昭島市 平成23年6月 定例会(第2回)
6月15日
◆4番(赤沼泰雄議員)
おはようございます。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
初めに、15%の節電対策についてお伺いいたします。
東日本大震災の影響によりまして、東京・東北電力の供給力が低下したことで、電力需要がピークを迎える夏場の電力使用が大きな問題になっております。被災した火力発電所の復旧や揚水発電の活用などによって、東京電力で5380万キロワット、東北電力では1370万キロワットをことしの夏の供給力として確保したものの、各地で猛暑日が相次いだ昨年夏のピーク時を想定すると、東京電力では10.3%、東北電力で7.4%の需要を抑制しなければならなくなりました。政府はこの事態に対処するために、5月13日、東京電力、東北電力管内におけることしの夏の節電目標として、大企業など契約電力が500キロワット以上の大口需要家、中小企業など500キロワット未満の小口需要家、そして家庭の各部門で、それぞれ15%の電力使用のカットを目指す夏の電力需給対策を決定いたしました。
特に、大口需要家に対しては、電気事業法第27条に基づいた電力使用制限を実施することから、故意による使用制限違反の場合には、1時間当たり100万円以下の罰金の対象にもなるそうであります。一方、小口需要家に対しては、巡回節電指導や出張説明会を実施しながら、事業形態に合わせた自主的な節電計画を策定するか、業種に応じた節電行動計画の標準フォーマットを活用して節電を進めることとしております。さらに家庭では、節電の具体例と削減効果を示した節電対策メニューを新聞やインターネットなどで周知を図りながら、15%カットを目指す、このようにしているわけでございます。
そうした国の方針を受けまして、サマータイムを導入した企業、あるいはその賛否は別としてもスーパークールビズのみならず、ウルトラクールビズまで飛び出し、各企業や自治体などでさまざまに取り組む様子が日替わりのようにマスコミで取り上げられているわけでございます。
東京電力管内の電力消費量の約3割を占める東京都では、現下の危機への対応はもとより、今後のさらなる状況変化にも対応すべく、事業規模では3000億円の5つの柱から成る「東京都緊急対策2011」を発表いたしました。
柱の1つである電力危機突破のための東京都の緊急対策では、大口需要家に対する「節電重点10対策」の作成を初め、中小企業への支援、家庭における創エネルギー機器の導入促進への緊急支援のほか、約3000人の東京都認定節電アドバイザーが、今月中旬からということですので、そろそろ始まっているんでしょうか、約100万世帯を対象とした戸別訪問による節電対策のアドバイスや、各種講座、イベントなどで効果的な節電方法をアドバイスするとしております。
さて、それでは昭島市ではどのような取り組みをお考えでしょうか。契約電力が500キロワット以上の対象施設となる本庁舎と清掃センターの2施設を初めとする市内の公共施設、また事業所、家庭へのアプローチはどのように取り組まれる予定でしょうか。また、イベントも含めた節電アドバイザーの活用など、具体的に教えていただきたいと思います。
それと、緑のカーテンなど手軽に取り組めるものもあると思いますが、そうしたことも含めて、どのような取り組みをお考えでしょうか、お聞かせください。
節電は需要を抑制するための取り組みであるのに対して、供給面、すなわち電力の確保への取り組みも大変重要になってくるわけでございます。
3カ月が経過した現在もいまだ収束が見えない今回の福島第1原発の事故によって、日本もエネルギー政策の見直しを迫られておりますし、既存の原子力発電所を2022年までに全廃することを決めたドイツを初めとして、スイスやイタリアなど世界各国で原子力発電の見直しの動きが広がってきております。
4月にアメリカのシンクタンク「ワールドウオッチ研究所」がまとめた世界の原子力産業に関する報告書によりますと、2010年の世界の発電容量において、初めて風力や太陽光などの再生可能エネルギーが原発を逆転した、こうしたことが載っておりました。この報告書では、福島第1原発事故の影響で廃炉となる原発が多くなり、新設も大幅にはふえず、再生可能エネルギーとの差は今後さらに開く、このような指摘をしているわけでございます。
一方で、これまで最も発電コストが安いと言われてきた原子力発電でありますけれども、最近では、プルサーマルや高速増殖炉などの原子炉は、それ自体の建設維持費用よりも安全対策費用への投資が高コスト化しておりました。そこに今回の事故で安全対策費や補償費などの面から、原発のコストはさらに上昇するとの見方が出ております。
それとは反対に、アメリカのノースカロライナ州における研究事例では、2010年を境にして太陽光発電が原子力発電のコストを下回っているという結果が示されているように、以前は高コストで効率が悪いと見られていた自然エネルギー、特に太陽光発電でありますけれども、これはソーラー技術や送電システムなどの改革によって低コスト化に成功しているということであります。
