カテゴリー(10.国政に、報道に喝!)

前回は兵庫選挙区の話でしたが、今回は地元・稲毛駅の
「もう、こういう政治は終わりにしましょう」
という話題です。
この選挙期間中に、写真のような光景がJR稲毛駅東口駅前にて見られたようです。いわゆる本番ポスターと呼ばれる政党名ポスターです。

 

 

問題点は2つ。
一つは、公有地での設置は認められていないのに設置していること。
もう一つは、単純に「どう考えても危ないでしょ!」

 

 

 

先日の議会でも、ラッシュアワーにおける稲毛駅東口駅前のすさまじい混雑状態を紹介し、駅の利用者数が10万人規模であることを紹介しましたが、通勤・通学で利用されている方はすぐにわかると思いますが、ここにこのような尖った看板を置くのは、かなり「危険」です。

 

 

いわゆる本番ポスターと呼ばれる政党名ポスターを、このような場所に設置するのは、「その政党の非常識さを自分で証明」してしまっています。
実際、市民の方からかなり批判が起き、市の選管にも通報があったようです。

 

 

 

しかし、この手の違反行為は、えてして「やったもん勝ち」で改善されないものですが、今回は、夕方に現地に来た選管職員が注意をして、撤去させたようです。

 

 

 

 

選管に通報された勇気ある市民の方々に感謝するとともに、
選挙で「やったもん負け」にしないと、変わらないと思いました。

#参院選2022 #稲毛駅 #立憲民主党

特定の候補のディズリにつながる内容が嫌な方は、ご覧にならないことをお勧めします。
私は何年かに1回しか特定候補のディズリをしませんが、それはその方に個人的な恨みがあるわけではなく、「こういう政治は終わりにした方が良いのでは」という気持ちで投稿しています。
今回の参院選・兵庫選挙区の相崎佐和子候補(立憲民主党公認)です。
(実は、5月に視察で明石駅に行った際に、「たまたま」この方の街頭演説会を実際に拝見しています。)

理由は添付写真のとおり、

 

 

①「埋蔵金5兆円」を語る手法
相崎候補は、自身が発信する政策動画で、社会で横行するサービス残業の実態は分からないが、未払いの残業代は年間5兆円あり、この5兆円がしっかり支払われるようにします、と堂々と述べています。
これ、添付写真の同候補応援団が誇らしげに語っているように、「埋蔵金」のパターンですよね…。
あの悪夢の民主党政権で、改革の財源にあると公約で謳った「埋蔵金」。結局出てこなかった埋蔵金…。なんか…つらい。
その支払わせる方法も、労働基準監督署の立ち入り調査をあげていますが、同署の是正勧告には強制力はありません。(弁護士に依頼した方が効果的です。)地方議員を何期もやって、この政策はヒドイ…。
そうです、この方は現役の県議でした。で、二点目はその件です。

 

 

 

②6月ボーナス満額支給狙いの県議在籍
2月に公認決定の記者会見を行って以降、添付写真の御本人のTWにあるとおり、つい最近の6月9日まで県議を務められていました(公示まで2週間切ってる…)。
6月1日まで県議ポストに在籍していれば、6月9日に辞めても、支給日である6月30日に「満額」の期末手当(≒ボーナス)が支給されます。
もちろん、この原資は税金です。そしてこの予算科目は超過勤務手当とは異なりますので、余ったら使い切らずに自治体にバックできます。
同氏の投稿からは、4月くらいから県議としての活動実態は見受けられませんし、最後の議会では登壇機会ありませんでした。

 

参考までに、同じパターンで千葉県議から今回の参院選の千葉選挙区に立候補された、自民党公認の「うすい正一」候補は、4月28日に立候補表明して、、その翌日に千葉県会議員を辞職されています。

 

 

