安全・安心の横浜へ 「何を言ったかでなく、何をやったか!」

公明党 横浜市会議員(青葉区) 行田朝仁 (ぎょうた ともひと)

「遠のく死、問われる生」について 4458

未分類 / 2019年1月21日

IMG_4822昨日は地元での会合の後、ごあいさつまわり。青葉台駅前での街頭演説の後、サッカー協会理事会。晴天で風も少なく過ごしやすい一日でした。今年に入り、日経新聞が「新幸福論 Tech2050」と題した連載をしていました。深い内容で、「人の挑戦」だなと感じています。その第2回は「遠のく死、問われる生」と題して綴られていました。

「老化を防ぐ研究が着実に進んでいる。米ワシントン大学の今井真一郎教授らが老化を抑える働きを突き止めた長寿遺伝子。これがつくる酵素がカギを握る。誰にでもある酵素だが加齢で次第に機能しなくなり、老化するとみられている。

今井教授らはこれらの酵素の働きを保つ生体物質「NMN」に注目。枝豆などにもわずかに含まれる物質で日本企業が大量生産に成功、一部は市販もされているが、実際に人が摂取して臓器などの老化を防げるか研究している。

マウスでは効果を確認しており、「人間でも2~3年で証明できる」と今井教授。「死の直前まで健康に生きる『ぴんぴんころり』が増えるはず」と笑う。

「いずれは生きた臓器同士の交換が始まる」

米スタンフォード大学の中内啓光教授はブタの体内で人の膵臓(すいぞう)の作製を目指す。膵臓ができないように遺伝子操作したブタの受精卵に、人のあらゆる細胞に育つiPS細胞を混ぜれば、生まれたブタの体内に人の膵臓ができるとみる。日本政府が2019年にも規制を緩和するのを待ち、日本で研究を申請するつもりだ。

国際電気通信基礎技術研究所(京都府精華町)が開発しているのは脳波で操るロボットアームだ。「動け」と念じると、脳から検知した電気信号を帽子のセンサーでとらえ、「3本目の腕」が動く。西尾修一主幹研究員は「人の脳には3本の腕を同時に動かす能力がある」と進化に期待する。

狩猟採集社会では多くの人がケガで命を落とした。農耕社会に移り、20世紀に抗生物質が見つかり感染症が激減。平均寿命は記録が残る約300年間で40歳弱から80歳超まで延びた。人口学が専門の金子隆一・明治大学特任教授は「人間は最期まで健康で潜在能力を最大限発揮しようとする稀有(けう)な生物になりつつある」と話す。

老いの抑制、臓器の交換、そして脳と機械の融合が進めば、2050年には不老不死に近づく。「老後」が死語になれば「支える側」として働き続けることが求められ、社会保障の考え方そのものが変わる。

日本経済新聞が若手研究者約300人に「人間の寿命は何歳まで延びるか」と尋ねたところ「150歳」が最も多かった。家族も4世代、5世代が同じ時代を生きる終わりなき社会。一方で50年に日本人の死因で最多になる死因を尋ねると、自ら生の長さを決める「自殺」がトップだった。

「君たちの生はたとえ千年以上続くとしても、必ずや極めてわずかな期間に短縮される」。古代ローマの哲学者セネカは人々の生の浪費を嘆いた。死があるから生がある。限られた生の中で「善く生きること」の意味をいにしえから哲学者は問い続けた。死が遠のけば遠のくほど、私たち人類に問われるのは一瞬で過ぎ去り続ける生のあり方だ。」

科学技術が進み、時間の余裕が与えられることで、これまで以上に「いかに生きるか」が問われることになるのだろうと思います。

「大衆迎合主義、試練に直面」について 4457

未分類 / 2019年1月20日

IMG_4817昨日は青葉警察署での武道始式、激励会。青葉区サッカー中学生大会。地元の会合参加等。武道始式には県警のチアリーディングも登場。時代の変化を感じました。サッカーは市が尾中学校が優勝。今の中学生のサッカーは、私の時とは比べ物にならないくらい、体は大きく、技術も高い。昨日も実感しました。

ところで、英国のEU離脱問題が混迷を極めています。あの国民投票は一体何だったのか。一時の熱狂が社会の行く末を危うくする一例かと感じています。

先日、フィナンシャルタイムズに同紙チーフ・フォーリン・アフェアーズ・コメンテーターのギデオン・ラックマン氏が「大衆迎合主義、試練に直面」と題した記事を寄稿していました。

2019年はポピュリズム(大衆迎合主義)のバブルが弾ける年になるのだろうか。

16年は、英国では欧州連合(EU)からの離脱の是非を決める国民投票で離脱が決まり、米国の大統領選挙ではトランプ氏が勝利し、両国の政治エスタブリッシュメントたちをぼうぜんとさせた。しかし今年は、このポピュリズム運動が混乱の中へと崩れ落ちていく公算は大きい。悪い考え方は悪い結果を生むということが、次第に明確になりつつあるからだ。

IMG_4820英国にとってEU離脱の実現は素晴らしい時代の到来を意味するとした16年の楽観論は、既に崩れ去っている。かつて離脱運動を率いた指導者の大半は、メイ首相がEUとの間でまとめた離脱協定案は裏切りに等しい内容だと断罪するが、多くの離脱派が現在支持する「合意なし離脱」となれば、EUが突きつける様々な条件をのまざるを得なくなり、困難が待ち受ける可能性が高い。2度目の国民投票実施となれば、3年前の離脱を盛り上げたポピュリズムに勢いはもはやなく、離脱を推すポピュリズムが去ったことを印象づけるだろう。

