6月20日(木)
去る6月7日に行った一般質問について、質疑の概要をまとめました。
※質疑については1回目の質問及び市長答弁のみとしています。市長からの答弁を受けて、再度質問している場合もありますので、詳しくは福生市ホームページの市議会のページから、インターネット中継(録画)もしくは後日公開される議事録をご確認下さい。
1.食品ロス削減の推進について
(質問)
政府は食品ロス量を2030年度までに2000年度比で半減させ、489万トンとする目標を掲げているが、先般、2021年度の食品ロス量(推計値)が発表され、523万トン(前年度比プラス1万トン)で6年ぶりの増加となった。このうち食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は279万トン(前年度比プラス4万トン)、家庭系食品ロス量は244万トン(前年度比マイナス3万トン)となっており、事業者との連携による食品ロス削減の取組を更に推進する必要があると考える。
本市における食品ロス削減の更なる推進について、所見を伺う。
(答弁)
食品ロス削減施策として、各家庭で余っている食品を持ち寄り、フードバンクへ寄付するフードドライブの通年実施、生ごみの減量と堆肥化を目的とした生ごみ堆肥化容器の無償貸し出し、ダンボール生ごみ処理器やペットボトル水切り器の動画による意識啓発などの事業を推進している。また、令和5年度より新たに一般廃棄物収集運搬許可業者に対しては、店舗等から排出される事業系食品廃棄物を資源化施設へ排出していただけるよう協力依頼している。
次に、事業者との連携による取組みとしては、令和3年度に企業と締結した包括連携協定の一環として実施する、賞味期限が近い飲料を割安な価格で提供するフードロス対策自動販売機の中央図書館、保健センター、福生公園への設置や、余剰在庫の飲料を環境フェスティバルで無償配布など、食品ロス削減に係る啓発に取り組んでいる。また、エコフレンドリー認定制度では、環境に優しい取組を行っている市内事業者によりハーフメニューの提供や食べ残しの際の持ち帰り容器の提供などにご協力いただいている。
(まとめ)
一般廃棄物収集運搬許可業者に対する資源化の協力依頼は、西多摩衛生組合の焼却施設に搬入されるごみの組成分析の結果、水分を含んだ重量の重い食品廃棄物の割合が高いことが分かり、実施に至ったとのことで、羽村市にあるバイオガス発電施設でバイオガス化し、電気などの再生可能エネルギーとして活用しているとのこと。食品ロス削減を環境負荷軽減の視点で捉えて取り組んでいることが分かりました。
現在市では食品ロス削減については常時啓発を行っていますが、毎年10月の食品ロス削減月間などに合わせ、定期的にポップアップするなどの時宜を得た取り組みにすること、また「自治体職員向け食品ロス削減のための取組マニュアル」を活用しさらに推進することを要望しました。
2.単身高齢者等の終活支援(エンディングサポート)について
(質問)
内閣府の令和5年度版高齢社会白書によると、65歳以上の一人暮らしの高齢者が男女ともに増加傾向であり、今後も増加する見込みであるとされている。
一人暮らしの高齢者の増加に伴い、死後の手続きや葬儀を執り行う近親者がいないなどの事案も多くなっており、自治体が対応するケースも増えていることから、誰もが安心して老後を過ごし、満足できる形で最後を迎えられるよう、終活をサポートする自治体が増えている。
本市における終活支援(エンディング・サポート)について、所見を伺う。
(答弁)
市では3カ所の地域包括支援センターにおいて、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活を送れるよう社会福祉士などの専門職が、終活を含めた様々な悩み事や心配事に対する相談支援をしている他、高齢者見守りステーションの相談員が一人暮らしの方や高齢者世帯を訪問し、生活の様子やお困りごとを伺うなど、将来に対する不安をお持ちの高齢者の相談支援に対応している。また、福生市社会福祉協議会へ委託し運営をしている「成年後見センター福生」では、将来、判断能力が不十分となることに備えて成年後見制度の利用案内をしている。
その他の終活支援の取組みとして、平成30年度より、発行事業者と協定を締結し、毎年エンディングノートを約1,000部作製し、介護福祉課の窓口を始め、各公共施設や地域包括支援センター等で配布している。
なお、御親族がいらっしゃらない高齢者から死後の手続きや葬儀などの支援について問い合わせを受けた場合は、公益財団法人が実施する終活支援サービスを御案内している。
(まとめ)
エンディングノートについては発行数分は毎回配布されているとのことでしたので、市民の関心の高さが伺えます。しかしながら関心がある方に配布をしてこれだけの数ですから、ケースに応じてもっと積極的に配布し、安心を高めるべきと考えます。
また、公益財団法人が実施する終活支援サービスについては、相談件数は年間10件程度とのことでした。「問い合わせを受けた場合」との答弁もありましたので、相談しやすい体制づくりとして、もう一段階上げる必要があると思います。豊島区の「豊島区終活安心センター」のような相談窓口の設置、あるいは積極的な周知を要望しました。
