▶東日本大震災11年8カ月 子ども目線で伝える3.11
東日本大震災11年8カ月
子ども目線で伝える3.11
「絵」が災害へのそうぞう(想像・創造)力育む/福島大学地域未来デザインセンター 本多環客員教授
震災後、福島で被災した子どもたちと関わってきました。災害で日常を失うと、複雑な感情や悩みが交錯する「困り感」を抱き、課題を抱える傾向がありました。その中でも絵本に触れたり、読書をすることで心が穏やかになり、自分を取り戻した子どもがたくさんいました。
絵本には①親子のコミュニケーションを醸成する②感情を豊かにする③そうぞう(想像・創造)力を高める④語彙力を高める⑤知識を得る―の五つの効用があります。親や周囲の大人が読んであげると、子どもは「守られている」と感じ、そこが「ほっとできる居場所」となります。
紙芝居や絵本といった「絵」で表現すると、災害に対する子どもの恐怖心が和らぎ、分かりやすく防災の知識を提供できる面もあります。
その上で、子どもたちには多様なテーマの絵本に触れ、気持ちを想像する機会をつくってほしい。例えば「親子を題材としたお話」から子どもと離れたお母さんの気持ち、「動物の絵本」から避難所にペットを連れてきた人の気持ち……などを想像できるようになれば、子ども自身が災害に立ち向かう創造力を身に付けられると思います。

