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バックナンバー 2026年 5月 22日

朝霞市総務常任委員会行政視察3日目。
明石市「シティセールス・観光プロモーションの取り組み」について報告します。
 兵庫県明石市におけるシティセールスおよび観光プロモーションの取り組みについて説明を受けました。
1.明石市のシティセールスの特徴
(1)人口減少から人口増加への転換
 明石市では、1999年をピークに人口減少が続いていたが、2011年以降、「子どもを核としたまちづくり」を重点施策として掲げ、子育て支援政策を積極的に展開してきました。
 その結果、2013年以降は13年連続で人口増加を達成しており、特に25歳から39歳までの子育て世代の転入超過が顕著となっています。
 また、出生数についても全国的に減少傾向が続く中、明石市では年間2,500人以上を維持しており、合計特殊出生率も国や兵庫県平均を上回る状況が続いているとのことです。
(2)「子育てしやすいまち」を前面に打ち出した政策
 明石市では「セブンフリー」と呼ばれる独自の子育て支援施策を展開しています。
 主な内容として、
* 高校3年生までの医療費無償化
* 第2子以降の保育料無償化
* おむつ定期便事業
* 小中学校給食費無償化
* 公共施設入場料無料化
 など、妊娠前から子育て期まで切れ目のない支援を実施しています。
特に第2子以降の保育料無償化については、公立だけでなく民間保育施設も対象としているとの説明があり、非常に大胆な施策であると感じました。
 また、おむつ定期便事業では、単なる配送だけでなく、配達時の見守り機能も兼ねている点が特徴的であり、孤立防止にもつながる取り組みであると感じます。
2.情報発信・シティプロモーションの取り組み
(1)ターゲットを明確にした情報発信
 明石市のシティセールスでは、主なターゲットを「25歳から39歳の子育て世代」と明確に設定しているところに注目しました。
 その上で、
* 移住定住特設サイト
* SNS(Instagram・LINE・Facebook・X・YouTube)
* 市長動画チャンネル
* 民間広告との連携
など、多様な媒体を活用、して情報発信を行っています。
 特に移住促進サイトについては、行政的な堅いデザインではなく、スマートフォンで閲覧しやすい柔らかなデザインを採用し、実際に移住した市民の声を掲載するなど、ターゲット目線を重視した工夫がなされています。
(2)民間事業者との連携
不動産事業者や広告代理店との連携も特徴的です。
 新築マンション広告などに対して、市が保有する写真素材や子育て施策情報を提供し、民間側の広告媒体を通じて明石市の魅力発信を行っていた。
また、市内住宅展示場や不動産店舗に移住促進チラシを設置するなど、行政単独では届きにくい層へのアプローチも行われていました。
 行政だけで完結するのではなく、民間事業者と「ウィンウィン」の関係を構築しながら情報発信を行っている点が印象的です。
3.外部人材活用の効果
 今回の視察で特に印象的だったのが、広告代理店やJR西日本などからの外部人材受け入れについてです。
 明石市では、2016年頃から広告代理店出身者をシティプロモーション担当として出向いただき登用しています。
* 情報発信の分析手法
* PR戦略
* 民間企業とのネットワーク構築
* メディアとの連携
 など、行政職員だけでは得にくいノウハウを導入するということ。
私が質問した説明では、「市職員だけでは届かなかった層へ情報が届くようになった」「発信方法そのものが変わった」との話があり、外部人材活用の効果は非常に大きかったことがうかがえました。
また、単に外部人材へ依存するのではなく、広報担当職員への研修やノウハウ継承を継続して行っている点も重要であり、そこが行政としての財産になることが非常に大きいと感じました。
さらに、デザインやSNS発信に強い職員を長期配置し、専門性を高めている点も特徴的で、興味深いところです。
4.観光プロモーションと交流人口拡大
 近年の明石市では、定住人口拡大だけでなく、交流人口拡大にも重点を移しているとの説明があり、前市長のトップダウン施策から、次の段階へ進めている施策であると。
その一環として、
* 神戸マラソンコース延伸
* 明石昼網すしツアー
* 万博関連事業
* ユニバーサルツーリズム
* ふるさと大使活用
 など、多面的な観光施策を展開しているとありました。
 特に「ふるさと大使」については、著名人の知名度を活用するだけでなく、市民との交流イベントや情報発信を組み合わせることで、まちへの愛着醸成につなげています。
 また、「対話と協創のまちづくり」を掲げ、市民参加型のタウンミーティングやワークショップを継続している点も特徴的です。
5.ふるさと納税の取り組み
 ふるさと納税についても質問し説明を受けました。
返礼品数は500~600点程度で、特に大きな割合を占めているのが、P&Gの「パンパース」であるとのことです。
子育て支援都市というイメージと親和性が高く、「明石=子育て」というブランド戦略と一致した返礼品構成になっている点が非常に興味深かったです。
 また、返礼品開発やポータルサイト上でのPRについては、中間委託事業者と定期的に協議しながら進めているとのことで、ここでも「発信力」の重要性が強調されていました。
6.所感
 今回の視察を通じ、明石市のシティセールスは、単なる「情報発信」ではなく
* 子育て支援政策
* 都市ブランド戦略
* 外部人材活用
* 市民参加
* 民間連携
を総合的に組み合わせた「まちづくり戦略」であると感じました。
 特に印象的だったのは、「良い施策を行うだけではなく、それをどう伝えるか」を極めて重視していた点です。
行政は施策を実施することに注力しがちであるが、明石市では発信方法そのものを専門的に分析し、外部人材の知見を積極的に取り入れています。
 また、職員研修やノウハウ継承によって、組織として情報発信力を高めている点も大変参考になりました。
 本市においても、人口減少や地域間競争が進む中、単に施策を実施するだけでなく、「選ばれるまち」となるための発信戦略や、市民・民間との協働のあり方について、今後の施策検討に活かしていきたいと思いました。
 明石市は他市からの行政視察の依頼が多いようですが、今回受け入れていただき、感謝しております。
本日は、ご丁寧な説明をいただき大変にありがとうございました。

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