昭島市 平成20年9月 定例会(第3回)
8月26日
◆4番(赤沼泰雄議員)
おはようございます。トップバッターということで、気のきいたコメントは苦手なものですから、早速中身に入らせていただきたいと思います。
ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
初めに、農業振興の取り組みについてお伺いいたします。
昨年10月に農林水産省が発表した統計によりますと、平成19年7月15日現在、全国の耕作面積は465万ヘクタールで、宅地などへの転用、耕作放棄などの壊廃があったことから、前年に比べて2万1000ヘクタール、対前年比で0.4%減少しております。ちなみに、1965年には948万ヘクタールありましたので、約40年間で半分以下に減少したことになります。
カロリーベースによる食糧自給率においても、1965年には73%であったものが、平成12年度以降は毎年40%でしたが、平成18年度には39%と、40%を割り込んでしまいました。農水省は今月5日、2007年度の食糧自給率が前年度に比べて1ポイント上昇し、40%を回復したと発表しましたが、これは主に米の消費拡大や天候による生産量の増加などによるもので、自給率が上昇に転じたのは実に13年ぶりのことだそうです。しかしながら、経済成長が著しいBRICsにおける需要やバイオ燃料の原材料としての需要がふえる一方で、干ばつによる穀物生産の減少など、世界的な穀物価格高騰により、食糧安定供給に対する消費者の不安はますます高まっております。
現在、食糧自給率の向上が国の目標として掲げられ、食育の重要性が叫ばれておりますが、大都市圏では身近な農地の消失に歯どめがかからず、農家も減少し続けております。保存すべき農地とされている生産緑地ですら、相続発生時に納税のため切り売りされているのが実態であります。さらに、主たる農業従事者の高齢化が進んでいるため、ここ数年以内に抜本的な対策を講じなければ、いずれ都内の農地は完全に消滅することになりかねないとも言われております。
そうした中で、近年、都市の中の農業が見直されております。新鮮で安心な農作物への期待はもちろん、都市の中の貴重なオープンスペースとして、いやしと交流の場として、緑地機能、景観、教育、福祉など多面的機能が再評価されております。都市住民へのアンケート調査でも、農地の保全を求める回答が多くなっているようであります。かつての農地を宅地にという開発一辺倒の都市へのあり方は明らかに変化して、直売所など地場流通の拡大、市民農園など市民と交流する農業の展開などなど、自治体ごとに都市農業のあり方を模索する取り組みが着実に進められております。
一方で、都市における農業振興のためにはさまざまな課題があります。例えば市民農園や他の農業者への貸し付け地に相続税、贈与税の納税猶予制度は適用されておりません。しかし、農地である限り考慮してよいのではないかという指摘もあります。また、農業の担い手として農業ボランティアを育成する、あるいは住民も都市の緑地機能を享受する応分の負担として、農地の周辺には高い宅地を建てないなどの自己の権利を抑制するというように、農業に対する理解を高めることも大変重要であります。しかしながら、最も取り組むべきは農地の確保ではないでしょうか。一度休耕地にしてしまった土地を農地に戻すには大変な労力と年月が必要と言われております。ましてや宅地などになってしまった農地は元には戻りません。したがって、最大の力点は、農地の総量の確保に置くべきであり、具体的に言えば、残すべき農地は買い上げてでも残すことをしないと、農地の総量は確保できないものと思われます。
そこでお伺いいたしますが、昨年3月には、昭島市においても農業振興の効果的な推進とともに、市民満足度の向上を図ることを目的として都市農業振興計画の改定が行われました。とりわけ農地確保について、昭島市におけるこれまでの取り組みと今後の方向性をお聞かせください。
次に、学校教育への農業体験拡充についてお伺いいたします。
