昭島市 平成21年6月 定例会(第2回)
6月10日
◆4番(赤沼泰雄議員)
こんにちは。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
1点目として、食の安全確保と今後の取り組みについてというタイトルで、学校給食について質問させていただきます。
「政治でも経済でもない。教育の深さが、社会の未来を決める。そして教育こそが、子どもたちの幸福の礎になるものです。」これはある教育者の言葉でありますが、子どもたちが社会の犠牲になることなく、その可能性を無限に広げ、一人残らず幸福な人生を歩み通すことができるよう、今できる最善を尽くしていくことが私たち大人の責務であります。昭島市は他市と比べて教育にかけるお金が少ないと言われることがたびたびあります。それが事実なのか、それとも単なるうわさにすぎないのか、私自身きちんと認識しておかなくてはいけないと思い、質問させていただくことにしました。
まず教育費についてでありますが、平成20年度当初予算ベースで見てみますと、一般会計に占める教育費の割合は、昭島市の場合12.8%であります。26市の平均が13.2%ですので、平均よりも0.4ポイント低いわけですが、最も多い20%の多摩市と最も低い10.2%の東久留米市を除いた平均では13.0%となります。ましてや本年度は当初予算で14.8%と、昨年度に比べて2割近くも教育費を増額しております。こうした数字からは昭島市は特に低いという実態は見えてきません。
一方、これまでの議論の中でも学校給食が一番の行革のポイントとされてまいりましたし、第二次昭島市中期行財政運営計画でも行政手法の見直しの項目で優先重点項目として位置づけられておりました。具体的には、平成15年度から段階的に職員数を見直すことも記載されております。お金をかければよい教育ができるというものではありませんが、行革による財政効果をさらなる教育活動の充実に向けていくことは大変意義のあることであります。
そこで改めてお伺いいたします。平成6年より昭島市として健全化に御努力されてきたことは十分理解しているつもりでありますが、学校給食に限定した場合、どのように推移してきているのでしょうか。職員数や金額、また正職員の方と臨時職員など職員構成の推移についてもお聞かせください。それと、健全化と食の安全性や献立の充実という課題にはどのように取り組んでこられたのでしょうか。さらに、退職不補充等により半減化する協定が結ばれているとお聞きしました。退職不補充のメリットとデメリット、特に、今後とも継続して行っていった場合にどのような問題が想定されるのでしょうか。
そもそも学校給食は、児童・生徒の心身の健全な発達とともに、国民の食生活の改善に寄与することを目的として、学校教育活動の一環として実施されてきております。最近では食育の重要性が語られ、2006年の6月には食育基本法が制定されましたが、その中にも学校給食が重要な役割を担っていることが明記されております。
学校給食は、食べ物によって自分の体の健康や命をはぐくむものであるということを学習するだけではなく、地産地消に取り組み、生産者と顔の見える関係の中で、子どもたちに食の大切さや、人とのつながりの尊さを実感するなど、社会とのかかわりを知る学習の場にもなります。しかしながら、その業務の運営については、コスト面などから合理化の必要性が指摘されているところでもあります。
具体的な合理化の方法としては、常勤の正職員に嘱託職員や臨時職員を組み合わせる直営嘱託方式がありますが、嘱託職員や臨時職員と正職員の待遇の格差などで問題が残るようであります。そして完全に民間委託にする完全委託方式もありますが、現行の給食サービスの水準や、食材料、調理の安全性を確保するという点で、保護者の理解が得られにくいなどの課題があるようであります。食の安全確保や保護者の理解という観点からも、一番望ましいのは調理委託方式と思われます。調理委託方式とは、食材料の購入、献立、栄養管理及び調理施設などは行政が責任を持ち、調理業務のみを民間委託するものであります。ほとんどの自治体がこの方式をとっているようでありますが、財政効果はもちろん、給食指導、食育、給食の質、味など、委託後の方が向上したという自治体もあるようであります。
昭島市として、半減化までは協定に従って退職不補充を継続するとしても、半減化を達成した後はどのように取り組んでいかれる予定なのでしょうか。また、保護者の皆さんの御理解と御協力を得るためにも十分な調整が必要と思われますが、そうした問題も含めて今後どのように取り組まれるのか、御所見をお伺いいたします。
次に、昭島市における新経済対策についてお伺いいたします。