米国のポピュリストによる運動も、英国と同様にもはや魅力的には見えない。トランプ氏の支持率は再び落ち込み、同氏が成功の指標としてきた株価も急落した。近く発表されるモラー特別検察官の捜査報告書により、トランプ氏を弾劾する手続きが始まる可能性もある。トランプ氏にとって恐らく最も危険なのは、昨秋の中間選挙での共和党の敗北とマティス国防長官の退任を受け、党の重鎮らがトランプ氏への不満を高めていることだ。

こうしたことから、ポピュリズムは最盛期を過ぎたと論じたくなるが、そう言い切るのは時期尚早だ。理由は3つある。第1に、ポピュリズム的政策が問題にぶつかっているとはいえ、その原動力となってきた経済的要因(編集注、格差などを巡る不満)や、文化的要因(編集注、移民や人種、性的少数者への考え方の違いなど)は変わらず存在する。第2に、ポピュリズムには右派と左派があり、米英では右派ポピュリズムこそ勢いを失っているものの、今年は左派に傾倒したポピュリズムが勢力を強める可能性がある。

第3の理由は、ポピュリズムは今や世界的現象であるという点だ。ブラジル、ハンガリー、イタリア、フィリピンではポピュリストの政治家が政権を握る。昨年のイタリアとブラジルでの総選挙の結果の意味は大きかった。中南米最大の国と西欧の主要国でポピュリズム政党が政権を奪取したからだ。

ブラジルのボルソナロ新大統領は、中国やグローバリズム、自分に批判的な音楽家や作家、俳優といった文化的エリート層をトランプ氏のようなレトリックで激しく非難する。しかし、模範とするトランプ氏とは異なり、19年は幸福な一年を過ごせそうだ。自由主義的な経済改革を約束していることもあり、企業や消費者の信頼感が高まっているためだ。

イタリアのポピュリズムを代表する極右政党「同盟」のサルビーニ党首も、よい一年を過ごすだろう。イタリアは財政赤字を巡る欧州委員会との対立を回避できたようだ。多くの国民が、EUに対し強気な姿勢をとっている現政権に満足している。19年5月の欧州議会選挙で同党が躍進した場合、同氏は国内で第1党となるべく、総選挙に動くかもしれない。イタリアは財政基盤が脆弱なため、ポピュリズムも市場からの圧力を受けやすいが、今のところサルビーニ氏の株は上がり続けている。

世界のポピュリズムの指導者の多くはトランプ氏を称賛してきた。それだけに同氏が弾劾の対象となれば、世界中のポピュリズムの士気に間違いなく影響するだろう。英国がEU離脱を巡る交渉で大失敗をした場合も同じだ。 

しかし、先陣を切った米英が障害に直面しているとしても、世界中でポピュリズムを推してきた力はいまだ健在のようだ。移民への恐怖、経済的不安定さ、文化的保守主義の3要素が、カクテルのように混ざると危険で、ポピュリズムに勢いを与えかねない。「昔はよかった(だから昔に戻ろう)」という単純なアピールは今後も繰り返されるだろう。ボルソナロ政権のアウベス女性・家族・人権問題担当相は就任直後に、新たな時代のブラジルでは「男の子は青い服を、女の子はピンクの服を着るのがいい」と発言した。

こうした文化的要素は、右派ポピュリズムを勢いづかせるが、左派ポピュリズムが変わらず強調するのが、マイノリティーの権利と経済問題だ。19年は、左派ポピュリズムにとって実り多い年となるかもしれない。

20年の米大統領選挙に向け、米民主党の候補争いが既に始まった。民主党内では、エリザベス・ウォーレン上院議員、バーニー・サンダース上院議員(編集注、現在は無所属)、アレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員らに代表される「急進派」に最も勢いがあるように見える。彼らは、主流の米政治家たちがタブー視してきたような批判を富裕層や権力者たちを対象に展開している。

一方、英国ではEU離脱が実現した後の苦境によって、労働党のコービン党首が首相の座に就く可能性が十分にある。コービン氏が選挙に勝てば、16年の離脱を決めた国民投票が世界の右派ポピュリズムに(トランプ氏の選挙運動を含め)力を与えたように、世界中の左派ポピュリズムは自分たちにとって歴史的な追い風が吹いていると感じるだろう。

中南米諸国も左派ポピュリズムの重要な一翼を担う。18年にメキシコでロペスオブラドール氏が大統領に当選した時、世界中の極左勢力は熱狂的に歓迎した。かつてベネズエラのチャベス大統領の熱烈なファンだったコービン氏は、ロペスオブラドール氏とは旧友でもあり、就任式には来賓として招かれた。

現実的な中道勢力は、メキシコの左派ポピュリズムやブラジルの右派ポピュリズムがやろうとしていることは、最終的には英国のEU離脱やトランプ政権と似た運命をたどるとみているだろう。だが、中道にも人をひきつける新しい何かが政策に必要だ。マクロン仏大統領のように、ポピュリズムに対する昔ながらの主張をただ声を大にして繰り返しても、反対の声やデモにかき消されるだけだ。

ポピュリズムは確かに問題に直面しているが、まだ強い支持を集めていることは間違いない。」

日本でもそうですが、ポピュリストの言葉には、断片的に「なるほどな」と思うこともありますが、困るのは問題点をあげながら現実的かつ具体な解決策を示さないこと。英国の例もそうですが、結果的に問題を解決するどころか混乱を招く。