(ちなみに、市議の私でさえも、市議選の数か月前に前職を退職し、翌日に公認発表でしたす。収入減はつらくとも、前職と市議職に対して、当然の姿勢だと思っていました。)
そういう意味では、周囲の立憲民主党の兵庫県議たちがよく許してくれたものだ、と疑問に思います。
兵庫県は、彼女の選挙準備のために4月、5月の報酬(給料)と期末手当(ボーナス)を満額払ったことになります。ざっくり考えても300万円は超えているでしょうか。
また、政務活動費も月額45万円を2か月間は使用可能で、公開されている令和2年度の実績を見ますと、事務所で人を雇っておられます。
くどいですが、これらはすべて税金からなっています…。

 

 

そういえば兵庫県議会と言えば、あの8年前の記者会見で、いわゆる号泣議員として一躍有名になったN々村氏がおられた議会ですね…

 

 

 

はい、もう、こういう次元の政治はやめませんか。
その意思を示すのは選挙しかないです。この参院選で。

#参院選 #相崎佐和子 #立憲民主党 #兵庫選挙区 #伊藤たかえ

6月9日から始まった千葉市議会第2回定例会も、24日(金)で閉会。
今議会の目玉は何と言っても、物価高騰化対策。
閉会前の23日に、追加の補正予算が提出され、全会一致(!)で可決されました。
ギリギリの日程で取り組まれた、市長及び各所管の方々に感謝申し上げる次第です。

 
写真は、開会前の5月30日に公明党千葉市議会議員団として神谷 千葉市長に対して、物価高騰化対策の要望書を提出した際の様子です。
時節柄、この際はっきり申し上げますと、
【議会開会前に、千葉市に高騰化対策の要望書を提出したのは、公明党だけです。】

 

 
時節柄、自分が、我が党が求めてきた高騰化対策が実現しました!などと発言する方や団体が、タケノコのようにニョキニョキ出てくるかもしれません。
なので、ハッキリ言っておきます。
万が一、一般質問や委員会等の発言で要望していたとしても、
億単位の予算編成がすぐに編成できるかのような発言は、まやかし以外の何物でもありません。
本人が予算編成の何たるかを全く知らずに発言しているか(無知)、
知っていて発言しているとしたら、ハッタリです(悪意)。

 
公明党は、3月から対策本部を立ち上げ、地方議員が全国で総点検を行い、物価高騰化の状況を現場で調べ、国政にあげていきました。
(私も、近所のラーメン屋さんの「麵だけでなく、チャーシューの値段が異常」との声から、全国展開の大企業まで様々な業種の方に声を戴きました。)
国会議員がそれらの声を集約・分析し、今後の状況は予備費では対応しきれないと判断し、補正予算の編成を政府に求め、自民党と調整してしてきました。
(公明党が補正予算を求めていたことは、当時から各種報道で報じられていました。)
緊急対策の財源は予備費か補正予算か?自民・公明の思惑は NHK解説委員室

 
同時に、地方議員に対し予算措置された交付金活用メニューが示され、学校給食費など地域の実情に応じた高騰化対策を、地方議員が自治体と協議し、首長への申し入れを全国で行ってきました。
このようなプロセスがあって、初めて「私たちが実現しました!」と申し上げています。
では、肝心の内容は?
千葉市の6月補正予算(追加議案)の事業は、以下のとおりです。

 
●下水道使用料等の一部を減免【予算額15億8,600万円】(県内初)
幅広い世帯等を対象に、電気やガス料金等を含めた物価高騰による負担を軽減するため、下水道使用料等を減免します。
・減免内容:1世帯あたり最大3,200円(R4.10月~R5.1月検針分の4か月分)
※農業集落排水使用料、し尿汲み取り手数料も同額程度を減免します。

 

 
●学校給食費等の高騰分を市が負担【予算額2億5,400万円】
公立小中学校や保育所、幼稚園等を対象に、食材料費の高騰分の負担が保護者の皆様に転嫁されないよう、市が負担します。
・市の負担:1食あたり14~21円(R4.7月~R5.3月の9か月間)

 

 
●中小企業者を支援【予算額6億7,000万円】
原材料費等のコスト増(R4.4月~R4.8月の期間で前年比合計10万円以上)の影響を受ける中小企業者の皆様を対象に、支援金を支給します。
・支援金:1者あたり5~15万円
※コロナ等の感染症に対応した事業継続計画(BCP)を策定等した場合は別途10万円を加算