2005年6月に成立した食育基本法に基づき、国は5年間の食育推進基本計画を策定、実施しております。具体的には、朝食をとらない小学生をゼロにすることや、学校給食での地場産物の使用を全国平均21%から30%にすることなどを目標に掲げております。これらの目標を受けて、学校給食における食育・地産地消を進める動きが始まっております。また、本年6月には学校給食法が改正され、来年4月からは学校給食の目的が栄養教諭による食育の指導や地場農産物の給食への活用、地域の食文化など、栄養改善から食育へと大きくかじを切ることになりました。食育の推進のためには栄養教諭の配置とともに、学校の教職員の連携・協力、保護者も含めた地域を挙げての取り組みが重要となるようです。
栄養教諭の配置は別にしても、教職員、保護者、地域の方々との連携・協力という点では、昭島市においても幾つかの小・中学校が大変盛んであると聞いております。また、一部の小学校や中学校では米づくりを通した学習に取り組んでいるなど、食育推進のための素地は整っていると言えるのではないでしょうか。教育指導要領にも小学校低学年では「動物を飼ったり植物を育てたりして、変化や成長の様子への関心や、生き物への親しみを持ち、大切にすることができるようにする」ことがうたわれておりますし、総合的な学習では、「自然体験やボランティア活動などの社会体験、物づくりや生産活動など体験的な学習、問題解決的な学習を積極的に取り入れること」とうたわれておりますが、農業体験はそのすべてが含まれる、まさしく総合的な学習と言えるのではないでしょうか。ある学校では農業体験への参加を通じて、ふだんは嫌いな野菜を食べない子どもも収穫した野菜を使った給食のときは残さず食べるようになるなど、食育が推進されたとの報告もあります。また、小・中学生の時期に農業体験をすることで農業に対する理解も深まり、農業振興の底上げにもつながっていくのではないでしょうか。
農業体験を総合学習に取り入れるかどうかはそれぞれの学校の判断となるにしても、機会の均等という点から、そうした学習を市内全域で行えるように、各学校の周辺に農地を確保することは行政として取り組むべきではないでしょうか。
そこでお伺いいたしますが、農業体験の拡充ということについての御所見をお伺いいたします。
次に、人材確保の取り組みという点から、インターンシップ制度の拡充についてお伺いいたします。
近年の日雇い派遣問題を初め雇用のミスマッチや失業率の問題など、雇用環境は依然として厳しい状況であります。特に、厚生労働省の定義によるフリーター、これはいわゆる正社員になりたくない人、フリーターという立場を選択している人という定義だそうですが、その人数は2003年の217万人をピークにして、2004年から2007年は景気回復に伴って減少傾向にあるものの、2007年でも181万人と、15年間で倍増しております。内閣府の定義では、フリーターにならざるを得ない立場の人や、パート、アルバイトばかりでなく、派遣・契約社員なども含めているので、2001年の時点で417万人に膨れ上がっております。
フリーターの増加に象徴されるように、若者たちの間に職業観、就業意識の希薄化、多様化が一段と進んでおり、そのことが若年者の未就業率や就業後、短期間で離職する比率を高める要因の一つと考えられております。今日、日本において雇用のミスマッチ、就職のミスマッチがかなりの割合で発生しており、2003年春に卒業、就職した人の3年以内の離職率は、中卒で70.4%、高卒で49.3%、大卒で35.7%で、離職率の七五三現象と言われる状態が続いております。学校卒業後、大半の学生が企業などに就職することを考えますと、職業人として必要な基礎能力や働く意識を確立させるための教育がますます重要になっております。
そのようなミスマッチの解消に一役買うのではないかと、行政、企業、大学の間でも大変に期待が高まっているのがインターンシップ制度であります。これは学生が在学中に企業などで一定期間、就業体験を行う教育制度ですが、大半が大学3年生の夏休みに1週間から3週間ほど実施しているケースが多く見られ、実施目的によっては1週間、1カ月、半年コースなど、さまざまな形態がとられるようになってきております。学生は就業体験を通して社会や企業の実情を知ることによって、仕事に対する興味、関心、学習意欲を高め、ビジネスマナーや職業意識を身につけることができます。企業など受け入れる側にとっては、学生に企業、職場の実態・魅力を積極的に理解してもらうよい機会となり、人材の発掘確保にも結びつきます。また社員は受け入れ学生と接することで、仕事に対する意欲や向上心が高まり、職場の活性化にもつながるなど、複合的な効果があります。
