「おしん」について 4557
昨日は家の掃除の後、ごあいさつまわり、市民相談対応。夜、先輩と会って話している中で、話題が「おしん」に。その後の橋田寿賀子さんや泉ピン子さんの活躍に話が広がりました。昭和を代表する作品ですが、時代を超えて日本を代表する作品だろうと思います。私にとっての「おしん」の一番の思い出は、25年前に結婚して行った新婚旅行でのこと。世界史が好きだったので、人生のうちに「今しかない」と思い、妻に理解を得て、二人でローマ、カイロ、アテネに行き、世界遺跡を見て回りました。その時、カイロの街中で小学生と思われる子どもたちの集団が、妻を見て「おしん、おしん」と笑顔で指をさしていました。アラビア語も何もわからないので、こちらも笑顔で手を振っただけでしたが、日本人らしき外国人が珍しかったのかも知れません。近くにいた別のエジプトの方に聞くと、日本から輸入されていた「おしん」が放映中で、大人から子どもまでエジプトでも大変な人気とのことでした。
今、NHKが連続テレビ小説100作放送を記念して、BSプレミアムで「おしん」の再放送をしています。この4月から月ー金の毎朝7時15分から15分間。明治40年に山形県の貧しい農家に生まれ、スーパーの経営者として成功した「おしん」。7歳で子守奉公に出されてから、様々な逆境に耐えながら明治・大正・昭和の激動の時代を生き抜いた「おしん」の一代記を描いた作品。初回の放送は昭和58年4月4日~昭和59年3月31日。それが今、戻ってきてくれています。
「4月に入って、毎朝のように涙にくれている人もけっこう多いのではないか。NHKが「連続テレビ小説」の百作目を記念し、BSプレミアムで「おしん」の全話を1年間かけ再放送しているのだ。現在は小林綾子さん演ずる少女時代のストーリーが佳境に入っている。
口減らしのため、激流をいかだで下り奉公先へ。先輩にいびられながらも懸命に働くが、あらぬ盗みの疑いをかけられ飛び出す。山中での脱走兵との交流や海外への移民話など15分の間に貧しさへの不満あり、処世訓あり、反戦の訴えありと、橋田寿賀子節がたっぷり詰まっている。調べると1983~84年の放送だった。
おしんは20世紀初めに生まれた設定。最初のオンエア時は、同様の体験をした方々も存命だったろうし、苦労話を聞いた子の世代も共感を寄せたのだろう。平均視聴率が50%を超えたゆえんか。総集編も含め何度目かの再放送だが、今回は平成生まれとおぼしき世代がツイッターに続々と感想を書き込んでいるのが目立つ。
「きついエピソードだ」「きょうもハード」「泣いた」。遠からぬ祖先の歩みの追体験で学び、得ることは多いようだ。振り返れば、83年の時はバブルへの警告だったかもしれない。では、令和を迎える節目へのメッセージはなんだろう。幸い連休中も日曜を除きドラマは続くようだ。それぞれ余韻を味わってはいかがか。」
平成最後の今日は第26話の放送。番組案内には「おしん(小林綾子)にとって、酒田までのひとり旅は長かった。やっとたどりついた奉公先の米問屋・加賀屋では、子守の奉公を頼んだ覚えはないと断られ、おしんは何がなんだか分からず、とまどうだけであった。しかし、一度は断られた奉公を許されて、おしんは子守としておいてもらえることになった。おしんは、それが加賀屋の女当主・くに(長岡輝子)の温情であることを知らなかったが、精いっぱい働く決心をしていた。」
日本の歴史を力に、新時代も頑張ります。