昭島市 平成24年9月 定例会(第3回)
8月31日
◆4番(赤沼泰雄議員)
ただいま議長の御指名をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
初めに、市民サービスの向上について、具体的にはコンビニでの各種証明書の発行についてお伺いいたします。
高度成長期に整備された多くの公共インフラが一斉に老朽化し、ここ数年、全国でインフラ崩壊の危機が顕在化する中、持続可能なまちの形態として改めて「コンパクトシティ」が注目されております。コンパクトシティとは、住宅や学校、病院、商店街、行政機関など、暮らしに必要な機能が一定の地域内に集約されたまちのことで、私たち公明党は与党時代に、主に中心市街地の活性化や環境負荷の軽減などの観点から、まちづくり三法改正の成立をリードし、全国的な取り組みとして進めてまいりました。
従来の我が国における社会資本整備の考え方は、右肩上がりの経済成長に対応することが必須要件でありました。そこで、大都市郊外での区画整理がちゅうちょなく立案され、市街地の拡散が積極的に進められてきました。また、単純に量的拡大を図る住宅政策のもと、地域との整合性が考慮されたとは言いがたい都市計画によって、駅から離れた場所に住宅団地が虫食い的に建設されてまいりました。都市への人口集中を受け入れようと、不足していた住宅を充足させるためやむを得ない面はあったものの、そこで生活をする一人一人の暮らしの豊かさに重きを置くという発想は、どちらかといえば第二義的な位置に置かれていたようであります。
しかしながら、今後求められる都市計画は、人口増加を前提とした従来型の都市計画ではなく、人々が自然と共生し、安心とゆとりを持って暮らせるまちづくりであります。発想を転換すれば、人口減少時代は、より少ない人数で国土や社会インフラを活用する豊かさを目指す時代に入った、このように見ることができます。
コンパクトシティを具現化するために、歩いて暮らせるまちづくりを進めれば、人々の利便性が向上するだけでなく、都市の自然環境の保全や都市基盤の維持コストの抑制が可能となります。昭島市はもともと面積が小さく、高低差も少ないコンパクトシティと言えますが、交通弱者である高齢者を中心に考えますと、特に東部ルート沿いにお住まいの高齢者からは、Aバスで市役所に行けるようにしてほしいという声が多いことに象徴されるように、中学校区を一つの単位としてイメージすると、歩いて暮らせるまちづくりというにはまだまだ課題があるようであります。
そこでまずお伺いいたしますが、昭島市における市民サービスの向上について、これまでの取り組みと今後の充実についての基本的な考え方をお聞かせください。
サラリーマンのように、勤務時間中は市役所に来庁できない方々にとって、平日の昼間に市役所で行う各種手続をすることは、決して容易ではありません。これまでにもそうした方々の声をもとに、市民サービスの向上という観点から、休日の窓口開設や証明書の自動交付機の設置等について、議会や予算要望などを通じて訴えてまいりました。しかしながら、今のところ実現に至っていない状況でございます。
そのかわりというわけではありませんけれども、昭島市では電話で予約をして時間外に各種証明書を受け取る時間外交付というものが行われております。事前にいただいた資料をもとに見てみますと、時間外交付利用者数が平成22年度で994件、平成23年度も993件となっております。週5日で年間約260日開庁ということで単純計算をいたしますと、3.8、1日当たり4人弱の方々が来庁時間に間に合わず、この制度を利用されているということになります。
また、今年度からは、市税、国民健康保険税がコンビニで納付できるようになり、多くの方々から便利になったという声もお聞きしております。私自身もうっかりしていて、納付期限の日の5時半に気がついて、あわてて近くのコンビニで納付しましたが、改めてコンビニで納付できることの便利さを実感した次第であります。
コンビニといえば、現在、一部の自治体で実施されているコンビニ交付サービスがあります。住民票などの交付業務を委託する自治体が発行する住民基本台帳カードを利用すれば、セブン-イレブンの約1万4000店舗のマルチコピー機から、住民票の写しや各種証明書、戸籍などを入手することができるというものであります。2010年2月から東京都渋谷区、三鷹市及び千葉県市川市で試験的に始まりましたが、総務省の調べによりますと、本年5月7日時点で交付業務をセブン-イレブンに委託している自治体は46区市町村、本年度中の新規委託も福岡市など11市町にとどまっております。
