利雪のまち北海道美唄市・沼田町を訪問視察
●令和元年10月31日(木)、11月1日(金)2日間 北海道美唄市(びばいし)と雨竜郡(うりゅうぐん)沼田町(ぬまたちょう)を訪問視察。初日の10月31日は、美唄市役所 経済部 経済観光課課長補佐 高橋氏のご案内で美唄ハイテクセンターで雪の利活用の取り組みについて説明頂いたのち、(株)雪屋 媚山商店の本間弘達氏(雪博士・一級建築士→新千歳空港の雪冷房の設計者)が設計し推進されています雪冷房(北海度などの積雪地において、冬に降った雪を貯蔵しておき、夏場にその冷熱を利用して冷房を行うシステム)を活用した、雪捨て場を核とした産業クラスターつくりの一環として国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構のNEDOの実証試験を行なっている美唄ホワイトデータセンター(WDC)と北海道内における雪を利用した食品の保存や加工などの研究と、商品開発、高付加価値化、ブランド化、事業化、効率的物流構築について研究している(一社)北海度スノーフード研究会が雪室(ゆきむろ)と雪乾燥施設の併用施設で食品加工を行なっている「ホワイト・ラボ」を視察させていただきました。『見方を変えれば味方になる』の発想で、市内排雪集雪場(雪捨て場)を冷熱供給基地として取り組まれております。
美唄市ハイテクセンターで(株)雪屋 媚山商店の本間弘達氏(雪博士・一級建築士→新千歳空港の雪冷房の設計者)(写真手前)から雪冷房についての取り組みをお伺いしました。
美唄ホワイトデータセンター(WDC)の外観。データセンターを冷却するのに雪を利用する(冷水循環方式)実証試験。
雪の融雪水を浸水させるために、北海道で廃棄されているホタテ貝殻を利用。
貯雪庫に比べコスト的に優位である雪山(黒くなっている部分は、断熱材として覆っているチップ材やバーク材⇒毎年3月に堆積される)。右のハウスは、小規模ホワイトデータセンター。
自然対流式(雪室)のホワイト・ラボで製造されている雪そだちブランドの干し芋(台湾では大好評)
●2日目11月1日は『輝け雪のまち沼田町』を目指している沼田町役場で「雪と共生するまちづくり」について、沼田町利雪技術開発センター主任研究員(地方自治体では唯一の雪の専門官)の伊藤勲氏より取り組みの経緯と内容、課題等について教えていただいた後、雪冷熱を導入している沼田町教育委員会・図書館、雪の科学館、雪山施設、しいたけハウスを訪問視察させていただきました。沼田町は、年間平均降雪量11m、最大積雪深180cmで平成8年に町営ライスセンター設立時に何か特色ある施設へとの思いで、これまで「やっかいもの」の雪の活用を行なったことが始まり。特に利雪に力を入れ、貯雪庫とともにコストがかからない雪山による保存(沼田式雪山センター:町の敷地内に5000t雪堆積の山を道路除排雪でまかない、バーク材で覆い保管、供給時に山崩して供給。1000円/tで販売。綺麗な雪は1㎥5000円で販売。)して、公共・民間施設11カ所に供給しています。沼田町では、利雪型農業を推進していて、生産から加工・販売、貯蔵・流通まで、雪国おならではの農業、雪国しかできないことに取り組んでいます。秋田県では、横手市、羽後町等での取り組みがなされています。今後県として、克雪とともに、雪の利活用への取り組みの検討が必要と考えます。
雪冷熱を導入している沼田町教育委員会(生涯学習総合センター、図書館等を併設)の施設に沼田式雪山センターから供給される雪による冷房が施設全館で行われている(冷水循環方式)。写真左は、説明・案内していただいた沼田町利雪技術開発センター主任研究員(地方自治体では唯一の雪の専門官)の伊藤勲氏。
雪の科学館。貯雪庫として施設内に雪を入れ、自然対流で冷却する体感型および生産加工品貯蔵施設。


