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昭島市 平成22年9月 定例会(第3回)

8月31日

◆4番(赤沼泰雄議員)

おはようございます。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 
初めに、環境行政の充実についてのうち、環境配慮契約に関する取り組みについてお伺いいたします。
 残暑という言葉では生易し過ぎるほど、うだるような暑い日が続いております。夜の10時過ぎにもかかわらず、この原稿を書いている最中に、窓の外ではアブラゼミが鳴き始めました。消防庁によりますと、5月31日から8月22日までの間に熱中症で救急搬送された人の数は4万1020人で、搬送直後に死亡した方は過去最悪の145人となりました。消防庁は、「統計をとり始めた平成20年以降では最悪のペースで推移している。残暑が厳しいと見られ、引き続き警戒してほしい」と呼びかけております。また、日本に限らずロシアでは1日の平均気温が平年に比べると9度から10度も高い状態が続き、40度を超える歴史的な猛暑となっておりますし、アメリカ東部やヨーロッパ南部でも記録的な猛暑となるなど、世界規模での高温に見舞われております。
 夏は、1年のうちで気候変動、地球温暖化という問題を最も切実に考えさせられる季節ではないでしょうか。地球温暖化対策は、国民全員が当事者であり、できることはすべてやるとの思いで、あらゆる対策に取り組むことが求められております。
 そのうちの一つに、環境配慮契約法があります。政府調達の温暖化対策ともいえる環境配慮契約法は、2007年に成立しております。同法では、国みずからが物品やサービスを購入する際に、価格だけではなく温室効果ガスの排出削減効果も考慮して契約を結ぶよう義務づけております。具体的には、電気や公用車の購入、省エネルギー改修、庁舎の設計などの契約が対象となり、自民、公明、民主が共同提案したものでございます。
 それまでの制度では、最低価格で入札した業者と契約をしていたため、環境配慮の点で必ずしも的確ではなかったり、あるいは阻害要因となってしまう場合がありました。つまり、契約金額は安くても環境性能が悪い製品であった場合、長い目で見ると余分にコストがかかってしまうというケースもあったようです。
 そこで、環境配慮契約法では、価格だけで判断するのではなく、購入後にかかる燃料費など温室効果ガスによる環境への負荷も評価した上で、契約の相手方を決めるものであります。公明党としても、地球温暖化対策の強化・拡充という観点から、党の重点政策に掲げて、署名運動や首相への要望など、その実現に向けて積極的に取り組んでまいりました。
 しかしながら、本年6月発表の環境省の調査によりますと、地方自治体において環境配慮契約法の内容を知っていると回答した割合は、全体の3割にとどまっております。その第11条には、地方公共団体及び地方独立行政法人が温室効果ガス等の排出削減に配慮する契約方針を作成することを定めておりますが、努力義務であるためか、平成21年度において契約方針を既に策定している、そのように回答した割合は全体のわずか1.9%にすぎませんでした。
 また、都道府県、政令市では、72.4%の団体が契約方針を策定する方向で進めているのに対し、市区の79.6%と町村の86.7%では、「現時点では環境配慮契約に取り組むかどうかわからない」と回答していることも、調査によって明らかになっております。実効ある環境施策の推進のためには、今後特に市区町村を中心とした環境配慮契約のさらなる普及と取り組みの推進が望まれております。
 そこでお伺いいたしますが、昭島市のこれまでの取り組みについて改めてお伺いいたします。現時点では、環境配慮契約に取り組むかどうかわからないと回答している市区町村が8割強ということでありますが、持続可能な循環型社会の形成という観点からも、積極的に取り組むべきと考えます。昭島市としては、環境配慮契約についてどのような認識をお持ちでしょうか。また、契約方針の策定についてはどのようにお考えでしょうか。御所見をお伺いいたします。
 