このように普及が進まない要因としては、利用できるコンビニがセブン-イレブンに限られていることや、住基カードの普及が進んでいないことなどが挙げられます。が、このサービスに2013年春から業界2位のローソンと、同4位のサークルKサンクスも参入することになりました。これをきっかけとして、普及が進むことが予想されます。
コンビニ交付サービスは、自治体の窓口があいていない日でも、6時半から夜の11時の間、証明書を取得することができますので、現在、時間外交付を利用されている方すべてが利用される可能性もあるわけであります。また、昭島市以外にある店舗でもサービスを受けられるために、自治体にとっては住民サービスを向上させられるほか、窓口業務負担の軽減にもつながることが期待できます。また、少しこじつけのようにもなりますが、歩いて暮らせるまちづくりの下支えになることも期待できるのではないでしょうか。
そこでお伺いいたしますが、市民サービス向上の観点を中心に、コンビニ収納の利用状況と評価についてお聞かせください。昨年同時期との納付状況の比較、また収納率向上の見通しについても教えてください。
コンビニ交付サービスの導入に対する市の考えはいかがでしょうか。休日の窓口開設、自動交付機設置などと比較すると、費用面ではどのような違いがあるのか、費用対効果も含めてお聞かせください。
次に、第2回定例会に引き続き、通学路の安全確保についてお伺いいたします。
平成24年版交通安全白書によりますと、昨年1年間の交通事故死者数は4612人で、平成13年から11年連続で減少しております。減少した要因としては、基本的には道路交通環境の整備、交通安全思想の普及・徹底、安全運転の確保、車両の安全性の確保、道路交通秩序の維持、救助・救急体制等の整備など、交通安全基本計画に基づく諸対策を総合的に推進してきたことによる、としております。
その中で注目したい点は、交通事故死者数を状態別で見た場合、「歩行中」の死亡者数が最も多く、1686人ということであります。次いで多いのが、「自動車乗車中」の1442人で、両者を合わせますと全体の67.8%を占めております。2007年までは「自動車乗車中」が最多でありましたけれども、2008年以降は「歩行中」が「自動車乗車中」を上回っているのであります。本年4月23日に京都府亀岡市で発生した事故を初めとして、各地で登下校時の児童が死傷する事故が立て続けに発生しましたが、これらもやはり「歩行中」でありました。
私たち公明党は、20年前から通学路総点検を提唱し、子どもたちの命を守るために全力で取り組んできたところであります。亀岡市の事故などを受けて、本年4月26日には通学路安全対策プロジェクトチームを設置し、5月16日には文部科学大臣に対して、通学路の安全対策についての緊急提言を行いました。その結果、5月30日には文部科学省、国土交通省及び警察庁から全国に通知が発せられ、すべての公立小学校で緊急合同総点検が実施されることとなったのであります。教育委員会、学校、保護者、道路管理者及び地元警察署が連携して行った今回の緊急合同総点検は、今後の通学路の安全対策の充実に向けて大変有意義なものとなったのではないでしょうか。
そこでまずお伺いいたしますが、緊急合同総点検の実施自体に対する評価をお聞かせください。
緊急合同総点検の結果を点検のための点検に終わらせないためにも、目に見える形での諸対策の迅速かつ計画的な実施を図るべきではないかと考えます。そうした観点からしますと、今回の総点検を通して改善されることになった点はどのようなものがありますでしょうか。実施状況とともに、主な改善点や課題について教えていただきたいと思います。
また、第2回定例会でお伺いいたしました「ゾーン30」のように、一定のエリアを規制するような必要性が認められる箇所はありましたでしょうか。
今回の緊急合同総点検は、国が主導する形で実施されたものであります。しかしながら、来年度以降は今回のように国が主導して実施されるのかどうかはわかりません。昭島市においては、これまで学校ごとに毎年、通学路の安全点検が行われてきたわけでありますけれども、そのように本来、通学路の安全点検は継続的に行われていなければならないものであります。その上で、今回のようにすべての関係者が情報を共有する取り組みは大変重要であると考えます。
そこでお伺いいたしますが、今回の総点検を検証の上ということになるのかもしれませんが、今後、昭島市として合同総点検をどういう形で継続していくお考えなのでしょうか。
また、継続するということで考えますと、将来にわたって継続できる実効性のある仕組みづくり、特に今回の緊急合同総点検のように、教育委員会、学校、保護者、道路管理者及び地元警察署などが連携して行うような仕組みづくりが必要になると考えます。その一つの方法として、条例の策定などがあると思いますが、改めて通学路の安全対策に関する条例等がないかどうか、例規集を調べてみました。しかし、昭島市安全・安心まちづくり条例や昭島市交通安全対策連絡協議会運営要綱はあるものの、通学路の安全対策そのものがうたわれている条例等は見当たりませんでした。
