『家庭裁判所物語』
今年の忘れえぬ出会い。
写真は、各紙の書評で大変評価されている『家庭裁判所物語』(日本評論社)の著者・清永聡さん(NHK解説委員)。
本年で設立70年を迎えた家庭裁判所が、戦後の混乱期の中から、誰が、どのような想いで作り、整備していったのか。
家庭裁判所の父と言うべき裁判官・宇田川潤四郎氏、戦後初めて最高裁に採用された女性裁判官の三淵嘉子氏などの人物と関係機関の織り成す感動的なドラマで描かれています。
本書の内容には、戦後の設立期や昭和の少年法改正論議など、どうやって調べたのかと思うような貴重な歴史的事実が描かれており、資料的価値も高いと思いました。
取材を受けた宇田川家の皆様ともお会いしましたが、遺族の「すごく丁寧な取材だった」との言葉からも、著者の当事者に対するリスペクトが伝わってきます。
少年法改正の議論がなされている今だからこそ、本書のように原点を見失わない視点が肝心だと痛感します。
