千葉市内の感染状況について、当方なりの見解を先日投稿しました。
随時行っているこの表題の投稿については、普段と一桁多いアクセスを頂いており、市民の皆様の関心の高さを肌身で感じるとともに、発する言葉の責任も感じます。
そこで、頂いたいくつかのご質問にお答えしたいと思います。
今回は、私が再三提起している
「東京都内で勤務している方の感染リスクが高い」
という発言に対する疑問です。
疑問①:本当に都内勤務者に感染者が多いのか
疑問②:都内勤務者の感染が多かったとしても、千葉から通勤している人自体(その割合)が多いので、その結果は当たり前ではないか、それをことさら言うのはいかがなものか
疑問③:①②の疑問が解決したとしても、それではどうしろと言うのか
疑問②については、特に「千葉都民」伝説について考える必要がありますが、まずは疑問①から。これは簡単。
5月21日現在、市内で感染が判明した105名のうち、都内勤務者は33名(31%)。さらに、都内飲食による感染が疑われる方や、都内勤務者である感染者の家族で感染した方を含めると、41名(39%)名になります。
後者は都内勤務者ではありませんが、問題は属性ではなく、感染経路なので、そこまで含めて考える必要があると思っています。
しかも、私が早々にこのような趣旨の主張をしたのは、感染者がまだ28名しかいない段階で、そのうち都内勤務者が15名もいて、都内飲食による感染が疑われる方が2名いました。6割超えです。
すさまじい数だと思いました。
しかし、ここからが疑問②です。
都内勤務者が市内在住者の6割を占めていたら、まさに「当たり前」の話になります。
ここで「千葉都民」伝説の出番です。
私たちは、
「千葉市といっても、住んでいる人の職場は東京都で、時間の多くを東京都で過ごし、千葉で眠りに帰る千葉都民」
というようなフレーズを何度も聞いてきました。
その話とは直接関係のない、千葉県にあるのに「東京ディズニーランド」、「東京ドイツ村」というネーミングが、なぜかその文脈でよく出てきます。つまり、やや自虐ネタですね。
しかし、「千葉市 まち・ひと・しごと創生 人口ビジョン総合戦略」の改訂版が2018年に発刊されましたが、そこで明らかになったのは、「千葉都民」伝説は、千葉市にとっては単なる都市伝説だということです。
添付写真は、この総合戦略改訂版の32ページの図です。
そこでは以下のように書かれています。
平成27年(2015年)の千葉市民の通勤先について
通勤者のうち58。0%(237,192人)は市内通勤者、
東京都内への通勤者は21.4%(87,382人)でした。
すなわち、市内通勤者のうちの5分の1、
全人口の約97万人のうちの約9%です。
1割に満たない規模です。
ちなみに、
船橋市や市原市など県内市外への通勤が18.7%(76,323人)、
神奈川県への通勤が0.8%、埼玉県が0.5%です。
さらに言えば、その5年前の2010年と比べて、都内勤務者は3、451人の減少、市内勤務者は6,537人の増加です。
このように、6割どころか1割にも満たない都内勤務者に(28症例中)半数以上の感染者がいることは、かなり特殊な現象であることは間違いありません。
人数比だけで見ても、
都内勤務者は
千葉市全体の感染状態に比べて5.6倍の感染判明の状態ですし、
都内勤務者を除いた千葉市民に比べて11.3倍の感染判明の状態です。
(あくまでも、千葉市内での感染判明者の比率から見た数字です。
過剰な不安をあおりたくないので、あえて伝えると、千葉市から都内勤務されている方の感染判明率は、わずか約0.04%です。1万人に4人です。
なので、都内勤務であるだけで感染リスクが高いということでは到底なく、都内勤務であることプラス・ファクターYがないと説明できません。そこのYが問題で、次のテーマになりますね。)
もちろん、都内勤務者全員が都内で感染しているとは限りませんし、実際に、市内の家族から感染が疑われている都内勤務者の方もいます。
それでも、その要因はまだ特定できなくとも、都内勤務者の方に注意喚起しないのはあり得ない状態です。
第二波の対策も、この点を踏まえたいところです。
では、疑問①②に答えたところで、疑問③、つまり、じゃあどうするの?については、次回以降です。
「千葉都民」伝説の次のキーワードは、
「東京への通勤ラッシュは3密」伝説です。
(論点を先取りしますと、言いたいことは「3密とは限らない」、重要なのはどこの場面でも「行動」ということです。下記アドレスで掲載)
今回は、新型コロナウイルスの市内感染について、5月21日現在の状況(105例)をお伝えします。(追記5月21日)
また、前回紹介した以降の症例12例についても、特記事項として紹介したいと思います。この12例の判明日は5月14日以降ですので、5月以降(特にGW)の千葉市内の感染状況を反映していると推察されます。
まず、以下の全体の概要は、市のHPで公開されています。
検査実施人数2651名に対し、感染者数107名
(内訳:患者数105名、無症状病原体保有者数2名、
入院中19名、退院81名、死亡5名、ホテル療養終了2名)
亡くなった方5名は、60代1名、70代1名、80代2名、90代1名です。
ここからは、当方の集計による個人的な見解ですが、
写真は、5月13日現在の男女の年齢構成で、この時と比べて全体の傾向は、大きくは変わっていません。
あえて申し上げれば、5月21日現在で見ると、男女の人数の差はなくなってきています(男性56%と女性44%)。
そして、繰り返しになりますが、私が属する50代男性が最も多いという点は、集計当初(30症例程度)から一貫して続いています(男性全体に対して33.9%)
現状「増えたのか、減ったのか」という観点で言えば、新規感染者の発生が確実に減少しており、退院者が増えていることから、全体として減少している状況は断言できます。
