参院選を目前にひかえ
全ては「反省なき民主党」のパフォーマンスから
(写真は先日の千葉駅での選挙街頭の模様)
今回の選挙で議会人として切に思うことは、「民進党(旧民主党)にお灸をすえるべきだ」ということ。(共産党は言わずもがな。)
まず、2009年〜2012年の政権を担っていた際の反省点は何だったのか?
十分な反省もないまま(あるいは国民に反省点を示さないまま)、うやむやにして再び実権を握ろうと躍起になっている時点でそもそもは論外。
今回はあろうことか共産党と組んで更に論外。
野党第一党であれば、まずは現政権に対抗する政策、国家像をばちっと示すべきだ。
それをせずして、ネガキャンのプロ集団(共産党)と同様の行動に出る。
日本の政治の進化を10年(もっとか?)遅らせる、責任放棄の野党に成り下がってしまった。
選挙戦も最終盤に来て、(マスコミ報道もそうであるように)「改憲勢力?」が3分の2を占めるかどうかが注目されている。
しかしながら、そもそも公明党は取りざたされるような改憲勢力ではないし、何らかの憲法の見直しという観点でいけば、護憲派を装う共産党以外は全て政党が改憲勢力となる。(もっとも、共産党の綱領を見れば、最も過激な改憲勢力は共産党であるが。)
本件についての根っこは、やはり昨年の平和安全法制の成立にある。憲法を度外視して強引に成立させたかのような…。そして「立憲主義に反する」と…。
平和安全法制は、その審議過程、審議時間、審議内容、そして成立した法案の内容、どれをとっても立憲主義に反するものなどではなかった。が、あのドタバタの国会中継の映像(パフォーマンス)が、何か強引な印象のみを国民に与えてしまった。議長席にダイビングしていたみっともない議員もいた。(憲法学者の多くが違憲を唱えているというのもあったが、自衛隊をも違憲とする学者が多いため、置いておく。)
そもそも、議論を呼んだ「集団的自衛権」については、(民主党政権時含め)過去の国会議論を見れば明らかな通り、自衛隊を否定する共産党、社民党以外は概ね是の方向であったはずである。岡田さん、枝野さん、野田さんも。
そういう考えであったことを隠すかのような、突然反旗をひるがえす派手なパフォーマンスによる反対運動は何事かと…、議会人として、人として全く信用ならない。しかも、今回認めた集団的自衛権はフルスペックの集団的自衛権ではなく、極々限定的な範囲のものである。民主党政権時の防衛大臣(森本さん)も、今回成立した法案を非常に高く評価しているではないか。
こうなると、彼らとまともな議論などできるわけがない。本来進めるべき議論にはまともに応じず、大衆迎合的なやり方で政権の失点稼ぎばかりを図る。パフォーマンス政治の最たるやり方。政権を取って失敗した時と全く同じであり、成長も進化もしていない。
「公明党は自民党より民主党に考え方が近いのでは?」と言われることがあるが、例え考え方が近くても、信用できない人たち(政党)とは一線を画すのが、有権者への責任である。
自民党との連立が100%とは全く思わない。注文したいことも山ほどある。ただ、連立で付き合って16年、互いの足らざる部分を補うあうんの呼吸は成熟しつつある。多数派となってもおごることなく、責任政党としての仕事に邁進していきたい。
民進党は、過去の主張を含め今一度政策を精査するとともに、信用の得られる政党を目指して少数から再スタートをきるべきだ。