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バックナンバー 2010年 12月

12月6日

 市議会本会議で一般質問が行われ、連続15回目の一般質問に立たせていただきました。今回は質問順位が1番になり、午前10時から1時間質問させていただきました。少し欲張りすぎて時間が足りず、早口になってしまったのは反省点でした。しかし公明党が全国で求めていた政策に答が出せたことと、日々の市民相談の中で考えていたことに一定の方向が見えてきたことで、充実した質問ができました。3月議会でも一般質問に取り組み、4年の任期中の皆勤を目指したいと思います。
 以下、質問と答弁の要旨を、少し長くなりますが掲載させていただきます。

 

①母子の健康と疾病予防について


 (問)主に母乳を介して母子感染し、白血病などを引き起こすヒトT細胞白血病ウイルス1型について、国は母子感染を防止するため、抗体検査を妊婦健診の際に公費で実施するよう都道府県などに通知しました。このウイルスは、成人T細胞白血病とHTLV-1関連脊髄症の2つの病気の原因ウイルスで、全国の感染者は約120万人と言われ、どちらも有効な治療法や予防法は見つかっていません。藤岡市でも公費負担での妊婦全員への抗体検査実施が必要です。藤岡市の対応について伺います。

 
(答)藤岡市でも年度途中ですが本検査の導入を、県・医師会との協議が整い次第、全妊婦に実施できるよう準備しています。


 (問)感染が分かった妊婦の不安や悩みを受け止め、相談できる場所が少ないとの指摘があります。妊娠・出産は女性の心身に大きな負担がかかる上、発病・母子感染について更に大きな不安と悩みを抱えることになります。相談窓口の整備と、カウンセリング体制の充実が重要です。お考えを伺います。

 
(答)今後国・県で実施される研修会等に積極的に参加し指導技術を学び、子ども課に相談窓口を設置し、相談システムを充実していく計画です。


 (問)国の補正予算で、子宮頸がんワクチン、ヒブワクチン、小児肺炎球菌ワクチンの3種類のワクチンに対する公費助成が決まりました。市町村の事業に対して助成するもので、国1/2、市町村1/2という補助率となっています。補正予算の成立を受けて、藤岡市もこれらのワクチン接種について公費助成を行うべきと考えます。市の方針を伺います。


 (答)藤岡市でも子宮頸がんワクチン・ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチンにつきましては平成23年度より実施予定です。3種類の予防接種を同時に開始し、確実に必要接種回数を受けていただき、効果をあげていくという観点から、自己負担を1回につき1,000円と考えています。


 (問)子宮頸がんは予防可能ながんですが、認可されたワクチンは全ての子宮頸がんを予防できるワクチンではなく、子宮がん検診を継続的に受けていく必要があります。藤岡市における子宮がん検診の内容と、受診率について伺います。


 (答)藤岡市の子宮がん検診は、国の指針により、20歳以上の女性を対象に2年に1度の隔年検診で、子宮頸部のみの検診を実施しています。
 受診率については、平成17年度は受診率13.5%、平成18年度は13.1%、平成19年度は15.7%、平成20年度は16.8%、平成21年度は22.1%となり、年々少しずつですが、受診率は上昇傾向にあります。

 
(問)受診率の向上と早期発見のためにも子宮がん健診を毎年行うことが望ましいと考えます。隔年検診では、たとえ発見されたとしても手遅れになる危険があります。
 特に若年者の頚部がんは、早期に発見して妊娠できる能力を残すことが重要になります。子宮がん健診を、毎年実施にする考えがあるか伺います。


 (答)受診率向上と早期発見の意味からも重要と考えますので、今後の検討課題としていきたいと考えます。


 ②くらしのガイドブックについて


(問)藤岡市のくらしのガイドブックは5年前に発行されて以後、改定版は発行されていません。市民への情報提供のために、常に手元において利用できるガイドブックが必要であり、定期的に内容を更新していく必要があります。そこで改訂版の発行はどのくらいの間隔での発行が適切と考えているのか。また具合的に改訂版の発行予定はあるのか伺います。また前回17年度の発行の際の事業費についてもお答え下さい。


 (答)くらしのガイドブック改訂版については、平成24年度の早い時期に発行したいと考えております。定期的に発行していくかどうかは未定ですが、なるべく間隔を置かず、市民により新しい情報を提供することが有益であると考えています。平成17年度発行のくらしのガイドブック27,000冊の印刷製本費は3,118,500円となっています。


 (問)くらしのガイドブックは、適切な間隔で改訂版の発行を行うことが必要ですが、問題となるのはその経費です。そのため広告の掲載によって経費を賄うべきと考えます。もちろんガイドブックにふさわしくない広告を排除することも必要です。くらしのガイドブック改訂版の発行にあたって、市の基本的な考え方を伺います。