ある自治体で、インターンシップを経験した学生たちは、「短い期間でしたが、政策協議の現場を目の当たりにし、住民の要求を調整して実情を踏まえた上で政策を考えることや、現在公務員に求められていることなどもわかり、これからの勉強のテーマも見えてきました」あるいは「自分だったらどうするかと考えるよい機会になりました。在学中にしっかり勉強をして、将来は行政サービスの向上を図り、民意と行政の乖離のない社会を実現するために頑張りたいと思います」などの声を寄せております。
成果報告発表会を実施する自治体もあれば、意見交換会や市長との懇談会などを取り入れている自治体、また実施要項や受け入れ情報をホームページに載せている自治体など、自治体ごとにさまざまな工夫がなされております。
そこでお伺いいたします。人材確保のためにも積極的に取り組むべき制度であり、昭島市においても既に導入されているようですが、市役所内でのインターンシップの受け入れ体制の現状と実績、今後の展望などについてお聞かせください。
最後に、地球温暖化防止の取り組みについて、特に、CO2削減のための今後の取り組みという観点から質問をさせていただきます。
夜の過ごしやすさで秋の訪れを実感しているきょうこのごろですが、ことしの夏は局地的なゲリラ豪雨、都心で平年の3倍も多い雷、そして突風被害など、全国各地で例年以上の異常気象に見舞われました。気象庁によりますと、30ミリから50ミリの雨は、人が受けるイメージとして、バケツをひっくり返したような雨、50ミリから80ミリの雨は滝のように降る雨と表現しておりますが、神戸市都賀川の事故では、上流付近で1時間36ミリから38ミリ、東京都豊島区のマンホール事故でも1時間66ミリの雨が降りましたし、先ごろの栃木県鹿沼市の車両の水没事故では、1時間に80ミリの集中豪雨ということでありました。
このような異常気象は、地球温暖化や都市部でのヒートアイランド現象も一因と考えられております。気象庁の「気候変動監視レポート2007」によれば、日本の年平均気温は最近の100年間で約1度上昇しております。また、1時間の降水量が50ミリ以上の集中豪雨は、1976年から1987年に全国1000の地点で測定したところ、年平均162回だったのに対して、1998年から2007年では年平均238回と約1.5倍にふえ、特に、1988年では318回、2004年では354回と記録を更新しております。このため2010年度からは警報・注意報を市区町村単位に細分化するほか、豪雨などの危険性を分布図であらわした、突風等短時間予測情報を発表することにしております。そうしたことで災害を未然に防ぐ有効な手だてとなることを心より願うものであります。
さて、本年7月に行われた洞爺湖サミットで、主要8カ国は低炭素社会の実現へ向けての第一歩を踏み出しました。2050年までの半減をG8の義務にできず、中期目標についても数値目標が出せなかったことなど課題は残ったものの、2050年までにCO2など温室効果ガスの世界全体の排出量を半減させるという目標を先進工業国だけでなく、中国やインドなど新興経済大国を含む世界全体で共有し、国連気候変動枠組条約の締約国で採択するよう求めることで合意した。このことは大きな成果であります。
世界の先例となる低炭素社会への転換を進め、国際社会を先導していくという本年1月の第169回国会における福田内閣総理大臣の施政方針演説を受けて、政府の地域活性化統合事務局では、温室効果ガスの大幅な削減など低炭素社会の実現へ向け、高い目標を掲げて先駆的な取り組みにチャレンジする都市を「環境モデル都市」として選ぶため、本年4月から5月にかけて市区町村から提案の募集を行いました。本年6月の福田ビジョンに示された4つの項目のうち、3つ目が「地方の活躍」となっておりますが、この「環境モデル都市」が基本になっているようであります。
