昨日は消防団の器具点検の後、玄海田公園で行われた50歳以上のサッカーゲームに参加。約25分を5試合。年齢を感じさせないプレー。「よく動くな~」と感心していました。その後、市民相談対応の後、水泳をしている息子を迎えに相模原へ。
ところで、先日、ダイアモンドオンラインに「三流上司は意思決定から逃げ、二流は意思決定の「精度」にこだわり、一流は意思決定の「○○」を追求する」と題した記事を掲載していました。結論として、「よい意思決定とは、スピードと精度を兼ね備えた意思決定。それを実現するためには、「70点の意思決定」を行う回数を最大化する」とのこと。なるほどです。しかし、報道などによる情報が増えているのか、悪いのが増えているのかわかりませんが、昔からなぜにこうもなくならないのかと思うところです。「自分さえよけりゃいい」というのが上に立つのは、周りは困りものです。
「課長クラス以上のマネジャーにとって「会議術」は、チームの生産性を上げるために必須のスキルです。ところが、私たちには「会議術」を体系的に学ぶ機会がほとんどありませんから、悩んでいるマネジャーも多いのではないでしょうか? そこで、ソフトバンク在籍時に「最高品質の会議術」を磨き上げ、マネジャーとして大きな実績を残した前田鎌利さんにその会議術を『最高品質の会議術』(ダイヤモンド社)としてまとめていただきました。本連載では、その内容を抜粋して掲載してまいります。
会議の目的は意思決定である─―。この認識を徹底することが、「会議の品質」を高める第一歩。マネジャーに問われているのは、よりよい意思決定を生み出すために、会議をどのようにデザインするかということです。
ここで押さえておかなければならない重要なポイントがあります。何をもって、「よい意思決定」というのか? この問いに明確な答えをもっていなければ、会議を適切にデザインすることはできません。むしろ、会議を台無しにしてしまう結果を招いてしまうでしょう。
では、「よい意思決定」とは何か? まず第一に、「速い」ことです。繰り返しになりますが、生産性を上げるのは、常に現場です。そして、現場のメンバーは、組織的な意思決定がなければ、具体的なアクションを起こすことができません。つまり、意思決定が遅いということは、現場の動きを止めるということにほかならないということ。「遅い」というだけで、生産性は確実に下がるのです。
それどころか、「何も決まらない会議」を何度も開くマネジャー、もっと言えば「決める」ことから逃げるマネジャーに対して、メンバーは不信感を強めるとともに、徐々に仕事に対するモチベーションを下げるでしょう。だから、できるだけ速く意思決定をすることを徹底しなければなりません。意思決定は、スピードが命なのです。
とはいえ、もちろん拙速な意思決定でよいわけではありません。 成功確率の低い意思決定を闇雲に行っているようでは、どんなにメンバーが懸命にがんばっても生産性は上がらず、ただ疲弊の度合いを深めるだけに終わるでしょう。当たり前のことですが、精度の高い意思決定こそが、「よい意思決定」なのです。
ただし、ここに“落とし穴”があります。意思決定の精度を高めるために、情報収集や市場調査などに過大な時間・労力をかけてしまう結果、意思決定のスピードが落ちるうえに、メンバーに本来業務以外の負担を過重にかける結果を招く。つまり、意思決定に慎重になりすぎると、かえって「よい意思決定」から遠ざかるというパラドックスがあるわけです。
意思決定のパラドックスの解決法も、「孫の二乗の兵法」の「七」という項に書いてあります。「七」とは、「勝率7割で勝負をする」という意味です。勝率5割で戦いを仕掛けるのは愚かだが、勝率9割まで待つと手遅れになる。だから、7割の勝率で勝負をするというわけです。
これは、マネジャーの意思決定にも妥当する考え方です。100点ではなく70点の意思決定をめざすことによって、スピードと意思決定の精度を両立させるわけです。もちろん、「これが70点の基準」という明確なモノサシがあるわけではありませんから、最終的にはマネジャーの胆力で「7割の勝算がある」と決断するほかありません。ですから、当然、間違えることもあります。しかし、それでいいのです。というか、それこそが、実は、最も精度の高い意思決定をする方法なのです。
どういうことか? これも、考えてみれば当たり前のことです。そもそも、ビジネスにおいて100%の成功が保証された意思決定などありえません。意思決定とは、常に未来に賭けるものです。そして、未来のことは誰にもわかりません。どんなに情報を集めて、市場調査をやったところで、「100%こうなる」と予測することは不可能なのです。
であれば、「70点の意思決定」でよいから、とにかく実行してみることが大切です。そして、PDCAを回しながら軌道修正を繰り返すことこそが、最速で「正解」に辿り着く方法なのです。会議でPlanを意思決定して、メンバーが実行(Do)し、その結果を会議で検証(Check)したうえで、次のActionを起こす。このPDCAを最速で回すこと、つまり意思決定の「回数」を最大化することが、意思決定の精度を高める最善の方法なのです。
もちろん、PDCAサイクルを回した結果、「撤退」の意思決定を迫られることもありますが、それを恐れてはなりません。「7割の成功確率がある」と判断したうえで「やる」という意思決定をしたのであれば、その「撤退」もPDCAのプロセスにあると捉えるべきです。その失敗から学ぶことによって、次のチャレンジで成功確率を上げることができるはずだからです。
むしろ、「撤退」の意思決定を遅らせることを恐れるべきです。明らかに失敗なのに、責任問題になることを恐れて「撤退」の判断をしなければ、会社にもたらす損害を膨らませるうえに、メンバーを疲弊させてしまうからです。
ともあれ、これまで述べてきたように、「よい意思決定」とは、スピードと精度を兼ね備えた意思決定です。そして、それを実現するためには、「70点の意思決定」を行う回数を最大化するように会議をデザインする必要があるのです。」
会社組織も何も、組織には目的があり、いかなる立場であっても、夫々の役割を果たすことが最も大事。上に立つ人は、やりがいと共に重い責任が伴うのは当然。果たせないのであれば、周りに迷惑をかけないためにも、協力を仰ぐか、やめた方がいいと思います。時々、偉くなることが目的だった人がポストに就くと、「立場が偉いのは、何をしても、何を言ってもいい。また何もしなくても許される」と勘違いして役割を放置したり、独善的になるケースがあります。そういうのが上に立つと、自画自賛の保身の組織となり、衰退の一途を辿る。これは面倒です。