14日15日と視察研修に行ってきました。視察先は、広島県の安芸高田市と尾道市です。
天候にも恵まれ、飛行機からは雪をかぶった富士山が見えました。
14日は、安芸高田市です。「市民総ヘルパー構想」という言葉に惹かれた事と合わせて、ふじみ野市でも懸案事項となっている循環バスについて、活路を見出したくて「新公共交通システム」の取り組みを学ぶために、先進市での研修をさせていただきました。この二つのテーマは、ふじみ野市においても需要なポイントです。
初めに、「新公共交通システム」について伺いました。どこの自治体にあっても、大変な取り組みを成し遂げた職員の方は、素晴らしい方が多いですね。安芸高田市の竹本部長もそうでした。
安芸高田市は、平成16年に6町が合併してできた市です。面積も537,79㎢と広大で、そこに人口31,487人(高齢化率は35%です)
以前の交通システムでは、利用が少ないところを減便した結果さらに利用者が減るという悪循環があったとのことでした。
住民ニーズを十分に反映した、満足度の高い新システムの構築を目指して「安芸高田市公共交通協議会」を設立して、さまざまな取り組みをしています。
利用者のニーズに合わせて、朝夕は通勤通学に利用する市民のために路線バスを走らせ、日中は予約乗合型のお助けワゴンの運行をしています。「お助けワゴン」は、登録制・予約制となっているので、電話1本で利用ができるところが簡単でいいですよね。乗合バスも定員に満たなくても目的地まで1時間で着けるように考えられています。高齢者の方も「自分で買い物がしたい」との希望がかなえられ満足度も高いようです。
当初は、民間のバス会社やタクシー会社との問題もあり、無理だと思ったそうですが、「やっていけばできるんだな」とは担当職員の弁です。熱意がなければできませんね!
「市民総ヘルパー構想」は、市民にヘルパーの資格を取ってもらうのではなく、社会福祉協議会が行う養成講座(20時間)を受講することで「生活・介護サポーター」に認定され、希望者は訪問員として支援が必要な高齢者を訪ねて、見守りをする制度です。一人暮らしの高齢者にとっては、心強いと思います。この地域では『もやい』という言葉があり、古くからお互いさまの精神があり、この構想でその復活を目指しているようです。ひとつのサービスを行えばそれで良しとせずに、足りない部分を補っていこうとするのは、やはり熱意と知恵ですね。
丁寧にご説明くださいました、安芸高田市の職員の皆様たいへんにありがとうございました。