環境行政の分野においては、自治体が国を動かすことが今や世界的な流れになっております。昭島市においては、これまでも地球温暖化対策推進法に基づいた第二次昭島市地球温暖化対策実行計画を初め、「奥多摩・昭島市民の森」事業や崖線の公有化など、一定の取り組みをしているところであります。しかしながら、第二次昭島市地球温暖化対策実行計画は、一つの事業者としての昭島市役所がみずから取り組む計画であり、市域全体のCO2排出量削減という視点に立った取り組みではありません。環境行政では、社会的手抜きとも言われるリンゲルマン効果は排除しなくてはなりません。自分一人ぐらいという群衆心理の結果、取り返しのつかないことになることは許されないのであります。その意味では、日本の中の東京、東京の中の昭島というとらえ方ではなく、昭島市から東京、日本へ発信するくらいの心意気があってもいいのではないでしょうか。そのためには、まず市内全体の温室効果ガスの排出量の実態を把握し、削減のための具体的な取り組みが必要となりますが、市内の温室効果ガスの排出量について、実態をどのように把握されているのでしょうか。
石原都知事は、CO2の劇的な削減に思い切ってかじを切らなければならないと言って、本年、都市レベルでは世界初となる事業所のCO2排出量削減の義務化、排出量の取引制度などを盛り込んだ環境確保条例の改正を行いました。
また、福田首相からは、洞爺湖サミットの開催より1月前に福田ビジョンが示されました。2050年までに世界全体でCO2排出量の半減を目指し、日本としての2050年までの長期目標として、現状から60%から80%の削減、また2020年までにEUと同程度の削減レベルである14%の削減を掲げて取り組むとしております。そのために、1つ目として、革新技術の開発と既存先進技術の普及、2つ目に、国全体を低炭素化へ動かしていくための仕組みなど、目標達成のための4つの具体的な取り組みが示されております。
そのような国や東京都の取り組みを背景とする中で、昭島市としては今後どのように取り組んでいかれるのでしょうか。CO2削減のための現状とこれまでの実績、そして特に、今後はどの分野に力を入れようとしているのでしょうか、お聞かせください。
次に、先ほども少し触れさせていただきましたが、環境モデル都市についてですが、地域活性化統合事務局が本年4月から5月にかけて市区町村から提案の募集を行った結果、82件の応募がありました。その選定をした中で、環境モデル都市に横浜市、北九州市、帯広市など6の自治体、今後追加的に選定される可能性のある環境モデル候補都市に東京都千代田区を含む7つの自治体が選ばれました。その中で、長野県飯田市では、地域のエネルギー会社が市民ファンドに基づいて展開する太陽光市民共同発電事業という先駆的なビジネスモデルを行政がかかわって立ち上げ、新エネルギー・省エネルギー政策を展開しております。6月の議会でも寄附によるまちづくり条例について取り上げさせていただきました。また、昨年行われた市民意識調査の中では、温暖化防止の取り組みへの意欲について、「取り組みたい」と回答している方は94%に上ります。そのような市民の皆様の思いの一つ一つを点から線に、そして面にとコーディネートしていくことが行政の役目ではないでしょうか。
福田ビジョンでも、既存先進技術の普及の1番目に挙げられているのが太陽光発電であります。ドイツに奪われた世界一の座を奪還するため、太陽光による発電量を2020年までに現状の10倍、2030年までに40倍に引き上げる目標を掲げており、経済産業省は補助金復活や税制優遇などの支援措置も検討しているようであります。昭島市としても太陽光発電の普及促進のために単なる財政的補助に限らず、寄附によるまちづくり、あるいは基金や募金制度なども含め昭島市独自の支援措置を検討すべきではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。
私の質問は、以上です。
◎北川市長
皆さん、おはようございます。さて、8月8日から始まりました世界の平和の祭典であります北京オリンピックは、金メダル9個を含めまして、トータル25個のメダルを日本が獲得するなど、大きな成果を上げました。また、我々に多くの夢や感動を与え、去る24日に17日間にわたります大会が閉幕いたしました。とりわけ監督を喜ばせたいと2日間で413球の熱投を繰り広げて、最後のオリンピックで最初の金メダルをもたらした女子ソフトボールの上野投手や、スランプを乗り越えてアテネ、北京と2大会連続で2冠の偉業をなし遂げた水泳の北島選手、また80年ぶりに陸上トラック競技で悲願のメダルをかち取りました男子400メートルリレーの朝原選手たちの、家族や支えてくれた人への感謝の言葉や汗と涙にまみれた笑顔に、しばし忘れかけていた胸が痛くなるような熱い感動を覚えたのは、私1人だけではなかったと思うわけであります。