そこでお伺いいたします。すべての関係機関が連携して継続的に通学路の安全対策を推進するための条例等を策定することについては、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞かせください。
私の質問は以上です。
◎北川市長
赤沼泰雄議員の一般質問につきましては、私から1点目の市民サービスの向上についての基本的な考え方について御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げます。
地方行政の分野におきまして、地方分権が進む中で、さまざまな権限が市町村に委譲され、市の裁量する事務も年ごとに拡充をしております。このような状況下におけます市政運営におきましては、常に市民との協働による、時代に即応した市民サービスの展開が求められているところであります。
さて、本市を取り巻く財政環境は、歴史的な円高などさまざまな内外の経済情勢によりまして一段と厳しさを増してきており、引き続き先行き不透明な社会経済状況が続くことが予想されております。しかしながら、市民と行政が共通の目標として掲げました「個性と魅力にあふれた元気都市 あきしま」のまちづくりを一歩たりとも停滞をさせるわけにはまいりません。これまでにも私は、市民サービスの維持向上、自主自立の財政運営を図るために、組織の健全化や事務事業の見直しなどの行財政改革を喫緊かつ最重要の課題として位置づけ、他市に先駆けまして平成6年度から本格的に行財政の健全化に取り組み、事務事業の見直しや民間への委託化等によりまして、350名を超える職員の減員を行ってまいりました。この間の効果といたしましては、平成6年からの累積で試算をいたしますと、205億円を上回るものとなっており、この額は市民サービスの維持向上に使われております。
市民サービスの向上のために、本年度から新たに開始をする取り組みといたしましては、市民の健康を守るために実施をする大腸がん検診事業や、納税者の利便性の向上を図るための市税のコンビニ納付などがございますが、これらの取り組みも少なからずとも市民サービスの向上につながっているものと認識をいたしております。
市では、今後も引き続き市民サービスを第一として、市民の視点に立って考え、最小の経費で最大の効果を上げるべく、市職員のさらなる育成に努めるとともに、コスト意識と経営感覚を持った効率的・効果的な市民本位の行財政運営になお一層努めてまいりたいと存じます。
◎水野市民部長
御質問の1点目、コンビニでの各種証明書の発行についてのうち、個別の質問について御答弁申し上げます。
初めに、市税のコンビニエンスストアでの収納、いわゆるコンビニ収納についてであります。本事業は、納税者の利便性の向上や納期内納付の促進などを目的として、本年5月1日から開始しております。納付ができる店舗は系列数で15社あり、対象税目は市民税、固定資産税、軽自動車税及び国民健康保険税の4税目となっております。
次に、制度を開始した5月から7月末までの3カ月間の利用状況であります。4税目の合計は、納付件数が約2万8000件、税額が約4億5000万円となっており、調定件数からの割合は約7.7%、調定税額からの割合は約3.6%となっております。
次に、本事業の評価であります。特に軽自動車税の納付割合が、件数、税額ともに40%以上と高い利用状況であり、また税目全体の利用件数も当初の予定を大きく上回っていることから、事業導入の効果があったものと考えております。軽自動車税以外のその他の税目につきましては、第1期または第2期の納期限は到来しておりますが、第3期以降の納期もあることから、今後の納付状況を踏まえ検証してまいります。
次に、昨年同時期との納付状況の比較についてであります。初めに、7月末の市税の現年分の納付状況の比較でありますが、平成23年度が37.5%、平成24年度が37.2%と、0.3%の減となっております。次に、7月末の国民健康保険税の現年分の納付状況の比較でありますが、平成23年度が10.3%、平成24年度が10.2%と、0.1%の減となっております。
次に、収納率向上の見通しについてであります。まだ、制度導入から3カ月を経過した段階でありますので、今後の納付状況を注視してまいりますが、利用件数が当初の予想を上回っていることなどから考えますと、コンビニ収納は収納率向上に一定の効果が期待できるものと考えております。市では、新たな納付方法であるコンビニ収納とともに、既存の納付方法である口座振替納付など、多様な納付方法を提供することにより、納税者の利便性の向上、納期内納付の促進、さらには収納率の向上につながるよう、周知・啓発に努めてまいります。
