昭島市 平成22年12月 定例会(第4回)
12月02日
◆4番(赤沼泰雄議員)
こんにちは。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
最初の質問は、持続可能な社会づくりについて、家族と地域のきずなを強めることについてお伺いいたします。
「連合すれば栄え、分断すれば滅びる」、これは韓民族独立の父といわれる安昌浩氏の言葉であります。そうした視点に立って質問させていただきます。
さて、大阪で起きました育児放棄で幼児2人が餓死するという大変痛ましいニュースはまだ記憶に新しいところでありますが、家族間や地域のきずなの希薄化を浮き彫りにした事件でありました。現在は、そうした耳をふさぎたくなるような事件が連日のように報道されるようになっております。一昔か二昔かは別にしても、明らかに以前では考えられなかったような世の中になってきているのではないでしょうか。もちろん、その原因や解決法を明確にお示しすることはできませんが、ある一つの興味深いデータがあります。
家庭部門でのエネルギー消費量の推移を見てみますと、1985年から2005年の20年間でほぼ倍増しております。その主な原因として、パソコンも含めた家電製品の普及など、生活様式の変化もありますが、見逃すことのできない要因として核家族化、中でも単独世帯、あるいは2人世帯の増加にあるとの分析があります。例えば、同時期の人口増加率の比較を見てもわずか4.2%しかふえていないのに対して、総世帯数の比較では30%も増加しております。つまり、人口がふえなくても世帯数がふえることで、確実にエネルギー消費量がふえてしまうというものであります。言い換えれば、かつての大家族の暮らしの方がエネルギー消費量が少なくて済んだということであり、それは同時にお金がかからない社会であったということが言えるのではないでしょうか。
エネルギー消費量だけでなく、保育園や学童クラブの待機児童の問題はどうでしょうか。両親が働いていたとしても、おじいちゃん、おばあちゃんがいれば、仕事から帰ってくるまで安心して子どもの面倒を見てもらうことができます。ましてや、子どもの教育、健全育成という観点からいえば、「子どもを1人育てるには村じゅうの人が必要」というアフリカのことわざがあるように、家族だけでなく地域全体で子育てにかかわることが重要であります。
また、それ以外でも、児童虐待や独居老人の孤独死の問題はどうでしょうか。人間関係や地域社会の希薄化、離婚や家族の崩壊の問題はどうでしょうか。大家族によってすべてが解決するほど単純な問題ではありませんが、大家族がふえることで、少なくとも今よりも状況は改善されることが期待できるのではないでしょうか。
しかしながら、かくいう私も両親と同居はしておりませんし、以前のような大家族の暮らしに戻ることは大変な困難を伴うことは想像にかたくありません。
家族や地域の単位を細かくすればするほど、子育てや高齢者に優しい社会が求められてまいります。結果として、社会全体としての財政的負担が大きくならざるを得ないという現実もあることから、どちらもバランスよく取り組んでいく中に、持続可能な社会が築かれていくことになるのではないでしょうか。
そのような観点に立って、家族や地域を分断させない、家族や地域のきずなを強くするための対策を講じていくべきと考えますが、その点についはどのような認識をお持ちなのか、御所見をお伺いいたします。
1960年代の若い女性が結婚相手の条件として使っていた「家付き、カー付き、ばば抜き」との言葉に象徴されるように、そのころから核家族化が顕著になっていったようであります。が、その流れは現在も余り変わっていないように思われます。
一方、あるハウスメーカーの調査によるデータでは、二世帯住宅での同居の理由として、「親の老後を考えて」「家事・育児等で協力し合える」「親・子・孫の三世代で楽しく暮らしたい」、これが三大理由となっておりますけれども、子ども世帯の回答で1994年には第4位であった「家事・育児協力」が、その後の10年間で第2位まで上昇してきております。また、親世帯の回答では、「自分たちの老後を考えて」の減少が著しく第3位に後退し、「親・子・孫の三世代で楽しく」が第1位となっております。
このような調査結果からは、大家族を志向する素地が見えてまいります。であるならば、水が高いところから低いところへ流れるように、大家族で暮らした場合のメリットを大きくして、強力な選択肢の一つとなるような仕組みづくりが重要になってまいります。
具体的には、例えば二世帯住宅など三世代が同居する世帯に対する優遇税制なども一つの方法になるかと思います。昭島市単独では、選択肢の一つになるほどのメリットを出すことは難しいかもしれませんが、国を動かすきっかけづくりにはなるかもしれません。その点についてはどのようなお考えでしょうか。
