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ともに遊び、育って/医療的ケア児の凰平ちゃんを認定こども園で受け入れ/青森・弘前市

2024年7月31日

凰平ちゃんを見守る(右から)佐藤園長、志村市議、寛子さん

たんの吸引や人工呼吸器の装着などが必要な「医療的ケア児」(医ケア児)。青森県弘前市で今年4月から、認定こども園へ医ケア児の飯尾凰平ちゃん(3)が通っている。同市ではまれなケースで、凰平ちゃんの両親の思いを受け止めた公明議員が入園へと奔走した。

「表情がとても良くなりましたね」。凰平ちゃんが通う堀越こども園の佐藤壽子園長が優しく語る。母の寛子さんは「お友達とも触れ合え、本当にうれしいです」と笑顔で応じる。その傍らでは入園に尽力した公明党の志村洋子市議が凰平ちゃんを見守っていた。

凰平ちゃんは、生まれつき頸部巨大リンパ管腫を患い、2歳ごろまで入院生活を送っていた。現在は自宅で暮らし、夜間の人工呼吸器やたんの吸引、経管栄養など日常的に医療的支援を必要としている。

■両親に寄り添い公明議員が奔走■

「わが子も保育園で、同世代の子どもたちと関わりを持てれば……」。飯尾さん夫妻は願っていた。しかし弘前市で医ケア児の入園は極めて少なく、議員に相談することにした。その際、周囲の人から「医療現場で働いた経験がある志村市議がいいのでは」との声を耳にした。昨年7月、志村市議を訪ね、凰平ちゃんの入園への希望を強く訴えた。

飯尾さん夫妻の思いを受け止めた志村市議は早速、市こども家庭課など5カ所の関係機関を訪れ、医ケア児の入園を求めた。志村市議の要望から、市が受け入れ可能な保育施設を探したところ、堀越こども園の佐藤園長が手を挙げた。佐藤園長は「医ケア児の入園はいずれ必要になる」と考えていた。志村市議へ相談してから約2カ月後、市は凰平ちゃんの次年度(今年4月)入園を決定した。

友達と一緒に楽しい保育園生活を過ごす凰平ちゃん(中央)

■今後の入所者のために市がガイドライン策定■

凰平ちゃんの入園に向け、市こども家庭課は「保育所等における医療的ケア児の受入れ等に関するガイドライン」を策定。入園までの流れや保育所における医療行為などを盛り込んだ。また、国の「医療的ケア児保育支援事業」を活用して堀越こども園へ看護師1人を配置。県小児在宅支援センター、県域アドバイザーによる勉強会も行い、万全な入園体制を整えた。

入園から3カ月、佐藤園長は「他の園児に思いやりの気持ちや優しさが自然と育まれてきた」と手応えを語る。市こども家庭課保育係の福田育子係長は「凰平君の入園から、すでに3件の入園の相談が来ている。今後、スムーズな入園をめざしたい」と話していた。

一方、志村市議は昨年12月定例会で「災害時の停電は医ケア児の命の危機に直結する。市で非常用発電機の購入に助成を」と質問し、本年度から市の「日常生活用具給付等事業」の助成項目に非常用発電機が追加。さらに今年3月定例会では「医ケア児の個別避難計画を作成すべきだ」と訴え、5月には凰平ちゃんの個別避難訓練が実施された。

寛子さんは「予想以上のスピード感で対応していただきうれしい。志村さんにお願いして良かった」と語っている。

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