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いよいよ始まる「3つの教育無償化」

いよいよ始まる「3つの教育無償化」
結党以来50年余の積み重ねが結実

公明党の主張と努力が結実した「3つの教育無償化」が、2019年10月からいよいよ本格的にスタートします。具体的には、次の3つの無償化です。

  • 1幼児教育の無償化

    幼稚園・保育所は、2019年10月からすべての3〜5歳児(就学前3年間)と、住民税非課税世帯の0〜2歳児の利用料が無料に

  • 2私立高校の無償化

    2020年4月から、私立高校の授業料の実質無償化が全国でスタート

  • 3高等教育の無償化

    2020年4月から、大学生などへの「給付型奨学金」と「授業料減免」を、 対象者・金額ともに大幅拡充して実施

これらの「教育の無償化」は、公明党が結党以来の半世紀余にわたって目指してきた、「すべての人に教育の光を」との理想に即した夢でした。それが、与党となってからの20年間で力を蓄えてきたことで、ようやく現実となったのです。 以下、無償化の意義について考えるとともに、実現までの歩みを駆け足で振り返ってみましょう ——。
目次

【1】幼児教育の無償化

「義務教育開始以来の改革」
公明主導で政権合意に盛り込む

安倍晋三総理は、2019年の年頭記者会見の中で次のように述べました。 「本年10月から幼児教育を無償化いたします。戦後、小学校・中学校9年間の普通教育が無償化されて以来、70年ぶりの大改革です」 この言葉のとおり、全国300万人以上が対象となる幼児教育の無償化は、日本の教育政策の歴史的転換点ともいうべき大改革です。それは子育て支援であるとともに、これから子どもを持ちたいと考えている人たちにも希望を与えるものとなるでしょう。 20〜30代の男女を対象にした内閣府の調査によれば、「どのようなことがあれば、もっと子どもがほしいと思うか」との問いに対し、「将来の教育費に対する補助」と「幼稚園・保育所などの費用の補助」との回答が1、2位でした。幼児教育無償化は、力強い少子化対策にもなるはずです。 公明党はかねてより、「教育の最大の目的は子どもたちの幸福にある」との信念に立ってきました。人生初の公教育である幼児教育は、まさにその幸福のためのかけがえのない第一歩。そこに不平等があってはならないはずです。 具体的には、幼保無償化は、幼稚園・認可保育所・認定こども園に通う約300万人に加え、認可外保育施設などに通う「保育の必要がある子ども」が対象となります。 また、幼稚園のうち、子ども・子育て支援新制度の対象外の施設は、保育料を各幼稚園が決めていますので、月額2万5700円を上限に費用を補助します。 幼児教育の給食費については、無償化後も引き続き自己負担になりますが、公明党の主張により、おかずなどの副食費の免除対象が現在の生活保護世帯などから、年収360万円未満の世帯にまで広がります。 幼児教育無償化が大々的に発表されたのは安倍総理の記者会見であったものの、それはまぎれもなく、公明党主導によって実現したものです。 公明党は、2006年から幼児教育無償化を重点政策に掲げてきました。12年の自公連立政権(再)発足時の合意文書にも、無償化実現を目指すことが明記されていました。 また、17年に閣議決定された政府の「新しい経済政策パッケージ」にも、「全ての子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化する」とありました。 公明党の長きにわたる地道な積み重ねによって、岩盤を穿(うが)つようにして実現した無償化なのです。

【2】私立高校の無償化

年平均40万円の授業料を就学支援金で
「貧困の連鎖」断ち切る力に

2020年4月から、私立高校授業料の実質無償化が実現します。 これは2017年の衆院選で公明党が公約の一つとして掲げていたもので、選挙後の連立政権合意にも盛り込まれました。 これまでも、子どもが高校に通う年収約910万円未満の世帯には、公立高校授業料相当分(年間11万8800円)の「就学支援金」が助成されており、公立の授業料は実質無償化されていました。しかし、私立高校の授業料は全国平均で年40万円程度に上るため、従来の就学支援金ではまかなえず、家計の大きな負担となっていたのです。 そこで今回の改革では、年収590万円未満の世帯を対象に、就学支援金の上限を私立高校授業料の全国平均額に達するように引き上げるのです。 私立高校の授業料無償化が、なぜ重要なのでしょうか? 日本の高校進学率は、いまや99%近くに上ります。ほぼ全員が高校に進学するのです。しかし、すべての人が公立高校に進学できるわけではありません。とくに、所得が低い家庭では、教育費にお金がかけられず、塾に通えないなどの理由で学力がつかず、公立高校に合格できない生徒は少なくないのです。しかし、そうした家庭では私立高校の授業料が大きな負担であり、経済的理由で高校進学を断念するケースもあります。 私立高校授業料の実質無償化は、そのような教育格差を是正し、すべての人が希望する私立高校に進学できる道を開くものなのです。 いわゆる「貧困の連鎖」は、「低学歴ゆえに望む職業に就けず、低収入に甘んじるしかない」という、「低学歴の連鎖」が大きな要因となって生じます。私立高校無償化は、貧困の連鎖を断ち切るための大きな力にもなるのです。 なお、東京都では、国に先駆けて2017年度から私立高校の実質無償化が実現していました。そのことが、国全体の私立高校無償化実現を後押ししたのです。 そして、都の私立高校無償化は、都の予算編成を主導した小池百合子都知事が「庶民目線、生活者目線の公明党の提案がまさに花開いた」と明言したとおり、都議会公明党の推進が実ったものです。この東京都の取り組みをモデルに、山口代表は2017年10月の党首討論で、「どこに住んでいても平等な支援策を受けられようにすべき」として、全国的な授業料の実質無償化を安倍晋三首相に直談判。首相から「検討する」との回答を引き出していました。