ポピュリズムとの闘い。それは無責任との闘いとも感じます。

保証人と連帯保証人の違いについて 4456

未分類 / 2019年1月19日

IMG_4803昨日、青葉台駅バスロータリー側公衆トイレへ向かい、たばこのポイ捨て対策のステッカーが掲示されたのを確認。資源循環局青葉事務所の皆さんが今できる対策をとのことで動いてくださいました。毎日、業者のよって掃除されていますが、トイレ、建屋そのものが古く、うらびれた感じで使いにくく、たばこのポイ捨てもひどく、以前からご指摘を頂いていました。とりあえず一歩前進。今後について本局と相談しています。

昨日は市民相談対応の後、ごあいさつまわり、宅建協会の賀詞交歓会にも参加させて頂きました。同協会の皆さんは大変研究熱心で、いかにして住環境をよりよくするか、懇談会でいつも勉強になります。どの分野にも関係する法律がありますが、ルールを知悉して物事を進めようとするとき、ルール違反もよく見えてきます。

ところで、先日、日経新聞「ホーム法務Q&A」に「保証人と連帯保証人の違い」について、弁護士の大空裕康氏が記載されていました。

IMG_4800私たち3人は友人同士です。うち1人が金融機関から融資を受けたいらしく、私を含む残り2人に対して「保証人になってほしい。できれば連帯保証人が良い」と頼んできました。そもそも保証人と連帯保証人は何が違うのでしょうか?

保証人とは、主債務者がその債務を履行しない場合に、その債務を主債務者に代わって履行する義務を負う人のことです。例えば借金をする人の保証人になる場合には、借金をした人が返済しないとき代わりに返済する義務を負います。

もっとも、保証人はあくまで主債務者の予備という立場なので、やむなく主債務者の代わりに返済することになっても、後から主債務者に求償できます。

また、仮に債権者から直接請求されたとしても、「まずは主債務者に請求せよ」という反論や「まずは主債務者の資産から回収を図れ」といった反論が保証人には許されています。

さらに、相談事例のように保証人が複数の場合は、各保証人に「分別の利益」というメリットが与えられており、例えば主債務者が金融機関から100万円を借金し、2人の保証人が付いた場合、各保証人はそれぞれ半額(50万円)ずつしか保証義務を負いません。

一方、連帯保証人の場合、あくまで保証人である以上、主債務者に後から求償できる点は普通の保証人の場合と共通していますが、その他の点では主債務者とほとんど同じような扱いを受けることになります。

IMG_4801具体的に言うと、連帯保証人の場合は「まずは主債務者に請求せよ」だとか「まずは主債務者の資産から回収を図れ」といった反論が許されません。債権者は主債務者と連帯保証人のどちらでも回収しやすい方から請求できるのです。

相談事例のように複数で保証人となる場合も、連帯保証人だと、普通の保証人に認められていた「分別の利益」が否定され、各連帯保証人が主債務者の借金全額(前述の例だと100万円)を単独で保証する義務を負うことになります。

もちろん、1人の連帯保証人が単独で100万円を債権者に返済した後は、他方の連帯保証人に半額を求償できますが、たとえ一時的にであっても債権者に全額を支払わなければならない責任というのはかなり重い負担だといえます。

このように普通の保証人と連帯保証人には明確な違いがあるので、特に連帯保証人になる場合には慎重に判断する必要があります。一方、普通の保証人となる場合であっても、なるべく複数で保証人となることにより、「分別の利益」を確保するよう努めるべきでしょう。」

できれば、ならない方がいいなと思います。

「漂流児童」について 4455

未分類 / 2019年1月18日

IMG_4798昨日は子育て中のお母さま方との座談会、ごあいさつまわり。座談会では、街づくり、行政サービス、親の認知症対応などお声を頂きました。また、中学校給食に関する声についても、ハマ弁の給食化に向け取り組んでいる状況を説明。コスト、学校スペース、ハマ弁導入に至る子どもたちへのアンケートなどを総合的に勘案した、現実的かつ早期に実現できるもの。多くの都市で行われているデリバリー型給食とハマ弁の違いは、家庭弁当を基本としてハマ弁も含めた選択制とするか、ハマ弁を基本とした選択制とするか。生徒たちのために、より良い方向へ進めます。

先日、「漂流児童」(石井光太著 潮出版社)を読みました。児童養護施設・少年院・子ども食堂など、児童福祉の現場を取材したルポルタージュ。社会の問題点を指摘するだけでなく、鋭い視点でその奥底に切り込んでいく内容。公明新聞の書評にも紹介されていましたのでご紹介します。

「児童福祉に関するルポルタージュでは、誰もが「助けてあげたい」と感じ、適切に対応すれば、「助けることができそう」な事例が紹介されることが多い。ルポの重要な役割は、児童福祉への関心を高めることなのだから、それは重要なことだ。本書でも、無料塾で真摯に勉強し、才能を開花させた子どもの事例など、希望のある事例が多く紹介されている。

 ただ、石井氏のルポは、ここにとどまらず、かすかな毒を伴うのが特徴だ。例えば、「子どもが欲しい」と特別養子縁組(実の親との法的親子関係を解消する養子縁組)を望んでいた夫婦が、ダウン症の子どもの引き取りに難色を示す。虐待などの影響により強い攻撃性を持ってしまった子どもと向き合おうとするとき、施設や家族は、肉体的に大きな危険に直面することもある。石井氏のルポルタージュは、「あなたは、この子どもたちにも優しく支える気持ちを持てますか?」と問いかける。それは、社会への挑戦状のようだ。

 児童福祉は、「この子に何をしてあげればいいのだろう」と途方に暮れてしまうような、困難を抱えた子どもたちに向き合わなければならない。「たまたまお金や家庭に恵まれなかっただけで、本当は可愛くて頭が良い子」に援助するだけのきれいごとでは終わらないのだ。