これまでは地球温暖化防止の観点から、低炭素社会実現の要請が高まってきたわけでありますけれども、今回の事故をきっかけとして、エネルギーの確保という観点からも、低炭素社会の実現に向けて加速度を増していかなければならなくなったのではないでしょうか。
昭島市の総合基本計画では、地球温暖化対策の推進の政策指標として、市内施設における太陽光発電能力を平成27年度までに70キロワット、平成32年度までには200キロワットとの目標値を掲げておりますけれども、計画の前倒し、あるいはさらなる拡充ということも視野に入れながら取り組む必要が出てくるのではないでしょうか。
これまでにも一般質問などで取り上げてまいりましたけれども、避難所としての防災力の向上を図るという観点からも、小・中学校への設置については最大限に可能性を見出しながら取り組むべきであると考えます。そうした学校や既存の公共施設などだけでは設置場所が確保できない、そのようなことであれば、病院や保育園、幼稚園、さらには自治会の集会所、会館などの準公共的な施設も含めて考えるべきではないでしょうか。
さらには、家庭への設置に対する補助制度の拡充など、いわゆる創エネルギー機器の導入促進についても、昭島市として、今後の見通しも含めて御所見をお聞かせください。
次に、災害に強い昭島のまちづくりについてお伺いいたします。
現時点で、阪神・淡路大震災で亡くなられた方々の約2.4倍にも上る方々が亡くなられた今回の大震災の中にあって、「釜石の奇跡」をなし遂げた群馬大学・大学院の片田敏孝教授については、昨日同僚の稲垣議員が詳しく取り上げていただきましたので、私は、特に強く心に残った部分についてのみ引用させていただきます。
日本の防災に欠けているのは、自分の命を守ることに対して主体性をなくしていることだ。自分の命であるにもかかわらず、行政に任せきりになっている。想定が甘過ぎたから想定を見直そうという意見があるが、想定を高めることは行政への依存レベルを高め、住民が主体性を欠く方向に作用する。相手は自然で、行政が住民の命を完全に守り切ることは無理だ。国民も自分の命は自分で守るという当たり前のことをしっかりと認識すべきだ。このような御指摘でございます。実践に裏打ちされた大変説得力のある指摘でもあり、また同時に、災害発生時に当たっては、第一に自助が大変重要であるということを改めて考えさせられる指摘であります。
その上で、共助・公助が重要となるわけでありますけれども、今回の大震災を機に注目を集めている公助の一つにBCP、いわゆる事業継続計画があります。2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件において、一部企業がBCPを事前に策定していたために速やかに事業を再開できたことを受け、予防対策、応急・復旧対策とあわせて、BCPの重要性が認識されたのであります。その後、世界的に広まったと言われているこのBCPでありますけれども、日本国内においては、2005年以降、内閣府を中心にして各種ガイドラインが整備されたことで認知度が高まってきております。
BCPとは、地震のような大規模な災害やテロといった不測の事態が発生しても、企業や行政機関が重要な事業を継続できるよう、あらかじめ立てておく計画のことであります。一般的な防災対策と異なる点は、事業の継続に重点を置いているということであります。企業においては、経営を存続させる観点から取り組まれているようでありますけれども、地方自治体においては、地域住民の生命、生活、財産の保護を初め、行政サービスの維持、例えば保健や福祉への対応、緊急時、被災時における道路、水道等の復旧、整備などといった観点から、BCP策定の取り組みが広がっているのであります。
総務省では昨年11月に、地方自治情報管理概要の中で、情報システムに関するBCPの策定状況を公表いたしました。都道府県・市区町村単位の調査結果から、策定していない市区町村のうち、策定予定はないとする市区町村が1095団体、66%にも及ぶことが明らかになったわけであります。昭島市においては、幸い本年度にこの業務継続計画を策定する予定と伺っておりますけれども、関係者の記憶が鮮明な今のうちに、今回の大震災における昭島市での対応の状況、あるいは問題点などを明確にしながら、策定に取り組んでいただきたいと思います。
そこでお伺いいたしますが、業務継続計画(BCP)策定の進ちょく状況についてお聞かせください。特に、今回の大震災で、大槌町では町長を初め4分の1の職員の方々が亡くなる、あるいは行方不明になるなど、自治体として意思決定がままならないという、まさしく想定外の状況が起こっております。また、津波で役場が壊滅状態となった岩手県陸前高田市、大槌町、宮城県南三陸町と女川町の4つの市町では、住民基本台帳のデータは津波により喪失したことも報じられておりました。いずれも数カ月以内にバックアップしたデータが残っていたということでありますけれども、そうした事態も想定しながら、この昭島市のBCPを策定すべきであると考えます。市の御所見をお伺いいたします。