【3】高等教育の無償化

全学生の約2割、全国75万人が対象に
公明党の悲願が実現

「3つの教育無償化」の3つ目 –– 「高等教育無償化」は、大学、専門学校など高等教育に学ぶ所得が低い世帯の学生を対象に、「授業料減免の拡充」と「給付型奨学金(返済不要)の大幅増額」によって、20年4月から実施されます。 給付型奨学金は最大で年約91万円、減免は最大で約70万円。対象は住民税非課税世帯と、それに準じる世帯の学生です。2020年度から、新入学生のみならず、在学生も対象となります。 高等教育無償化の対象者は、最大で75万人程度に上ると文部科学省は見ています。これは全学生の約2割に当たる人数です。 この一大改革は、当然のことながら、公明党の長年にわたる取り組みによって実現したものです。その歩みを振り返ってみましょう。 日本は、他の先進国と比べて家庭の教育費負担の割合が高い国です。そのため、経済的理由から大学などへの進学を断念する人も少なくありません。公明党は、その人たちの声に耳を傾け、「すべての人に教育の光を」との理想に向け、「奨学金制度」の充実を長年推進してきました。 かつて、日本の奨学金は一握りの優秀な学生のみを対象としていました。それが転換されたのは、1999年2月の自民・公明両党幹事長会談で、「新しい奨学金制度を創設する」との「確認書」にサインがなされたこと。この「確認書」によって、学ぶことを希望する学生すべてに貸与する制度に舵を切ったのです。そして、「新しい奨学金制度」のもとでは、奨学金の成績要件が事実上撤廃され、親の所得制限も緩和され、貸与人員も大幅に拡大されました。 公明党の連立政権参画後、入学金用の奨学金の創設(2003年度)や、法科大学院生や海外留学希望者向けの奨学金新設(04年度)など、拡充・拡大はさらに進みました。05年度には、公明党の念願だった「奨学生100万人時代」も実現しています。 貸与枠の拡大や貸与基準の緩和なども次々と実現。かつては一部の学生しか利用できなかった公的奨学金が、今では希望者のほぼ全員が借りられる制度となっています。 そして、返済が不要な「給付型奨学金」も、ついに公明党の主導で実現。18年度から本格実施されました。 そのような長い道のりを経て、高等教育無償化という公明党の悲願が、ついに実現をみたのでした。

原点となった「教科書無償配布」実現

以上の「3つの教育無償化」は、公明党が自公連立政権で与党となったからこそ実現したものと言えるでしょう。ただし、公明党は野党時代から、教育無償化という大きな目標を目指して、着実に歩を進めてきたのです。そのことを象徴する「教科書無償配布」と「児童手当の実現と拡充」について、見てみましょう。 公明党は結党以来、「福祉の党」であるとともに「教育の党」でした。子育てと教育を一貫して政策の柱に掲げ、幾多の実績を積み重ねてきたのです。 その原点ともいうべき最初の大きな実績が、義務教育(小・中学校)における「教科書無償配布」の実現でした。 いまでこそ、義務教育に使う教科書が無料で配られることは「あたりまえ」になっています。しかし、かつて1960年代の途中まで、教科書は各家庭がお金を出して購入するものでした。日本国憲法第26条に「義務教育は、これを無償とする」とあるにもかかわらず、一部有償の状態が続いていたのです。そのため、貧困家庭にとっては子どもが学校で使う教科書を買う費用が負担となり、買えない家庭も少なくありませんでした。 公明党は、それらの家庭の「小さな声」に耳を傾けました。結党以前の国政初進出時から保護者の負担軽減を重要政策に掲げ、教科書無償配布実現に向けても努力を重ねてきたのです。 【関連記事】教科書無償配布 〜小学1年~中学3年までの「完全実施」の実現は公明の質問が“決定打”だった そして、63年3月13日の参院本会議で、当時の池田勇人首相が「憲法の理想を実現することに努め、昭和41(1966)年度までには義務教育の教科書を全部(無償で)出したい」と答弁。同年から教科書無償配布は段階的に実施され、69年には完全実施されました。それは、「教育の無償化」実現の最初の大きな一歩でもありました。

児童手当の実現と拡充に取り組み続ける

子育て中の保護者に手当を支給する「児童手当」の実現と拡充 –– いまや「児童手当といえば公明党」と言われるほど、代表的な実績の一つです。それは、子育て支援であるとともに教育支援でもあります。 公明党の児童手当へり取り組みは、半世紀以上前の野党時代から、他党に先駆けて行われてきました。その淵源は、1968年に千葉県市川市と新潟県三条市で、公明市議の奮闘により自治体独自の児童手当が初めてスタートしたことにあります。同年には公明党が国会に児童手当法案を提出。1972年には国の制度としての児童手当が実現しました。 その後も政府は児童手当の縮小、廃止を画策しましたがが、公明党はそのつど存続と拡充を訴え、制度を守り育ててきました。 そして、99年に公明党が連立政権に参画して与党になると、政治・政策課題合意書に、政権与党の子育て支援策の柱として「児童手当の拡充」が明記されました。 【関連記事】児童手当の拡充 〜庶民の「願い」を政治に 守り育てた子育て支援策の柱 2009年からの民主党(当時)政権時代に児童手当が一時廃止されたものの、財源の裏付けが乏しい同党の「子ども手当て」は破綻。12年の政権奪還後、児童手当が復活し、いまも拡充と支給対象の拡大が続いています。

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