menu

 

   議会運営委員会で、議会改革の先進地である福島県会津若松市に9月30日、10月1日と視察研修に行ってまいりました。会津は歴史のある土地であり、戊辰戦争で幕府軍について戦った歴史があります。そのため保守的な土地と思われがちですが、進取の気性に富む市民と議会の取り組みで、新しい議会の姿を模索していました。

 会津若松市議会の最大のツールは、議会基本条例に定められた市民との意見交換会です。市民の声を、議会全体で徹底して聞くことからはじめたのです。議員を各会派や期別といった壁を取り払った斑に編成して、班ごとに意見交換会を開催、そして聞き取ってきた市民の声を委員会の所管別に分類します。それらの意見を委員会で、そして全体会での議員間討議を通じて議会としての合意形成に努めています。その議会全体の意見をもって市長と相対する市議会を作ろうというのです。

 名古屋市と鹿児島県阿久根市での、市長と議会の対立をきっかけに二元代表制のあり方が問われています。二元代表制は、議会と市長がともに市民の直接選挙で選ばれ、ともに民意を代表しながら牽制しあって政治を行うシステムです。この制度にあっては、合議体としての議会が一体となって、市長と向き合うことが求められていますが、現実の多くの地方議会ではそうなっていないわけです。もちろん市民のためになる政策を市長と議会が協調して進めていくことを否定するものではありませんが、独任体、つまり市長という一人の人間に権力が集中しているわけですから、暴走があれば議会がチェックしなければなりません。 

 現在、図らずも河村氏と竹原氏という、地方自治法の想定を超えた特異な個性を持った2人の市長の登場で、名古屋市議会と阿久根市議会は、その大多数の議員が大同団結して市長の横暴に立ち向かう姿勢を示しています。ただ残念なことに名古屋では多数の市民が市長を支持し、阿久根でも対立の第一ラウンドでは市長が再選されるという市長側の勝利でした。こんな泥仕合のような対立ではなく、議会側も市民の声をもっと聞き、市民の声を背景に市長と向かい合う必要があります。

 会津若松市議会の挑戦は、市民との意見交換会と議員間討議を実施して、市民の意見をベースに、合議体としての議会の合意を形成しようという取り組みです。もちろん市民の意見にただ流されるだけではなく、議員間討議を通じて議員としての総合的判断の上で意見集約を図っているようです。

 もちろんそういったプロセスを踏んでも、市長提案によるプロジェクトに対する賛否は、いわゆる市長与党会派とそれ以外の会派で、場合によっては公明党会派の中でさえ賛否が分かれているものもあり、一朝一夕にはいかないと感じました。もちろん議員個々の判断は尊重されなければならないとともに、責任を伴うこと、同時に多数決で決まったことが議会の意志となることは言うまでもありません。いづれにしても改革は始まったばかりであり、これからの成果を見ていきたいと思います。

 今回惜しむらくは当日議会行事が重なっており、ご説明いただいた3人の議員さんに十分な時間が無く、議会基本条例制定までのご苦労を聞く時間がありませんでした。しかしお忙しい中で対応してくださった議員さんと議会事務局の皆さんに心より感謝申し上げます。

 我が藤岡市議会は一般質問での1問1答回数無制限、費用弁償の廃止、政務調査費の領収書全額添付、議長選での立候補者による所信表明など多くの議会改革を県内でも早くに取り入れてきた実績があります。これからも不断の改革を進めていかなくてはなりません。会津若松のような莫大な時間と事務量を要する形での意見交換会は、藤岡では難しいと思います。しかし議員個人の努力とともに、市民の声を議会また委員会として聞く仕組みを作ることは今後検討していかなくてはならないと考えます。

 余談ですが、3人のうちのお一人である樋川誠議員は、わが公明党の議員であり、いただいた名刺を見ると県本部青年局次長ということで、私と同じお役目の方でした。とてもうれしく、励みになりました。大変お世話になりました。

コメント投稿

ブログバックナンバー
サイト管理者
藤岡市 窪田行隆
fuji_fuyuzakura@yahoo.co.jp