まだまだ北京の熱い感動の余韻が冷めやらぬところでありますが、本日が9月定例会の初日であります。我々もアスリートたちに負けないよう全力で誠心誠意対応いたしてまいりますので、まずもって、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。
それでは、赤沼泰雄議員の一般質問にお答えをいたします。
私からは3点目の地球温暖化防止の取り組みの基本的部分について御答弁を申し上げ、他の御質問につきましては担当部長から御答弁を申し上げます。
先ほど質問の中にもございましたけれども、7月初めに北海道洞爺湖で、日本では8年ぶりの開催となります主要国首脳会議サミットが開催されました。この中で、注目の地球温暖化対策については、2050年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を少なくとも50%削減する目標を世界で共有するよう求めていくことで一致いたしました。福田首相の言をかりますれば、低炭素社会の実現へ歩き出したようであります。
このように今日、CO2に代表される温室効果ガスの排出量削減は全世界における人類共通の大きな課題となってきており、我が国におきましても、現在、1990年を基準年度として、2012年までに6%削減する京都議定書の第一約束期間が本年4月からスタートし、CO2の削減が急務となっております。サミット後、国におきましては、環境省、経済産業省初め各省庁で新たな取り組みが検討されております。一方、東京都はオリンピック招致とともに連動し、「10年後の東京」で示した「環境先進都市」実現に向けまして、本年3月に新たな環境基本計画を策定いたしました。2020までに温室効果ガス排出量を2000年度比で25%削減する目標を掲げました。東京都の取り組みは、環境確保条例改正による大規模事業所に対する温室効果ガス排出量の総量削減義務と排出量取引制度の導入、さらには、一般家庭等における太陽エネルギーの飛躍的な利用拡大を大きな柱といたしております。近く具体的な中身も明らかになってくるかと存じますけれども、注目をいたしておるところであります。
以上、最近の地球温暖化対策の動向を申し上げましたが、平成9年に京都で約束した目標達成は相当の対策を進めないと厳しいと言われております。まさに待ったなしの状況と言っても過言ではございません。しかしながら、私は地方自治体の長といたしまして、まだ間に合うとの認識に立っております。引き続き行政の立場、また市役所という事業所の立場、この両面から地球温暖化防止に可能な限り対策を講じてまいりたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願い申し上げます。
◎三村環境部長
3点目の地球温暖化防止の取り組みについて御答弁申し上げます。
まず、市内の温室効果ガスの排出実態等でございますが、民間事業所や一般家庭も含めた昭島市全体における温室効果ガス排出量を把握することは、市域全体での温室効果ガス削減の施策を展開する上で、基礎的な数値であると考えます。しかし、電気・ガス・石油等の市内全域における把握については入手困難なデータも多く、特に、電力についてはなかなか把握できない状況があると聞いております。そのほか各種の統計データからの把握やサンプル調査などから、精度の高いデータを取得するためには技術的、財政的な課題があります。また、主要な排出源でございます車両の排出量につきましては、保有台数で計測するのか、あるいは通行車両数で計測するかなどの課題もございます。こうしたことから、現状ではまだ手がつけられる状況となっておりませんので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、本市の地球温暖化対策の取り組みでございますが、行政としての取り組みは意識啓発が中心でありまして、環境緑化フェスティバルなどのイベントを通じての意識啓発、省エネファミリー登録制度による家庭における意識向上、キッズISO実施による児童への環境教育、また広く市民に向けての環境学習の開催などを実施しております。また、独自の取り組みといたしまして、平成17年度に環境配慮事業者ネットワークを構築いたしましたが、その会議において省エネ技術などに関する情報交換や地球温暖化対策に関する勉強会を実施するなど、市内事業所への啓発活動も実施しているところでございます。そのほか奥多摩・昭島市民の森における森林再生活動は、CO2吸収をふやす意味もございます。さらに、Aバスの運行、生け垣造成や雨水浸透施設などに対する助成制度なども広い意味では温暖化対策の一環と言えるものでございます。
