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 所属の教務厚生常任委員会の視察研修で、10月19日から21日までの3日間、滋賀県に行ってまいりました。東近江市、近江八幡市、彦根市と回り、先進地で事業を見てきましたので、少し遅くなってしまいましたがご報告します。

  ・東近江市の発達支援事業について 

 滋賀県は発達支援に力を入れており、各市町村に発達障害支援を求め、全市に発達支援センター・室が設置されています。東近江市においても、21年10月に竣工した発達支援センターを中心に相談支援事業、療育支援事業、研修・啓発活動、関係機関とのネットワーク支援を行っています。

相談については、拠点専用施設が完成したことで相談件数が大幅に伸び、前年度比31.7パーセント増となっています。障害に関する相談窓口は市役所や保健センターにあると相談者にとって敷居が高く、また新センターは環境が整っており安心感があるのでしょう。

発達障害は早期発見・早期療育が重要であり、東近江では乳幼児期の発見を目的に、乳幼児健康診査のうち10ヶ月児・1歳6ヶ月児・2歳6ヶ月児健診に臨床心理士である相談員を派遣しています。その場で支援のきっかけを持つことができ、保健師等と健診時の見立てとその後の対応について情報交換を行うことができます。この場で経度のものを含め、多くの発達障害が保健師により発見されているとのことです。また幼稚園・保育園に対して1園当たり年4~5回巡回相談を行い、園児の様子を聞き取って、必要な場合については発達相談につなげています。これらの取り組みで早期発見についてはほぼ対応できていると考えているとのことでした。ただ、更に発見率を上げる方法は具体的に確立されておらず、課題です。その他、就学児にはセンターに配属されている2名の教員が担当して小中学校と連携を図り、また児童虐待を担当する子ども支援センター、不登校児童生徒に対応する教育委員会の児童生徒成長支援室とも連携し、原因が発達障害にある場合は積極的に関わっていました。

また療育支援事業については、障害者自立支援法に基づく未就学児対象の児童デイサービスである「めだかの学校」を、充実した設備とスタッフで運営しています。これらとは別に発達支援センターでは、21年度より教育委員会学校教育課から言語障害通級指導教室事業「ことばの教室」の移管を受け、市内3施設で4・5歳児を対象に実施し、また主に5歳児を対象に、就学への準備を主眼として市内の4保健センターを会場に「にじグループ」を実施。集団活動等を行っています。

これら広範な活動を支えているのは臨床心理士7名、教員2名、保育士16名を含む充実したスタッフであることが特筆されます。藤岡市は既に今年度より発達支援事業に取り組んでいますが、今後先進事例を参考に、質量ともに充実していく必要があると考えさせられました。

 ・近江八幡市の「早寝・早起き・あさ・し・ど・う」について 

今日、社会的に問題となっている揺らぐ子どもたちの現状は、基本的な生活習慣の欠如にあると考え、国においても「早寝・早起き・朝ごはん」を提唱していますが、近江八幡市においてはこれに先駆けて平成17年より「早寝・早起き・あさ・し・ど・う」(「あさ」はあいさつ、「し」は食事、「ど」は読書、「う」は運動)を、市民運動として取り組んでいます。早寝・早起きは生活リズムを整え、学習意欲の向上につながるなど、良い習慣づけを行うことで知育・徳育・体育にわたる効果をねらっているのです。その実現に向けて市内全ての小中学校・幼稚園・保育園を発信地として、家庭の基盤づくりに地域ぐるみで取り組んでいます。

施策実現のための個々の事業は、例えば「早寝・早起き」は保護者との連絡ノート、長期休業中の生活日記、日常の生活記録等で子どもたち個々の生活実態を把握し、改善を促す、「あいさつ」は各学期の初めに、市教委、PTA、学校、児童・生徒会が連携し、朝の挨拶運動を実施するなど、藤岡市でも各学校などで既に実施されているものも多く、特に目新しいものは少なかったように思います。しかし分かり易い標語のもとにポスター・のぼり旗・マスコミなどを利用して統一した運動として展開している点は十分参考になると思います。ただ導入前のアンケートで朝起きるのが遅い、朝食を抜きがちなどの回答のあった層は変化が乏しく、固定化していました。今後地域と連携してどのように家庭に運動を浸透させていくかが課題であると思います。

 ・彦根市の「ひこね元気計画21」推進事業について 

 ひこね元気計画21は、健康を「健やかで心豊かな暮らしの財産」と考え、「彦根に住んでいたら健康になれる」まちづくりを市民・事業所・関係機関と協働で進めることで、将来介護が必要となる可能性が高い生活習慣病の予防を目指す保健計画であり、平成15年度に策定したものです。

現在、公募および健康講座等に積極的に関わってきた市民で「ひこね元気計画21」実行委員会をつくり、計画を推進しています。彦根市の計画の特徴は、対象は40歳台から60歳代という生活習慣病の起きやすい年代に絞り、各年代の価値観、ライフスタイル、健康課題を踏まえ、年代別にアプローチを工夫し優先順位を付けて活動計画を立てていることです。彦根市民の健康課題は、高脂血症、肥満、高血圧、腰痛・膝痛、歯周疾患ですが、当初5年は高脂血症・肥満・高血圧の対策に絞り、そのために実行委員会を食事、ウォーキング、キャンペーンの3つのプロジェクトチームに分けて、実際の取り組みを行ってきました。食事PTは脂質の取りすぎと食べすぎを抑制するための知識啓発を中心に取り組みました。飲食店に啓発チラシを置く、協力企業や飲食店を募集するなどの取り組みの中で、市内企業の社員食堂にヘルシー献立を導入してもらうなどの実績もあったそうです。また食べ過ぎの防止のためにダイエットモニターを募集し、モニターの都合に合わせた時間での面談、メールを利用しての支援などを行ってきました。

ウォーキングPTは、楽しみながら歩いてもらう仕掛け作りに取り組み、ウォーキングコースの設定、マップ作り、イベント開催、地域別にウォーキング教室を行うことでグループ作りを支援するなどの取り組みで、着実に参加者を増やしてきました。またイベント開催時には教育委員会と共同開催するなど、チャンネルを増やして広報を強化することで参加者を増やすとともに、魅力あるイベントにする努力をしています。

キャンペーンPTは計画の知名度を上げ、参加者を増やすために各種のPRを企画し、実行していて、その後の調査を見ると計画の知名度はかなり上がっており、成功していると言えそうです。

ただ計画の知名度は上がり市民に浸透してきましたが、それ以外の数値は改善しておらず、実際に運動に取り組む市民が限られているのが原因と思われます。今後は、市民・事業所・関係機関との連携を深めた活動へと充実を図り、地域で健康づくり活動を行ってきたグループやまちづくりのグループなどボランティアやNPO、さらには企業・商店街などと協力し、広範な市民の参加する運動へと広げていくことが望まれます。

藤岡市においてもウォーキング愛好家は数多く、歩きやすいコース整備や安全に歩ける環境づくりが必要と思いました。メタボリックシンドローム対策は健康づくり課で取り組んでいますが、道路については土木課、公園であれば公共施設管理事務所などと共同で取り組む必要があります。市民の実行委員会は良い取り組みであると思いますが、行政側が教育委員会なども含め関係部局の協力体制を作った後に、更に民間団体を巻き込んだネットワークへと広げていき、その中で実行委員会を立ち上げていったほうが、より力を発揮できる実行委員会が作れ、市民協働の実も上がるのではないかと思います。

 

 

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藤岡市 窪田行隆
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