昭島市 令和4年12月 定例会(第4回)
11月30日
◆19番(赤沼泰雄)
こんにちは。ただいま議長の御指名をいただきましたので、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
今回は、大綱1問、教育環境の諸課題についてとのタイトルで、細目3点にわたって質問をさせていただきます。
まず、細目の1点目として、学校施設の更新問題についてお伺いいたします。
公共施設の更新は、各自治体が抱える大きな行政課題の一つであり、私もこれまでに何度となく取り上げてまいりました。第1回定例会予算委員会での質疑の中で、建設後60年のものを80年へ、20年の長寿命化を基本としながらも、学校ごとの課題を踏まえ、場合によっては建て替えも含めた検討が必要という趣旨の答弁をいただいております。当面、長寿命化に取り組むという基本姿勢は理解するところでありますが、施設の複合化や財政負担の平準化、避難所としての機能面の強化等、さらには設計から建設の期間などを考慮すると、それほど遠くない将来、先行して具体的な建て替えを検討する学校を決めなければならないのではないでしょうか。
更新の優先順位は、耐久性調査の評価結果や築年数などを踏まえて決定していくことになると思われますが、例えば、校舎と体育館などで建築年数が異なる場合も少なくないと思われます。そのような建築年数の違いをどのように計画に反映させていくのか。また、建て替えを実施する場合に、工事期間に授業をはじめとした学校運営をどのように行うのか。さらには、学校が地域避難所になっていることから、地域によって防災機能に偏りが生じないよう、例えば、市内を東部、中部、西部というようにブロックに分けて、ブロックごとに優先順位を決めなければならないということも考えられます。
改めてお伺いいたします。
学校施設の建て替えについて、市としてはどのようにお考えでしょうか。
もう1点、災害時には避難所ともなる学校施設であります。飲食料や医療の確保とともに、トイレ・衛生対策が大変重要になります。水や食料はある程度我慢することができたとしても、排せつを我慢することはできません。過去の震災では、トイレに行く回数を減らすために水分を控えたことで慢性的な脱水状態となり、その結果、下肢静脈血栓ができやすいことが指摘されました。いわゆるエコノミークラス症候群でありますが、死に至ることもあるのであります。避難所では、多くの人が共に生活する場となるため、災害時におけるトイレ対応については、最新の情報を取り入れながら、その在り方を検討、更新していくことが必要なのではないでしょうか。
昭島市においては、令和元年度から3か年計画で、市内公立小中学校体育館への空調機器の設置とともに、マンホールトイレを設置するための専用排水管を整備したところでありますが、本年4月には、内閣府の避難所におけるトイレの確保・管理ガイドラインの改定版が公表されました。従来は、マンホールトイレの整備と下水道施設の耐震化のみが記載されておりましたが、下水道管や下水処理場など、下水道施設が被災して機能不全に陥るリスクがある一方、浄化槽は災害に対して極めて強い特徴を持つことなどから、下水道処理区域内であっても、避難所における災害時の利用を想定した合併処理浄化槽を整備することは、トイレの確保を図る上で有効であるとする旨の追記がなされたところであります。
そこでお伺いいたします。
小中学校の敷地内に合併処理浄化槽を整備することについては、どのようにお考えでしょうか。
次に、細目の2点目、学童クラブと放課後子ども教室についてお伺いいたします。
学童クラブは、統一的な呼び方がなく、地域や自治体、設置主体によって異なるようですが、その歴史は古く、第二次世界大戦以前より、共働き家庭やひとり親家庭の自主的な保育活動として始まったとされております。その後、高度経済成長期の共働き家庭の増加と核家族化の進行とともに需要が高まり、平成9年には児童福祉法に基づく事業として法制化されております。所管は厚生労働省であります。
一方、放課後子ども教室は、平成13年の大阪池田小学校での殺傷事件をはじめ、その後の子どもたちに関わる重大事件の続発などを背景として、文部科学省が青少年の問題行動の深刻化や家庭の教育力の低下等、緊急的課題に対応し、子どもたちを社会全体で育む目的で平成16年から平成18年度まで実施した地域子ども教室推進事業がベースになっていると認識しております。具体的には、放課後や週末などに学校施設などを活用して子どもたちの居場所を確保し、地域の大人の協力を得て学習活動や様々な体験活動、地域住民との交流活動等を国が支援する事業であります。