核家族世帯やひとり暮らし世帯の増加はまた同時に、高齢者・障害者世帯への声かけや見守り、地震や水害などの災害時における要援護者対策等の課題ともなっております。地震や災害などが地域のコミュニティの形成に大きく影響することは、阪神大震災以降に改めてクローズアップされてまいりました。しかし、喉もとを過ぎればではありませんが、長い年月とともに、被災経験者の減少や新住民の増加など、構成員の変化とともに地域のつながりが弱まってしまう可能性は、昔もこれからも変わらないと思います。
日本人の美徳をあらわす言葉として、ワンガリ・マータイさんは「もったいない」を有名にしましたけれども、私が好きな言葉は「お互いさま」という言葉であります。家族も含めて、地域においても相手を尊重する心、相手を思いやる想像力の欠如が、さまざまな問題を引き起こしているように思われてなりません。
しかし一方で、我が地域を愛し、その歴史をとどめ後世に伝えていこうと、自治会を初めとする地域活動や、お囃子やみこしなどの文化活動などに取り組まれる方々も大勢おられます。かつて教育委員会が発行した「昭島の歴史」という本を開いてみますと、1811年、文化8年に起こった多摩川の大洪水によって、家屋はもちろん田畑や地域のよりどころとなる寺社さえも失い、旧築地村は完全に河原となってしまいました。そこで、高台にある現在の土地へ村ごと移転したという史実が記されております。天災とはいえ、すべてを失ったことに対する喪失感や無力感、絶望感は想像を絶するものがあったに違いありません。しかも、その中から希望を見出し、生き抜いていくために、まさしくマイナスからのスタートを切り、生活を再建してこられた先人の方々の勇気とたくましさ、そして不屈の精神力に思わず襟を正さずにはいられません。
本の記述によれば、そのとき流失した村は築地村と上川原村、田中村の3つの村の名前が挙げられておりますが、その一つである築地自治会では、来年が文化8年の大洪水から数えて200年目に当たることから、その歴史をとどめるための行事なども予定しているようであります。地形からすれば、その東に位置した福島村や郷地村、あるいは西に位置した宮沢村や大神村、拝島村なども同様の被害に遭われていたことと思われます。実際に、私が住んでいる福島自治会内に代々住まわれている方々からも、同様の話を伺っております。
いずれにしても、温故知新、歴史をひもとくことで、忘れられていたものが光彩を放つこともあります。共通の歴史を持つ地域、あるいは全市的に広げられるようであれば、なおすばらしいこととは思いますが、昭島市としても自治会と相談をしながら、まちづくり、地域のきずなづくりのために、この機会を生かしてみてはいかがでしょうか。
次に、子育て支援の充実ということで、特に学童クラブの拡充についてお伺いいたしますが、今回、学童クラブの条例が提案される予定もありますので、その部分には触れないようにしたいと思います。
核家族世帯の増加とともに、女性の社会進出や社会経済状況の影響などもあり、少子化の時代と言われながら、保育園と同様学童クラブへの需要はふえ続けているようであります。特に学童クラブについては、これまでにも定員の弾力的な運用や定員枠の拡大、さらには待機児童居場所づくり事業を経て第二学童クラブを整備するなど、昭島市としても待機児童の解消を中心に積極的に取り組んできていただいております。また、地域の方々の御協力もいただきながら、放課後子ども教室を市内各校で実施することなども含めまして、子どもたちの放課後の多様な居場所の確保に取り組んでいただいております。そうした子育て環境の整備に対する御理解と御努力に、保護者の一人としても改めて感謝申し上げるものであります。
そのように、学童クラブの待機児童対策は進んできているものの、待機児童ゼロという目標にはなかなか届かない現状もあります。例えば、お隣の日野市や府中市のように、入園を希望するすべての児童を受け入れるという方式をとっている自治体もあるようですが、昭島市を初め多くの自治体は、東京都の基準にのっとった形で運営されてきております。
一方で、政府は先月15日、現在は児童福祉法に基づく市町村の努力義務となっている学童保育の設置を法的整備義務に格上げすることや、対象学年を6年生までに拡充する、利用時間延長なども含めたサービスの拡充を検討するという内容の素案を公表いたしました。この素案どおりに事が運べば、現在抱えている課題をほぼ解決できることになるのかもしれませんが、これまでの政権運営を見ていると、余り期待することはできないようにも思われます。
