昭島市 平成24年12月 定例会(第4回)
12月3日
◆4番(赤沼泰雄議員)
おはようございます。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして順次質問させていただきます。
初めに、歳入確保の取り組みについてお伺いいたします。
内閣府が先月発表いたしました9月の景気動向指数によりますと、景気の基調判断を「足踏み」から「下方への局面変化」に下方修正し、既に景気後退局面に入った可能性が高いとの判断を示しました。また日本総研が先ごろ発表した2014年度までの日本経済見通しでは、対中摩擦の影響が収束に向かうと見られる2013年度以降は、輸出環境は徐々に回復に向かうなど、外需の持ち直しが景気を下支えする一方で、設備投資マインドの慎重化や雇用者報酬の伸び悩みなど、内需の環境は脆弱であるとの見通しであります。
実質成長率についても、2012年度後半は内需、外需の下ぶれによってプラスゼロ%台後半、2013年度は消費税率引き上げを控えた内需の押し上げによってプラス1%程度、2014年度は外需が景気を押し上げるものの、消費税率引き上げ後の反動減で内需が落ち込み、プラスゼロ%台前半の成長率となる見通しが示されております。
このように、今後財政状況が大きく好転することが見込めない状況にある一方で、地方分権改革の進展に伴い、地方自治体はみずからの判断と責任において行財政運営を行う自主自立の行財政運営が、従来にも増して求められております。そのためにも、確固たる財政基盤の確立が大変重要になっているのであります。
本年度は第五次総合基本計画の2年目であり、本年度からの5年間を計画期間とする第四次中期行財政運営計画がスタートした年でもあります。計画の継続が非常に重要となるこのときに、引き続き市長としてリーダーシップを発揮していただくことになりましたことを改めてお喜び申し上げますとともに、「元気都市 あきしま」の実現に向けた確実な市政運営に期待するものであります。
そこでお伺いいたしますが、先行き不透明な経済状況のもとで、歳入の確保に向けた取り組みをどのように進めていかれる御予定でしょうか。まずは基本的な考え方をお聞かせください。
また、第四次中期行財政運営計画には、「歳入の確保については、その根幹となる市税等の収納率の向上に向けて、公平性の視点から一層取り組みを推進する。また、限られた経営資源を活用することなど、さまざまな視点から新たな発想で歳入の確保に努めていく」とありますが、来年度以降、運営計画期間である平成29年度までの間で具体的にどのような取り組みをお考えでしょうか。
新たな発想という意味では、私もこれまでにネーミングライツ、水ビジネスへの取り組み、自販機の活用など、提案も含めてさまざまな意見を述べさせていただいてまいりましたが、残念ながら実現には至っておりません。そこで今回の提案は、そうした個々の取り組みを統括するための組織として、営業部を創設するということであります。
佐賀県武雄市では2007年4月1日に、全国の自治体で初となる営業部を創設して、現在に至っております。行政組織に佐賀のがばいばあちゃん課やいのしし課などのユニークな部署を多数設置したり、市民と行政の距離を縮めるため、市のホームページを全国で初めてフェイスブックページに完全移行したり、これまでに先駆的な取り組みを数多く実施している自治体としても有名であります。
私も数年前に会派視察で訪れたことがあります。そのときの市長の話であったか、あるいはテレビ番組で取り上げられたものか、そこの記憶は定かではありませんが、その中で、一生懸命に働いている農家の人たちが報われるようにと、市長みずからが提案をしてレモングラスというレモンの香りがするハーブの一種を特産品化し、しかもハーブそのものを販売するのではなく、付加価値をつけるためにサイダーとして売り出すことになったという話は、大変印象的でありました。
市民の皆様にとって、市が行う歳入確保の取り組みとして直接実感できるものは、受益者負担あるいは市税等の収納対策など、余りありがたくないものになりがちであります。職員の方々も大変御苦労をされながら、滞納処分等の職務に当たられていることと思います。そのような中で、信頼される市役所を実現していくためには、市みずからが営業活動を通して財源を生み出し、住民サービスに還元する、またその姿勢を市民の皆様に示していくことで、さらなる信頼が生まれてくるのではないでしょうか。同時に、職員みずからが営業努力をすることは、市民サービス向上に向けた意識改革にも通じていくと思われます。そのような観点から、営業部を創設して歳入確保のための努力をすることについてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