 それでも「全ての子どもが希望を持てる社会」をあきらめるわけにはいかない。私は、本書を読んで、特に、知的な障害を持った子どもたちへの社会保障が徹底的に足りていないと感じた。障害児の養子縁組の事例でも、ただ拒否した夫婦を責めるのではなく、障害児の養子を受け入れることに不安を抱かせる社会の在り方を模索すべきだ。」 

子ども達のためにどうすることがいいのか。子ども達のために、次の世代のために何を残すか。大事なことは、大人の都合を正しいとするのでなく、大人の役割を果たすことではないかと思います。

第5の革新 「頭脳資本主義」について 4454

未分類 / 2019年1月17日

佐藤茅ケ崎市長20190116昨日は党県本部主催の新春の集いが西区のホテルで行われました。山口那津男代表がご挨拶。県知事、横浜市長をはじめ各首長など、各界から大勢の皆さんんで賑わいました。今春の統一選の予定候補者ということで紹介され、身の引き締まる思い。いよいよの感が高まってきました。また、昨秋、茅ケ崎市長選に初当選した旧知の佐藤光市長も来場。再会を喜び合いました。益々の活躍を期待しています。

政治に求められる力。国会議員は国の羅針盤としての役割。地方議員は現場で生活、教育、安全等々を守る役割。いずれも人々の幸福に直結する役割を担っています。先日、日経新聞が新たな資本主義の形について記述していました。

「700万年前に地球に猿人が誕生して以来、技術革新の歩みは緩やかだった。初めての道具、石器を使い始めたのは200万年前。火を使うまでは100万年かかった。そしてホモ・サピエンスとなり、農耕・牧畜文化が生まれるまで、人類の進化の速度は100万~数十万年単位の時の流れを要した。

IMG_4783文字が生まれて情報が広がるようになると、技術革新の速度は数十年単位となった。18世紀後半には蒸気機関の発明で力強い動力を獲得して第1次産業革命が起き、19世紀には石油と電気などのエネルギーが第2次産業革命をもたらした。

20世紀中ごろからのコンピューターの導入で人の限界を超えた演算が可能となり、最新の技術が数年単位で入れ替わる第3次産業革命を迎える。同時にDNAの解明からヒトゲノムの解析も完了し、iPS細胞の作製も実現。21世紀に入り、第4の革命として生命科学が急速に進歩した。

駒沢大の井上智洋准教授はAIなど技術の飛躍的な革新は資本主義の常識を変えるとみる。これからの資本主義は脳が価値であり対価となる「頭脳資本主義」になるという。井上准教授は「労働者の数を集めて生産性を高めることが国内総生産(GDP)を決めてきたが、頭脳のレベルがGDPを左右する時代になる」と語る。

米の未来学者のレイ・カーツワイル氏は2045年、AIが人間の知性を超えるシンギュラリティ(技術的特異点)が訪れると予測。ヘブライ大のユヴァル・ノア・ハラリ教授は「サピエンス全史」に続く著書「ホモ・デウス」で「人類は神(ラテン語でデウス)の領域に踏み入れる」と50年の人類を予言する。

IMG_4788技術の先に何を求めるのか。”第5の革新”で神の領域への扉を人類が開けようとしている今、私たちは「人類とは何か」「幸福とは何か」を考えるべき転換点に立っている。」

「第5の革新」がどのようなものになるかわかりませんが、笑顔のある、安心が広がる街にしていきたいです。

横浜市「性的少数者に係る差別解消の取組」について 4453

未分類 / 2019年1月16日

昨日はごあいさつまわり。市役所へ。電通が全国約6万人に調査したところ、「自分はLGBTだ」と考えている方は全体の8.9%との報道が昨年末にありました。

生きていれば何かとありますが、いきいきと、伸び伸びと、成長して頂きたいと願う一方、生きづらさを感じる若者も少なくなりません。若者に限った話でもありませんが、性的少数者とされる皆さんを支えることは、社会の未来にとって大変重要な課題。年末の本会議でも取り上げ、具体的な権利擁護のための質疑を行いました。動画と共にご紹介します。

「次に、性的少数者に係る差別解消の取組について、伺います。

最近も著名人による自身の性的志向に関する発言が相次ぎ注目を集めました。

オリンピック憲章においても、性的指向を理由とした差別の禁止などが盛り込まれています。

しかし、法整備の面では性的少数者の方々にとって必ずしも十分な状況ではありません。特に、同性婚が認められていないのは、先進7か国、G7では、日本とイタリアだけとなっています。こうした状況を背景に、同性カップルの方々が法の下(もと)の平等を定めた憲法に違反するとして、一斉に提訴に踏み切るとの方針を固めたとの報道もありました。

性の多様性の尊重については、わが党でも重視している課題の一つであり直接、当事者の方々などからお話を伺うこともあります。

そこでまず、(1)本市における性的少数者支援施策の状況について、伺います。

 答弁 ⇒ 誰にも相談できずに孤立しがちな性的少数者御本人やその御家族などの悩みに対応する「個別専門相談」と、性的少数者御本人がありのままの自分で過ごすことができる「交流の場」の提供を行っています。

また、性的少数者支援に関する市民の皆様の理解拡大に向け、広報や啓発にも取り組んでいます。

わが国でもこのところ当事者の日常生活における具体的な困りごとが、次第に取り上げられるようになってきました。

私が、日頃お話を伺う方々からは、同性カップルが市営住宅へ入居ができないことや、病院において、パートナーの病状を教えてもらえなかったり、手術への同意が出来なかったりすることなどがあるようです。