平成30年には文部科学省と厚生労働省で新・放課後子ども総合プランを策定し、学童クラブと放課後子ども教室の一体的な実施の推進等による児童の安全・安心な居場所の確保を推進しております。学校は、放課後も児童が校外に移動せずに安全に過ごせる場所であり、同じ学校に通う児童の健やかな成長のため、学校関係者と学童クラブ及び放課後子ども教室の関係者とが、実施主体にかかわらず、立場を超えて放課後児童対策について連携して取り組むことが重要であります。
一方で、校外に設けられている学童クラブも少なくありませんし、そもそも学校施設とは別に学童クラブの建物が設けられております。今後、少子化に向かう中で公共施設の面積縮減などの取組を考慮すると、学校施設を活用することも検討すべきではないかと思います。
そこで、まず、学童クラブを学校施設と分けなければならない理由についてお聞かせください。
大田区や江東区、荒川区など、区部においては学童クラブと放課後子ども教室の一体型の導入が進んでいるようですし、厚生労働省は、学童保育と放課後子ども教室の2つの取組の長所を生かし、子どもの居場所の質を向上させる狙いで、一体化に向けたモデル事業に取り組む市町村への補助など、関連経費1億円を今年度第2次補正予算に盛り込んだとの報道もありました。
そこでお伺いいたしますが、学童クラブと放課後子ども教室の一体型の導入に対する市の御所見をお聞かせください。
次に、細目の3点目、有償ボランティアの待遇改善についてお伺いいたします。
学習支援員の待遇改善が取り上げられてまいりましたが、学習支援員以外にも、有償ボランティアという立場で働かれている方々がいます。例えば、放課後子ども教室のコーディネーターがその一つであります。
主催は昭島市でありますが、各学校の現場を任されているのは、有償とはいえ、地域のボランティアであるコーディネーターであります。学校ごとに開催日や使用可能な教室が違うことなどの不公平感、また、昨日でしたか、一般質問でもされていましたけれども、長期休暇は開催していないことなど、様々な課題がある中、人材確保という点も大きな課題になっているのではないでしょうか。
有償ボランティアなので、給料ではなく、時間当たり950円の謝礼は、時給でいえば東京都の最低賃金以下であり、メインのコーディネーター以外は、皆、この金額であります。新たな人材確保のために募集をかけても、その時給では応募してくる人がいない。現役の保護者に声をかけても希望する人がいないなど、このような状態が続くようであれば、将来的にはこの事業自体が立ち行かなくなることも考えられます。詳細を把握しているわけではありませんが、お隣の立川市では民間事業者への運営委託を導入し始めたという現実もあります。
ちなみに、私も、一つの小学校ではありますが、放課後子ども教室の運営委員会の一員として、年数回の会議を通して、コーディネーターの方々の現場での御苦労の様子を直接聞いてきた1人であります。見守りといっても、1か所にとどまって、ただ見ているだけではなく、遊びや学習のお手伝いであったり、子どもたちのけんかの仲裁であったり、時には子どもたちから、こちらが思わず感情的になってしまうような言動を取られることもあるようであります。また、自身の仕事の予定を入れずに、開催日に予定をしていたところ、雨が降ってきて急遽中止というようなこともあったようですが、だからといって休業補償のようなものがあるわけではありません。
いずれにしても、前回の定例会の質疑の中で、市長からも、安倍政権、菅前政権、そして岸田政権と、自公政権の中で、働き方改革を含めて、賃上げをして個人消費を伸ばすという方針がある。今、個人消費が低迷し、物価高等の中で、地方公共団体としてできることは何なのかということで庁議で検討しているところである、そのような旨の答弁がありました。
学習支援員や放課後子ども教室のコーディネーター以外にも、有償ボランティアという立場で働かれている方がいるかもしれません。公平性の観点であったり、あるいは賃上げして個人消費を伸ばすという視点からも、極力、有償ボランティアという形態は減らしていくことが望ましいと思われます。
そこでお伺いいたします。
学習支援員以外の有償ボランティアの待遇改善についてはどのようなお考えでしょうか。
私の質問は以上です。
◎山下教育長 赤沼泰雄議員の一般質問にお答えいたします。
私からは、1点目の教育環境の諸課題についてのうち、細目1点目、学校施設の更新問題についての基本的な考え方について御答弁を申し上げ、他の御質問につきましては担当部長より御答弁を申し上げますので、よろしくお願いいたします。
公共施設の中で大きな比重を占める学校施設は、小中学校の児童・生徒が多くの時間を過ごす学び舎として、子どもたちに充実した教育活動を展開し、豊かな人間性を育むにふさわしい、機能的で快適な環境を確保することが大変重要であります。また、災害時に避難所となる施設であり、住民の安全・安心に資する施設として、その機能を確保、強化していく必要もあります。
