外国人客とおもてなしについて 3677
昨日、電車で市役所に向かう途中、横浜駅から5,6人の外国人旅行者の方が乗車され、車内で楽しそうに話をされていました。一昨日はお昼になって市役所の近くでカレーライスを食べていると、アジア系の5人のご家族がかたことの日本語でロースかつ定食を注文。思い返すと、先週末は、市役所前で外国人カップルに道を聞かれて困っていた日本人のご婦人が、ひきつった笑顔の中に「お、お願いします!」といって走っていかれるということがありました。「地下鉄の日本大通駅に行くのはどうしたいいのか」とのこと。たまたまかとも思いますが、ここ1週間だけでも、外国籍の方に触れる機会が増えていることを感じます。横浜の街で、楽しい思い出を作って帰ってほしいなと思います。
現在、横浜市会観光・創造都市・国際戦略特別委員会というところに所属していますが、手にする様々なデータを見ますと、目の前で起きていることは「当然かな」と感じます。
先日、日経新聞コラム「春秋」が納得の指摘をしていました。
「外国人に褒められると舞い上がってしまうのは、われらニッポン人の性(さが)である。食文化、ものづくり、電車の定時運行、整然とした行列、除菌グッズなどなどを訪日客がたたえてみせるバラエティー番組はいまや定番だ。とにかく褒めちぎるのだが、そこが人気らしい。
今年の訪日外国人観光客が、初めて2000万人を超えたというニュースもそうした自尊心を大いにくすぐろう。かつては年間1000万人が大きな目標だったのにかるく突破し、政府は2020年に4000万人へと倍増させる計画だ。かくも大挙してやって来るんだからわが国の魅力たるや……とうぬぼれたくもなる。
しかし残念なことに、外国人客の増加はそれだけが要因ではない。アジアの急成長で大旅行ブームが到来していることや近年の円安、格安航空会社の進出、ネットでの宿泊予約の普及といくつも条件が重なっているわけだ。もちろん日本ファンは確実に増えているけれど慢心は禁物、来てもらう努力を惜しんではなるまい。
英語のサービスが少ない。Wi―Fiがつながらない。カードが使えない。バラエティー番組では外国人がなんでも褒めてくれるが、じつはこういう基本的なところへの不満が多いのも現実である。ときには差別的な扱いを受けたという声も聞くから困ったものだ。えらそうな店に客は行かなくなる。国だって同じだろう。」
まったくその通りだと思います。「おもてなし」を主張してきたわが町・横浜。自然増にあぐらをかくことなく、「また来たいな」と思っていただけるよう取り組んで行かねばと思います。