そこでまず、公営住宅における取組について伺います。

現在、本市においては、性的少数者の方々が実際に入居されたという事例はないと伺っています。一方、例えば、大阪市は、パートナーシップ宣誓証明書受領証を受け取っているカップルを対象に、市営住宅への入居を受け入れていると伺っています。

そこで、(2)本市においても、性的少数者の方々に対して、市営住宅への入居を認めていくべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 答弁 ⇒ 横浜市営住宅条例では、入居の際の基準につきましては、横浜市営住宅入居者選考審議会の意見を聴いて定めることになっております。そのため、性的少数者の方々の入居につきましても、審議会の意見を踏まえ、検討していきたいと考えております。

次に、民間住宅における取組について伺います。

民間住宅においても、同様なことが言えると思いますが、昨年、住宅セーフティネット法が改正され、本市においても、住宅を確保することに配慮が必要な方々を支援するために、これらの方々の入居を拒まない住宅を増やしていく取組や、家賃補助、さらに、入居等を支援する居住支援協議会の設立などが進められてきました。

居住支援を行う方の対象範囲を拡充することについては、10月に設立した行政、福祉関連団体、不動産関係団体等による居住支援協議会において、意見交換されているようですが、

そこで、(3)「居住支援を行う方の対象に性的少数者の方々も加えるべき」と考えますが、市長の見解を伺います。

答弁 ⇒ 「横浜市居住支援協議会」では、性的少数者の方々を含め、支援対象者について幅広く議論がなされております。そうした意見を踏まえ、しっかりと検討してまいります。

 続いて、市立病院における対応について伺います。

同性パートナーの方々の中には、医療機関において、パートナーである患者さんと一緒に医師から病状の説明を聞くことや、手術等の同意を行うことが出来なかった経験があると伺っています。

場合によっては、大切なパートナーの命に関わるような重要な話を聞くことができない、または意思決定に関わることが出来ないということになります。

このような医療現場での対応については、本来であれば国が明確な対応方針を示すべきと考えますが、そうした方針が無い中で、他の自治体では、同性パートナーの方々を家族と同様に扱う、との方針を示している例もあります。

そこで、(4)横浜市立病院における同性パートナーの方々に対する病状説明及び手術等の同意の対応状況について、病院経営本部長に伺います。

 答弁 ⇒ 病状説明は、患者さんからの申し出があれば、同性パートナーの方に対して、説明を行っております。

手術等の同意は、本人の意思によることを原則としております。意識が無く緊急の場合等に、同性パートナーの方も含む第三者から、代理で同意を得る際の取扱いにつきましては、法的にも明確な基準もございません。個々の状況ごと、患者さんの利益を最優先に考えた対応を行っております。

 性的少数者の方の中には、制度の対象となっていないと諦めてしまい、相談すらできない方もいらっしゃいます。

 例えば、様々な事情で、実の親と暮らせない子どもを一定期間、預かり育てる「養育里親」があります。

 本市においては、性的少数者の方を除外していないと聞いていますが、里親に関心があっても、制度の詳細を知らず、「自分たちは里親になれない」と思い込んでいる方もいるのではないでしょうか。

 そこで、(5)性的少数者の方も里親制度の対象となることを周知することが必要と考えますが、市長の考えを伺います。

 答弁 ⇒ 養育里親を必要とする子どもが、一人でも多く里親家庭に迎えられ、幸せに生活できることが何よりも大切です。

家族の形は様々ですので、より多くの方に制度を知っていただけるように、本市ホームページで周知を行ってまいります。

 冒頭に申し上げたとおり、今の日本の現状では、性的少数者の方々が生き生きと暮らしていくには、ハードルが残っていると言わざるを得ません。

他都市や民間のサービスでも性的少数者に配慮した取組が一歩ずつ始まっています。こうした動きもよく検討し、できることから積極的に進めていただくことを要望しまして、次の質問に移ります。」

 

人生の「壁」偉人はどうした?について 4452

未分類 / 2019年1月15日

20190114 新成人街頭武蔵小杉駅 (1)昨日は地元ごあいさつまわり、会合参加の途中、公明党神奈川県本部青年局主催の街頭演説&政策アンケート「ボイスアクション」を武蔵小杉駅前で開催。三浦のぶひろ党青年局長、佐々木さやか党学生局長の両参議院議員と、県本部学生局長の川島雅裕川崎市議(中原区)と共に新成人の皆さんにメッセージを贈りました。因みに、私は51歳の県本部青年局長。見た目はオッサンでも、今も青春、生涯青春。

先日、日経新聞「新社会人 応援講座」で、人生の偉人の言葉が紹介されていました。偉人の言葉は心に残ります。

「大きな仕事を成し遂げ、歴史に名を残した偉人たちがいる。その成功は特殊な才能や運に恵まれたからと思いがちだが、彼らは多くの苦悩や困難に直面しても、飽くなき挑戦や前向きの思考で乗り越えてきた。人生の壁に当たって思い悩んだ時は、偉人たちのきらりと光る名言や生き方を思い出したい。

 ■「許す」強さ

20190114 新成人街頭武蔵小杉駅 (7)「弱い者は許すことができない。許すことができるのは強い者の証しだ」。インド独立の父マハトマ・ガンジーは超人的な行動力や命がけの断食で民衆を動かし、大英帝国と渡り合った「聖人」のイメージが強い。

だが、1947年8月15日、デリーで開いたインド独立式典にガンジーの姿はなかった。インド・パキスタンの分離独立はヒンズー・イスラム両教徒の対立を招き、ガンジーは双方の説得と仲介に奔走した。晩年の彼は目の前の流血になすすべがなく、重ねた心労から「私は暗闇の中にいる」と口にした。