次に、備蓄倉庫の扱いについてお伺いいたします。
市内の小・中学校には簡易備蓄倉庫が設置されております。防災対策用備蓄倉庫などがありますけれども、災害発生時に学校の先生や自治会の会長、あるいは役員の方々など、だれがわかっていて、どのように対応するようになっているのでしょうか。市の職員も人事で人がかわりますし、自治会や学校の先生もかわります。いつ、だれが、何を、どのように行動するのか、備蓄品の運用が周知徹底されていなければ、結局は宝の持ち腐れとなりかねません。
また、ハザードマップや地域防災計画に示されているとおり、水害を想定した場合には、洪水時に浸水の可能性があるため避難所として使用できない避難所が、広域避難所から2次避難所まで見てみますと、12カ所あります。またそのうちの7カ所には簡易備蓄倉庫が、さらに1カ所には防災対策用備蓄倉庫も浸水の可能性がある地域に設置されているわけであります。
そうした問題も含めて、災害時に実効性があるよう、日ごろの準備や訓練などを今まで以上に工夫しながら実施していくべきであると考えますが、市の御所見をお伺いいたします。
私の質問は、以上です。
◎北川市長
おはようございます。本日、4日目となりました。これまでの皆様方の御協力に感謝を申し上げたいと存じます。梅雨の合間、けさは自転車で来ました。野水堀の沿道のアジサイの花も見ごろというような状況になっております。
それでは、赤沼泰雄議員の一般質問にお答えをさせていただきます。
私からは2点目の災害に強い昭島のまちづくりについてのうち、業務継続計画(ビジネス・コンティニュエーション・プラン)の策定について御答弁を申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げます。
本市では、平成19年3月に地域防災計画を改定し、安全・安心の確保から自助・共助・公助を基本とし、さまざまな機会をとらえ、防災に対する施策を展開してきているところでございます。御質問の災害時における業務継続計画につきましては、国において平成22年4月に、「地震発災時における地方公共団体の業務継続の手引」を策定し、基本的な考え方が示されたところであります。また東京都におきましては、平成20年11月に、東京都事業継続計画としての「地震編」を策定し、さらに平成22年1月には、「区市町村事業継続計画ガイドライン(地震編)」が策定されたところであります。言うまでもございませんが、多摩直下型地震が発生した場合、市民の生命や生活の保護、都市機能の維持を図ることは公助を担当する市の責務であり、災害時における市の業務を円滑に遂行するための事前対策である業務継続計画の策定は不可欠であると考えております。
こうしたことから、昨年度からは防災課に新たに担当主査を配置し、職員の参集訓練を実施し、職員の参集状況のデータをとるなどし、本年度を目途に災害時業務計画を担保する計画と位置づけて、国及び東京都のガイドライン等を参考にして業務継続計画の作業を進めているところでございます。御質問にもございました岩手県大槌町、南三陸町、陸前高田市の事例などを挙げられておりましたけれども、それらも含めまして、放射能等の対応など、不測の事態が発生したことによる新たな想定マニュアルの整備が必要となってきております。年度内作業の完了も厳しい状況にあるとは聞いておりますけれども、市民の皆様方の安全・安心の確保からも、鋭意努力するように指示をいたしたところであります。
さらに、平成24年度からは地域防災計画の見直しを進めていくように指示をいたしたところでありますけれども、中・長期的な見直しについては、国、東京都と連動して進めていかなければなりませんので、現在におきましては、平成25年度以降になる予定でございます。しかし、当面は図上訓練等を通じて業務継続の体制整備の検証をし、課題把握と適宜の見直しにより、持続可能な業務継続体制の整備の充実に努めてまいります。
◎石川総務部長
2点目の災害に強い昭島のまちづくりについてのうち、備蓄倉庫の取り扱いについてでございますが、市では、市内5カ所に備蓄倉庫を設け、食料、生活必需品の備蓄に努めるとともに、市内24校の学校避難所には簡易備蓄倉庫を設置し、非常食や救助道具などを備蓄しているところでございます。学校避難所につきましては、夜間・休日の執務時間外の災害を想定し、学校避難所の近隣の自治会長さんに体育館、備蓄倉庫のかぎを預けるとともに、同じく近隣に居住する市職員2名を初動班2として任命し、震度5強の地震が発生した場合、決められた学校に参集し、必要があれば体育館、備蓄倉庫を開放し、避難所を開設することとなっております。毎年6月には、かぎを保管する自治会長さんと初動班2の職員との顔合わせを含めて避難所運営、開設等の会議を行うこととなっておりますことから、再度周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