次に、生態系保全に関する取り組みについてお伺いいたします。
 ことしは国連が定めた「国際生物多様性の年」であり、10月には約190カ国の代表が参加して、名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催されます。COP10では、「締約国は現在の生物多様性の損失速度を2010年までに顕著に減少させる」とした2010年目標の総括のほか、生物多様性を脅かす問題について議論が交わされることになっております。
 生物は、地域特有の地形や気候などの生活環境下で、互いに影響を及ぼし合いながら、長い進化の過程で独自の生態系を築いてまいりました。生態系はその地域にある生物間のつながりや複雑性から成っておりますが、そうした絶妙なバランスのもとで維持されていることを、生物多様性と呼んでおります。
 生物多様性がもたらす恵みは、国連のミレニアム生態系評価で、1つには生物が生存する環境を形成する維持的サービス、2つには汚染や気候変動、災害などの影響を抑える調節的サービス、3つとして食料や木材、医薬品など衣食住に関する供給的サービス、そして自然がもたらす地域独自の伝統や文化などを提供する文化的サービス、この4つに分類されております。つまり、衣食住から文化に至るまで、生物多様性を保全することは、そのまま人間生活を守ることになるわけであります。
 そのように、人類の生存にとって重要な生物多様性が急激に損失しております。約6500万年前には1000年に1種という損失の速度でありましたが、現在では1年で4万種が絶滅しているそうです。我が国でも環境省のレッドリストによれば、3155種に絶滅のおそれがあります。生物多様性の絶滅は、まさに目前に迫っているわけであります。
 生物多様性の損失が進む背景には、4つの危機があると言われております。まず第1には、人間活動や開発による危機です。沿岸域の埋め立てなど土地利用の変化や、生物種の商業利用などによる生物多様性の損失であります。一方、第2としては、人間活動の縮小による危機であります。林業の衰退や耕作放棄地の増加などによる生物多様性の損失であります。第3は、人間により持ち込まれたものによる危機で、アライグマやブラックバスなどの外来種が国内に持ち込まれた結果、我が国の生態系が脅かされております。第4は、地球温暖化による危機です。地球の平均気温は上昇傾向にあり、気温の変化に敏感な生物種は絶滅の危機にさらされております。
 特に、さまざまな目的で生物が輸入される日本は、野生生物の輸入大国と言われております。財務省の貿易統計では、2004年に輸入された生きている動物の数は6億4749万326と記載されております。しかも、この数の中には届け出義務のない一部の昆虫類や魚類などは含まれておりません。例えば、主にペットとして年間70万頭が日本に輸入されているカメも、一体どのような種類が輸入され、国内に入った後はどこに行くのかなど、膨大な生き物たちの行方は知るすべがないばかりか、これらの生物が野外に逃げ出した場合、各地の自然にどのような影響を及ぼすのか、また人や野生生物に被害を及ぼす病原菌や寄生虫などを持っていないかなども詳しくわかっていない状態にあります。
 特に、在来の生物や自然に悪影響を及ぼす侵略的外来種によって起こる問題はさまざまで、マスコミなどでもたびたび取り上げられておりますが、もともとそこに生息していた動植物を駆逐したり、近縁の種との間で交配することで雑種が生まれる交雑、あるいは遺伝子が汚染されるおそれもあります。さらに交雑は、種としての純血と病気などに対する抗体を失わせるおそれもあるなど、無視できない問題であります。
 そこで、国では2004年に外来種の規制を定めた初の国内法である特定外来生物法を、2008年5月には先進国で初めて多様な生物を守り自然と共生する社会の実現を目指す生物多様性基本法を成立させました。このように、現在は生物多様性の保全を優先とした人間活動の再構築が求められております。
 そこでお伺いいたしますが、生物多様性の保全、生態系の保全という観点から、昭島市としてこれまでどのように取り組まれておりますでしょうか。生物全体ということになりますと大変広範囲になりますので、今回は魚類に絞った形で結構です。外来種の駆除という観点や、周知啓発の促進という意味からも、多摩川で外来種を対象とした釣り大会を実施してみてはいかがでしょうか。環境に関する施策というと、どちらかというと地味で目立たず、辛抱強く長い期間にわたってというようなイメージがぬぐえません。しかし、釣りというレジャーを楽しみながら外来種の駆逐ができるのであれば、単に多くの参加者が見込めるだけではなく、事業を無理なく継続することが期待できます。また、行政だけで実施するのではなく、漁業協同組合など関係団体などを巻き込めば、ある程度の規模で実施することも可能であります。参加者も市内だけではなく広く周辺市に募ることで話題性も広がるのではないでしょうか。工夫次第でどのようにでも発展させることができるのではないかと思われますけれども、個人的には昭島市から発信したものが多摩川全域に広がることを夢見ております。まずは、前向きな答弁を期待するものであります。
 
