2021年8月28日
湯井氏（右）から福祉防災に関する講演を聞く党大阪府本部女性局
公明党大阪府本部女性局（局長＝三浦寿子府議）はこのほど、大阪市内で議員研修会を開催。講師に一般社団法人福祉防災コミュニティ協会の湯井恵美子・福祉防災上級コーチを招き、自力での避難が難しい高齢者や障がい者ら災害弱者の避難支援のあり方などについて研さんした。
湯井氏は、福祉防災の考え方について「当事者の力を信じ、意見を聞き、一緒に進めていくことが基本」と述べ、年齢や性別、障がいの有無などにかかわらず「“みんなで助かる”がキーワード」と力説した。
一方、今年5月に施行した改正災害対策基本法に触れ、市町村に作成が努力義務化された災害弱者のための個別避難計画を踏まえて「ローカルルールとしての地域防災計画を確立すること」の重要性を強調。その上で、地域防災計画に定める避難行動要支援者名簿については、「自治体によって障がい程度の区分に応じた掲載範囲や平常時における関係者間の情報共有体制にバラつきがある」とし、改善の必要性を訴えた。
さらに、法改正を受けて改定された福祉避難所の確保・運営に関する国のガイドラインに言及。緊急防災・減災事業債を活用し、障がいのある子どもやその家族が慣れ親しんだ特別支援学校の福祉避難所への指定が進むよう求めた。
三浦府女性局長は「学んだ内容を各議会での論戦に生かしながら、女性の視点から防災施策の充実を進めていこう」と呼び掛けた。