 (答)広告の掲載については、くらしのガイドブック改訂にあたっても、広告を掲載することで、作成経費の節減を図りたいと考えています。また、広告掲載の可否については、藤岡市有料広告掲載要綱で定めた広告掲載の基準に基づいて判断したいと考えています。


 (問)広告掲載について更に踏み込んで、くらしのガイドブック改訂版の発行を民間企業と連携し、官民協働事業として実施するべきです。現在、地域情報誌の発行を手がける民間企業と連携してガイドブックを発行する自治体が、全国に広がっています。地元企業などの広告を掲載することで、経費を一切かけずに発行できます。私がこの企業の担当者に確認したところ、藤岡市でも十分に事業として成り立ち、市の費用負担なしに発行できる見込みがあるとのことです。お考えを伺います。


 (答)今後、ガイドブックを官民協働事業により発行した自治体の状況を調査したうえで、藤岡市においても、官民協働事業によるくらしのガイドブックの発行を検討していきたいと考えております。


 ③公共交通システムについて

 
(問)藤岡市の公共交通機関は、バスが主体ですが、自家用車の普及で民間路線バスの多くが撤退しています。本県は全国トップレベルの「自動車王国」であるため、地方自治体が運行を引き継いだ代替バスも、「空気を運んでいる」と市民から指摘される状況です。公共交通機関は市民生活に必要なインフラですが、改善も必要です。そこで藤岡市のバス事業について21年度の事業費と延べ利用者数、乗客1人当たりの輸送コストを伺います。


 (答)代替バス3路線の21年度運行に係る事業費総計は52,566,207円です、次にデマンドバス三波川線21年度運行に係る事業費は6,465,584円となります。延べ利用者総数は23,965人であり、乗客1人あたりの輸送コストは2,193円です。

 
(問)経費節減と利用者の利便性向上のため、乗り合いデマンドタクシーを、全市域を運行エリアとして導入するべきと考えます。
 茨城県筑西市では、乗り合いデマンドタクシーを多くの市民が利用しており、その約8割が60歳以上の高齢者です。戸口から戸口への利用が可能な乗り合いデマンドタクシーは市民、特に高齢者にとって優れた交通システムといえます。
 1人あたりの輸送コストは1,530円余りで、藤岡市のバス事業より経済性も優れています。筑西市では配車システムのリースで年間1000万円以上負担していますが、藤岡市で導入する場合は東京大学大学院の開発した「コンビニクルシステム」を利用すれば、年間のシステム経費は100万円程で済みます。仮に筑西市がこのシステムを採用すれば、1人あたりの輸送コストは1300円足らずとなります。このシステムですでに複数の自治体が実証運行を行っており、「住民の足」として定着し始めています。藤岡市に、コンビニクルシステムを利用した乗り合いデマンドタクシーを導入すべきと考えますが、お考えを伺います。


(答)路線バスについては現在庁内において検討委員会を立ち上げ、よりよい路線バスの形態につき検討しています。今後デマンド化を図った場合においては、システムによる運行管理が必要になってきます。コンビニクルシステムは経費も安価でありシステムの導入を検討し、市民の足として継続可能な運行を図っていきたいと考えています。


 ④市街地での浸水被害防止について

 
(問)浸水被害というと台風等による水害を思い浮かべますが、藤岡市では市街地に短時間にまとまった雨が降ると、しばしば道路が冠水し、沿道及び周辺の生活道路の側溝からも雨水があふれ、民家に被害を及ぼすことが繰り返されてきました。下水道が不十分なため、すぐに流入する雨水がその容量を超えてあふれ出すことになります。どの程度の降雨量で、何世帯くらいに被害を及ぼす可能性があるのか伺います。


(答)最近の浸水被害から、短時間で20ミリ以上の雨が降った場合、市内幹線道路では冠水する恐れがあり、50ミリ以上の場合、数世帯に床下・床上浸水の被害が発生することが予想されます。

 
(問)都市部における浸水被害を軽減し、低予算かつ一定程度の効果が期待できる方策として、住宅等の出入り口に「防水板」等を設置することが考えられます。防水板等の設置工事助成制度を導入するべきと考えます。また、防水板では浸水被害を防げない状況の家屋については、排水ポンプの使用も効果的です。購入費の助成について伺います。


(答)防水板や排水ポンプの設置については、住宅の造りは様々であり防水板等では対応できない住宅も多いと考えると、補助事業としての平等性に欠けることが考えられます。また、一部の住宅へ助成した場合に隣家への影響も心配されます。


*上記は私的編集による要約です。詳細はくぼたまでお問い合わせいただくか、後日議会ホームページに掲載される議事録をご覧下さい。

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藤岡市 窪田行隆
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