翌48年、強硬派ヒンズー教徒の銃弾に倒れたガンジーは最期の瞬間、額に手を当て「あなたを許す」というジェスチャーを見せた、とされる。独立と平和を求めて戦い抜いた人生の最後のメッセージは「許す」ことだったに違いない。

 ■度重なる敗北

インドの独立には反対し続けたが、英首相のウィンストン・チャーチルは今なお、国民の人気が高い政治家だ。蔵相を務めた父は失脚し早世。選挙では4度の落選を経験。45年の総選挙で敗れ、第2次世界大戦終戦は野党党首として迎えた。

海軍大臣として指揮した第1次大戦。オスマン・トルコ攻略を目指した「ガリポリの戦い」は、後にトルコ共和国初代大統領となるムスタファ・ケマル(アタチュルク)らの猛反撃に遭って失敗。このため海相を罷免され、議会でも責任を追及された。

首相就任後も、太平洋戦争で最新鋭戦艦プリンス・オブ・ウェールズが日本軍に撃沈され、激しく動揺。シンガポールも陥落。北欧・北アフリカ戦線でも苦戦する。

20190114 新成人街頭武蔵小杉駅 (9)「悲観主義者はあらゆる機会の中に困難を見いだす。楽観主義者はあらゆる困難の中に機会を見いだす」。チャーチルは国民を鼓舞し続け、ドイツ軍の激しいロンドン空襲を耐え抜いた。苦難の中でユーモアを忘れない楽天主義が彼を救った。

 ■失敗も発見のうち

困難を克服したのは「発明王」トーマス・エジソンも同じ。数々の発明と現在に続くゼネラル・エレクトリック(GE)を設立するなど、栄光をつかんだエジソンも前半生は苦難の連続。学校の授業について行けず、駅の新聞売りや鉄道の電信係など職を転々とした。

彼を支えたのも前向き思考だ。「私は今までに一度も失敗したことがない。電球が光らないという発見を2万回も成し遂げたのだ」。火事で蓄音機工場を失った時も、「こんな大火事はめったに見られないぞ」と家族を呼んで見物したエピソードが残る。

レコード、電話の研究に大きな障害となった自らの難聴も、「雑音が聞こえないから読書に没頭できる」と笑い飛ばした。

「成功とは情熱を失わずに失敗を重ね続けること」。南北戦争で勝利し奴隷解放を実現した米大統領アブラハム・リンカーンも、事業失敗や落選、恋人との死別など多くの挫折を乗り越えた。

 ■肩書・プライド不要

「王様も庶民も人形芝居の役者にすぎぬ」「自己執着は剣の切っ先のように人を傷つける」。京都・大徳寺住職で室町時代の禅僧の一休宗純は、「とんち」で将軍らをやりこめる小坊主のイメージとはかけ離れた破天荒な生涯を送った。

天皇の子として生まれながら時代に翻弄され、6歳で出家。応仁の乱に遭遇し、戦火で自身の住まいも失った。兄弟子らを容赦なく批判、禁忌だった肉食を気にせず、色街にも出入りした。77歳の時、見そめた40歳以上も年下の盲目女性と同居。その生活を漢詩にするなど、彼の生き様は当時の権威や規範、常識とは無縁だった。

「人は見えるものより見えないものに思い悩む」(ユリウス・カエサル)、「チャレンジした失敗を恐れるよりも何もしないことを恐れろ」(本田宗一郎)、「やったことは失敗しても20年後には笑い話となる。やらなかったことは20年後に後悔する」(マーク・トウェイン)。失敗を恐れず挑戦せよと後輩に送る偉人たちのエールは、輝きを失わない。彼らの言葉を実行できるのは若者だけに許された特権だ。」

文明が進化しても、形は変われど、目の前に現れる事象も、人の悩みも変わらないのだろうなと思います。いつの時代も人としての力によるのかなと思います。まだまだ成長していかねばと思います。

「本当に外国人を呼ぶ気あるの?」について 4451

未分類 / 2019年1月14日

孝二20190113青葉文化昨日は終日ごあいさつまわり。途中、我が家の3番目が参加する地元の成人を祝う集いへ。今日は横浜アリーナで成人式。グローバル化の終焉、「混迷の時代」と言われますが、私が成人した32年前も、急激な円高やペレストロイカの進展による東西冷戦が終結に向かう中、グローバル化の始まり、不透明な時代などする話がありました。人も時代も変化の連続。変化に直面した時にネガティブにとらえるか、ポジティブにとらえるか。捉え方は人それぞれ。いずれにせよ、振り回されない、揺るがない、信念と哲学の人を時代も社会も求めているように思います。ともあれ、早いものであと一人。次はまだ7年先の話ですが。

ところで、先月の本会議でも外国人材の活躍について取り上げましたが、国で法律が改正されても、地方の現場での受け入れがきちんとできるかどうかが大事。生活、教育、福祉など、これまでの居住者も悩ましい問題を抱える中、新たな外国籍の方も増えるわけで、体制の整備は喫緊の課題です。

先日、タレントの厚切りジェイソンさんが、週刊東洋経済のインタビューに答えていました。鋭い指摘だなと思います。

「外国人材を日本に入れて企業の人手不足を補おうというのが今回の法改正の趣旨だが、政策的には正しい。ただ僕が抱いてしまう疑問は、それほど多くの外国人が日本に来たいと思っているのだろうか? ということ。

ただでさえ外国人が日本で暮らし始めると孤独感にさいなまれることが多い。買い物に行ったときのこと。僕が店員に日本語で尋ねたらその店員は(日本人の)妻のほうを向いて話を始めた。尋ねたのは僕だぞ!