次に、省エネ・創エネの取り組みについてのうち、リース方式によるLED照明の導入促進についてお伺いいたします。
昨年の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、エネルギー政策の大きな転換が課題となっております。1人当たりの電力消費量で見ると、カナダ、アメリカ、韓国に続く第4位となる我が国においては、逼迫する電力事情を背景に、省エネ対策として公共施設へのLED照明の導入は積極的に検討すべき課題といえます。また、LED照明の導入は、省エネ対策と同時に、電気料金値上げによる財政負担の軽減を図ることにもつながるのであります。
しかしながら、LED照明への切り替えとなると、照明器具は高価なため、予算確保に時間がかかるという問題があります。また、導入ができたとしても、初期費用は重い負担とならざるを得ません。逼迫する電力事情と省エネ対策を推進するためには、こうした事態を打開しなければなりません。事態打開のための一つの手法として、民間資金を活用したリース方式によって公共施設へのLED照明導入を進める動きがあります。リース方式を活用することによって、新たな予算措置をすることなく、電気料金の削減相当分でリース料金を賄うことを可能とするものであります。
例えば、福岡市では節電対策のため、試行的に消防局施設、保健環境研究所など25の施設に、LED照明約2000本をリース方式で導入することになりました。リース方式でLED照明を導入した場合、リース費用を電気代等の削減額で賄うことが可能か、既存の旧型蛍光灯と同等の性能を有するのかについて、福岡市として検討を行ってきたそうであります。その結果、安価な製品でも既存の旧型蛍光灯と同等の性能を持ち、一般の庁舎ではリース費用を電気代等の削減額で賄うことができる見通しがついたために、リース方式によるLED照明導入に踏み切ったようであります。
また箱根町でも、町役場本庁舎・分庁舎と町立郷土資料館内にある大半の照明をリース方式でLED照明に交換するそうであります。約2000万円の費用は、電気料金などのコストダウンの総額とほぼ同じで、年間約62%の節電が見込まれております。
さらに大阪府では、府道にある道路照明約2万3000灯のうち、約1400灯をLED化しておりますが、11月以降に1000灯程度をリース方式で試験的に設置するとのことであります。来年度からは本格導入し、二、三年をめどにできるだけ早くLED化を達成したいとしております。
昭島市においては、本年、市民ホールの照明をLED照明に交換することとなり、既に交換も完了したようであります。そこでまずお伺いいたしますが、市民ホールのLED照明の交換について、効果をどのように評価されておりますのでしょうか、お聞かせください。
先ほど挙げました自治体以外でも、リース方式によって公共施設や道路照明などへのLED照明導入を進める自治体がふえているようでありますが、リース方式によるLED照明を進めることについて、昭島市としてはどのような認識をお持ちでしょうか。また最近では、液晶のバックライトなどに用いられ、消費電力や製品寿命もLED照明と同等でありながら約半分の価格で入手できる、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)という蛍光灯も商品化されているようです。LED照明に限らず、そうしたものも含めてリース方式による省電力タイプの照明導入を積極的に推進していくべきであると考えますが、いかがでしょうか。
最後に、屋根貸しビジネスの導入についてお伺いいたします。
あすから始まる衆議院総選挙におきましても、原子力発電を今後どのようにしていくかということが争点の一つになっております。これは単に電力分野だけの問題ではなく、社会全体で考えなければならないテーマとなっております。7月から再生可能エネルギーの固定価格全量買い取り制度がスタートしたことを機に、工場やビルなどの活用されていない屋根や屋上を太陽光発電のために貸し出す屋根貸しに関心が集まっております。屋根や屋上を借りた太陽光発電事業者は、使用料を払いながら売電利益を得ることができるというもので、貸し手側である建物所有者にとっても、未使用の空間から賃貸収入を生み出すことができるため、借り手側と貸し手側の双方にメリットがあります。
