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バックナンバー 2012年 10月

 

 23日に議会基本条例策定作業部会で、千葉県流山市へ日帰り視察に行ってきました。流山市は日経の議会改革度調査で、全国の市区で日本一に輝いた議会改革先進地です。作業部会が始まった時から視察希望先だったのですが、何しろNo.1のまちですから全国から視察希望が殺到していて、ようやく藤岡市の番が回ってきたのです。

 

 また今回の視察に当たって初めて知ったのですが、流山市と群馬県は浅からぬ縁があります。「流山」の名前の由来は、なんと赤城山が崩れたときにその土砂がこの地まで流れてきて、小高い山になったという伝説からということで、「山が流れてきた」ということで「流山」になったということです。市内には由緒ある神社として赤城神社も鎮座しています。

 

 説明は流山市議全員が輪番で当たっているとのことで、2人の担当市議と議長が議会基本条例制定の経緯から内容、その後の運用まで丁寧に説明してくれました。聞く方の私たちも、すでに基本条例の条文作成に入っていますので、質問も実際に運用してみての問題点とか、条文に明文化されていない部分の運用など、具体的な質問ができました。

 実りある視察研修ができましたので、しっかりとその成果を活かして条例策定に当たっていきたいと思います。

                   (宿舎のホテルから望む犬山城)

 17日から3日間、所属の教務厚生常任委員会の行政視察で、愛知県犬山市、岐阜県郡上市、岐阜県高山市を回ってきました。特色ある事業や先進的な事業を行っている自治体に学んで、藤岡市の施策に生かすことが目的です。インターネットや電話でおおよその事が分かる時代ですが、やはりそのまちへ行き、担当者から直接説明を受けて質疑応答をすることで見えてくることがあります。担当者の本音を聞き出すことができたり、また視察の前後にそのまちを歩くことで、その事業を始めた背景が透けて見えることもあったりします。やはりどんなことも、現場で自分の目で見ることが大切です。

 

 犬山市では「学びの学校づくり」について視察しました。犬山市は国の学力テストに全国唯一参加せず、有名になったところです。その後は市長も変わってテストには参加しているようですが、テストの是非はさておき、犬山市の教育に自信を持ち、子ども達に良い教育環境を提供しようという姿勢は一貫しているようです。教育長の下に教育部長と同格の教育監を置いて、学校教育課の教育内容について担当させるなど、特に学校教育に力を入れていることが伺えます。

 

 犬山市の目指す「子ども像」「教師像」「学校像」を実現するために様々な取組みがなされていますが、その共通の基盤となる施策は少人数学級・少人数授業の実現です。そのために多数の市費負担教員・市費非常勤講師などを採用していますが、そのためにかかる人件費は1億7千万円に上るということです。これだけの人件費を市単独事業に充てるということは、簡単にできることではありません。藤岡市でも群馬県による加配を受けたり、市費負担教員の採用や特別支援教育支援員の増員などに取り組んではいますが、ここまでの拡大は難しいと思われます。

 

 しかし犬山市内の教師が年度ごとの開催校に集い、研究授業の公開や日常の授業改善の成果を持ち寄る授業改善交流会など、個々の事業については大いに参考にしていきたいと思います。

                            (郡上市役所で研修中の委員会メンバー)

 次の岐阜県郡上市では自殺予防対策事業について視察しました。藤岡市の自殺予防対策事業は21年12月議会で私が質問し、ようやく最近窓口が福祉課に設置されてパンフレットを市内に配布したくらいで、具体的な取り組みはこれからという状況です。介護高齢課では高齢者対象、子ども課では妊婦や子育て家庭対象、福祉課では精神障がい者対象などと個別には相談事業などを実施していますが、連携した総合的な対策は取られてきませんでした。

 

 事業の概要として①ネットワーク事業として自殺予防対策協議会の運営・協議、②普及啓発事業として市民講座の開催、街頭キャンペーンの実施、パンフレットや広報誌、ホームページ等による情報発信など、③ハイリスク者の早期発見と人材育成事業として、特定健診でのうつ病の発見とハイリスク者への相談の実施、ワンストップサービスとしての生活総合支援相談日の実施、関係団体や関係職員への研修によるゲートキーパーの養成、④自死遺族支援事業として「家族の集い」の開催、相談の実施など多彩な事業を行っています。

 

 事業費は平成24年度当初予算で382万4千円。担当として保健師資格を持つ職員2名と、臨床心理士資格を持つ非常勤職員1名が当たっています。事業が周知されてきたことで情報が担当課に集まるようになったこともあり、関係各課でのケース会議での庁内での情報共有と、事例の経過を対策に生かすことができるようになっています。藤岡市でも今後しっかり進めていく必要があります。

                 (高山市の若き担当職員さん)

 最後の岐阜県高山市では地球温暖化対策地域推進計画について視察しました。最近の夏の猛暑と台風やゲリラ豪雨などの猛威は、自治体に対し地球温暖化対策への真剣な取り組みを促しています。また原発事故による電力不足は、電力の地産地消を拡大していく必要性を示しました。二酸化炭素の排出を減らすためにも、地域資源の活用のためにも、化石燃料の使用を抑えて再生可能エネルギーに置き換えていく必要があります。