まだ知名度が低い頃、路上インタビューをするロケがあった。道行く人に日本語で話しかけると「ノーイングリッシュ……」とつぶやきながら離れていく人がとても多かった。彼らは耳じゃなく目で判断しているのだろう。

日本の学校に通う娘たちもやっぱり同じような体験をしていた。牛乳を飲むのが苦手で、残したらクラスメートたちから「ガイジンのくせに何で牛乳飲めないんだ」と言われたらしい。娘は日本生まれで日本人と同じように育っているのに、顔立ちで「ガイジンのくせに」と言われてしまう。

実生活で苦労することも多い。マンションを購入しようとした際、大きなショックを受けた。ある金融機関に住宅ローンを申し込んだら「ガイジンには金を貸さない方針だ」と返答された。外資系金融機関で住宅ローンは組めたが、「ガイジンお断り」なんて米国で同じことが起きたら違法性が問われる。

アジアに対する蔑視もあるのではないか。この間お笑い番組を見ていたらびっくりする“ネタ”があった。「おまえはブスだから、入れるわけないよ」「でもちょっとハーフっぽいね」「いや、でも東南アジア系だろう」というやり取りで、僕はとても不愉快だったんだけど聴衆は爆笑している。ここで笑いが発生する国なのかと思った。東南アジア系の人々が、こういう国に来たいと思うだろうか?

人間関係も日本には独特なものがある。多くの日本人が似たような環境で育っているから言葉に出さずともわかるだろうという暗黙のルールがたくさんある。が、その多くは外国人にはわからない。

それと日本人はいつも仕事仲間と仕事の話をしている。何でも本音で話し合えるような友達をつくるのが苦手のようだ。大切な友達をつくりたいと思っている外国人にこの環境はつらい。つらいとき、特定技能1号の労働者のように家族帯同が許されない人たちはいっそう孤独に陥るだろう。外国人は家族や友達と過ごす時間も人生にとって大事だと捉えている。「何で22時前に帰るんだ」と言われるような日本の企業文化にはついていけない。

だから高度人材と呼ばれる外国人にとっても日本の代表的な大手企業で働くことはそれほど魅力的には映っていない。給料は勤務年数で決まるし、長い間インターンのような扱いをされ、やりがいのある仕事はなかなかやらせてもらえない。若い人たちを一から教育して一生守ってあげるというのが日本の企業文化だが、外国、たとえばシリコンバレーなどでは学生時代から自分で会社をつくる人が多く、みんな世界を変えたいという野望を抱いて仕事をしている。お金の問題にとどまらず、責任感や達成感の度合いが違う。

現在日本で働いている高度人材の人たちは、本当は米国で働きたかったけれどかなわなかったから日本に来たという人が多いように見受けられる。

外国人材を受け入れる法案は通ったけれど、人手不足に苦しむ企業の経営者たちを除けば、一般の国民は本気で外国人に来てほしいとは思っていないのではないか。長く日本に暮らしている僕も、人間というよりはキャラクター、まるで動物園のおりの中にいるパンダのように見られている感じが今も抜けない。おりの中からは出てこないで、という心の声が聞こえる。」

まさに現場からの声。世界の経済大国とされる島国・日本ではありますが、見えない壁を乗り越える力が試されます。 

「リーダーの本棚」について 4450

未分類 / 2019年1月13日

IMG_4753昨日はご挨拶周りの一日。途中、さつきヶ丘のどんど焼き、青葉区サッカー協会主催の中学生大会へ。寒い一日でしたが、どこも多くの地域の皆さんが集われていました。

先日、日経新聞「リーダーの本棚」に山口那津男代表が登場。編集委員の大石格氏からのインタビュー。ご紹介します。

本をよく読むようになったのはどうしてですか。

叔父が講談社に勤めていて、たくさん本をくれました。その影響があったと思います。レコードと豪華解説書がセットになったクラシック全集ももらってうれしかった。あと、少年マガジンもですが(笑)。

学校や図書館にあった歴史や地理の本は片端から読みました。誠文堂新光社の『世界地理風俗大系』を23巻全部読んだ人はそんなにいないでしょう。偉人伝も好きで、講談社の『少年少女世界伝記全集』などを読みました。中学生のとき、感想文の宿題に選んだ『リンカン 奴隷解放の先駆者』(石井満著、旺文社文庫)は忘れがたい一冊でした。

IMG_4752『ジュニア版 太平洋戦史』(秋永芳郎・棟田博著、集英社)は父が買ってきました。父は海軍の水路部に入り、戦前は南方の島々の気象観測などをしていました。太平洋戦争の準備だったのでしょう。

その後、中央気象台の気象技術官養成所を受験するよう命じられます。船で島伝いになんとか戻ってきて、かろうじて合格し、玉砕したアッツ島行きを免れたそうです。結局、大学扱いだった養成所の生徒として学徒出陣することになりました。ですから、戦争にはとても厳しい見方をしていました。小さい私に難しい本を読ませてもわからない。でも、わからせたい。ということで、選んだのでしょう。

 父・秀男さんが関わった本がある。

父は戦後、私が生まれた茨城県那珂湊町(現ひたちなか市)や日立市で、気象関係の仕事をしました。気象庁出身の作家新田次郎さんが講演に来た際、こんな話がありますと紹介して生まれたのが『ある町の高い煙突』です。作者あとがきに名前が出てきます。

