享年80歳 肺炎のため逝去された。
代表作である『日本沈没』が発表されたのが、昭和48年
地殻変動で日本列島が水没、日本民族は国土を失うという
内容だった。当時、賛否両論・喧々囂々、左京氏は外へも出れなかったと聞く。
その後、劇画作家のさいとうたかお氏により劇画化され、テレビドラマとして放送
され、さらに映画化となった。「日本沈没」は一大ブームを起こした。
日本SF界の先駆けとして次々と作品を発表し、昭和60年「首都消失」で日本
SF大賞を受賞した。
左京氏は亡くなる数日前まで「東日本大震災」の被災地・被災者の方々の一日
も早い復興を願っていた。そして必ず日本の復興を信じ旅立たれた。
今、現在の日本を見た時、「日本沈没」は決して絵空事ではない。この「東日本
大震災」が引き金となり、地殻変動が大きく進む恐れもある。それにもまして、
人災となった「福島原発事故」による”放射能汚染”の拡大は、間違いなく日本民
族の生活圏をせばめていく。
日本列島が水没するのが早いか、放射能汚染が早いか、「日本沈没」はまさに
現実味をおびている。