最後に、特定公共物等ということで、水路・赤道・畦畔等の境界確定の進ちょく状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。
 地方分権一括法が施行されたことにより、平成15年4月から河川法に基づく河川以外の用地や水路、また道路法で規定されている道路以外の財産、いわゆる赤道や畦畔等が、自治事務として一体的な管理をすることになってから7年がたっております。それまでは、そうした財産の管理は、国の財産ではあっても都道府県が国にかわって管理をする。しかしながら、日常的な管理については市町村が管理をするという二極構造になっておりましたので、市民の方々は昭島市と東京都それぞれに必要な手続の要請に行かなければならない状況になっておりました。それが、用途廃止や払い下げ、あるいは占用許可などの一連の業務が直接市で行えるようになり、市民サービスの向上が図られたといえると思います。また、財産の払い下げについても、それまでは国の財産ですから、払い下げた際の収入は国に行っておりましたが、現在は市が受け取るようになっております。その意味からも、市民サービスの向上につながっていることと思います。
 しかしながら、その一方で、残念ながら市民の方から不法占有の御指摘を受けることもあります。これまでにも本会議の場や委員会などでの質疑から、プロジェクトチームをつくって取り組むなど、この問題に対しては昭島市としても大変御努力をされていることは承知しているつもりであります。
 そこで、私からはシンプルに質問させていただきます。平成15年度から平成22年8月現在の払い下げ件数と面積、金額について、また未処分の件数など、これまでの取り組みの成果について教えてください。昭島市の行政財産といっても、見方をかえれば市民の財産でもあります。歳入の確保で大変御苦労されている現状にあって、有効活用という点からしても、これまで以上に積極的な取り組みが求められているのではないでしょうか。今後の取り組みについて、特に推進していく上での課題としてはどのような問題があるのでしょうか。
 
私の質問は以上であります。

◎北川市長

赤沼泰雄議員の一般質問にお答えをいたします。私からは、1点目の環境行政の充実についてのうち環境配慮契約に関する取り組みについて御答弁申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げます。
 環境配慮契約に関する取り組みについてでございますが、本市のこれまでの取り組み状況といたしましては、平成16年度から環境物品等を推進・普及させるグリーン購入法に伴う庁内の調達物品等のガイドラインを策定し、その購入促進を図ってきております。また、契約段階におけます特記事項には、物品納入時などにおけます事業者に対するディーゼル車の排出基準適合車使用の義務づけを行い、さらには環境負荷の少ない天然ガス使用の冷暖房設備や自動車購入など、環境配慮の観点から種々取り組んできておるところでございます。
 こうした中で、平成19年11月に、御質問にもございました、一定の競争を確保しつつ価格に加えまして環境性能を含めて総合的に評価し、最善の環境性能を有する製品やサービスを提供する事業者と契約する仕組みとして、環境配慮契約法が施行されました。グリーン購入法と環境配慮契約法との大きな違いは、グリーン購入法での対象品目は、現在19分野で256品目となっており、環境配慮契約法では電力購入、自動車の購入及び賃貸借、船舶の調達、建物の省エネ改修に伴う省エネ量を保証するESCO事業、建築設計の5つの契約類型となっております。
 この法律は、国の機関や独立行政法人等は、契約方針に基づいた環境配慮契約に取り組むこととなっておりますけれども、地方公共団体におきましては、御案内のように努力義務となっていることも承知をいたしております。しかし、この環境配慮契約につきましても、環境と経済が好循環するためには、環境保全の技術や知恵が経済的にも報われる、新しい経済社会の構築を目指していくことが重要であるものと認識をいたしております。
 平成22年6月に発表されました、環境省が昨年度実施した地方公共団体の環境配慮契約取り組み実態調査結果を見てみますと、契約方針の策定は79.6%の区市町村が「現時点では環境配慮契約に取り組むかどうかわからない」との回答となっておりました。このことは、環境配慮契約を実施していく上で、公共機関が率先して環境負荷の低減の必要性や公共部門の買い支えによります環境配慮型市場への転換、さらにはトータルコストを勘案した効率的な予算の活用など、これらを実践していく上で多くの課題が含まれているものと考えております。
 いずれにいたしましても、環境配慮契約は経済社会全体を環境配慮型へ変えていく可能性を有するものであることからも、他自治体の動向を踏まえ、関係部課との連携を図りながら研究をいたしてまいりたいと存じますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。