次に、コンビニエンスストアにおける各種証明書の交付、いわゆるコンビニ交付についてであります。この事業は、総務省が住民の利便性向上に向けて平成22年2月より開始した事業で、利用者が住民基本台帳カードを使用して、コンビニエンスストア内のマルチコピー機を操作することにより、住民票の写しや印鑑登録証明書を取得することができるものであります。事業の対象となるコンビニエンスストアは、現在は1社でありますが、平成25年度からは3社が参入する予定と伺っております。
コンビニ交付を導入している自治体は、本年の8月1日現在において全国で56団体、このうち多摩地区では三鷹市、町田市、小金井市の3市となっております。この3市における住民票の写し及び印鑑登録証明書の総発行枚数に占めるコンビニ交付による発行枚数の割合は1%前後となっており、各市とも今後利用率をいかに向上させるかが課題となっているとのことであります。
初めに、休日の窓口開設及び自動交付機設置にかかる費用と、コンビニ交付導入にかかる費用との比較についてであります。休日の窓口開設にかかる費用は、本庁を毎週土曜日と日曜日の2日間開庁し、1日当たり職員9名を配置した場合、年間で約5500万円、自動交付機設置にかかる費用は、本庁など市内4カ所に設置した場合、導入初年度に約7100万円、次年度以降に約1500万円必要であると試算しております。また、コンビニ交付導入にかかる費用は、導入初年度に約3700万円、次年度以降に約1700万円必要であると試算しております。
次に、導入に向けた市の考え方についてであります。コンビニ交付事業は、居住する区市町村の区域を超えて、どこでも証明書を受け取ることができるなど、より一層の効果的な行政サービスが可能となるものと認識しておりますが、導入時及び導入後のシステム等の維持管理に多額の費用を要し、また導入している市の利用率の低さなどを考え合わせますと、コンビニ交付を直ちに導入することは難しい状況にございます。今後も、国の補助金の動向などを見きわめ、費用対効果の面からコンビニ交付の導入について検討してまいります。
◎細谷学校教育部長
御質問の2点目、通学路の安全確保について御答弁申し上げます。
初めに、通学路の緊急合同点検に対する評価でございますが、今回の緊急合同点検につきましては、小学校15校について各学校及び保護者から通学路の危険箇所のリストを挙げていただき、その中から学校、保護者、地元警察署の昭島警察署、道路管理者の市管理課、北多摩北部建設事務所、そして教育委員会が合同で、対策の必要な箇所を抽出し、検討いたしました。各小学校からは、合計で93件の危険箇所が挙げられ、学校ごとに関係機関合同で、実際に現地に赴き確認をいたしました。子どもたちの通学路の安全につきましては、学校、保護者を含め関係機関が皆で見守っていかなければならないものでありますが、今回の合同点検によって、危険箇所についての共通認識が関係機関の間でできましたことは、今後対応策を考えていく上で大変に意義のあるものだと考えております。
次に、点検によって改善される点や明らかになった課題でありますが、今回の合同点検で確認された主な課題は、ハード面では横断歩道や交通標識、信号機の設置の検討、外側線やカラー舗装、またはガードパイプ等による車道と歩道の分離などでありました。また、ソフト面では、通学路の変更の検討、学校による安全教育の徹底、PTA等による通学時のバリケードの設置などがございました。
次に、具体的な対応でありますが、早期に対応できるものとして、カーブミラーの設置、ミラー角度の調整、ミラーにかかる樹木の剪定、注意喚起のための標示板の設置などにつきましては、既に施行を開始いたしました。今後は、歩行者用信号の点灯時間の調整や新たな設置、横断歩道の設置などを要望するとともに、ガードパイプ等による車道と歩道の分離やカラー舗装等について順次実施していただくよう、関係機関と調整してまいりたいと存じます。
次に、「ゾーン30」などのエリアを規制する必要性のある箇所はあったのかとのことでございますが、今回の総点検では箇所別に点検を実施した結果、大きなエリアとしての問題提起はありませんでした。
次に、今後合同点検を継続していく考えはとのことでございますが、教育委員会といたしましては、合同の安全点検は有効かつ必要であると認識しておりますことから、今回の合同点検の実施状況を踏まえ、学校、保護者、関係機関と調整をしてまいりたいと考えております。
次に、安全対策を推進する条例等を制定したらどうかとのことでございますが、安全対策を推進するに当たって、条例という形で規定することが適切かどうか、今後他の自治体などを参考に研究をしてまいりたいと存じます。