内閣府が5月20日に発表した1月から3月期の国内総生産GDP速報値によりますと、物価変動の影響を除いた実質GDPは年率換算でマイナス15.2%と、戦後最大の減少率となりました。これは昨年秋以降の世界的な金融危機を背景に輸出の減少が加速し、企業部門の悪化が個人消費など家計部門にも波及したものと言われております。そうした中での5月29日には、新経済対策の裏づけとなる2009年度補正予算が成立いたしました。歳出総額で13兆9300億円、事業規模では56兆8000億円と、補正予算としては過去最大規模となり、2008年度第1次、第2次補正予算、2009年度本予算に続き、切れ目ない経済対策を実行することで、景気の底割れという短期的な危機を防ぐだけでなく、未来の成長力強化につながる施策に重点を置いた予算となっております。
環境分野では太陽光発電、エコカー、省エネ家電の普及促進策などを盛り込み、中小企業・雇用対策では緊急保証制度やセーフティネット貸し付け、また雇用調整助成金などを拡充しております。また社会保障では、子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン配布や、子育て応援特別手当の第1子への対象拡大などの予算確保のほか、地方財政を支援する自治体向けの15基金も設けられております。
私の質問は、その中の安心こども基金と地域グリーン・ニューディール基金の2つの基金についてでありますが、それとは別に地方公共団体が経済危機対策にあわせ、地球温暖化、少子高齢化社会への対応、あるいは安全・安心の実現、そのほか将来に向けた事業を積極的に実施できるよう地域活性化・経済危機対策臨時交付金が交付されます。昭島市の配分額は1億8400万円と試算されており、基金との組み合わせも期待されることから、工夫によってはさまざまな施策を展開できるのではないでしょうか。
まず、安心こども基金についてでありますが、この基金は、平成20年度第2次補正予算で既に都道府県に1000億円の基金として創設されております。平成20年度から22年度までの3年間で15万人分の保育サービスを提供するために、新待機児童ゼロ作戦による保育所等整備事業や保育ママ事業への補助、または保育士を対象に実施する研修事業の補助など、子どもを安心して育てることができるような体制の整備を目的としております。今回はさらに保育サービスなどの拡充、すべての子ども・家庭への支援、ひとり親家庭等対策の拡充など、1500億円を積み増すというものであります。
そこでお伺いいたしますが、昭島市として新規に行う事業あるいは事業の拡充など、この基金を活用して具体的に検討されている事業はどのようなものがあるのでしょうか。特に、昭島市における保育園の待機児童解消には具体的にどのような影響があるのでしょうか。また、待機児童解消の一つである保育ママ事業については、市としてどのように取り組まれる予定でしょうか。
かつてない経済危機に直面し、日本国内では雇用不安が一気に増大しました。残念ながら解雇や派遣の雇い止めなどが相次ぎ、製造業では操業を短縮する企業の増加など、極めて厳しい状況となっております。そのような中で、子育てをしながら働く、あるいは職を求めるひとり親にとっては、これまで以上に厳しい状況となっております。児童扶養手当など、母子家庭に対する支援策は一定のレベルに達しておりますが、父子家庭に対するケアは必ずしも十分とは言えない状況であります。例えば年収200万円未満の世帯で子どもが未就学児1人、小学生1人の3人の世帯を例に見てみますと、まず母子家庭では受け取ることができる児童扶養手当月額4万6880円は、父子家庭では受け取ることができません。同じ所得でも、ただ男性であるという理由だけで、そのほかにも母子福祉資金、上下水道基本料金の減免、ごみ袋無料配布、駅前駐輪場無料などの諸制度や、JR通勤定期3割引の恩恵も受けることができないのであります。
政府は、父子家庭に児童扶養手当が支給されないのは、父子家庭の年収は平均421万円で、児童扶養手当を含む母子家庭の213万円より高いことを理由に挙げておりますが、同じ2006年度の全国母子世帯等調査には、年収200万円未満の父子家庭の世帯が16%に上るという結果も示されております。性別によってではなく、個々の生活の実態によって判断されるべきであるとの指摘は多く、私も深く共感するところであります。
そのように父子家庭や老齢年金等を受給している祖父母などの養育者に対して児童扶養手当が支給されないのは不合理であるとの指摘を踏まえ、栃木県鹿沼市では2002年から、翌2003年からは千葉県野田市や滋賀県大津市など幾つかの自治体では、児童扶養手当と同様の手当を支給する独自の制度を創設することで格差の是正に乗り出しております。
そこでお伺いいたしますが、昭島市における父子家庭の実態はどのようになっておりますでしょうか。全体の世帯数や年収200万円未満の世帯数など把握できる範囲で結構ですので、教えてください。