◎三村環境部長

環境行政の充実についてのうち、生態系保全に関する取り組みにつきましてお答えをいたします。
 御質問にもありましたように、ことしは「生物多様性」が1年を代表するキーワードになるのではと思っております。市域を流れる多摩川やその河川敷は、多様な動植物が生息する本市における代表的な空間であります。その水質は以前に比べ比較的良好に維持され、多摩川水系の淡水魚の生息状況は、近年好転傾向にあります。比較的水質汚染に強い魚種として、中流域ではウグイ、モツゴなどがふえている状況がございます。一方で、外来種の侵入が影響を及ぼしており、国内の他地域から人為的に輸入された国内外来種としてはムギツク、オヤニラミなどが、また国外から輸入された国外外来種もコクチバス、オオクチバスなどがあり、在来種への食害が懸念されており、多摩川の生態系保全のための対策が求められております。
 そのような状況の中、昨年10月には秋川漁協がアユなどに被害を与え生態系を乱すコクチバスの捕獲を昭和堰下流で実施しており、今後も効果的な駆除方法を検討するようであります。また、多摩川漁協でも、ブラックバスを釣った場合は処分するよう、釣り人に要請しております。
 本市における生態系保全に関連する多摩川での取り組みといたしましては、本市も事務局として参加しております「あきしま水辺の楽校」がございます。水辺の楽校の事業では、魚釣り入門や魚捕り大会が年二、三回行われ、捕獲した魚などを教材として、親子で多摩川の生物について学べる機会を提供しております。去る8月22日に行われました魚捕り大会におきましても、国内外来種としてオヤニラミが、国外外来種としてのコクチバスが捕獲されており、2時間程度の魚捕りでも外来種が確認できる状況でありました。
 そのほかの事例では、東京都下水道局多摩川上流水再生センターにある水族館で、多摩川で見られる魚を大きな水槽で展示しております。本市の庁舎におきましても、1階正面入り口に水槽を設置し、水辺の楽校運営協議会の協力により、多摩川の魚を展示しております。
 また、現在策定中のみどりと水の基本計画でも、新たに生物多様性に関する施策を追加し、内容についても検討中であります。
 御提案いただきました外来種駆除を目的とする魚釣り大会につきましては、多摩川の生態系を外来種から保全する一つの取り組みとしては意義あるものと考えます。水辺の楽校運営協議会や漁協、さらには国土交通省京浜河川事務所などとも協議する中で、実施の可能性について検討してまいりたいと考えますので、よろしくお願いいたします。

◎宗川都市整備部長

御質問の2点目、特定公共物等の取り組みの水路・赤道・畦畔等の境界確定の進ちょく状況と今後の取り組みにつきまして御答弁申し上げます。
 地方分権一括法により、平成15年4月1日に国から譲与された赤道・水路等の件数は、法定公共物が2485件、法定外公共物が1424件で、合計3909件となっております。また、譲与を受けた中での不法占用物件は290件で、内訳は赤道・畦畔が206件、廃滅水路が84件で、宅地の一部となっているものが全体の8割ほどを占めているのが現状となっております。また、この290件のうち186件については、敷地境界が未確定の状況であることから、平成19年度から平成23年度までの5年間ですへての境界確定を行うべく、現在作業を進めております。
 この境界確定作業の進ちょく状況でございますが、平成19年度は9件、平成20年度が49件、平成21年度も49件、平成22年度は8月1日現在で15件となっており、ここまでに合計122件、全体の66%の確定作業が完了しております。
 また、特定公共物のこれまでの払い下げ処分の実績でございますが、平成15年から平成21年度までの7年間で合計32件、面積2152.16平方メートル、処分価格1億5124万2000円となっております。
 今後の取り組みでございますが、行政財産として不用なものは引き続き払い下げをしていく方向でございます。この物件を払い下げするには、認定道路の場合、市道路線を廃止するために議会の議決を経ることが必要となります。現在、払い下げ申請があるごとに議会に上程させていただき、議決をいただいているところでありますが、今後についてはスムーズな解決を図るため、該当する市道路線の一括廃止を検討するなど、いつでも払い下げができる状況にしていくことなども必要と考えております。
 特定公共物の適正な管理を行うため、引き続き着実に確定作業を進めながら、不用物件については不法占用者等に対し積極的に買い取り申請を行い、歳入の確保につなげてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願い申し上げます。

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