いずれにしましても、これまでにも公明党昭島市議団として予算要望や議会の中でも継続して訴えさせていただいてきた問題であります。改めてお伺いいたしますが、学童クラブの待機児童解消とともに、時間延長については今後どのように取り組まれる御予定でしょうか。ぜひとも前向きな御答弁をお願いいたします。
最後に、Aバスの拡充ということで、利便性の向上と路線の見直しについてお伺いいたします。
『現代用語の基礎知識』によりますと、「コミュニティバスは路線バスと乗り合いタクシーの間を埋める小型バスで、バス不便地域を運行する新乗り合いバスの総称」と記載されております。このようなコミニュティバスが十数年前から全国の市町村において急速に広まってまいりました。その背景としては、既存の路線バス撤退に伴う公共交通の確保、交通弱者である高齢者・障害者の移動手段の確保などが考えられます。
昭島市におきましても、平成13年12月にAバスの運行を開始してから丸9年を迎えたわけでありますが、年間100万円を超える車両修繕費など、維持管理費も含めたAバスの運行補助金としては、平成21年度の決算ベースで3600万円となっております。そのように大変負担も大きくなっている現状を考えると、利便性と効率性をこれまで以上に意識しながら取り組むべきであると考えますが、今後どのような方向を目指しながら見直しをされていく予定でしょうか。
地方自治体が主体となって行うコミニュティバスの一般的な特徴としては、路線バスと比較してバス停が細かく設置されているという点が利点として挙げられます。しかし、それは同時に欠点としても指摘されております。バス停の数がふえればふえるほど、1周当たりにかかる時間が長くなり、利用者にとっても大変不便な乗り物となるからであります。Aバスもルートの設定に当たっての基本的な考え方としては、鉄道の駅から1キロメートル以上、または民間バス路線の停留所から300メートル以上離れている、いわゆる公共交通不便地域の解消という観点とともに、バス停の設定に当たっては、導入地区の皆様の御理解を得ながら決定してきたという経緯があります。全国的に見ても、コミュニティバスによって路線バスの悪循環が解消されている地域はほとんどなく、95%以上のコミュニティバスが赤字運行となっていると言われております。
このような背景のもとで、利用者の利便性を高め、運行にかかるコストを低くするためのさまざまな工夫が自治体ごとに行われてきております。例えば、これまでにも会派内の先輩方も触れられておりましたが、コミュニティタクシー、あるいは利用者のニーズにあわせた乗り合い型交通であるオンデマンド交通などであります。
10月には、会派で佐賀県武雄市の「みんなのバス」事業を見てまいりました。来年度からの本格的運行を目指しての実験運行中であり、具体的な評価はこれからになりますが、内容としては、寄贈された10人乗りのワゴン車2台を、交通不便地域に午前・午後の各4回、約16キロの道のりを45分から50分かけて回り、病院や商業地域に立ち寄るというものであります。寄贈された車両代を除きますと、運行にかかわる経費としては、人件費、燃料費、保険料、そのほかを含めまして、ワゴン車2台を700万円で運営する予定となっております。
そのように、新たな試みがさまざまな形で行われております。従来のAバスの運行を基本としながらも、ルートの見直しの際にはそうした新しい交通を取り入れながら、利便性と効率性の向上を図るべきではないでしょうか。特に、Aバスにおいては、既存の3ルートの中で1周に要する時間が30分以内に設定されているものはありません。以前にも、他市の実態を取り上げさせていただきましたが、1時間に2本、つまり30分に1本以上の運行であれば、利便性は飛躍的に向上いたします。利便性の向上はすなわち乗客数の増加と直結いたします。
Aバス路線の見直しといっても、既に運行している地域をなくすことは難しいと思われますので、Aバスと新しい交通の組み合わせなど、まずは試験的に導入してその効果を検証することも有効ではないでしょうか。ぜひ、そうした観点に立ってルートの見直しを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。
私の質問は以上であります。
◎北川市長
赤沼泰雄議員の一般質問にお答えをいたします。私からは2点目の子育て支援の充実についてのうち基本的部分について御答弁申し上げ、他の御質問につきましてはそれぞれ担当部長より御答弁申し上げます。
近年、家族の形態、親の就業状況等、個人のライフスタイルは実に多様化しております。また、若者が雇用など将来の生活に不安を抱き、結婚や出産に関して消極的になり、さらには子育て世代においては子育てを楽しむのではなく、悩みと感じ苦労しているといった現実がございます。子どもは社会の希望であり、次の時代を担う子どもの安全・安心な環境づくり、保護者の多様な需要に対応した子育て支援サービスの充実は未来への投資であり、経済の活性化につながるものと考えます。その支援策といたしましては、こども手当など現金給付、保育サービスなどの現物給付と、この2つを車の両輪としてバライスよく組み合わせて、子育てを応援する必要があると考えております。