本市にある小学校13校、中学校6校は、建築後40年以上が経過し、一定程度の老朽化が進んだ状態にありますが、一つ一つの施設を大切に使いながら、計画的な維持管理を図り、定期的な点検を行う中で常に施設の状態の把握に努め、適切な時期に改修等の措置を講じてまいりました。
今後におきましては、公共施設等総合管理計画に基づく学校の個別施設計画に沿って、長寿命化や建て替えによる更新を図っていかなければなりません。その前提として、学校施設に使用されたコンクリート部材などの強度を測定する建築物の耐力度調査を全校において実施し、長寿命化、あるいは建て替えによる更新の必要性を判定し、工事期間中の学校運営に支障を来さないよう十分に考慮する中で、優先順位を見極めて対応していく必要があると考えております。その上で、財政負担が集中しないよう、財源の確保と平準化を見通したしっかりとした計画の下、附帯施設を含めた学校施設の更新課題の解決に向け、適切に対応してまいります。
◎高橋学校教育部長 御質問の教育環境の諸課題についてのうち、1点目の学校施設の更新問題について御答弁申し上げます。
小中学校敷地内に合併処理浄化槽を整備することについてでありますが、災害時における避難所のトイレの確保は、被災地の生活環境の保全と衛生の確保を図る上で重要であると認識しております。このため、本市では、全小中学校にマンホールトイレを設置するとともに、市下水道総合地震対策計画に基づき避難所の管渠の耐震化を推進しているところであります。
小中学校敷地内への合併処理浄化槽の整備につきましては、合併処理浄化槽は、地震等の災害に強く、被災しても応急対応により復旧が容易なことから、避難所における衛生確保として有効な手段であると理解しておりますが、下水道から浄化槽への的確な切替え手法や停電が発生した場合の処理機能の確保等の技術的課題、また避難者数に対応した処理能力を備えた浄化槽の設置費用などの課題もありますことから、調査研究してまいります。
◎滝瀬子ども家庭部長 御質問の教育環境の諸課題についてのうち、2点目の学童クラブと放課後子ども教室について御答弁申し上げます。
初めに、学童クラブと学校教育に係る施設が分離している理由についてです。
児童の放課後における監護、保育のためには、空き教室の有無とでき得る範囲での対応ということになりますが、学童クラブを小学校校舎内に設置することが望ましいのであろうと考えております。しかしながら、これまでの経緯といたしまして、設置当初に小学校に空き教室がなかったところもあり、その場合は敷地内の別棟や市立会館内などに設置をしてきたところであります。ここで現状についてでございますが、小人数学級の推進などにより学校における空き教室等の確保につきましては、現在、困難であるという状況にございます。
学童クラブと放課後子ども教室の一体的運営につきましては、御案内のとおり、国において新・放課後子ども総合プランにより推進が図られております。本市におきましては、前プランの段階である平成29年度より学童クラブの登録児童と放課後子ども教室の登録児童が共通の行事に参加できるプログラムを、年1回程度の実施ではありますが、始めております。学童クラブが監護、保育を目的としていることに対し、放課後子ども教室は地域社会で安全な子どもの居場所をつくることを目的にしており、安全面、教育面の観点から、また事業規模や形態の違いから、管理、運用等を統合、一体化することについては課題があります。
しかしながら、今後につきまして、安全・安心な子どもの居場所づくりのため、両事業の設置目的や運用等、これまでの経緯を踏まえつつ、他の自治体の事例などを参考に研究検討してまいります。
3点目、有償ボランティアの待遇改善についてであります。
放課後子ども教室は、地域の皆様の御協力を得ながら、学校の校庭や特別教室等を学校運営に支障のない範囲でお借りして運営しております。事業が円滑に行われるよう、学校ごとに設置された実行委員会によって運営が協議され、地域が主体となって、地域の方の協力により、地域の方の都合のよい日に開催され、子どもの見守りが実施されております。
市といたしましても、子どもたちに安全で安心な放課後の居場所を最大限確保していきたいため、地域の方に対しても、強制ではありませんが、できる限り見守りに参加していただくよう市からもお願いする中で、その対価として謝礼という形でお支払いをしているところであります。
各学校によって開催日数に違いが生じてしまいますが、有償ボランティアである地域の方の協力によって、その地域コミュニティの基盤の上で特性を生かした運営がなされているものと認識をいたしており、放課後子ども教室の運営には、有償ボランティアである地域の方はなくてはならない存在であります。有償ボランティアの処遇について、放課後児童の安全・安心な居場所づくりと併せ、他の自治体の取組状況等を調査検討してまいります。
