今回は『ケアラー支援』と『奨学金』をテーマに、市としての考えや今後の支援の在り方、既存の制度の拡大と新制度の導入などについて取り上げました。
《ケアラー支援について》
今後如何にして「ケアの社会化」を進めていくのかという視点から、ケアラーに気付き寄り添う支援の在り方や、北海道ケアラー支援条例施行を受けた具体的な取り組みについて質問しました。
後藤市長からは、少子高齢化や核家族化、地域のつながりの希薄化が進み、一人のケアラーに対する負担が増大している中で、支援を必要とするケアラーの早期発見や相談を通じた孤立感の解消に向けた取り組みを進めていく必要があるとの見解が示されました。
ヤングケアラー支援については、今年度実態調査に取り組んでおり、その結果を受けて様々な対応が検討されることになります。
後藤市長からは関係機関と情報共有し、ヤングケアラーに関する理解を深めること、それぞれができる支援を検討するなど密接に連携しながら、きめ細やか支援体制の構築に努めるとの答弁がありました。
《奨学金について》
現状の市による奨学金制度(高校生を対象とする貸与型)の対象者を拡大することについては、他の制度との関係から慎重に判断すべきものという認識が示されました。また給付型奨学金制度の導入については、受給者にとって一定の効果が見込まれるものの、子育て政策全体の中で総合的に判断する必要があるとの見解でした。
市内に一定期間定住し、就職することなどの条件を満たすことで、対象者の奨学金返済を自治体が支援する奨学金返還支援制度の導入については、先進事例を調査研究するとの答弁にとどまりました。現在全国で600を超える自治体が何らかの奨学金返還支援に取り組んでおり、若者の負担軽減と地方定着、企業の人材確保につながる施策でもありますので、引き続き実現に向けて力を尽くして参りたいと思います。
今回の質問で取り上げたものについては、具体的な施策の推進はまだまだこれからです。形になるまで粘り強く取り組んで行きます。