このような状況を踏まえました中で、本市におきましては、保育園の待機児童、また学童クラブの待機児童対策を、重要かつ喫緊の課題としてとらえて対応してまいりました。学童クラブの待機児童対策としましては、待機児童が恒常的に多かった学校区に第二学童クラブを整備して、一定の解消を図ってまいりました。しかしながら、社会経済状況の回復が見込まれない現状では、女性の就業率はさらに高まることが見込まれ、保育園や学童クラブの需要は引き続き高い状況が続くと認識をいたしております。
今後も、本市におきましては、国や東京都の施策と連携をする中で、保育園整備等の現物給付の充実と、児童の安全・安心な居場所を提供し、ワーク・ライフ・バランスの推進を図る環境整備に努め、次の時代を担う子どもの健全育成に努めてまいりたいと存じます。
また、国に対しましては、こども手当の財源については地方負担がないよう、全国市長会を通じて強く要望しているところでございます。
◎下田子ども家庭部長
御質問の2点目、子育て支援の充実について御答弁申し上げます。
学童クラブ事業は、保護者が日中就労等により家庭にだれもいない小学校低学年の児童に対し、放課後に適切な遊びや生活の場を提供し、その健全な育成を図る事業でございます。現在、市内に19施設ございまして、定員940人で実施しております。
学童クラブの拡充につきましては、これまで増改築による定員数の増、待機児童の恒常的に多かった学校区に2つ目の学童クラブ4カ所を整備するなどして、できる限りの待機児童の解消を図ってまいりました。しかしながら、長引く景気の低迷や女性の社会進出、保護者の就労形態の多様化などにより、待機児童の解消には至っていない現状にあります。この対応策として、恒常的に待機児童の多かった光華小学校区において、近隣の既存の施設を改修する中で、2つ目の学童クラブを整備し、待機児童の解消を図ってまいります。また、ここ数年、待機児童が10人前後で推移している中神小学校区におきましても、学校等との協議を図る中で、2つ目の学童クラブについて検討してまいります。
また、現在東京都は、午後7時までの開所と公設民営、もしくは民設民営を条件とする都型学童クラブ計画により、開所時間の延長及び定員増計画を進めておりますが、本市としましても、早期に都型学童クラブへの転換を図り、開所時間の延長及び一人でも多くの学童が入所できるように努めてまいりたいと考えております。
今後も申請状況を見きわめながら、重要かつ喫緊の課題として、放課後児童の安全・安心な居場所を提供できるよう、引き続き努めてまいりたいと存じます。
◎神山市民部長
御質問の1点目、持続可能な社会についてのうち、家族、地域のきずなを深めることにつきまして御答弁申し上げます。
少子高齢化や生活様式の多様化の進行に伴い、家族のあり方や地域でのかかわり方も変化しつつあります。核家族化などにより共働き世帯が増加し、安心して子どもを生み育てることができる環境づくりが求められております。また、高齢者世帯においても単身世帯などが増加しており、家族や地域からの支援が求められております。こうした子育て支援や高齢者への支援などについては、いずれも社会全体として多額な経費を必要とするもので、今や少子高齢化の進行は、税や社会保障費の増大をもたらし、社会経済や地域の持続可能性を揺るがしかねないものにもなっております。
初めに、お金のかからない社会への転換について、行政としてどうとらえるかについてでありますが、御質問にもありましたが、かつての日本の典型的な家族は、二世代や三世代が一緒に暮らすという世帯が多く、老夫婦は孫の守りを引き受け、若夫婦は家事や育児に憂いを残すことなくともに働くなど、それぞれの役割が定められておりました。また、時には近所の方の手をかりるなど、家族同士のつき合いも当たり前のように行われておりました。少子化が進んでいる現在、昔のよき大家族に戻るには多くの課題がありますが、大家族化は家族のあるべき姿を問い直し、失われつつある家族のきずなを取り戻すヒントを与えるもので、ひいては社会的な負担のあり方など、お金のかからない社会の大切さをも認識させるものと考えております。
いずれにいたしましても、市民一人一人が自分らしい生活様式を選択する中で、家族のきずなを深め、持続可能な社会を築いていくことができるよう、行政としても対応していかなければならないものと認識をしております。