民間企業だけではなく、自治体も学校や公共施設の屋根を貸し出したり、自治体が民間施設の屋根を発電事業者に仲介したりするなど、発電への関与を強めてきております。朝日新聞の集計によれば、学校や公営住宅などの屋根を太陽光パネル設置のために貸し出す自治体は、栃木、埼玉、神奈川、長野などの8県で、屋根を借りたい企業と貸したい施設を仲介するマッチング事業を行っている自治体は、東京、群馬、神奈川、佐賀の4都県になります。特に、全国で先駆けて積極的に取り組んできた神奈川県では、既に貸し出しを決めた20の施設で売電が始まると、年間で496万円の屋根貸し料が入るそうであります。また八王子市では、市内小・中学校20校を太陽光パネルの設置場所として民間事業者に無料で貸し出すかわりに、電気の一部を学校に供給してもらい、災害時の電源にも活用するというモデル事業を始めるようであります。
太陽光パネルを設置する建物の耐震性や防水性の問題、あるいは買い取り価格が来年度に見直しされることから、今の価格適用のためには年内に計画を決めなければならないなどの課題もありますが、歳入の確保、CO2削減、電力の確保など、さまざまな観点から魅力のある取り組みと思われます。昭島市として、屋根貸しビジネス導入についてはどのようにお考えでしょうか、御所見をお伺いいたします。
私の質問は、以上です。
◎北川市長
赤沼泰雄議員の一般質問にお答えをさせていただきます。私からは、1点目の歳入確保の取り組みについて御答弁を申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁をさせていただきます。
先ほどに引き続きまして、成隣小学校の皆さんがまたお見えでございます。ぜひこの経験を生かして、人間としてもいろいろな勉強をして、末は博士か大臣かと、大きな夢、希望を持って頑張っていただくようにお願いしたいなというぐあいに思います。
それでは、お答えさせていただきます。
初めに、歳入の確保に向けた基本的な考え方についてでございます。御案内のように、我が国の景気は世界景気の減速などを背景として、当面弱い動きが続くと見込まれております。その後は、海外経済の状況が改善をするにつれ、再び景気回復に向かうことが期待をされておりますけれども、世界景気のさらなる下ぶれや金融資本市場の変動などが景気の下押しリスクとなっており、先行きは不透明感を増してきております。こうした景気の不確実性が継続する中で、今後も市税などの一般財源の落ち込みが予想され、また扶助費、医療、介護などの特別会計への繰出金などは増加の一途をたどっており、市財政を取り巻く環境は一段と厳しさを増してきております。
しかしながら、このような厳しい状況にありましても、第五次総合基本計画の将来都市像であります「元気都市 あきしま」の実現に向け、まちづくりの歩をとめるわけにはまいりません。そのためには、持続可能な自主自立の行財政運営を確立していくことが何よりも大切であります。御質問の歳入確保の取り組みは、そのための大きな柱の一つとなるものと考えております。
次に、第四次中期行財政運営計画における歳入確保の具体的な取り組みについてであります。第四次中期行財政運営計画におきましては、「入るを量りて出ずるを為す」の原点に立ち返って、創意工夫をこらした歳入の確保と徹底的な歳出の削減に努めることといたしております。
歳入の確保における具体的な取り組みといたしましては、さまざまな経営資源を活用した新たな自主財源の創出に努めることを基本といたしまして、公共施設の空間を活用した新たな広告事業の検討や、有効利用されていない普通財産や法定外公共物の売却の促進などに取り組むことといたしております。
また、御質問にもございましたネーミングライツにつきましても、現在、経済状況がこのような厳しい状況でありますが、引き続き検討いたしてまいります。
次に、営業部の創設についてであります。御質問にございました佐賀県武雄市では、企業誘致や市特産品のブランド化、特産品の流通促進など、産業振興を担当する部門として、営業部を設置をいたしております。地域の特色を生かした営業戦略で、地域の活性化を推進し、自主財源の確保を図るこうした組織であると認識をいたしております。また、営業部という印象的な命名が特色となって、外部への取り組みの周知がより図られたのではないかと考えております。
本市におきましても、産業の振興につきましては、担当部門だけでなく、庁内一丸となって産業振興計画の着実な推進を図りながら、本市のポテンシャルを最大限に生かした取り組みを進めております。こうした取り組みにより地域の活性化が図られ、歳入の確保につながるものと考えております。
また、自主財源の確保を図るためには、経営感覚の視点に立って、常に新しい発想でチャレンジすることが大切であります。そのためには、職員の意識改革が重要であり、昭島市人材育成基本方針に基づいて、意欲と能力を持った人材の育成にも力を入れておるところでございます。