今回の安心こども基金を活用して、父子家庭へ児童扶養手当と同様の手当を支給する制度を導入することは可能なのでしょうか。また、もしもこの基金そのものが活用できなかったとしても、昭島市独自で実施することについてはどのようなお考えをお持ちでしょうか。
次に、地域グリーン・ニューディール基金についてお伺いいたします。
地球温暖化問題は待ったなしの状況にあり、世界全体の温室効果ガスの排出量を2050年までに半減させなければ地球環境は破滅的な影響を受けるおそれがあります。こうした状況の中、環境対策を思い切って実行することによって環境問題を解決するとともに、経済危機を克服しようとする考え方が、グリーン・ニューディールとして国際的な潮流になりつつあります。
新経済対策の中で、地球温暖化対策推進法に基づく実行計画や、廃棄物処理法に基づく廃棄物処理計画及び一般廃棄物処理計画など、環境保全に取り組む地方公共団体への支援策として、地域グリーン・ニューディール基金が創設されました。この基金は総額で550億円が用意され、3年間の時限措置として、地方公共団体事業への充当や民間事業者への補助、利子助成への補助金など、当面の雇用創出と中・長期的に持続可能な地域経済社会の構築につなげることを目的としております。基金の配分は、都道府県や政令指定都市が策定する事業計画に基づいて行われることになりますが、現在、都道府県及び政令指定都市に置かれている地域環境保全基金が抜本的に拡充されることになり、地域での環境対策がより一層前進していくことが期待されております。
この基金の対象事業としては、住宅断熱リフォーム、コミュニティサイクル、市民出資による太陽光パネル設置などの例が示されておりますが、地球温暖化対策などの環境問題を解決するためには、地域での取り組みを加速させることが重要であります。今年度から昭島市においても、太陽光発電システムや太陽熱利用システムのような新エネルギー機器・エコキュートやエコウィルなどの省エネルギー機器を新たに設置された市民に対する補助金制度が導入されました。
そこで、現時点での実績、反響及びその結果をどのように評価されておりますでしょうか。また昭島市として、地域グリーン・ニューディール基金を積極的に活用しながら、昭島らしいグリーン・ニューディールに取り組むべきであると考えますが、新たに取り組む事業、あるいは既存の事業の拡充など、具体的にはどのようなことを検討されているのでしょうか。
私の質問は、以上であります。
◎木戸教育長
赤沼泰雄議員の一般質問につきましては、私から学校給食についての御質問に御答弁を申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げます。
まず学校給食における健全化の取り組みについてでありますが、健全化の実質的スタートが切られた平成6年度には、事務職6人、栄養士12人、調理員88人、ボイラー員2人、用務員1人の合計109人の正規職員が配置されておりました。その後、毎年事務事業の見直しにより、現在では事務職11人、栄養士11人、調理員52人と、正規職員が74人、そして臨時職員が20人となっております。学校給食におきましては、調理にかかわる経費の削減が大きな課題であり、児童・生徒数の減少に伴う調理員の配置基準の見直しにより、調理員の減員を図ってまいったほか、平成16年度からは調理員の退職による欠員や事務職への任用替えに伴う欠員を臨時調理員で対応するなど、調理員については、平成6年度に88人であった正規職員を現在では52人へと36人減員し、その代替措置として臨時職員20人を雇い入れ、72人体制で調理作業に当たっております。そして今では平成6年度当時と比べて3億円を超える削減が試算されております。
こうした事務事業の見直しを図りつつ、食の安全性を第一に考え、栄養士、調理員、そして臨時調理員の一人一人が衛生面に細心の注意を払い調理作業を行ってまいったほか、食材料についても地場産の米や野菜等をできるだけ確保するように努力したほか、国内産食材の使用や遺伝子組み換え食品の不使用を徹底するなど、安全面に最大限意を配してきたところであります。また献立の充実という面においては、栄養摂取量や配食量に留意しつつ、旬の食材を使用するなど、献立の充実にも努めてまいったところであります。
退職不補充を継続した場合の問題点はとの御質問でありますが、正規職員の調理員と臨時調理員には勤務時間や職務内容などに若干の差はありますが、問題は生じていないものと認識いたしております。臨時調理員においても栄養士や正規の調理員の指導のもとに、衛生面、安全面を第一とした調理作業を着実に遂行いたしております。