3.病児・病後児保育のネット予約サービスの導入について
(質問)
病児・病後児保育は、児童が発熱等の急な病気になった際、保護者が休暇を取得できない等の事情により看護できない場合の受け皿として広がり、本市においては平成20年4月に病後児保育室、平成27年4月から病児保育室がそれぞれ開設され、利用対象者は小学6年生まで、利用料金も1日1,000円と他自治体と比較して充実し、使いやすさに配慮されている。
昨今、医療機関におけるインターネットでの診療予約やオンライン診療も広がっており、共働き家庭の増加はもとより、働き方の多様化から、病児・病後児保育においても登録から利用申請まで、すべての手続きをオンラインで行うシステムを導入する自治体が見られる。
病児・病後児保育のネット予約サービスの導入について、所見を伺う。
(答弁)
ネット予約サービスの導入については、過去に病児保育事業者連絡会において検討したこともあるが、施設内におけるシステムの管理や、ランニングコストに対する費用対効果等を勘案した結果、導入に至らなかった経過がある。
病児保育室、病後児保育室いずれも、電話による事前予約では、より詳しくお子様やご家庭の状況を伺うことができ、受け入れ後のスムーズな保育に有効であることや、定員数が限られていることからネット予約サービスについては、現在のところ導入の予定はないが、今後も他市施設の利用状況等を参考にし、導入について研究していきたい。
(まとめ)
昨今の行政サービスのDXの流れの中で、今後様々なカテゴリーのサービスがデジタル化されていくものと思います。情報技術の進展は非常に流れが早い分野ですので、その活用の可能性について、私自身もしっかりと研究していきたいと思います。
4.プレコンセプションケアについて
(質問)
プレコンセプションケアは「プレ(~の前の)」と「コンセプション(受胎)」を合わせた言葉で、将来の妊娠を考えながら、女性やパートナーが自分たちの生活や健康に向き合うものと定義されている。
海外では2006年、米国疾病管理予防センター(CDC)がプレコンセプションケアを定義し、その後、世界保健機関(WHO)がその概念を提唱するなどの動きがあり、国内においても2021年2月に閣議決定された成育医療等基本方針に「男女を問わず、相談支援や健診等を通じ、将来の妊娠のための健康管理に関する情報提供を推進するなど、プレコンセプションケアに関する体制整備を図る」と明記され、自治体においても推進の取り組みが見られる。
本市におけるプレコンセプションケアの推進について、所見を伺う。
(答弁)
市では、プレコンセプションケアにつながる様々な取組を行なっており、例えば女性と男性の体の仕組み、年齢と妊娠の関係、年齢と妊娠・出産のリスク及び不妊の原因等が記載されたリーフレットを成人式で配布し、仕事や家庭など、様々なライフイベントが ある20代のうちに、妊娠、出産など、将来のことについて正しく学び、考えていただく機会を提供している。
また誰でも健康や生活習慣に関する相談をすることができるよう、保健師や栄養士等による「健康相談」を、毎月、市役所1階ロビーや地域体育館等で実施するとともに、電話でも随時、相談を受けられる体制を整備している。
なお、若い世代向けには、思春期特有の健康上の悩み等について、電話や対面等で相談ができる「とうきょう若者ヘルスサポート」の案内カードを保健センター内に設置し、啓発に努めている。
そのほか、免疫のない女性が妊娠中に風しんに感染すると、白内障、先天性心疾患、難聴などを主な症状とする先天性風しん症候群という病気にかかった赤ちゃんが生まれる可能性があるため、市では、この予防のために、妊娠を希望・予定している19歳以上の女性や、妊婦の同居者などに対し、風しん抗体検査及び風しん予防接種費用の助成を実施している。
(まとめ)
他の自治体では相談窓口の設置やチェックシートの提供、また福岡県福岡市では、血液検査で卵巣内の卵子の数の目安が分かる「AMH検査」をワンコインで実施するなどの事例があり、また、東京都がユースヘルスケア推進事業として「TOKYOプレコンゼミ」を定期開催していますが、こうした情報を一番身近な福生市を通して提供することが望ましいと考えています。
市ではプレコンセプションケアにつながる取り組みを行っている、との答弁でしたが、国においても成育医療等基本方針に「プレコンセプションケア」と明記していますので、既に行っている取り組みを整理して再構築し、市独自の取組を進めることが、市民にとってもわかりやすく、推進しやすいと考えています。
5.熱中症対策について
(質問)
地球温暖化による気候変動の影響は年々強まり、気象庁によると令和5年は最高気温が35度以上の猛暑日の日数が全国38地点で過去最多となり、更に気温が40度を超える観測も増えている。
本年令和6年4月1日より、WBGT(暑さ指数)が35に達した際に発表される「熱中症特別警戒警報」の創設、警戒アラートが発表された際に暑さをしのぐ「指定暑熱避難施設(クーリングシェルター)」の指定及び運用、熱中症対策普及団体の指定など、熱中症対策の強化を盛り込んだ改正気候変動適応法が全面施行となった。
本市における熱中症対策について、改正法施行を受け、どのように推進されるか伺う。
(答弁)