 

 高山市地球温暖化対策地域推進計画は低炭素型の地域づくりのために、①二酸化炭素の削減②再生可能エネルギーの活用③循環型社会システムを構築し、2010年度から2020年度までの11年間の計画期間中に、1990年度比で25パーセント削減を目標に取り組んでいます。

 

 取り組みとしては5つの重点施策を推進しており、①循環型ライフスタイル推進対策では、ごみの減量化や再利用、再資源化を図り、具体的には家庭の生ごみのたい肥化やレジ袋の有料化などを行っています。

②建築物省エネルギー対策としては、住宅や事業用施設の省エネ化、高効率化で、冷暖房などのエネルギー使用量を削減します。具体的には太陽光発電、屋根への遮熱塗装、住宅エコ対策、木質バイオマス利用などへの各種助成制度の充実などがあげられます。

③自動車運輸エコ対策では、庁用車へのエコカー導入、職員の出勤時のノーカーデーの設定、公共交通の見直しによる利用促進などを行っています。

④新エネルギー普及促進対策では、②と重なる部分も多いのですが、太陽光発電設置補助を事業所にも対象を広げるなど導入の促進を図っています。

⑤森林吸収源対策では、森林の形成。保全により二酸化炭素の吸収源対策を図っています。東京都港区と「間伐材を始めとした国産材の利用促進に関する協定」を締結し、市内産木材を利用すること、また千代田区とは「千代田区と高山市との森林整備実施に係る協定」を締結し、間伐や作業道の整備に掛かる負担金を千代田区と折半することで、それぞれカーボンオフセットの協定を結んでいます。

 

 多彩な事業を行っていますが、その特質は豊富な森林資源の活用としての森林の利用・整備に関するカーボンオフセット協定の締結と、木質バイオマスの利用促進のためのペレットストーブ・ボイラーおよび木質ペレット燃料購入への補助があげられます。豊富な森林を抱える藤岡市としても、参考になる事業であると考えます。木質ペレットについては供給の問題もありますが、その他藤岡市では実施していない住宅エコ推進事業補助金や屋根遮熱塗装等推進事業補助金と合わせて、今後検討していく必要があると思われます。

 13日・14日の土日、東京都内で開かれた市町村財政分析講座に1泊2日で参加してきました。私は子どものころから算数・数学と相性が悪く、財政もどちらかと言えば苦手な分野でした。予算・決算審査などでポイントになる指数などは、これまでも必要に迫られて勉強してきましたが、体系的に学んだのは今回が初めてです。そんな私には初日は13時から19時半まで、2日目は9時から15時までという数字漬けの2日間はかなりハードでした。

 しかし財政難の時代に市議会の議席を預かる2期目の議員として、大事な財政を苦手などと言っていられませんので、忙しい中ではありましたがあえて行ってきたわけです。

 今回は初級講座ということでしたが、その内容は私にはかなり高度で幅広いものでした。何とか2日間の講義に付いては行けましたが、消化不良気味という感じで完全には自分のものになっていない状態というのが正直なところです。しかし今回の参加がいいきっかけになりましたので、学んだことをベースに今後もしっかりと継続して勉強しつつ、藤岡市の財政分析を続けていきたいと思います。

10月8日

 秋晴れの下で第20回藤岡地区スポーツフェスティバルが開催され、役員兼選手として参加しました。藤岡地区は戦後の「昭和の大合併」前の旧藤岡町エリアで、町内対抗で得点を競います。

 私は体育協会のメンバーとして競技役員を務めながら、地元芦田町の選手として「リム転がし」に出場。初めての経験でかなり苦労しましたが、何とか5チーム中3位でゴールイン、辛うじて地元チームに貢献できました。午後は暑く感じるほどの好天で、大いに体を動かして親睦を深めることができました

 運動会は華やかなイベントですが、大きな課題も抱えています。藤岡市では合併前の旧町村単位の地区別で運動会が行われていますが、近年の少子高齢化や地域の人口減少の影響で選手が集まらずに苦労している地区もあり、鬼石地区では今年が最後の開催ということです。藤岡地区でもすでに参加できない町内があり、地域の振興は大きな課題です。特効薬のない課題ではありますが、知恵を集めて地道に取り組んでいかなければなりません。

10月2日

 公明党次期衆院選比例区北関東ブロック予定候補者である、党国際局次長の岡本三成を迎え、藤岡市内で政経懇話会を開催しました。市長と2人の県議会議員始め、多数の企業経営者・地域団体代表の皆様にご出席いただき、盛況の懇話会となりました。

 
 岡本は驚くほど多くの景気回復と地域振興のアイデアを語り、質疑応答にもその財政・金融政策の知識で鮮やかに回答、ご出席の皆様にじっくりと話を聞いていただくことができました。公明党候補の人物を、地域のリーダーの皆様に知っていただき、党への理解が深まる会合となりました。
ご出席いただいた皆様、役員の皆様、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。

