批判の中に「千葉市がミニストップを規制した、圧力をかけた」という誤解が目立ちます。
この問題を理解するために必要なのは、表現の自由に関する知識や、仰々しい(それゆえ結果的に軽々しい)権力論ではありません。
千葉市における客観的事実の時間的な流れ、つまり時系列的に出来事を理解すれば良いだけのことです。その流れとは、
最もシンプルに示せば、
①桜井秀夫市議が千葉市議会で陳列対策を提案
②千葉市が29年度予算案に陳列対策事業を盛り込み、千葉市議会で可決
③ミニストップを含むコンビニ4社に断られる→千葉市は事業断念
④ミニストップが「千葉市からの働きかけをきっかけとして」独自に販売中止を決定・発表
…これだけです。
千葉市からの規制や圧力があれば、それが有効なら、③は起こりえないですよね…千葉市にとっては、④ではなく、予算措置・可決した②を最初からやってくれればいいだけのことですから。
千葉市長とミニストップの社長が一緒に並んで握手した写真が独り歩きしている印象で、純粋にそれは「絵的」な問題にしかすぎません。しかも、それはミニストップが望んだ絵で、ミニストップが千葉市政に協力的、理解があるということを象徴する、いわゆる絵面(エズラ)。
この絵面をもってして「規制、圧力」という論調もありますが、その見方は、見事にミニストップの経営戦略にハマり過ぎているとさえ言えます。
時系列から見える本質は以上です。
報道・広報などの詳細な動きを含めても、関連する事実関係は以下の動きだけです。きわめてシンプルです。
2016年
3月16日 堺市が市内ファミリーマートで陳列対策開始
3月18日 日本雑誌協会が日本書籍出版協会と連名で、堺市長あてに公開質問状
「表現の自由に抵触するのではないか」
3月31日 堺市長から「問題ない」との回答
4月 4日 日本雑誌協会が日本書籍出版協会と連名で反対声明
「成人に対する図書選択の自由を阻害する」「協定の即刻解除を」
4月19日 桜井市議が堺市役所と導入第1号店を現地視察
6月17日 千葉市議会第2回定例会で桜井市議が一般質問で陳列対策を提案
2017年
2月 当初予算案に陳列対策が盛り込まれる
3月 予算案可決
5月 千葉市でWEBアンケート実施
8月31日 千葉市報告「実施困難」「他手法検討」
9月 6日 千葉日報「表紙にカバー 市事業が難航」
10月11日 日経ビジネス「コンビニに成人雑誌は必要か」
11月21日 ミニストップと千葉市長で共同記者会見
日本雑誌協会「各法人の判断なので協会としてコメントする立場にはない。」とコメント(「危惧」もコメント)
11月23日 桜井市議がAbemaPrimeに出演して説明「千葉市は規制していない。ミニストップの主体的な経営戦略。」
ちなみに、「虚心坦懐」に時系列の詳細を眺めると、千葉市というよりも、違う側(コンビニ?協会?)の動きに様々な変化が見えて、興味深いです。
以前にもご紹介した #薬物依存 者の家族会です。
今回は私も近藤京子先生による研修を受講してみました。
自分と家族との「境界」について学びました。
#依存症 には、刑罰よりも治療が必要で、家族には、共依存から脱するための知識や仲間が必要と考えています。
家族会は自らの苦悩と戦いながら、社会を支える会になっています。
(追記)
メジャーな話題ではないのに、ツイッターへの投稿が数時間でインプレッション1000件に迫る勢いで、驚いています。
そして、笑顔の写真にも驚きの声が。
依存症の家族をもつ悩みの真っ最中の方々が、このように写真の投稿に同意されたことには、深い深い想いがあると考えています。
それは、以前の自分たちのように一人で悩み苦しんでいる家族に手を差し伸べたい、社会が理解してほしいなど様々な想いだと感じました。