 
●緊急融資枠を設けて経営安定化を応援【予算額28億6,000万円】
市内に本社のある企業等を対象に、100億円の緊急融資枠を設けるとともに、融資利用者に対して、物価高騰分の一部を支援します。
・融資限度額:1者あたり5,000万円 支援金:融資調達額の3.6%

 
●燃料費の高騰に直面する業種を更に支援【予算額2億100万円】
バスやタクシー等の公共交通事業者や一般公衆浴場を対象に、燃料費高騰分を支援します。
・支援金:公共交通事業者 バス1台18万円、タクシー1台5万円など
:一般公衆浴場  ガス・重油1施設あたり60万円など

 
●クーポン券を活用して飲食店や宿泊施設を応援【予算額9億円】
市内飲食店で利用できるクーポン券(1セット 500円×10枚綴)を、市内宿泊施設利用者に販売するとともに、市民の皆様に抽選で無料配布をします。
クーポン券内容:飲食代の半額分に利用可能(約2,000店舗で利用可能予定)
販売・配布方法:①市内宿泊施設利用者に500円で販売
②市民10万人に抽選で無料配布(9月募集予定)
事前に提出されていた補正予算

 

 
●肥料が高騰化した農家を応援【予算額7,900万円】
・市内販売をしている農家862人に対し、上限200万円までの支援と、土壌診断を行い、肥料コスト低減への転換を図ります。

 
コロナ対策では、減収となる事業者を支援し、事業持続・雇用を守ることが主眼でしたが、
物価高対策では、原油や肥料などの高騰化が直面する事業者だけでなく、生活上義務的に家計にのしかかる地方自治体の所管分領域を、薄く公平に支援すべきですので、
今回の、県内初となる千葉市独自に行う下水道使用料等の一部を減免を評価しています。実感がわきにくい領域ですが、確実に家庭・事業者に負担になる領域ですが、千葉市が独自に全域の対応ができます。しかも、手続き不要。
(上水道は、県や他市も絡んでいるので、千葉市独自では全域に負担軽減できません。)

 
・・・と言っても、高騰化対策は今回で終わりではありませんし、今回の対策が100点満点というわけでもありません。
今回が始まりで、秋から別途対策を策定する必要があると思います。
でも基本は同じ。
これからも、皆様の声を形にしてまいります!

「国による支援は、
避難民に知人や家族がいるかどうかに関わらず
区別なく行うべきだ」

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c87e719ce3d68c22e8aaf2c372bdfcec2d71a08
4月13日(水)の記者会見での神谷千葉市長による、
この当たり前の発言から,まもなく1週間。

国による生活費等の支援は、日本に身寄りのない避難民に限られています。
ウクライナからの避難民受入れ数は、550名を超えていますが、
この基準だと、
おそらく国の支援対象になるのは、4%前後の人数でしょう(私算)。
あとの95%以上の避難民への支援は、全て日本財団と地方自治体に丸投げ?

 

 

しかしながら、
問題は人数だけでなく、その支援の考え方です。

 

 

今回の政府の支援方針は、日本での身寄りのない避難民の方に対して、生活保護をモデルにした生活費等の支援という制度設計になっています。
それは支給される生活費の金額が生活保護をモデルにしているだけでなく、支援のアプローチの仕方から生活保護をモデルにしています。