最後に、学校給食の運営方式についてでありますが、各自治体においてさまざまな運営方式がとられており、それぞれメリットを生かした運営がなされております。現在、昭島市におきましては、調理員について正規職員の半減化を目標に取り組んでいるところでありますが、今後も各自治体における運営方式を種々研究しながら、児童・生徒に安全でおいしい給食の提供を行ってまいりたいと考えております。よろしく御理解を賜りますようお願い申し上げます。
◎下田子ども家庭部長
御質問の2点目、昭島市における新経済対策についてのうち、安心こども基金について御答弁申し上げます。
出生率は3年連続して増加しているものの、少子化は依然として進行している状況であります。少子化に歯どめをかけるためには、経済的支援やライフワークバランスの確立、保育園や学童クラブへの入所により、就労と育児の両立が可能になる環境整備が必要となります。このような中、国は都道府県に子育て支援サービスの緊急整備のために安心こども基金を創設し、子どもを安心して育てる体制づくりに補助することとしております。
御質問の本市において、この安心こども基金を活用した事業についてでございますが、現在多くの待機児を抱え、マッテマステーションで居場所を提供しておりますが、根本的な解消策には至っていないため、緊急の課題として、第二学童クラブ化を検討してまいります。
次に、保育園の待機児解消につきましては、私立保育園による柔軟な対応により、4月では新基準で44人程度の保留児となっております。この解消には基金を活用した増築等により対応することも検討しております。
次に、保育ママ事業についてでございますが、近年家庭に他人が入るのを嫌う傾向が強く、保育ママを希望する問い合わせも余りない状況でございます。本市におきましては、認可保育園の充足率が高く利用も多いため、今後研究してまいりたいと思います。
次に、父子家庭の状況についてでございますが、本市における父子家庭の実態につきましては、十分には把握できておりませんが、父子家庭に対する経済支援として児童育成手当があり、受給中の父子家庭数は約80件ございます。その中で、児童扶養手当受給要件同様の所得200万円以下の世帯は5件となっております。御質問の父子家庭に対する経済支援策として、児童扶養手当と同様の制度を行っている市におきましては、所得制限も児童扶養手当同様にございます。安心こども基金の対象事業として該当しないため、困難性がございます。また、父子家庭への経済的支援につきましては、市独自で実施することにつきまして、現下の厳しい財政状況では困難性がありますが、今後、補助金の動向を十分に注視してまいりたいと存じます。
◎三村環境部長
2点目の昭島市における新経済対策のうち、地域グリーン・ニューディール基金について御答弁申し上げます。
まず、今年度から開始いたしました本市の住宅用新エネルギー機器等普及促進補助金の申請状況でありますが、6月1日から受け付けを開始したところ、太陽光発電システムにつきましては大変出足が早く、初日だけで23件の交付申請があり、予定金額の200万円に達しましたので、既に受け付けは終了させていただきました。この状況につきましては、ホームページでお知らせをしております。一方、いわゆるエコキュート、エコウィルなどの省エネ給湯機器につきましては、現在17件の交付申請があり、引き続き年間を通じての利用を呼びかけてまいります。
こうした申請状況を見ますと、市民の地球温暖化に対しての危機感や環境に対する意識の向上とともに、特に太陽光発電につきましては、国や東京都と一体となった補助金交付がインセンティブとして働いた結果だと考えます。申請のうち太陽光発電システムについては、すべてが既存住宅への設置となっておりますが、その他全体の評価につきましては、受け付けが始まったばかりでもあり、今後の推移を見てまいります。
なお、温暖化防止への効果あるいは機器の設置前・設置後の状況につきましては、今後検証いたし、明らかにしてまいります。
次に、地域グリーン・ニューディール基金への対応でありますが、この基金による事業は、都道府県、政令指定都市における地域環境保全基金を拡充し、市町村の地球温暖化対策、アスベスト廃棄物・PCB廃棄物の処理促進などと、地方の景気・雇用を支えるために設けられたものであります。本市におきましても、可能な限り積極的に有効活用いたしまして、地球温暖化対策等の推進を図ってまいる考えであります。
そのような中で、この基金の活用が想定される事業といたしましては、例示によりますと、公共施設における省エネ・温暖化対策が考えられますが、現時点では詳細が明らかになっておらず、具体的な事業につきましては、今後示される交付要綱等によって広く検討してまいりたいと存じます。
なお、冒頭お答えをいたしました市民向けの太陽光発電システムに対する補助金の追加募集につきましては、本基金あるいは別の地域活性化・経済危機対策臨時交付金等の活用が可能であれば、取り組んでまいりたいと考えておりますので、ぜひ御理解を賜りたいと存じます。
