一般質問 子育て支援編
区民に寄り添う区立児童相談所設置準備の推進について
本年3月に目黒区で虐待を受けた5歳の女児が「おねがい、ゆるして」と書き残して亡くなったという事件が発生しました。事件発生の2カ月前まで住んでいた香川県では児童相談所が虐待を認知し、2度の一時保護を行っており、「こんな親はとんでもない」という両親に対する非難と共に、「児童相談所は何をやっていたんだ」という児童相談所の対応についても問題視する声があげられています。
しかし、この問題の根底には、この両親が児童相談所を親身になって自分たちに寄り添ってくれる相談機関とは感じておらず、まるで警察のように自分たちを取り締まる機関として受け止めてしまっている実態があることを見過ごしてはならないと私は考えます。具体的には、品川児童相談所で引き続きケアをする旨を父親に伝えた際、「近所とのかかわりもあるのに、児相の職員が訪ねてくるなんて、周りから変な目で見られるので嫌だ」と受け入れる余地がなかった点、母親は引越しをする際に転居先を頑なに言わなかった点、家庭訪問をした品川児童相談所の職員に対して、「弟はいるが、娘は出かけていていない」と面会を拒絶した点です。
今回の事例を教訓とし、もう二度とこのような悲惨な事件を起こさないためには、まずは児童相談所そのもののイメージチェンジを図る必要があると思います。例えば大分県では、子どもの泣き声がするとの通告を受けて家庭訪問したという設定で、職員がどう対応するかのノウハウを学ぶ研修が行われました。「児相です。通告があったのでお話しさせて下さい」と言って訪問する職員に対して、児童相談所勤務10年のベテラン職員が、「児相、通告という言葉は使わない。相手に心を開いてもらうことが大切です。『お母さん、ちょっといいですか?』など気を配り、言葉を使いましょう」と助言する一幕がありました。
今の児童相談所では、児相が来たというだけで、子育て失格の烙印を押されたような感覚にすらなってしまい、心を開いて相談するといった状態にはなりにくい現状です。2020年に荒川区が開設する児童相談所は、これまでの児童相談所とこれからの児童相談所の違いを示すモデルとするべきであります。下町の人情味あふれる、アットホームな雰囲気で、困っている誰もが気軽に立ち寄れる、より区民に寄り添う施設という色合いを全面に出していくべきであると考えますが、区の見解を伺います。
【区長答弁】
私は、区民に最も身近な自治体こそが、児童相談行政を担い、未来社会の守護者である子どもたちの幸せを実現できるものと考え、特別区の中で最も早い時期の児童相談所の設置に向けて準備を進めているところです。
先般、児童相談所設置に向けた基本的な方針の中でお示ししたように、区立児童相談所の設置に当たっては、これまでの取組に、子どもと家庭の状況を見極める専門的な視点と予防的対応を加えた「新しい児童相談体制」の実現を目指しております。
区では、子どもやご家庭のライフステージに応じ、保育や教育、母子保健など様々な事業を実施しております。これらの施策を活かし、困っているご家庭に対して、早い段階から切れ目ない支援を行うことで、区立児童相談所が強い法的権限をできるだけ行使しないで済む予防的支援の強化に努めていく所存です。
今後、区民の皆様にも、区立児童相談所の設置が、お子様をお持ちのご家庭へのよりきめ細かな支援を目的としていることをご理解いただけるよう、こうした区の方針について、丁寧に説明する機会を積極的に増やしていきたいと考えています。
本年三月に、都内で起きたような痛ましい事件が万が一にも起こることのないよう、区立児童相談所と地域の関係機関や協力者との連携を深め、本当に困った時に気兼ねなく相談できる環境の整備に向けて、全力を傾注してまいります。





明年4月に行われる荒川区議会議員選挙の予定候補として公明党より公認されました。3期目に挑戦します。