 
問題点は
①生活保護の適用基準である資力の有無と、日本における身寄りの有無とは別次元で、現場のニーズに合いません。
日本に身寄りがいても資力に乏しい方、身寄りはなくとも資力が豊富な方は当然あり得ます。
②日本の生活保護制度は当事者の自立を目指しています(それまでの支え)。ウクライナからの避難民は自立を求める段階でしょうか?それとも「安心」を提供する段階なのでしょうか。
③なぜ、身寄りがいれば経済的支援の対象ではないのか。ヨーロッパでは、ホストファミリーへの支援があり、そのような難民支援の在り方をなぜ取りいれようとしないのか。
④NHKのテレビ番組「日曜討論」で、古川法務大臣はこの線引きについて「迅速な受け入れをするため」と説明していましたが、理由になっていません。そのあとに受け入れる地方自治体にとっては、支援を受けている避難民かどうかを選別するのは、迅速な受け入れの足かせになります。
⑤そもそも、支援の在り方として、一緒に避難してきた方を分断しかねない、この支援の在り方は、支援としてのセンスがなさすぎます。
難民支援の経験値が低いことによる現象ではなく、支援そのものの経験値が低いのでは?と勘ぐってしまいます。
う~ん、疲れているのでもうちょっと整理して出直します。

が、作成途中でも公開します。

普段は他党批判を控えてますが、この蓮舫氏の投稿は情けなさすぎて…

 
山口代表が子どもを対象に10万円給付を衆院選の公約とし、大きな反響をよんでます。
そこで、蓮舫氏は早速イチャモンの投稿。(国会議員ってヒマ?)

 
“総選挙後でなく、今すぐやれ、財源は予備費2.6兆円ある“と。

 
これ、自分の「政権担当能力のなさ」を暴露してしまっています。
対象者約2000万人に10万円給付したら、それだけで2兆円。
そこに、大規模給付事業による大掛かりな事務費が積み重なります。
(昨年夫10万円給付の際には1400億円以上の事務費がかかってます。)

 
この未曾有で予測困難なコロナ禍にあって、蓮舫氏は予備費を使い切る気でしょうか?簡易医療施設等の「不測の事態への対応」はどうする気なのでしょうか。こわっ。
そんなことを、自ら退任を決めた首相がやってしまったら、それこそ暴挙です。

 
さすが、2009年に16.8兆円(!)の「埋蔵金」を見込んで政権公約にして、政権破綻しただけのことはありますね。

反省がないから成長しない。

#10万円給付

何故か、以下は「トップページのつぶやき」から。
27日(木)の分ですが残したくなりました。

 
新型コロナの関係で
アメリカが日本を渡航禁止、レベル4に指定したと騒ぎますが
レベル3やレベル4が他にどのような国に適用されているか
報道している方は知っていますか?
知らずに報道しているようなので怖いです。
東西ヨーロッパはほとんどレベル4ですよ。
ロシア、カナダ、メキシコも4。
それを知れば、
日本もレベル4にすべきで
イスラエル、ニュージーランド、オーストラリア、イギリスなどの
現在絶好調の少数派と同じレベル3ではおかしいとさえ思える。
で、私の決まり文句
知らずに報道してたら無能ですし
知っていて報道してたら悪意ですね

今回テーマの「投票行動」については、もう2週間も経って今さら感もありますが(1回書いて、消えてしまったという噂あり(泣)…)、落ち着いてから書くのも良しということで、お許しください。
実は、今回の選挙は(注目された割には?)データが少なく、頼れるのはNHKの出口調査くらいで、あとは選挙管理委員会が公表している開票速報だけです。
その中でも紹介したい数字は、NHKの出口調査における
①共産党の支持層の40%あまりが熊谷氏を支持した
②森田県政を52%が評価している
③投票で最も重視したのは「政策・公約」が41%で最も多かった
④県政の転換を91%が望んでいる
と、

 

 

県知事選と市長選における千葉市内における開票結果の
⑤共産党推薦・「知事」候補のかなみつ理恵氏は千葉市内で15,387票を獲得(千葉市選管)
⑥共産党推薦・「市長」候補の大野たかし氏は43,703票を獲得
(前回選挙より2千票近く増えてます。)
⑦4年前の平成29年の県知事選では、共産党が応援したすみや信一候補は「24,140票」を獲得していた
という数字です。

 

 

また、
⑧3月25日付の千葉日報1面で引用された「自民党型県政の転換を明確に打ち出したのは金光さんだけだった」という共産党県委員長の発言
も紹介しておきたいと思います。

