23日、山陽時事問題懇談会が津山鶴山ホテルで開催。薮中三十ニ氏(立命館大特別招聘教授・元外務事務次官)が「トランプ大統領とこれからの世界~日本外交の挑戦」と題して講演がありました。
<講演要旨>トランプ政権誕生で世界は危険領域に入った。アメリカ・ファ-スト(米国第一)などの保護主義を前面に出した主張が支持された。ロシアによる大統領選干渉疑惑やFBI長官の解任騒動などで、トランプ政権は当面混迷が続く。大統領弾劾の実現性は薄いが、トランプ大統領自身が「不自由な生活に嫌気がさし自ら辞める」と言い出さないか気がかりである。対日関係は、在日米軍経費の負担など懸念事項はあるが、安倍晋三首相が大統領就任前に訪米したことで友好関係が築けた。トランプ大統領は中国の習近平国家主席とも緊密な関係を構築している。北朝鮮については、日米で危機認識が違う。日本は韓国・ロシア・中国を交えた6カ国協議に当事者として関わっていくべきである。日本にとって大事なことは、これから中国とどう向き合っていくかである。アジア諸国は経済的・軍事的に大国化した中国と日本の関係悪化をもっとも恐れている。アジア諸国から最も信頼を得ている日本は、中国と一定の協力関係を保ちルールを無視した振る舞いをしないようにチェックする必要がある。また、自身もかかわった東シナ海油ガス田合意(2008年)の実施を今こそ行っていくべきである。
