建設常任委員会視察3日目、最終日です。
熊本地震の被害と復興について、被災した自治体の生の声を聞かせていただき、朝霞市政に活かしたいと学ばせていただきました。
御船町へは、熊本地震の支援として、朝霞市も職員を認定審査等の事務作業で派遣を行わせていただいた自治体です。
熊本地震は前震と呼ばれる地震発生が4/14の21:26、最大震度7、御船町は震度5強が発生。
そして、日付をまたいで、4/15の0:3、最大震度6強、御船町は震度5強が発生。
さらに翌4/16の1:25の深夜、本震と呼ばれ最大震度7、御船町は震度6弱と連続して大きな揺れで被害が増大しました。
その中での震災対応を、時系列で説明いただきました。
前震から24時間以内の対応では、翌日4/15の8:30には罹災証明申請受付を開始。
注目したのは、4/17には山口県から職員が早々に派遣されたこと。
これができた理由は、九州と山口県は震災前から、被災自治体ごとに支援担当県を割り振る「カウンターパート方式」を基本とする「九州・山口9県災害時応援協定」を締結していたことが実際の災害時で大きく役立っています。
この職員派遣により、避難所運営に携わっていただき、御船町職員は他の対応ができた事となります。
4/20には、御船町合同災害対策会議が開催され、4/22には災害情報放送を、総務省九州総合通信局から災害FM放送機器を借用して場発信を開始しています。
4/29には、町社会福祉協議会によるボランティアセンターが開設。
当初県内のみのボランティア受付を、5/17には全国からの受入を開始しています。
5/7、避難勧告の一部を解除
5/9、避難所となっていた小中学校でしたが、この日より小中学校が再開しています。
5/23、被害認定調査、1次調査に基づく罹災証明書の発行が開始され、翌日の5/24には、町内一部の地域を除き上下水道が復旧しています。
7/29、山口県からカウンターパートの職員が完全撤退。
そして前震より4ヶ月後の8/5、公費解体が開始しています。
さらに、本震から1年以内となる10/31、全ての避難所が閉鎖。
11/26、町ボランティアセンターが閉鎖。
以上、抜粋ですが、御船町の災害対応がとても迅速に行われてきたことが良くわかります。
ただ、課題も多く
御船町では、震災前に行政防災無線の設備が無く、情報の伝達に非常に苦労したと。
山口県からの職員派遣においては、災害本部とするべく会議室がなかったこと。
さらに派遣職員の居場所となるスペースや宿泊所もなく、空いているスペースで雑魚寝状態であったと。
また発災後は、各自治体他から数々の支援物資が届いたが、それらを保管する集積施設がなく、仕分けに大変苦労したことから、防災備蓄センターを整備したと。
受援計画においても、震災前にはなく現在は計画策定済みであると。
今日の視察時間が短く限られていることもあり、事前に質問をしていた件については書面で回答をいただいているので、帰ってから確認することとします。
その中で、水道分野においての状況を紹介すると、町内の給水区域内のすべての配水系統が甚大な被害を受け、一度すべての系統で断水が発生したと。
電気や回線などが故障し、遠隔による施設の監視ができなくなってしまった。
当時運用していた装置は中央のメインフレームからしかできなかったため、装置を閲覧する1人の職員を介してでなければ、復旧作業に必要な情報を得ることができなかった。
そのため、複数同時に復旧作業を展開することが困難となり、優先順位を決め順番に作業を行うことしかできず、復旧作業の遅れを招くと同時に地域的格差が生じてしまったと。
熊本市でもありましたが、震災を経験した職員が減ってきているなか、これからの災害対応の伝承などはどのようにしているのかお聞きしました。
特に何をもって伝承しているというのはないが、以前は総合防災計画を策定してそれで終わりという面があったが、現在は毎年見直しを行い、そこへは各課も関わるので、そのような場で伝えていきたいとありました。
また防災士資格取得についても、震災後、R3年から5年にかけて、資格取得研修を町単独予算で主催実施し、100名弱の方が登録したと。
今年度からは、スキルアップも含め資格取得に補助金(全額)を支給する事業も行っているということでした。
やはり震災を経験した生の声は本当に貴重であり、ここに来なくては得られないということで、今回の行政視察を受け入れてるいただき、本当に感謝申し上げます。
説明終了後には、町役場隣に設置されている「御船町恐竜博物館」を見学させていただきました。
「恐竜の郷」と知られる御舟町。
なぜ?
昭和54年に、日本初となる肉食恐竜の化石が発見されたことによります。
当時、小学生であった少年が、お父さんといつものように化石探しをしていた時に、偶然に見つけた少年が「これは!」と思ったことから、お父さんが丁寧に発掘し専門機関で調べたところ、その2年後、肉食恐竜の歯であることがわかったと。
立派な恐竜博物館に感動しました。
さらに、今回度々投稿しています、ワンピース熊本復興応援プロジェクトのキャラクター銅像の1体が設置されており、そこへも案内いただきました。
現在はちょうど「ポケモン」とコラボし別に企画展示もれています。
ぜひこの機会に足をお運びください!
隣接する「ふれあい広場」に「ブルック」が立っています。
なぜ御船町に?
ここには九州唯一音楽専門の平成音楽大学があるため「ブルック」が設置されたようです。
昨日のルフィと2体ゲット!
さて、10体コンプリートできるのでしょうか…。
朝霞市もどこかとコラボをして賑わいを生み出すこともいいのでは…。
これで、朝霞市建設常任委員会において、2泊3日の行政視察の日程を終えました。
明日からは、ここで学んだ様々な件を、自身の中で咀嚼し朝霞市に反映できるよう努めてまいります。
改めて、今回受け入れていただきましたそれぞれの議会事務局および担当課のみなさまに感謝申し上げます。
そして、無事故で全ての日程を滞り無く進めていただいた、朝霞市議会事務局同行職員ならびに担当職員に御礼申し上げます。
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熊本地震から8年が経過。
初めて熊本に来たのは、震災後1年の5月。
7年前に熊本城に伺い、今日やっと、再び来ることができました。
当時は、熊本城の天守閣は足場で覆われていて、見る事も近寄る事もできませんでした。
写真に残せたのは、熊本市役所展望台からのものでした。
今日は、新たに設置された見学用の歩道を歩き、いち早く復旧された天守閣の一番上からまちを見下ろしました。
今回、熊本に無事到着したことを娘が知り、ワンピースの銅像を写真撮って欲しいと連絡が来ました。
恥ずかしながら、それを聞くまで、アニメのワンピースと熊本県が復興に向けてコラボしていることを初めて知りました。
「ワンピース熊本復興プロジェクト」として、ワンピースのキャラクター10人の銅像が県内あちこちに設置されていて、熊本市には、ルフィとチョッパーがいると調べて、ちょうど視察先の熊本市下水道局の隣にある、熊本県庁プロムナードに設置されているルフィに会うことが出来ました。
ちなみに、今日(5/16)の視察先の御船町には、ブルックの銅像が設置されているようなので、会えたら写真に納めます。
娘や視察同行メンバーの中にも、10体の銅像巡りをしたいとありました。
このような取組みはとても良いなと感じました。
阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、能登地震と、多くの震災を日本は経験しています。
各地に思いを馳せながら、復興はまだまだ長い道のりですが、私はずっと応援しています!
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