 
これら8つの事実に基づいて、以下のことが推察できます。
(1)①の共産党支持者の40%が熊谷氏を支持したということは衝撃的で、にわかに信じがたいと思われても不思議ではありませんが、同日選における⑤共産党推薦・知事候補の獲得票と⑥共産党推薦の市長候補の獲得票との間に、千葉市内で28,316票の差が生じていることから十分ありえる結果です。
シンプルに考えて、市長選で共産党候補に投票した方の2万8千人以上が、共産党候補以外の知事候補に投票していると推測することが可能です。

 

 

 

(2)前回選挙との比較という点でも、共産党推薦の市長候補は2千票近く増やしているのに対して、今回の知事選⑤と平成29年の知事選⑦を比べると、共産党候補が8,753票減らしていることが分かります。
前回選挙と比べて市長選では増やしているのに、同日選(期日前投票日は市長選よりも長く、投票機会が多かったはず)の県知事選では4割近く減らしているわけです。このことからも、「共産党支持の4割が熊谷支持に流れた」という出口調査の結果は、むしろ否定する方が無理があると思われます。

 

 

 

(3)なぜ、共産党支持者の方の投票行動を取り上げたかと言いますと、今回の知事選では「自民党支持層の60%あまりが熊谷候補を支持した」ことが大きく取り上げられがちですが、(これは政治の場に身を置いている自分の主観ですが)自民党支持層の方が、国政の問題に対して地方選挙で「お灸をすえる」という投票行動をとることは、さほど珍しくない印象ですが、共産党支持層の方がいかなる理由であれ「流れる」という現象は非常に珍しく感じます。
特に共産党に不祥事等の問題があったとは思えず、むしろ上記⑧で紹介したように、「自民党への批判」という意味では、明確に公約として打ち出していたのは共産党候補でしたので、今回の選挙で「自民党への批判が、自民党支持層をも動かし、熊谷氏の大勝をもたらした」というマスコミの説明だけでは、到底、今回の選挙結果の質的な特徴を描けていないと考えます。

 

 

 

(4)それでは、共産党支持層の方をも動かした今回の千葉県民の投票行動から何が読み取れるのか。
私が市長選の支援活動で肌身に感じたのは「森田県政への批判」でした。しかし、これは私の現場感覚にしかすぎません。実際に、②では森田県政は何とか過半数の評価を保っています。(評価されている理由として最も多かったのが「人柄が信頼できるから」の26%で、千葉「県」全体での森田前知事の人気の高さというか、千葉市だけではわからないキャラの受容度合いを感じさせます。)
この点については、ストレートな質問から直接考える方がよさそうです。

 
③の「投票で最も重視したこと」については「政策・公約」が41%で最も多く、次が「経歴・実績」の30%です。森田前知事とは対照的に「人柄・イメージ」は22%、一部マスコミや国会議員が強調した「政党・団体の支援」にいたっては7%にしかすぎません。
そして、④の「今の県政の転換を望むか」については、91%が望んでいると答えています。(「あまり望まない」が7%、「全く望まない」が1%)議論の余地のない数字です。

 

 
つまり、熊谷氏への支持は「実績に裏付けられた政策を県民が評価し、県政の転換を期待した」と考えるのが自然です。
このように述べると、熊谷氏を随分持ち上げているという印象を与えるかもしれませんが、私が熊谷氏をこのように評価しているのではなく、出口調査の結果を虚心坦懐に眺めると、自然に導かれる重要な結論の一つだということです。
そして、私にとって、これこそが今回の出口調査で最も衝撃的な数字でした。

 

 

つまり、現在の政治不信が渦巻く状況にあって、このようなシンプルな、まっとうな話が選挙であるものなのかと。
その意味で、「イメージ」が重視されていなかったので、熊谷氏へのネガティブ・キャンペーンも効果がなかったと言えますし、今回の選挙の争点を与野党対決にしようとした党は、与野党問わず、民意を見誤っていたと言えます(勝ったと称している側も)。

 

 

 

 