改正気候変動適応法では、これまで法律上の位置づけがなかった国の熱中症に関する計画を「熱中症対策実行計画」として法定の閣議決定計画に格上げし、これにより、関係府省庁間の連携を強化し、政府一体となった熱中症対策を推進することとなった。
これまで法律上の位置づけがなかった熱中症警戒アラートを熱中症警戒情報として法律に位置づけ、さらに、より深刻な健康被害が発生する可能性のある極端な高温時に備え、一段上の熱中症特別警戒情報が追加された。「熱中症警戒アラート」が発表された際には、市は防災行政無線や情報メールを発信するなど注意喚起に努めてきたが、熱中症特別警戒情報についても適切に周知に努めていく。
また、公民館、図書館等の冷房施設を有する等の要件を満たす施設を指定暑熱避難施設、いわゆるクーリングシェルターとして市町村が指定することができることとされたが、市では平成23年8月から「涼みどころ」として市内10施設で運用してきており、現状の運営方法を大きく変えることなく国の要件を満たすことが可能であることから、気候変動適応法に則したクーリングシェルターとして位置づけ引き続き運用していく。なお、今年度から新たに中央図書館を加え11施設で運営していく。
次に、市町村長が熱中症対策の普及啓発等に取り組む民間団体等を「熱中症対策普及団体」として指定できることになったが、現在のところ指定する熱中症普及団体はなく、他自治体の取り組み状況等、今後も情報収集に努めていく。
(まとめ)
指定暑熱避難施設の名称については、「涼み処」として、市民の間でもすっかり定着していることから、クーリングシェルターとの併記となります。
また、環境省作成の「クーリングシェルター指定・設置の手引き」にはマップの作成・、公表も示されており、今後の民間施設の指定も視野に入れ、随時更新できるマップアプリの活用を提案しました。
6.教員のICT利活用について
(質問)
平成29年に公示された新学習指導要領に「情報活用能力」が言語能力などと同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられ、本市においてもICTを活用した教育活動が進められているが、児童・生徒がICTの利活用を正しく理解し、学習に効果的に生かすため、教員がICTを利活用する能力を更に高めることが重要と考える。
そこで、教員のICT利活用について、市教育委員会の所見を伺う。
(教育長答弁)
Society5.0時代を見据え、学校教育においては、これまでにも増して、ICTの活用を促進することが求められているが、ICT機器を十分に配備しても、その活用がなされなければ、画餅に帰すことになりかねず、議員御指摘のとおり、教員一人ひとりのICT活用能力を高めることが、喫緊の課題であると認識している。
福生市教育委員会は、令和2年度から、各小・中学校の代表教員で構成する「福生市ICT教育推進委員会」を設置し、各校のICT活用の好事例を取りまとめた事例集を作成し、市内全校で共有化を図ってきた。また、各学校ではOJTとして、ICTの活用が得意な教員が講師となり、機器の基本的な操作や、活用の工夫に関する研修会を実施するなど、子どもたちの学びを充実させるためのICT活用を目指した授業改善に取り組んでいる。
今後も国や都のICTに関する研修会等に教員を積極的に参加させることで、ICTを活用する能力を教員自らが高めていくことができるように、各学校を指導していく。
(まとめ)
質問の中で、ICT教育のトピックとして学習者用デジタル教科書とデジタル採点システムについての2点を確認しました。
本市においては令和3年と4年に「学習者用デジタル教科書を活用した学習指導モデル」を開発する研究が行われ、研究成果が発表・共有されており、本市の教員の中にはこの研究によって得られたノウハウをお持ちの方もいらっしゃると思います。児童・生徒が学習者用デジタル教科書を活用するにあたり、教員がその機能を十分に理解し、児童・生徒に効果的な使い方を示せるよう、活用する能力が必要と考えます。
デジタル採点システムについては昨今、テストの解答用紙をスキャナーで読み取り、パソコン上で採点する「デジタル採点システム」の導入事例が見られますが、本市の中学校において既に導入されているということを聞いていましたので、係る状況等について確認しました。
学習者用デジタル教科書の活用における教員の活用能力の向上については、ICT支援員のサポートを受ける等で図られ、今後更に進められるとのことでしたが、「GIGAスクール構想の遥か以前、平成24年当時から、ICT支援員を全校に派遣し、教員をサポートする体制をとり、現在に至っている」ということで、先駆的に取り組まれてきたことが確認できました。
デジタル採点システムについては、文部科学省が実施した「教員勤務実態調査(令和4年度)では、ほぼ全ての小中学校で学習評価や成績処理について、ICTを活用した負担軽減に関する取り組みが実施されているとして、校務支援システムの活用による成績処理あるいは指導要録の電子化が挙げられており、自動採点システムの活用は小学校で10.3%、中学校で16.6%という状況であり、本市はこの少ないパーセンテージに含まれるということになりますので、こちらも先駆的に取り組まれているということが確認できました。