いずれにいたしましても、今すぐ本市に営業部を設置するという状況にはございませんけれども、今後とも行財政改革の取り組みを進める中、経営感覚を持って地域の活性化を進め、自主財源の確保を図り、持続性のある自主自立の行財政運営を確立して、「元気都市 あきしま」の確かな実現につなげてまいりたいと考えております。
◎村野環境部長
御質問の2点目、省エネ・創エネの取り組みについてのうち、リース方式によるLED照明の導入促進につきまして御答弁申し上げます。
現在、温室効果ガス削減とともに今日的な電力危機を背景として、省エネルギー対策は極めて重要な課題であります。資源エネルギー庁が発表した業務部門全体の時間帯別夏季電力需要の機器別構成比では、電力需要全体の42%を空調設備、続いて27%が照明設備となっており、この二つで全体の電力使用料の7割を占めております。したがって、これらを省エネルギー化することで、電力使用料の大幅な削減が可能となります。特に、照明機器は比較的交換が容易であることから、LED照明の導入は省エネルギー対策として非常に有効な手段であると考えられます。
本市におけるLED照明の導入状況でございますが、本年10月に市役所市民ホールに51台のLEDダウンライト照明を導入いたしました。電気使用量につきましては、既存の照明を使用した場合、1年間、約8700キロワットアワーの電力使用量だったものが、入れ替え後のLED照明の電力使用量は約2500キロワットアワーとなり、年間6200キロワットアワー相当の電力量が削減されることになります。また、本年度より20ワットの防犯灯にLED照明を導入しており、現在まで市内で13灯の防犯灯をLEDに入れ替えをしております。さらに、25年度竣工予定の水道部東部配水場におきましては、施設の照明設備におきまして可能な限りLEDを導入する予定であります。今後とも、施設の大規模改修や新設の際など機会をとらえて、LEDの導入を進めてまいりたいと存じます。
なお、御提案いただきましたリース方式も含めた導入方法につきましては、イニシアルコストが高い反面、長寿命でランニングコストが安価であるLED照明の特徴を十分に研究するとともに、LEDと同等の消費電力の削減や製品の長寿命化が可能であり、価格はLEDに比べ安価であるといわれるCCFL照明など、次世代型照明器具の導入につきましても、その技術動向も含め、調査研究を行ってまいりたいと存じます。
次に、屋根貸しビジネスの導入についてでございますが、本年7月より再生可能エネルギー特別措置法により、太陽光発電1キロワットアワー当たり42円の固定価格にて買い取られる制度が開始されました。制度開始後、約1カ月間でこの制度の対象として認定された太陽光発電は、全国で3万件以上あるといわれ、また公共施設の屋根貸しや民間施設の屋根を電力会社に仲介する事業を10都県が開始をしている状況であります。本市といたしましても、他の自治体の動向を探るため、情報収集をしているところであります。
神奈川県における県有施設の屋根貸しの条件としては、スケールメリットを考慮し、1000平米以上の屋根を有していること、県有財産規則の一部改正を行い、目的外使用の許可の期間の特例を設け、今後20年間にわたり建物の使用を許可すること、耐震性が基準を満たしていること、などの貸す側としての一定の厳しい条件があります。また、借り手側では、発電設備の故障、劣化、日照量の減少などによるリスクをすべて事業者が負うこと、太陽光パネルの設置に伴う屋根の管理責任、20年経過後の設備の撤去と原状復帰などの条件がございます。また、事業者にとっては、システムを20年間長期にわたり安定的に事業運営ができるかどうか、さらに固定価格買い取り制度による経済性が担保されているとはいえ、EUを初めとする諸外国において、過剰なインセンティブの結果、買い取り価格の急激な下落を招いたことなどから、買い取り価格が20年間保障されるかなどの懸念材料が示されているところであります。
他市に先駆け、この事業を開始いたしました八王子市におきましても、あくまでも試行、モデル事業であり、再生可能エネルギーの普及をしていくための一つの手段として位置づけられております。今後の拡大については、学識経験者、市民、事業者を含めた検討会で十分検討していく方針であり、現段階では再生可能エネルギー導入可能性調査の段階であるとのことでございます。
本市といたしましても、エネルギーの地産地消を目指す太陽光発電を初めとする再生可能エネルギーの普及促進は重要であると認識しているところであります。その導入手法につきましては、屋根貸しビジネスの導入も含め、十分な検証が必要であり、今後とも国や他の自治体の動向を注視する中で、本市として効果的な再生可能エネルギーの導入手法を調査研究してまいりますので、御理解賜わりますようよろしくお願い申し上げます。