一方、事業所としての市役所の取り組みといたしましては、市施設における電気使用量削減や燃料抑制を進め、温室効果ガスの削減を目指す第二次昭島市地球温暖化対策実行計画を平成19年度からスタートいたしました。この計画は、ISO14001の取り組みとも連動をいたし、PDCAサイクルにより取り組んでいるところでございます。
次に、今後はどのような分野で取り組むのかとのお尋ねがございました。御質問にもありましたように、国、さらには東京都における新たな取り組みが報道されております。中でも太陽光発電など新エネルギーがクローズアップされているようでありますが、本市におきましても、温室効果削減のために太陽光発電を初めとする新エネルギーを普及させることの重要性は十分承知しております。国、東京都とも近く具体的な中身は明らかになると存じますので、この内容を踏まえた上で本市での対応を早急に検討してまいりたいと存じます。
さらに、東京都環境確保条例の改正による大規模事業所に対するCO2などの削減義務化と排出量取引につきましては、市施設自体はこの制度に該当いたしませんが、先ほど申し上げた第二次昭島市地球温暖化対策実行計画を引き続き推進してまいります。民間事業所につきましては、環境配慮事業者ネットワークの会議に東京都の担当者を招き、既に概要を周知したところでございます。
最後に、長野県飯田市の事例も挙げて御提案をいただきました基金・募金制度などを活用した独自の支援措置につきましては、今後の太陽光発電普及の取り組み手法として大変貴重な御提案であると存じます。この件につきましては、地球環境基金等を設置している近隣自治体もあることなどから、普及促進にとってどのような方策や仕組みづくりが適しているかについて研究してまいりたいと考えますので、御理解を賜りたいと存じます。
◎神山市民部長
御質問の1点目、農業振興の取り組みについてのうち、農地確保の取り組みについて御答弁申し上げます。
今日、都市における農地は農作物を生産する場にとどまらず、緑地や防災空間としての役割のほか、市民に安らぎを与えるなどの側面を持っており、貴重な財産として保全していくべきものと考えております。しかし、近年、農地は都市化による宅地開発や農業経営者の高齢化などにより、徐々にではありますが、減少している状況にあります。加えて農家1戸当たりの所得も依然として低く、厳しい農業経営を強いられている状況にもあります。
こうした中で、農地を保全していくためには農業者が生産緑地の指定や相続税納税猶予制度などを活用し、営農活動に継続して従事できるよう基盤整備を図るとともに、これから農業を支える若手農業者を確保し、育成していくことが重要であると考えております。とりわけ若手農業者につきましては、農業に対する熱意を持って農業経営の向上を目指し、安全でおいしい農作物を市民の皆さんに提供していく農業の推進に努めております。
また、都市化された中で、農地を保全していくためには、市民の皆さんにも農業に対する理解を高めていただくことが必要と考えております。本市では農業者と市民とが触れ合う事業として、市内の野菜畑や田んぼなどをめぐって農業に触れる農ウオークや、親子で田植えから稲刈りまで体験する親子米づくり教室などを実施しております。これらの事業は市民の皆さんに土地に触れる喜びや作物を育てる喜びなどを感じていただき、農業や農地への理解を深めていただけるものと考えております。
また、学校や地域におきましても、地元農業者の協力をいただき、米づくりなどの体験学習が行われております。今後におきましても、こうした農地の保全に向けたさまざまな取り組みを通して農地の保全に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解を賜りたいと存じます。
◎細谷学校教育部長
農業振興の取り組みについての御質問のうち、2点目の学校教育への農業体験拡充について御答弁申し上げます。