そして、自民党型県政を否定したにも関わらず、共産党支持が「流れてしまった」ことも、そこがポイントではないかと推察します。
何が言いたいかというと、共産党も決して負けたわけではなく、今回の選挙は、「自民党批判」という争点をも「実績に裏付けられた期待」がはるかに凌駕したということを示しているのだと思います。共産党支持層の方も、熊谷氏の全てを納得しているわけではなくとも(…それは当然)、共産党支持層にさえも「県政を転換する期待」を抱かせる裏付けがあったということでしょう。
この共産党支持層の方の投票行動は、今回の選挙が
「ありがちな消去法で残された候補ではなく、県民が期待を寄せて積極的に選んだ結果」
であることを示していると考えられまます。
それはとても重要なことです。

 

 

 

 

 

熊谷氏の公約は、新人にも関わらず「○○無料化」などという派手なものはなく、かなり地味でオーソドックスでしたが、それでも訴えが市民に届くことも示してくれました。このことは、政治に身を置く者すべてが注目していいと思います。

 

 

 

 

 

このように、今回の選挙は多くのことを学ばせてくれます。
しかし、納得できる分析・報道を読むことがなかったので、このように自分なりに考えてみましたが、所詮、投票行動の分析は「推測」の域を出ません。
妥当か自信はありませんし、検証も困難です。
それでも、今回の選挙結果の得票数はさることながら、その質的な側面と「しっかり向き合う必要がある」と思い、つらつらと書きました。

 

 

 

 

次回の最終回は、この選挙で勝ったのは誰なのか、今回の選挙現象はポピュリズムなのか、そんなことをまとめられたら…、などと思っています。

千葉県知事選と千葉市長選挙の同日選挙。
結果は、いずれも過去最高得票、県知事選で140万票以上を獲得した熊谷俊人・元千葉市長、市長選で20万票以上を獲得した神谷俊一・元千葉市副市長の圧勝でした。
この歴史的な選挙、勝利者は熊谷候補だ、負けたのは関候補ではなく森田県知事だ、自民党県連だ等々、様々な意見が飛び交っています。

 

 
それらの論評に対して、個々に賛否を述べるつもりはありませんが、話題になっていない異様な光景が、一つだけあります。
それは、3月20日(土)と同月22日(月)の朝日新聞千葉首都圏版の記事です。
①投票日前日の20日(土)30面には、「歴代知事に聞く」と題し、森田健作氏(古賀大己記者、今泉奏記者)と堂本暁子氏の談話を紹介。
堂本氏は、今回の候補に対して将来ビジョンを公約で示してほしいと求め、知事の在り方として情報公開の姿勢や市町村との連携が重要であるとしています。きわめて納得。

 

 

一方、森田氏は、知事の在り方として道路行政の重要性を踏まえた上で経済の活性化をいかにしていくかを述べています。こちらも一つの見識。十分ありです。
しかし、森田氏が、自分がほとんどの政策を実現できたのは、中央政界とのパイプがあったからで、「麻生さん。菅さんたちの協力あってこそ」で、国会議員の経験があったから、友情を大切にしてよかったと述べたことを紹介したうえで、
最後に、
「批判し、敵を作り、大きな声で目立とうとする劇場型の人は、ぼたん雪のようだ。積もるのも早いが、溶けるのも早い。何も残らない。何事かを残したいなら、しんしんと降る粉雪にならなければ。」
と締めくくっていることは、いただけません。

 

 

 
記事全体の中で、明らかに浮いた箇所です。
私はここの箇所を読んで、「熊谷候補への批判」だと思いました。
それは私の勝手な邪推かもしれません。
しかし、投票日前日の3月20日(土)というデリケートなタイミングで、こんなコメントをわざわざ最後に付す必要があるのかなと思いました。
私が抱いた疑問は、発言した森田知事に対してではなく、編集して掲載した記者の意図です。
(森田知事は、対抗馬である関候補を自らの後継者として明言していました。)

 