次に、大家族に対する優遇税制についてでありますが、国においては以前、少子化対策の一環として、大家族優遇税制が検討された経過があります。諸外国の一部では、世帯課税が導入され、家族の数が多くなるほど所得税負担が緩和されておりますが、我が国では課税方式が個人課税となっていることなどから、実現には至っておりません。大家族に対する優遇税制については、社会的な負担のあり方などを踏まえますと、今後国民的な論議が必要かと考えます。
次に、地域のきずなにつきましては、多摩川の洪水による築地村の移住から来年で200年が経過する中で、その史実を現代にどのように残していくかという御質問をいただきました。歴史をさかのぼりますと、当時の築地村の集落は、現在の多摩大橋付近を中心に形成されており、幾たびか多摩川の洪水やはんらんに見舞われております。特に、西暦1811年、文化8年の多摩川の大洪水では、築地村全体が流失されたと記されております。この多摩川のはんらんにより、築地村の住民は洪水被害を避けるため、現在の玉川町の十二神社付近や中神町などの高台地区に移住したとされております。この災禍から数えて来年は200年が経過する中で、現在地元自治会を中心に築地村の移住200年を迎える行事が計画されていると伺っております。
また、多摩川の大洪水はその後も繰り返し、今から150年前の西暦1859年、安政6年にも、多摩川の大洪水により中神村の家屋や田畑が流失し、大きな被害を与えております。その後、中神村の集落も洪水のおそれのない高台の林地区、現在の玉川町、朝日町に移住してきたと伺っております。一昨年の平成20年5月には、林地区入植150年を記念しての行事が開催され、記念誌も制作されております。
各地区ともに、移住した江戸時代から明治、大正、昭和、平成へと時代が変わる中で、先人たちが地域のきずなを保ち、互いに協力、助け合いながら地域を支えてきた史実を次の時代に伝承するとともに、各地区のこうした行事等につきましても、昭島新時代のまちづくりを進めていくための礎になるとの視点から、必要な支援をしてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解をお願いいたします。
◎宗川都市整備部長
御質問の3点目、Aバスの充実について御答弁申し上げます。
Aバスの現状でございますが、交通不便地域の解消を図るとともに、買い物や通院など外出の足として、だれもが御利用いただける優しいバスとすることを目的として、平成13年12月に東と西ルートの運行が開始され、平成20年5月から北ルートの運行も始まりました。御質問にもありましたが、北ルートについては導入に当たり検討委員会を設置し、さまざまな御意見を反映しながらルート等の設定を行った結果、1回循環するのに2時間ほどかかってしまうといった導入の経過もございます。平成21年度の利用者数ですが、3ルートの合計で14万5741人、1日平均では約400人の方の御利用があり、市民の皆様の貴重な交通手段として定着していると考えております。
Aバスの運行に当たり、運行事業者に対し補助金として、平成21年度で3600万円を計上しておりますが、運行収支では損金が出ており、運行事業者から補助金の増額要請が出ております。また、東西ルートのバス2台は走行距離が39万キロメートルを超えて買い替えの時期を迎えており、現下の大変厳しい財政状況を勘案いたしますと、重い負担となっていることも事実であります。
今後の方針ですが、当面、現況の3ルートを維持し、特に後発である北ルートについては、利用者数の増に向け、市民の皆様への周知等に努めてまいります。
次に、Aバスのルート見直しの際に、利便性や効率性の向上を図るため、コミュニティタクシーやオンデマンド型交通システム等を導入し、Aバスと組み合わせてはどうかとの御提言ですが、オンデマンド型交通システムはワゴン車や乗用車を使って利用者の玄関先から指定場所までドア・ツー・ドアで送り届けるサービスであります。この方式は、きめ細かな対応ができる半面、利用者のニーズにあわせ車両を効率的に動かすための仕組みや受付け、送迎指示などのシステムが必要であり、エリアが限定されるなどの課題もあると伺っております。
オンデマンド型交通システムは、本年1月に福岡県八女市で運用が始まり、コミュニティタクシーにつきましてはワンボックス車両1台による定時定路線運行として小平市で導入されておりますが、これらの事業は導入されてからまだ日が浅く、実施している自治体も限られておりますので、今後他の自治体の状況など調査研究してまいりたいと考えております。
Aバスの運行ルートの見直し等につきましては、市民の皆様からさまざまな御意見、御要望もございます。したがいまして、今後関係機関と協議調整を図りながら、一定の時期には見直しの検討を行ってまいりたいと思いますので、御理解をお願い申し上げます。
