通じて、主に自閉症・知的障がい者をもつ方々約40名が活躍されていました。

私からは現在の課題と行政に期待することについて質問。

初期設備投資への資金が足りない。昔あった中央競馬会、日本財団等の補助制度が大きかったが今は殆どない。補助金はNPO中心に行ってしまって、福祉行政からのサポートが少なくなっている。しかし、ツムラとの事業のように、地方創生につながり、行政、民間企業が連携し、かかわりやすい事業に対しての補助金はある。これをいかに広げていくかが大事になる、とのこと。壁はありますが、益々の事業拡大が期待されます。

次に、札幌市にある「札幌心臓血管クリニック」へ。理事長の藤田勉先生は「心臓の病気で死なせない」とするドクター。2008年に開業し、循環器の専門病院として循環器内科、心臓血管外科、不整脈治療の3分野を柱に、365日24時間体制で救急患者をことわらない医療を実践。医師23人体制で診療し、職員数330名。設備は診察室4室、手術室3室に加え、全国でも珍しいカテーテル室6室を設置。同院の心臓カテーテル治療の実施件数は、年間2000例以上で全国トップクラス。

IMG_6976北海道内の医師不足は深刻化しているとのことですが、同院は「サテライト外来」を実施。循環器の専門医がローテーションを組み、全道各地の病院や診療所に医師の派遣を行い、へき地医療のサポートと心臓病の早期発見に努めているとのこと。

心臓血管関連病院でナンバーワンになった理由。(1)北海道ナンバーワンの医師が組んだこと。(2)選ばれる病院になるため、患者は「断らない」をモットーにしている。(3)人に来てもらえる病院になるため、スタッフのモチベーションアップを含めあらゆる手を尽くす。ビジネスは大事だが、患者のためにもムダなことはしない、ムダな費用はかけさせないことを徹底。民間との違いはありますが、来年リニューアルする横浜市民病院にとっても学ぶべきところがあります。

今後は、施設に隣接する用地を確保して心臓リハビリセンターを新設するほか、カテーテル室の増設、集中治療室(ICU)拡張などを進めるとともに、ダ・ヴィンチの導入も進める方針で、2018年に連携したアジア最大級の医療経営組織「アジアメディカルグループ」(香港)と協力して、アジアナンバーワンとなる心臓血管治療の拠点づくりを目指すとされていました。

IMG_6962公立病院がより良くなるには何が必要と考えるかについて質問。病院にとって何が大事か。うちは「患者ファースト」。「職員ファースト」「病院ファースト」になるとダメになる。理念とモチベーションを持たないとよくならない。国公立のいいところは、民間のいいものを入れている。コストも見直している。他の病院で10万円かかる検査もうちでは1万円でできている。そして、患者にとって「ちゃんと見てもらえること」が何よりも大きな安心。

赤字になる病院というのは考えられない。病院はたくさんの患者さんを診たら赤字にはならないと思う。来る人を制限して、今いる人で何とか儲けようなどと考えると病院経営はダメになる。徳洲会病院出身。患者のために24時間働けることが当たり前であることを徳田虎雄先生から学んだ。

どれだけ病院が大きくなっても、日々現場に立ち続けるアグレッシブな57歳の藤田理事長。視察開始が若干遅れたのですが、その理由は緊急オペ対応のため。すべての者を「受け入れる力」が印象的でした。

動物虐待に対する罰則の引き上げについて 4642

未分類 / 2019年7月23日

ピース2018昨日は終日ごあいさつまわり。朝一番は新聞販売店。最後の議席が確定しない時間、配達員の皆さんがカッパを着て出発。頭が下がります。梅雨明けまであと一息です。

伺う先々では、個人宅でも、会社でも、ペットを飼われているところが結構あります。愛玩動物に癒され、元気の源にされているようです。一方、動物虐待のニュースがあとを絶ちません。

先日、公明新聞コラム「北斗七星」が指摘していました。

「日米球界で活躍し、今春引退したイチローさん。会見では、自身を支え続けた家族に対する感謝の思いに触れる場面があったが、それは愛犬・一弓にも及んだ。大切な家族の一員であることを物語っていた。ペットとは愛情を込めて生活を共にする人々が大半なのだが、一方で動物を粗末に扱う事例が後を絶たないのも現実である。

女優・杉本彩さんから動物虐待を巡る課題について話を聞いたのは5年前。杉本さんが動物保護団体を設立して間もない頃だった。公明議員との対談に同席した。「動物の保護・世話を通じて、私は人として大事なことをたくさん学びました」と語り、日本は法整備が遅れていると指摘していた。

先週、改正動物愛護管理法が成立した。犬猫の虐待防止につなげるため繁殖業者には、ペットに飼い主情報を記録したマイクロチップの装着を義務付けた。動物を殺傷した場合の罰則を一段と強化したのもポイントである。

改正法の議論は超党派で進められてきたが、尊い命を守る闘いを前に進めるため公明党は強い意思をもって臨んだ。

成立後、杉本さんは「特に動物虐待に対する罰則の引き上げについては、公明党の尽力なくしては実現できませんでした」(本紙13日付)とコメントした。関係者とも協議を深め、作り上げられた法律となった。」

引き続き、「ペットは家族の一員」との思いに応えることのできる環境づくりに力を入れて参ります。

夏休み「生活リズムを整える行動」について 4641

未分類 / 2019年7月22日

IMG_6956参院選、佐々木さやか大勝利、公明党大勝利、ありがとうございました!

昨日は吉本興業関連の話でもちきり。ダウンタウンの松本さんの話は説得力があるなと思いました。

ところで、多くの学校が、投票日前日の7月20日より夏休みに入りました。先日、日経新聞「こころの健康学」に認知行動療法研修開発センターの大野裕氏が「生活リズムを整える行動」と題して寄稿されていました。

「私の友人の高校教師は、夏休みが近づいてくると気が重くなるという。自分の生活や仕事が理由ではない。生徒がどのように長期の休みを過ごすのかが気になってしようがないのだ。

夏休みというと、学業から解放されて生徒も気が楽になるのかと考えていたが、必ずしもそうではないようだ。部活動をしている生徒は、休み中は練習時間が長くなる。合宿もある。大会に出場するとなると、それもまたストレスだ。

IMG_6947勉強も大変で、宿題がたくさん出る。塾の夏期講習を受ける生徒もいる。スマホでゲームをしたり、SNS(交流サイト)でやりとりをしたりする時間が増える。家族との関わりも増えてくる。いつもとは違う生活状況では、セルフコントロールが難しい状況になる生徒が増えてくる。9月に子どもの自殺が多いという報道も気にかかる。気がかりなことばかりで、何とか生徒の考え方を変えさせて、規則正しい生活を送るようにさせたいと思うがうまくいかない。

そうしたなか、ある生徒から、毎日決まった時間に図書館に行くようにすることで生活リズムが整ってきたという話を聞いた。教師は考え方を変えるのではなく、行動を変えることの方が役に立つということに気づかされたという。

長期の休みのために行動パターンが変わって生活のリズムが乱れたのだから、いつもの学校生活と同じ行動パターンを意識的に取り入れれば、生活リズムが整ってくるというのは、もっともな発想だ。行動に目を向けながら生活を整えるという工夫は、夏休みの高校生はもちろん、誰もが参考にできる。」

私も参考になります。いい夏にしたいと思います。