ただし、減少自体は長期的には緊急事態宣言以降の行動変容によるものと予想されますが、ここ最近の極端な減少は、GWという期間限定の効果である気もします。
ですので、やはりこの人数以上に重要なのは、従前からお伝えしているように、感染経路が把握できているかどうかという「質」の問題です。なので、統計というよりも、ケースの中身の理解や、ケースをトレースする作業が重要です。
この点について、少し細かい話ですが、前回紹介以降の(判明日が5月14日以降の)12例についてケース紹介します。
(このうち2例は「無症状病原体保有者」ということで、市でも統計上の数字には含まれていませんが、ケース理解のために含めて検討します。)
この12例は、家族A(4名)、家族B(3名)、家族C(2名プラス1名)、都内勤務者D(2名)の4つのグループに分けて考えることができます。
そして、帰国者である家族Aを含むこの3家族の関係は、市長の発信によれば、家族ぐるみの交流があり、頻繁に一緒に食事をとる関係とのこと。
であれば、クラスター気味の状況でも、閉じた限定的な感染であったかと。
そして、この3家族以外には、残りは都内勤務者の2名ですので、5月14日以降に判明した全数がかなり限定的な感染と言えます。
(帰国者の濃厚接触者で、5月20日現在まだ3名ほどが未検査もしくは結果前のようですが。)
つまり、5月に入ってからは、帰国者による限定的かつ集中的な感染と、2名の都内勤務者のみで、市内で散発的かつ経路不明な感染はほぼない状態と言えます。
この帰国者関連以外の都内勤務者については、、その関係者を含めて相変わらず高い水準(感染者全体の4割弱程度)で、(4月までの極端な状態ではないにせよ)千葉市または首都圏の特徴を伺わせます。
(これもくどいですが、千葉市民を「東京都民」などと評する言葉があるにもかかわらず、直近のデータでは人口比では、都内通勤者は千葉市民全体の約9%程度しかいないことが分かっています。…にもかかわらず、4割?!です。)
また、千葉市では登校日についてかなり危惧する声もあったとのことですが、現在のところ、千葉市内では学校が感染経路になったという事例はなく、子どもの感染は家庭内に大人が持ち込むことによるものと考えられます。
(約100年前のスペイン風邪でも、第一波は子どもには感染していなかったのに、第二波では学校で大感染したこともあり、もちろん油断はできません。)
いろいろと書きましたが、最も大事なのはオーバーシュートが起きていないこと、そして何よりも「医療崩壊が起きていない」こと、感染経路がほぼたどれていること。
医療の現場では大変な想いをされており、のん気な発言に聞こえるかもしれませんが、それでも、100名以上のホテル療養が確保されているなどの冒頭の数字に助けられます。
そして、今回から「無症状病原保有体者」2名も公表されていますが、この2名のうち1名は入院が公表されていることから、無症状でも(医療上の理由なのか、保護上の理由かは不明ですが)入院できていることも安心につながります。
このように、連日は感染状況を投稿しませんが(というより、本日の千葉日報のように「県内コロナ2日連続ゼロならず」のような記事は、首をかしげたくなります。)、これからも折に触れてご紹介できればと思います。
改めて医療をはじめとする現場で従事されている関係者の皆様に感謝を申し上げます。
5月16日(土)の公明新聞6面「ひと百景」に
NPO法人ユースサポートセンター友懇塾の理事長・井内清満さんが紹介されています。
記事にあるように、非行、引きこもりなどの支援では子どもだけでなく、常に親子ひっくるめた指導にあたり、千葉の少年院や鑑別所でも圧倒的な存在感で少年指導にご尽力。
現在は、ちば南東部地域若者サポートステーションも運営、そこでの「親塾セミナー」は名物です。
井内さんというと、親子への体当たり指導というイメージですが、5年前にニュージーランドの犯罪学者の講演後に、その学者と井内さんらと居酒屋に行った際には、井内さんの単横な英会話も目撃しました。
戦争カメラマン出身で、千葉市の花火大会でも花火師として運営に携わっていただくなど、その多面的な活躍は言葉では言い尽くしきれません。
個人的にも、前職時のみならず初出馬の事務開き、そして現在に至るまでご指導をいただいている大恩ある方です。
まさに千葉にこの人ありの方で、常に、元気に、夢に向かってパワフルに進んでおられます。
本日から千葉テレ第2チャンネルで、千葉市で休校中の小中学生の在宅学習を支援する授業動画が放送開始。
ビデオで録って私も観たり、娘に感想を聞いたり。
今回もネット配信していたコンテンツが含まれていると思いますので、音声に難がある箇所はありましたが、急ピッチで準備したにも関わらず、全体的に確実に進歩。
注意する教師役がそばにいないテレビ授業だと、我が家のようにじっとしていられない児童・生徒もいるでしょうが、意外なメリットは、親と共有して学べることかもしれません。
著作権について自信がないので、画像添付なしでニュースのリンクを貼ります。
千葉市役所では、
特別定額給付金のためのマイナンバー関連の申請で区役所等が混雑している、と注意喚起しています。
マイナンバーだけでなく、行きたくなくとも区役所へ手続きに行く必要がある方もあろうかと思います。
そこで感染拡大につながらないように、以下の対応を紹介します。
①郵送手続きなどによる混雑対応
https://www.city.chiba.jp/shim…/shimin/kusei/2020korona.html
②各区役所の市民総合窓口課の呼び出し状況が、今春からYouTubeでリアルタイム配信されています。
混雑状況の目安になります。
https://www.youtube.com/watch?v=xRPAm-jg9v8