また、以前には昭島市防災行動マニュアルとしての小冊子を配布したことがございますが、御質問の自主防災組織内における備えや、各家庭における地震の備え、さらには日ごろから地震の際の正しい心構えを身につけておく小冊子を平成24年度中に作成に向けて検討するとともに、あわせて各自治会での計画づくりも支援してまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
また、水害を想定した場合の避難所への対応について御指摘がございましたが、総合防災訓練や自治会ごとの防災訓練等で機会あるごとに周知を図り、さらには市民等に対して新たな防災マップを平成24年度中に策定し、それに伴って、より一層の周知啓発を図ってまいりたいと考えております。
◎村野環境部長
御質問の1点目、15%の節電対策につきまして御答弁申し上げます。
初めに、市内における具体的な取り組みにつきましては、4月に発表されました国の電力需給対策の骨格案を受け、公共施設への節電対策と市域全体への節電対策の検討を進めてきたところであります。市施設における電気事業法第27条の使用制限に該当する施設は、市役所本庁舎と清掃センターの2カ所であり、既に法律の規制に基づいた節電対策の準備を進めているところでございます。また、その他の市施設におきましても、15%の電力削減を目標として、既に4月より順次日常的な節電対策に加え、蛍光管の間引きや照明の半消灯、夏の暑さに備えたグリーンカーテンの育成など、市民サービスの低下につながらないよう最大限配慮した節電対策に取り組んでおります。
また、御家庭への節電対策の呼びかけでございますが、既に広報あきしま6月1日号及びホームページにおきまして、家庭での節電10カ条を掲載し、節電の協力をお願いいたしました。また、省エネファミリーへのさらなる節電への呼びかけを直接行っていく予定であります。
次に、東京都認定節電アドバイザー制度でございますが、この制度は、東京都の研修を受講した統括団体の職員に都認定の家庭の節電アドバイザー登録書を交付し、担当エリアで各家庭への節電に関するアドバイスを6月中旬より行うものであります。東京都及び昭島市はこの制度の紹介をホームページで行います。現在、本市では既に14名のアドバイザーが登録されており、戸別訪問で行う点検・修理などの業務にあわせ、節電のアドバイスを行うとともに、市民の要望に応じて戸別訪問やイベントを通じ、節電方法や削減効果などを無料でアドバイスいたします。
市内事業者に対する節電講座でございますが、環境配慮事業者ネットワークを通じて、節電対策を中心とした省エネルギー研修会を、東京都地球温暖化防止活動推進センターから講師を招き開催の予定となっております。また市民向けには、グリーンカーテン講習会を4月30日に開催いたしました。今後は節電アドバイザーの活動の支援をしてまいりたいと思います。
次に、緑のカーテン事業でございますが、市民向け講習会を開催したところでございますが、5月30日から市役所市民ロビーにおきまして、ゴーヤの種を配布し、6月10日までに1000袋の種を配布いたしました。また、公共施設のグリーンカーテンの推進も図ってまいります。現在、市立会館など約20施設でグリーンカーテンを育成する予定であります。
次に、2番目の太陽光発電など創エネルギー機器の導入促進についてでございますが、本市では平成21年度より、住宅用新エネルギー機器等普及促進補助事業として、太陽光発電システムなどの導入に補助金を交付してまいりました。特に、太陽光発電システムにつきましては、国や都の補助制度も後押しとなり、現在まで多くの方が利用されております。市におきましては、平成23年度は太陽光発電システム等の太陽エネルギー部分の予算額を前年度より増額し、398万円計上し、6月1日より受け付けを開始しております。なお、東京都におきましても、平成22年度で打ち切りました太陽エネルギー補助を、「東京緊急対策2011」におきまして、創エネルギー機器の導入促進対策として緊急支援を決定したところであります。今後とも国、都の動向を注視してまいりたいと存じます。
公共施設への太陽光発電システム等の導入につきましては、第五次総合基本計画におきまして、目標を平成32年で200キロワットとしております。現在まだ保健福祉センター及び環境コミュニケーションセンターで、合わせて30キロワットの太陽光発電システムが導入されているのみですが、今後、目標値を達成できるよう努めてまいりたいと存じます。
また、その他の施設への太陽光発電の普及促進でございますが、国は再生可能エネルギーの普及の方針を示しました。東京都においては、5月27日に発表された「電力対策緊急プログラム」において、太陽光発電等を今後2年間で計20万キロワット以上の創エネルギーを実現するとの方針を打ち出しております。今後これらをどのように具体化していくのか、その動向を確認してまいりたいと存じますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