学校教育では、自然体験活動、職場体験活動、奉仕体験活動など、さまざまな体験活動を通して、社会性や豊かな人間性、基礎的な体力や心身の健康、論理的な思考力の基礎を形成できるように努めております。御質問の農業体験については、その目的により教育課程上の位置づけが異なりますが、本市の例では稲作を総合的な学習の時間の直接的な体験として位置づけ、探究的な学習を行っている学校がございます。また、中学校では特別活動のキャリア教育に農業体験を位置づけ、農村への移動教室を実施している学校がございます。改訂されました学習指導要領におきましては、体験活動の充実が教育内容の改善事項として示されており、農業体験などの生産活動は、食をめぐる問題と地域の農業や生産者などの学習内容としても大変重要視されているものでございます。
農業体験学習を拡充してはどうかとの御提言でございますが、今後各学校に対しまして、教育課程の編成の中で研究していくように働きかけてまいりたいと存じます。
また、生産活動に伴う各学校における農地利用等につきましては、学校周辺の農地の確保も含めて担当課と連携を図ってまいります。
◎石川総務部長
人材確保の取り組みにおけるインターンシップ制度の拡充について御答弁申し上げます。
経済情勢の厳しさが続く中、失業者の状況は、本年6月現在で完全失業率4.1%と依然高い水準となっております。一方、雇用の状況は、いわゆる団塊の世代の退職に伴う人材確保が企業等の課題となっており、優秀な人材、即戦力の人材を求めてさまざまな取り組みを行っているところでございます。国、地方公共団体においても人材確保が重要な課題となっており、一定の企業経験を持つ人材の採用などの取り組みを行うことで、組織の維持、活性化を図ろうとしているところでございます。
本市における人材確保につきましては、毎年実施しております採用試験の募集において、広報、ホームページはもとより、技術系の募集においては、関係大学、専門学校への周知、新聞広告への掲載など幅広く人材を確保できるよう努めてきたところでございます。しかし、現在の就職活動の制度は、わずかな面接時間だけでは各企業などに適合した人材の確保を図っていくことは難しい状況にあります。こうした不適合、ミスマッチを解消するために学生が一定期間、企業等の中で研修生として働き、自分の将来に関係のある就業体験を行えるインターンシップ制度が生まれ、現在多くの企業等で導入が進んでいる状況にあります。また、就職サイトでも従来の就職情報に加え、インターンシップ情報も提供するサイトがふえてきております。近年では大学院、短期大学、高等専門学校、高等学校でもインターンシップ制度の導入が進んできております。
こうした背景を受けてのインターンシップ制度の拡充についてでありますが、本市においても平成18年度から、首都大学の学生を自転車駐輪場の管理や児童センター管理業務の実習を体験型インターンシップとして受け入れ、さらには、本年度は中央大学の学生を2名受け入れ、現在企画・政策関連事務等の体験を行っていただいております。今後も引き続き若者の勤労意欲や実践的就業能力の向上のために、本市においても、この御質問にもございましたけれども、インターンシップ制度の実施要項等を定めていくことも検討していく中で、インターンシップの受け皿の拡充を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
◆4番(赤沼泰雄議員)
一定の答弁をいただきまして、ありがとうございました。1点だけ自席から意見を言わせていただきたいと思います。
市内全体の温室効果ガスの排出量の実態の把握ということでの答弁だったんですけれども、精度の高いデータを入手困難というようなことでお伺いいたしました。精度の高い・低いというのはあるかもしれないんですけれども、実態を把握して分析をすることで、どこに重点的に力を入れなきゃいけないかというようなことも見えてくると思いますので、ぜひその辺の実態の把握というのは積極的に取り組んでいただければというふうに思います。また、それを公表することで、市民の皆様と情報を共有しながら取り組むことによって、やはり市民の皆様の地球温暖化に対する意識の高さというものとマッチングできるんじゃないかというふうに思いますので、ぜひそのような取り組みをしていただきたいということを意見として申し上げて、終わりにしたいと思います。ありがとうございました。
