「セカンドオピニオン 遠慮は無用」について 4032
昨日は市民相談対応等。昨朝も寒かったですが、個人的には冬の到来が2週間ほど早い感じです。
先日、日経新聞「がん社会を診る」に東京大学病院の中川恵一准教授が「セカンドオピニオン 遠慮は無用」と題して寄稿されていました。
「がんの治療方法を決める際に非常に重要な「セカンドオピニオン」に関して、患者約1000人、医師約500人を対象に2017年8月に行われたアンケート調査があります。
患者で実際にセカンドオピニオンを受けたのは約3割にとどまりましたが、受けた満足度は96.2%に達しました。受けた理由は「複数の意見、判断を聞きたかったから」が42%と最多で「主治医の意見に納得がいかなかったから」が36.9%で続きました。日常診療で医師に不信感を覚えたことがある患者は75.9%もおり、47.8%の患者がそれを理由に実際に医師を変更していました。
セカンドオピニオンが必要と思う患者は96.6%に上りました。しかし、医師に尋ねると、この制度を広げていくべきだと答えたのは4割もいませんでした。
患者に「主治医にセカンドオピニオンを受けたいと伝えることに、言いづらさを感じますか」と尋ねると、86.5%が「感じる」と答えました。一方、セカンドオピニオン後に主治医の変更を申し出られて「不快な気持ちになった」と答えた医師は11.5%にとどまり、患者と医師の認識のギャップが浮き彫りになりました。
セカンドオピニオンは全額自費で、保険が効きません。今回の調査で患者に負担費用を尋ねると「5000円未満」が42.6%と最多で、次は「5000~1万円未満」でした。「妥当な金額だと感じる」が43.9%と多く、受けた患者はある程度納得しているようです。
ただ、セカンドオピニオン外来では1万円以上かかるのが普通です。東京大学病院の場合、費用は30分までは2万1600円。30~60分が4万3200円です。今回の調査では、保険診療で他の医療機関にかかったケースもかなり含まれていると思われます。
厚生労働省が11年に行った調査でもセカンドオピニオンを受けた患者は約3割にすぎませんでした。受けなかった理由は「受けた方がいいのか判断できない」「どうすれば受けられるのかわからない」「主治医に受けたいと言いづらい」が上位3位でした。
セカンドオピニオンは患者の権利です。何度も言いますが医師への遠慮は無用です。」
全く的を射た指摘だと思います。何のための、誰のための医療であるのかを考えれば、おのずと進むべき方向が見えてくると思います。
似たような話が方々にありますが、既得権益を守るために、他者の権利が奪われ、命まで危険になるようなことはあってはならないと思います。