9月25日

                 (清掃センター管理棟)

 所属の教務厚生常任委員会で所管事務調査を行いました。所管事務調査とは委員会に与えられた権限で、委員会の所管(つまり市の仕事のうち、その委員会の守備範囲)について調査することができます。今回は①清掃センターの運営について、②学校給食の放射性物質測定について、③特別支援学校建設用地について、④鬼石小学校プールについての4件について、それぞれの現場に出向いて調査しました。私はいつも現場主義をモットーにしていますが、やはり現場に行って担当者と直接話をするといろいろ見えてくるものがあります。改めて現場の大切さを感じた調査になりました。

                 (清掃センタープラットホーム) 

 藤岡市清掃センターは昭和61年2月に稼働し、すでに26年を経過した施設です。こういった施設の耐用年数は、一般的には25年と言われていますが、藤岡市の施設は平成10年度から11年度にかけて改修工事を行っていて、耐用年数を迎えるのは平成37年となります。その後、改築となれば事業費は、現在と同じ焼却炉が1つの1系列で約150億円、2系列であれば約200億円かかると言われており、国の3分の1の補助を受けても、とても藤岡市単独で賄いきれるものではありません。

 そのための対策として、毎年計画的にメンテナンス費用をかけて補修し、定期的に改修を行ってできるだけ長く使えるよう努めていく必要があり、当面の間はこの方針で乗り切っていくことが可能です。長期的にはいつかは限界を迎えるのでしょうが、その時は西毛広域で一部事務組合をつくり、大規模な施設を作ることで負担を軽減していくというのが県の方針であるとのことでした。

 日常的な業務に関しては、職員による管理と委託先企業の作業により良好に運営されていました。市内のごみ排出量の増加に対応して、現在24時間連続運転が続いている状態であり、その努力に感謝したいと思います。また予算委員会で私が質問した、市外で発生したごみの持ち込みへの対策がすでに今年度から実施されており、その迅速な対応を評価したいと思います。

               (測定機器 Nal(T1)シンチレーション検出器GDM-15)

 東日本大震災によって発生した福島第1原子力発電所での事故発生以来、市内においても放射性物質への不安の声が高まっています。特に子育て中の保護者の食の安全に関しての不安の声にこたえるため、藤岡市学校給食センターに測定機器を設置して、放射性物質測定を行っています。もとより市場に出回っている食品については、流通段階で検査が行われていて安全性は確認されているのですが、藤岡市が児童・生徒に提供する給食の安全性を、市が自らの手で確認することは意義深いと思われます。

 測定は市で購入した機器と、消費者庁より貸与された機器の2台を使って、専任職員1名で毎日実施しています。基準値としては、みかぼ保育園にも給食を提供していることから乳児用食品に適用される基準値を採用し、50Bq/kgという厳しいものになっています。測定は給食が子どもたちに提供される前に全て終わらせ、万一の時は給食の提供を見合わせることになっていますが、現在まで問題になるような数値は出ていません。

 今後も原発事故が完全に収束し、市民の不安が解消されるまで継続する必要があると思います。

                 (道の向こうの駐車場と農地が予定地です)

 県立特別支援学校が、県の空白地域解消の方針により多野藤岡地域にも設置されることになり、平成26年度当初に藤岡市内に開校の予定で準備が進められています。この実現には多くのお母さん方が中心となって署名活動をしていただき、大きな力となりました。

  建設用地の確保は本来は県の事業ですが、早期開校のために藤岡市が替わって用地を取得して県に提供することになっています。 予定地は藤岡市立東中学校と藤岡市学校給食センターに隣接した、一部市有地を含む9,153㎡の土地であり、現在市有地は駐車場に、民有地は農地等になっています。今後取得と造成を行い、8,560㎡の土地を県に貸与、来年度中に県が施設を建設する予定です。

 外周道路については開校までに市が新設と拡幅を行いますが、国道254号から笹川の横を通るアクセス道路については、交差点改良について県警との協議が必要なため、開校までに整備が間に合わない見通しです。鬼石県道から進入する現道は、東中学校と学校給食センターの前を通過する道路なので、児童生徒の安全な送迎のために早期の整備が望まれます。

                 (市立鬼石小学校新プール)

 藤岡市立鬼石小学校のプールは昭和41年の建設であり、老朽化による漏水が起きていました。漏水箇所の改修と循環ろ過装置の交換には多額の経費がかかるため、投資効果を考えて、国庫補助事業を活用して新しく作ることになりました。

 総工費は8,032万5千円でステンレスプール25m×5コースが、8月31日に竣工しました。完成したプールは温水シャワーや滑りにくいプールサイドなど児童の安全と健康に配慮されています。またプールサイドの下に点検口があり、プールの下に人が入って作業ができるため、メンテナンスがやりやすくなっています。またプールの水を防火用水として使えるよう、バルブが設置されているなど、工夫された施設になっていました。すでにプール開きが行われ、ぎりぎりでしたが授業にも使用することができました。今後は1,148万円の予算を投じての、旧プールの解体および外構工事が行われることとなります。

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藤岡市 窪田行隆
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