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「科学技術立国・日本」構築へ母子家庭で育ち、学費を工面しながら大学まで卒業した苦労人。だからこそ、誰よりも庶民の心を知る。防衛大学校（神奈川県横須賀市）の教官を１８年務め、学生と正面から向き合ってきた。昼夜を問わず学生に寄り添う「面倒見の良さ」で多くの教え子に慕われ、所属する研究室は人気を誇り、志の高い学生が集まった。

金属工学の専門家として、航空機のジェットエンジンや火力発電所に使われる耐熱金属の研究に従事。粘り強い分析から得た成果は、航空機の安全性や耐久性の向上、燃費の改善による航空運賃の引き下げに貢献した。そうした研究成果により、４年に一度開かれる国際学会で最優秀の論文賞を連続受賞し、日本人初の快挙に輝いた。２０１２年には、防衛大学校で最年少の准教授に就任。学術論文は３０本、口頭発表は７０件に上る。

これまで培ってきた知見・経験をもとに、「科学技術立国・日本」の可能性を開き、日本の先進技術を生かした国際貢献と国益の向上をめざす。さらに、国民の生活を守るため、難病を含む医療・介護分野での先進技術の実用化、震災復興事業の着実な推進、原発の廃炉技術の確立と環境に配慮したエネルギーの普及促進に全力で挑む。