1914年、日立市に高さ世界一の大煙突ができました。日立鉱山の煙害を小さくするためですが、作物がとれなくなった農民を建設工事に雇うことで生活補償にもなりました。公害というと、被害者が企業と闘う構図になりがちですが、これは関係者が一緒になって解決に努力した物語です。昨年、文庫本の新装版が出たので、公害で困っている中国にも持って行き、中日友好協会の唐家璇会長らに「こういうやり方もありますよ」と話しました。

ふるさとでいうと、母校の水戸一高に徹夜で歩き続ける「歩く会」という伝統行事があります。これをモチーフにしたのが、後輩である恩田陸さんの『夜のピクニック』です。映画化の際、同窓生が何人か保護者役でエキストラ出演しました。母校の思い出がこういう形で共有できるのは幸せなことです。私の座右の銘「至誠一貫」も、もとは将軍徳川慶喜の筆になる母校の校是です。

近年、ドラマなどで慶喜を鳥羽伏見の戦いの際、おじけ付いて逃げた人として描いていることがあります。それは戊辰戦争を戦った人たちが明治になって広めたものでしょう。尊皇をはぐくんだ水戸藩出身の慶喜は、時代の先を見通して大政奉還をしたからには、無益な血を流すべきではないと考えたのでしょう。それを描こうとした司馬遼太郎の『最後の将軍』(文春文庫)を考えるヒントにしてもらいたいですね。

 詩集も読まれるとか。

米詩人ホイットマンの『草の葉』の底流にある開拓者魂のようなものには、随分と支えられました。「さあ、行こう! 苦闘と戦いを突きぬけて!/名ざされた目的地は、いまさら取消しがきかないのだ」とのくだりが好きです。大学に入る際は浪人し、司法試験はなかなか受からず、選挙も落選を経験しました。苦しいときに読み返して励まされました。

人生観に影響した本では、『人間の土地』も挙げておきます。読んだきっかけは、高校の教科書に載っていたからですが、『星の王子さま』の印象から、ふわふわした人かと思っていたら、全く違いました。死との瀬戸際で生きることの大切さを示した本です。

仕事絡みで読んでよかった本もありました。『周恩来「十九歳の東京日記」』は周首相の母校の南開大学で講演した際、事前に読みました。デパートなどを訪れたときの感想が率直に書かれていて面白かったです。」

座右の書

草の葉』(W・ホイットマン著、福田陸太郎訳、三笠書房)。19世紀に米国で出版された。韻律にとらわれずに表現する自由詩の先駆け。

人間の土地』(サン=テグジュペリ著、堀口大學訳、新潮文庫)。飛行士としての経験を題材にした随筆的な作品。いくつかのエピソードは『夜間飛行』などに取り込まれた。

その他愛読書など

(1)『ある町の高い煙突』(新田次郎著、文春文庫)。鉱山の煙害に苦しんでいた茨城県日立市に大煙突ができるまでを描いた。映画化され、今年公開予定。
(2)『夜のピクニック』(恩田陸著、新潮文庫)。24時間かけて80キロを歩く学校の伝統行事「歩行祭」を舞台にした高校生の青春もの。本屋大賞を受賞し、2006年に映画化された。
(3)『周恩来「十九歳の東京日記」』(矢吹晋編、鈴木博訳、小学館文庫)。毛沢東とならぶ中国の指導者だった周が日本に留学していた若き日の日記。デパートや靖国神社を訪れたときの感想がつづられている。」

「夜のピクニック」の何とも言えない複雑な心理描写を覚えてます。直木賞受賞作。「草の葉」は大学生時代に創立者から教わり読みました。以前ご紹介しましたが、「ある町の高い煙突」は私の古巣・日立製作所の話。この春、映画公開予定。しっかり勝って、見に行けるよう頑張ります。

花粉の季節について 4449

未分類 / 2019年1月12日

IMG_4716昨日は田奈駅前での街頭演説の後、建設業の賀詞交歓会、団会議、建設中の新市庁舎視察、地元に戻り市民相談対応等々。ここのところ、花が「ムズッ」とすることがありました。「ちょっと早くないか」と気になりましたが、その後はないのでまだ大丈夫のようです。私はスギ・ヒノキに反応します。いい薬などもありますが、やはり面倒な季節です。

先日、公明新聞コラム「北斗七星」が記していました。

「年が明け、そろそろ気になり始める人も多いだろう。今シーズンはいつ頃から始まるのか。量はどうなのか。花粉の飛散である。

花粉症はスギやヒノキなどの花粉が体内に入ることで起こるアレルギー疾患。鼻水、目のかゆみなどの症状が続き、仕事や勉強に集中できなくなったりする厄介者だ。原因となる代表的な花粉はスギで、全体の7割を占める。

気象情報会社ウェザーニューズの予測(昨年12月発表)では、花粉シーズン開始は2月初め。飛散ピークは西・東日本で2月下旬~3月中旬になりそうだ。一方、日本気象協会の予測(同)では、2月中旬に九州、四国、東海、関東の一部からスタートする見込みだ。

気掛かりな飛散量は、ウェザーニューズが全国平均で平年(2009~18年平均)の1.6倍、昨年比では2.7倍と予測。日本気象協会は広い範囲で前シーズンより少なめだが、平年よりやや多いとしている。

気象や花粉のデータ分析などによって予測に違いがあるものの、両者とも「早めの対策を」と注意を呼び掛けている。対策は、まず症状が軽いうちに専門医を受診して悪化を防ぐこと。うがいや手洗い、外出時のマスクやメガネ着用、洗濯物の室内干しも心掛けたい。そして睡眠、食事などの規則正しい生活。心して、花粉シーズンを乗り切ろう!」

今年もしっかりと準備して乗り切りたいと思います。