 
②投票日翌日の22日(月)29面には、「視点」の欄に「批判ではなく協調を」と題し、熊谷俊人氏が当選したことへの分析、そして(なぜか始まる前から)評価を展開しています(古賀大己記者)。
結論から言えば、
分析というか認識の枠組み自体が古いというか、現実にそぐわない、
そして根拠のない否定と、不可思議な「上から目線」…、こんな文章を社を代表して残して大丈夫か?と心配になりました。

 

 
では、その内容を具体的に上げると、
出だしから「自民党批判の風を一身に受け、…初当選」と短絡的な見解で始まります。(ここのあたりの分析は次回の投稿で)
そして、熊谷氏の政治手法を森田知事、県政、自民党批判をSNSで展開して知名度を上げたと。(SNSを極めて効果的に活用しているのは事実ですが、彼の批判を楽しみにしているのはマスコミや一部の他県住民。千葉市民も千葉県民も、帰宅困難者対応に典型的に見られた災害対策や、全国一斉休校時に学校預かりを行ったコロナ対策などの正しい情報をいち早くキャッチするためにフォローし、そして普段から市政について発信しているから継続している。)
だから「他人の批判はもういい。」などと、驕った表現で最後に締めくくろうとする。

 

 

 
他にも突っ込みどころ満載で、
「政権中枢との太いパイプで政策を実現してきた森田知事ほどの政治力も期待できないだろう。」
などと、恐ろしいことを明言してしまっています。
台風被害の折に菅首相(当時:官房長官)に被災地の首長さんと引き合わせたり、半壊被害を支援対象に盛り込ませたりしたことを、熊谷氏のツイッターのフォロワーに限らず、多くの県民は知っています。

 
それにしても、朝日新聞がここまで森田知事を評価していたとは、少し驚きました。
この部分、他の同僚記者さんも同意できるのでしょうか?
確かに、一昨年の台風での「私的視察」が展開された折に、辞任に追い込むような論陣を張るかと思いきや、真逆でしたから。
そして、一応私も議会人なので、議会についての言及箇所についてはほっとけません。この記事では、議会の過半数を占める自民党の協力がなければ課題は解決できないという書きぶり。このような経験は既に千葉市議会との関係でも熊谷氏が経験して乗り越えてきていることは、記者だったら当然知っているはずで、知らなければ、かなりヤバいです。
それに、向き合うべきは熊谷氏だけでなく議会もしかりで、しかも次に選挙があるのは熊谷氏ではなく、県会議員です。つまり、県民から問われるのは、どちらなのかということです。
はぁ、建設的な文章でないので疲労感というか徒労感がひどいです。
なぜ、このような記事が出たのか。

 
地方の独自性を認めず、認識の枠組みが国政の枠組みで、しかも与野党という分析枠組みとしては一番稚拙な枠組みにとらわれているからです。
または、熊谷氏が日頃からマスコミの報道の在り方についても率直な意見を発信するからでしょうか、それも無関係でない気がしますが、所詮は私の邪推です。
確かなのは、140万人以上の県民を見下してしまっていることです。
大量得票の前にひれ伏せよ、みたいなアホなことを言う気はありませんが、市民がエスタブリッシュメントに対して、その権威で沈黙している時代はとうに終わっているのに、
いまだに「上から目線で、自分だけが知っているかのように語ってしまう」状態です。
でも何もわかっていない。

 

 

 
なぜ、140万人以上もの千葉県民が熊谷氏に投票したのか、この全ての議論の出発点に対し、エビデンスなく、日頃の悪感情がルサンチマン状態になったままで、ペンを走らせ始めてしまったのではないかと思ってしまいます。
なので、次回は投票行動について考えてみようと思います。
あ、最初のお題を忘れるところでした。
この3月20日(土)と同月22日(月)の朝日新聞千葉首都圏版の二つの記事、かたや森田知事の談話、かたや記者の主張で、全く別のタイプの記事ですが、実は文章が同じ構造であったり、同じ主張であることはお分かりいただけたでしょうか。
ですから、森田知事の言葉を借りて、投票日前日に熊谷氏への批判を新聞紙上で展開していたわけですが、140万人以上の県民の方々が、その主張に「NO!」と突き付けたわけです。
では、この県知事選挙、負けたのは、だれ?

 

 

 

 

追記:上述の投稿を行って以降に、さらに朝日新聞で同種構造の記事(今泉奏記者)が出ました。

3月26日(金)の27面ちば首都圏版では、「森田知事、最後の定例会見」の欄に「熊谷氏 小池知事と似てる」という意味不明な見出しを付けて、森田知事による熊谷観を展開。
森田知事が約30分話したという3期12年の実績については、アクアラインに関する発言を数行にまとめただけで、森田知事に熊谷次期知事について語らせて、森田知事の熊谷観を記事の半分以上を割いて紹介。

 

 
「あんまり付き合いはない。」と森田知事が言っているにもかかわらず、「責任を人に転嫁して、誰かのせいだというのはよくない。」「ちょっと小池(百合子)東京都知事と似ていると思うことがよくある」とピックアップして、この見出しですね…。
同じ記者会見について、1期目のアクアラインだけでなく、2期目のオリパラ、トップセールス、3期目の…と会見の全体像を掲載した千葉日報と対照的です。

 

私は、マスコミが候補者を批判してはいけないとなどと言っているのではありません。発言者の意図どおり記事にしろというわけでもありません。

ただ、読者が情報源(今回は森田知事の記者会見)をたどらないと、情報源への基本的理解もおぼつかない状況を危惧しています。

その意味において、森田知事の口を借りて熊谷氏への批判や印象操作をするのは、在り方に疑問を感じた次第ですが、

その一方で、22日(月)の「視点」の「批判ではなく協調を」という記事は、新聞社としての自らの意見がはっきり書いてあり、驕っているとはいえ、人の口を借りずに自分の言葉で語っているので好感さえ持ちました。

ただし、その語り口は、まるで落選した陣営のコメントのようでした。

祭りの終わりとともに、夏の終わりを感じたわけですが、しばらくは今夏の振り返りも並行して。
今年の8月15日の終戦記念日街頭演説会では、新たな出会いが。
私は、この演説会では、毎年必ず戦災孤児に言及し、それが戦後の児童福祉や少年保護の原点であり、とにかく戦災孤児を二度と生み出さない「戦争しない国づくり」、「(他国から)戦争を仕掛けられない国づくり」を訴えてますが、そんな演説に大きくうなずいてくださるイケメン青年が。
演説している私の頭の中は、
(「う…、思い出せない…だれ?…(汗)」)
※議員的には、かなり追い詰められている状態です…
恥ずかしながら、終了後に声を掛けてくださって判明。稲毛区内にお住いの個人応援団(!)の方でした。
どうやら実は初対面(!)(ホッとした?)
で、これまでも公明党の言動や、この演説会の場所日時もネットで把握して頂いていたとのこと。
時代の変化、進取の気性に富む青年のスゴさを感じた夏でした。ふーっ

私は、改憲論議自体は特段否定しませんが、
国民民主党の玉木代表が改憲に積極的な姿勢を示し、実際に安倍首相と会談するとのニュース。

選挙前に散々報道された「自・公・維の改憲勢力3分の2云々」という枠組み自体が、「全く無意味、見当違いだった」ことを、この記事は自ら証明してくれています。
マスコミが勝手にレッテル張りして、勝手に盛り上がっていた、ということです。
個人的には迷惑で、かなり不愉快でした。

国民民主党の方が公明党よりも改憲に積極的であることは、これまでの経緯や個々の議員の発言から十分あり得る話ですし(それ自体を非難しているわけではありません。)が、・・・
・・・実際、選挙終わって、まだ4日目ですよ・・・。

それにしても、非難はしませんが、この玉木代表の「私は生まれ変わった。」というコメントは(4日目で…)、やめた方がいいというか、少なくともカッコ悪いかと。
大きなお世話でしょうが…、選挙終わってから、勝手に生まれ変わられたら、そこに投票した有権者の立場が…。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019072501307&g=pol

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